No.00ガスタの魔剣士ユウ
CNo.00ガスタの魔剣士ユウ・暴風
No.49秘鳥フォーチュンチュン
No.50ブラック・コーン号
No.74マジカル・クラウン―ミッシング・ソード
No.69 紋章神コート・オブ・アームズ
蓮
No.7ラッキー・ストライプ
No.17リバイス・ドラゴン
No.32海咬龍シャーク・ドレイク
No.55竜騎兵グレン
CNo.55灼熱竜騎兵グレン
No.57奮迅竜トレスラグーン
No.82ハートランドラコ
No.85クレイジー・ボックス
No.91サンダー・スパーク・ドラゴン
竜司
No.10白騎士イルミネーター
No.11ビッグ・アイ
No.18ジェムナイト・アゲート
No.52ダイヤモンド・クラブ・キング
瑠那
No.16色の支配者ショック・ルーラー
No.20蟻岩土ブリリアント
No.23セイクリッド・ルナマリア
No.30破滅のアシッド・ゴーレム
No.87雪月花美神クイーン・オブ・ナイツ
「でい!はあ!うおりゃああ!!」
山の中で、アリトの声がこだまする。
彼の拳によって、丸太が砕ける。
体育館での修業だけでは飽き足らず、アリトは山の中で修行をするようになった。
長い間そこにいるせいか、制服がぼろぼろで、汗でぬれていた。
更に、体中に細かい傷がある。
「まだだぜ…。これじゃあ、まだ遊馬と侑斗を倒すことはできねえ!」
「アリトー!」
低く、太い声が彼に聞こえる。
「ギラグか」
「探したぜ。ずっと戻ってこねえからよお…」
「悪いな、ギラグ。あそこだけでは満足な特訓ができねえからな!」
気合を入れるアリト、しかし…。
グー…。
「は…腹減ったぜ…。おかしいぜ。ついさっき食ったばかりなのによ」
「おい、大丈夫か?」
持ってきたカバンの中からギラグが取り出したのは、近くのファーストフード店で手に入れたハンバーガーだった。
「お、ありがとな!」
「にしてもよ…」
アリトがハンバーガーに食らいつく間、ギラグは周囲を見渡す。
倒れた木や砕けた岩や丸太…。
それらすべてがアリトの修業のすさまじさを物語っていた。
「ふぅ…食ったぜ食ったぜ。ギラグ!俺とデュエルをしてくれ!」
「な…!?ちょっと待てよ!この姿では、俺たちは本気を出せねえし、それに俺のカードは…」
「それはお前のエクシーズモンスターくらいだろ?使わなけりゃあ、いいだけの話じゃねえか!」
「それはそうだけどなあ…。」
「なんだよ?挑まれたデュエルを断るのかよ?」
「ちっ…。分かった」
仕方なく、デッキから数枚のカードを抜く。
そして、代わりとなるカードを投入する。
両者は左腕にデュエルディスクを発現させ、左目が赤く光る。
「行くぜ、ギラグ!!」
「ハンデがあるからよ、少しは手加減してくれよ」
「「デュエル!!」」
ギラグ
手札5
ライフ4000
アリト
手札5
ライフ4000
「俺の先攻、ドロー!」
ギラグ
手札5→6
「俺は手札から《トレード・ハンド》を召喚!」
真っ白な手袋がはめられた、コミカルなタッチの右腕。
手のひらには『Trade』という単語が刻まれている。
トレード・ハンド レベル4 攻撃1600
「こいつの召喚・特殊召喚に成功した時、俺は手札を公開することができる!」
何のためらいもなく、ギラグは自らの手の内を明かす。
ギラグの手札
・ドロー・ハンド
・攻撃の無敵化
・マジックアーム・シールド
・アイスタッチ
・ハンド・トレジャー
「おいおい、カードを伏せずに手札を公開するなんてよ…」
本来、自分の手札を公開するカードを発動する際、相手に与える情報アドバンテージを軽減するために可能な限りカードを発動、またはセットをするのが定石になっている。
ギラグはそれを無視し、あえてすべての手札を公開した。
「その効果で俺が手札を公開した場合、お前も手札を公開し、互いに手札を1枚交換する!」
「いいぜ!俺の手札はこれだ!!」
アリトの手札
・BKスイッチヒッター
・BKビッグバンテージ
・死者蘇生
・戦士の生還
・タイマンバトル
トレード・ハンド
レベル4 攻撃1600 守備1800 効果 光属性 岩石族
このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、自分の手札を公開する事ができる。
公開した場合、相手は手札を公開する。
その後、互いに相手の手札のカードを1枚選び、交換する。
「トレード・ハンド」の効果は1ターンに1度しか発動できない。
「俺は《死者蘇生》をもらう!」
「なら、俺はお前の《攻撃の無敵化》をもらうぜ!」
アリトとギラグは互いに宣言したカードを交換し合った。
(まあ、《死者蘇生》は手に入ったけどよ、今の状況では使えねえなあ…)
(《攻撃の無敵化》か…。なら、多少は使えるな!)
「俺はカードを2枚伏せ、ターンエンド!」
ギラグ
手札6→3(《ドロー・ハンド》《死者蘇生》《ハンド・トレジャー》)
ライフ4000
場 トレード・ハンド レベル4 攻撃1600
伏せカード2(《マジックアーム・シールド》《アイスタッチ》)
アリト
手札5(《BKスイッチヒッター》《BKビッグバンテージ》《攻撃の無敵化》《戦士の生還》《タイマンバトル》)
ライフ4000
場 なし
「俺のターン、ドロー!!」
アリト
手札5→6(うち5枚《BKスイッチヒッター》《BKビッグバンテージ》《攻撃の無敵化》《戦士の生還》《タイマンバトル》)
「(《トレード・ハンド》の効果で、俺たちは伏せカードが何かは大抵予想がつく。これで動きをけん制できる)俺は罠カード《アイスタッチ》を発動!」
《アイスタッチ》のソリッドビジョンから、南極の氷でできた腕が現れ、アリトの腕をつかむ。
もちろん、ソリッドビジョンであるため、アリトに痛みはない。
「やっぱりそう来るか!」
「こいつは相手がデッキからカードをドローした時に発動し、俺はカード名を1つ宣言する。宣言したカードがお前の手札にあった場合、そのカードを墓地へ送る。ちなみに、宣言したカードがお前の手札にない場合、俺は次のターン、モンスターを召喚・反転召喚・特殊召喚できない。俺が宣言するのは、《BKスイッチヒッター》だ!」
「ちっ…!!」
《BKスイッチヒッター》は召喚時に墓地の仲間を蘇生する効果を持っている。
せっかく最初に手札に加わったそのカードを分かっていて、《戦士の生還》があるとはいえ、いきなり退場させられるのは快いものではなかった。
「くそ…!やってくれるぜ、ギラグ!」
アリトはルールにより、手札を公開しながら宣言されたカードを墓地へ送った。
アリトの手札
・BKコークスクリュー
・BKビッグバンテージ
・攻撃の無敵化
・戦士の生還
・タイマンバトル
「(おそらく、ここからの行動もギラグの予想の範囲内だ。あいつはデュエルに関してはかなり頭が回るからな…!!)俺は手札から魔法カード《戦士の生還》を発動!その効果で、《スイッチヒッター》を手札に戻すぜ!そして、《BKビッグバンテージ》を守備表示で召喚!」
青いヘッドギアと赤いボクサーパンツをつけ、全身を包帯で覆ったボクサーがジャブをしながら現れる。
BKビッグバンテージ レベル2 守備1400
「それで、ここからどうすんだ?アリト」
「(くそ…!《戦士の生還》はここで使いたくなかったぜ!)俺はカードを1枚伏せ、ターンエンドだ!」
アイスタッチ
通常罠カード
相手がデッキからカードを手札に加えたときに発動できる。
自分はカード名を1つ宣言し、相手は手札を公開する。
宣言したカードが手札にあった場合、相手はそのカードをすべて手札から墓地へ送る。
宣言したカードが手札になかった場合、次の自分のターン、自分はモンスターを召喚・反転召喚・特殊召喚することができない。
ギラグ
手札3(《ドロー・ハンド》《死者蘇生》《ハンド・トレジャー》)
ライフ4000
場 トレード・ハンド レベル4 攻撃1600
伏せカード1(《マジックアーム・シールド》)
アリト
手札6→3(《タイマンバトル》《BKコークスクリュー》《BKスイッチヒッター》)
ライフ4000
場 BKビッグバンテージ レベル2 守備1400
伏せカード1(《攻撃の無敵化》)
「俺のターン、ドロー!」
ギラグ
手札3→4(うち3枚《ドロー・ハンド》《死者蘇生》《ハンド・トレジャー》)
「俺はカードを1枚伏せ、手札から魔法カード《手札抹殺》を発動!」
「何!?」
「アリト!せっかく手札に戻した《スイッチヒッター》は墓地送りだぜ!」
笑いながら手札交換するギラグに対し、アリトは顔色を若干悪くさせた。
《BKスイッチヒッター》ならまだしも、前のターンで《アイスタッチ》のせいで特殊召喚するタイミングを失った《BKコークスクリュー》まで墓地へ送られたため、それは仕方のないことと言える。
「(《コークスクリュー》は通常召喚できないが、魔法・罠カードが発動していないときに手札から特殊召喚できるカードだ。いきなりエクシーズ召喚させてたまるかよ)俺は墓地に存在する《ドロー・ハンド》の効果発動!こいつが墓地に存在し、俺の場にハンドと名のつくモンスターが存在する場合、こいつを除外することでデッキからカードを1枚ドローできる!」
ギラグの墓地から黄金でできた右腕が出てきて、デッキトップのカードをギラグに渡した。
「そして、その効果でドローしたカードがハンドと名のつくカードだった場合、相手に見せることでさらに思う1枚ドローできる。俺がドローしたカードは…《ギア・ハンド》!よって、俺は更にカードを1枚ドローするぜ!」
ギラグ
手札4→2→4(うち1枚《ギア・ハンド》)
ドロー・ハンド
レベル4 攻撃1200 守備1500 効果 光属性 魔法使い族
自分フィールド上に「ハンド」と名のつくモンスターが表側表示で存在し、自分の墓地にこのカードが存在する場合、このカードを除外することで発動できる。
自分はデッキからカードを1枚ドローする。
その効果で手札に加えたカードが「ハンド」と名のつくカードだった場合、そのカードを相手に見せることで、自分はデッキからカードをもう1枚ドローすることができる。
この効果を発動したターン、自分は「ハンド」と名のつくモンスター以外のモンスターを召喚・反転召喚・特殊召喚することができない。
「ドロー・ハンド」のこの効果は1ターンに1度しか発動できない。
「更に、俺は《ギア・ハンド》を召喚!」
内部にある大量のギアが露出するほど錆びた装甲の右マニピュレーター。
あらゆる箇所から火花が出ていて、この状態で形が維持されているだけでも奇跡だ。
ギア・ハンド レベル1 攻撃300(チューナー)
「げっ!チューナーモンスターかよ!?俺もBKのチューナーがほしいぜ」
「俺はレベル4の《トレード・ハンド》に、レベル1に《ギア・ハンド》をチューニング!シンクロ召喚!現れろ、《A・O・Jカタストル》!」
頭部や関節部、クロー部分が金色でコーティングされた白銀の兵器。
闇属性以外のモンスターを問答無用で抹殺する効果を持つこの兵器は、光属性対策に特化した兵器、A・O・Jの中ではきわめて異端の存在だ。
A・O・Jカタストル レベル5 攻撃2200
「げげっ!!《カタストル》だって!?」
シンクロモンスターを持たないアリトでも、多くのデュエリストが愛用しているシンクロモンスターの最低限の知識を持っている。
《A・O・Jカタストル》は炎属性モンスターしか持っていないアリトには危険なモンスターだ。
「《カタストル》で《ビッグバンテージ》を攻撃!ゴーレム・イジェクションビーム!」
《A・O・Jカタストル》の頭部から闇以外の存在を滅する白い光線を発射される。
(せっかく手に入れた《攻撃の無敵化》…。けど、今はここでカウンターすべきじゃねえ!)
《BKビッグバンテージ》が拳で光線を抑えるが、徐々に消し炭となり、消滅した。
「へへへ…。今回はこのまま俺が勝つぜ!カードを1枚伏せ、ターンエンド」
ギラグ
手札4→2
ライフ4000
場 A・O・Jカタストル レベル5 攻撃2200
伏せカード3(うち2枚《死者蘇生》《マジックアーム・シールド》)
アリト
手札3
ライフ4000
場 伏せカード1(《攻撃の無敵化》)
「俺のターン、ドロー!」
アリト
手札3→4
アリトが引いた緑色のフレームのカード。
そのカードがアリトに笑みを呼び起こした。
「俺は手札から魔法カード《死者蘇生》を発動!その効果で、俺は墓地から《BKコークスクリュー》を特殊召喚!」
黒いヘッドギアとグローブ、ボクサーパンツをつけた小柄なボクサーがジャブをしながら現れる。
その拳が完全に伸びる瞬間、手首を内側に捻り込ませている。
それがそのモンスターの名前の由来、コークスクリュー・ブローだ。
BKコークスクリュー レベル4 攻撃1800
「こいつはBKと名のつくエクシーズモンスターのエクシーズ素材とするとき、このカード1枚でエクシーズ召喚のための素材にすることができる!俺は《コークスクリュー》でオーバーレイ!エクシーズ召喚!現れろ、《BK拘束蛮兵リードブロー》!!」
BK拘束蛮兵リードブロー ランク4 攻撃2200
BKコークスクリュー
レベル4 攻撃1800 守備0 効果 炎属性 戦士族
このカードは通常召喚できない。
このカードは魔法・罠カードが発動していない自分のターンのメインフェイズ時、手札から特殊召喚することができる。
「BK」と名のつくエクシーズモンスターをエクシーズ召喚する場合、このカード1枚でエクシーズ召喚のための素材として使用することができる。
「BKコークスクリュー」はフィールド上に1体しか表側表示で存在することができない。
「くそっ!ここで《リードブロー》かよ…」
《BK拘束蛮兵リードブロー》の登場で苦しい表情を浮かべるギラグ。
ギラグが知っているアリトのカードの中で、このカードこそ、《A・O・Jカタストル》に対抗できる数少ないカードだからだ。
「行くぜ、ギラグ!《リードブロー》で《カタストル》を攻撃!」
《BK拘束蛮兵リードブロー》は両腕が拘束されているため、体当たりで《A・O・Jカタストル》を倒そうとした。
「《カタストル》の効果で、闇属性以外のモンスターと戦闘を行う場合、その相手モンスターを破壊する効果を持っているが、《リードブロー》はオーバーレイユニットを身代わりにすることができる!」
《A・O・Jカタストル》が反撃のためにはなった光線をオーバーレイユニットを宿した拘束具を盾にした。
その拘束具は砕け散り、腕の1つが自由となる。
BK拘束蛮兵リードブロー ランク4 攻撃2200→3000
取り除かれたオーバーレイユニット
・BKコークスクリュー
「くそ!オーバーレイユニットが消費されたことで、《リードブロー》の攻撃力がアップした!」
光線をしのいだ《BK拘束蛮兵リードブロー》の体当たりで、《A・O・Jカタストル》の装甲が大きく損傷した。
そして、損傷した部分に拳が叩き込まれ、完全に機能を停止させた。
ギラグ
ライフ4000→3200
「やったぜ!俺はカードを1枚伏せて、ターンエンドだ!」
ギラグ
手札2
ライフ3200
場 伏せカード3(うち2枚《死者蘇生》《マジックアーム・シールド》)
アリト
手札4→2
ライフ4000
場 BK拘束蛮兵リードブロー ランク4 攻撃3000
伏せカード2(うち1枚《攻撃の無敵化》)
「くそっ…!先制されたか。俺のターン、ドロー!」
ギラグ
手札2→3
「場から魔法カード《死者蘇生》を発動!この効果で、俺は墓地から《ギア・ハンド》を特殊召喚!」
ギア・ハンド レベル1 攻撃300(チューナー)
「そして、墓地から魔法カード《ハンド・トレジャー》を発動!」
「何!?墓地から魔法カード??」
「こいつは墓地からハンドと名のつくモンスターの特殊召喚に成功した時、墓地から除外することで、デッキからハンドと名のつくモンスター1枚を手札に加えるぜ!」
墓穴から復帰した《ギア・ハンド》は地中から自らよりもきれいで光った黒い装甲を持つ、無機質で巨大な腕を発掘した。
デッキから手札に加わったカード
・クラッシャー・ハンド
ハンド・トレジャー
通常魔法カード
手札の「ハンド」と名のつくカード1枚をデッキに戻し、デッキからカードを1枚ドローする。
また、自分のターンのメインフェイズ時にこのカードを墓地から除外することで、デッキから「ハンド」と名のつくモンスター1体を手札に加えることができる。
この効果はこのカードが墓地へ送られたターン、発動できない。
「そして、こいつは通常召喚できない代わりに、オーバーレイユニットのない相手のエクシーズモンスター1体をリリースすることで、手札から特殊召喚できる。俺は《リードブロー》をリリースし、《クラッシャー・ハンド》を特殊召喚!」
掘り出された《クラッシャー・ハンド》が《BK拘束蛮兵リードブローの胴体を貫いた。
クラッシャー・ハンド レベル4 攻撃1700
クラッシャー・ハンド
レベル4 攻撃1700 守備1000 効果 闇属性 機械族
このカードは通常召喚できない。
このカードは相手フィールド上に表側表示で存在するエクシーズ素材がないエクシーズモンスター1体をリリースることで、手札から特殊召喚することができる。
(く…!これじゃあ、《攻撃の無敵化》で守ることはできねえ!)
《攻撃の無敵化》はバトルフェイズ中に自分のモンスター1体を終了時まで守る効果も持っている。
しかし、リリースやバウンス、除外には対応できず、バトルフェイズ以外の状況を対象することができない欠点を持っている。
「まだだ!俺はさらに手札から《カオス・ハンド》を召喚!」
中指を中心に、右側が白、左側が黒を基調とした凸凹な岩の右腕が地中から現れる。
その姿から想像できるように、光と闇という相反する力を持っており、手のひらの中心にある紫色のオーブが制御することで成り立っている。
カオス・ハンド レベル3 攻撃1000
カオス・ハンド
レベル3 攻撃1000 守備1000 効果 光属性 岩石族
このカードの属性は闇としても扱う。
このカードが光属性、または闇属性モンスターと戦闘を行った場合、ダメージ計算終了時にこのカードをリリースすることで、そのモンスターを破壊することができる。
「そして、《ギア・ハンド》はレベルを俺の場に存在するハンドと名のつくモンスターの数と同じにすることができる」
「何!?」
《ギア・ハンド》の中指から錆びたアンテナが出現し、仲間の存在を感知した。
ギア・ハンド レベル1→3 攻撃300(チューナー)
ギア・ハンド
レベル3 攻撃300 守備300 チューナー 地属性 機械族
1ターンに1度、このカードのレベルを自分フィールド上に表側表示で存在する「ハンド」と名のつくモンスターの数と同じにすることができる。
「レベル3の《カオス・ハンド》と《ギア・ハンド》でオーバーレイ!エクシーズ召喚!現れよ、《発条機雷ゼンマイン》!」
複数のぜんまいが付いた、紫が基調の装甲を持つ髪型兵器。
両腕のハサミ型マニピュレーターには爆破装置付きの発条が1つずつ装備されている。
発条機雷ゼンマイン ランク3 攻撃1500
「バトルだ!2体のモンスターでダイレクトアタック!!」
《発条地雷ゼンマイン》と《クラッシャー・ハンド》がアリトに襲い掛かる。
「罠発動!《攻撃の無敵化》!これで、俺への戦闘ダメージは0になる!!」
《攻撃の無敵化》のソリッドビジョンがアリトの盾となり、攻撃を防いだ。
しかし、アリトの劣勢に変わりない。
(くそ…!《ゼンマイン》は破壊される代わりにオーバーレイユニットを取り除くことができる。そして、その効果でオーバーレイユニットを取り除いたターンのエンドフェイズ時に場のカード1枚を破壊できる!ある意味、カウンターカードだ!)
「俺はカードを1枚伏せ、ターンエンドだ!(ここで《攻撃の無敵化》を使ってくれたおかげで、心置きなく攻撃できるぜ。まあ、問題はもう1枚の伏せカードだけどな)」
ギラグが目を向けた伏せカード。
彼にとって数少ない不安要素で、種類によってはこの状況を覆される可能性が大いにある。
ギラグ
手札4→2
ライフ3200
場 クラッシャー・ハンド レベル4 攻撃1700
発条機雷ゼンマイン(オーバーレイユニット2) ランク3 攻撃1500
伏せカード3(うち1枚《マジックアーム・シールド》)
アリト
手札2
ライフ4000
場 伏せカード1
「やってくれるな、ギラグ!けどよお、まだ俺はここでの修業の成果、見せてねえぞ!俺のターン、ドロー!」
アリト
手札2→3
「手札から魔法カード《大嵐》を発動!俺たちの場の魔法・罠カードをすべて破壊するぜ!」
2人の場の中心に巨大な大嵐が発生する。
そして、4枚の伏せカードが吹き飛ばされ、消滅した。
破壊された伏せカード
ギラグ
・マジックアーム・シールド
・シフトチェンジ
・ガード・ブロック
アリト
・灼熱の反骨精神
「くそ…!俺の伏せカードが…!」
「この瞬間、俺の伏せカード《灼熱の反骨精神》の効果発動!こいつがカード効果で破壊された時、デッキからBKと名のつくモンスターを2体まで特殊召喚できる!俺はデッキから《BKグラスジョー》と《BKシャドー》を特殊召喚!」
黒づくめのボクサー用装備と鉢巻を装備した忍者を連想させるボクサーが《BKグラスジョー》とともに現れた。
BKグラスジョー レベル4 攻撃2000
BKシャドー レベル4 攻撃1800
「だが、その効果でモンスターを特殊召喚した場合、俺は特殊召喚したモンスターの数×800ポイントのダメージを受ける…うわああ!!」
アリトは2体のBKが生み出した火柱に飲み込まれ、ダメージを受ける。
アリト
ライフ4000→2400
灼熱の反骨精神(バーニング・ライオンハート)
通常罠カード
このカードが・魔法・罠・モンスター効果で破壊され、墓地へ送られた時、デッキから「BK」と名のつくモンスターを2体まで特殊召喚することができる。
その後、自分はこの効果で特殊召喚したモンスター1体につき800ポイントのダメージを受ける。
「更に、俺は手札からもう1体の《BKグラスジョー》を召喚!」
BKグラスジョー レベル4 攻撃2000
「くそ…!1ターンでモンスターが3体か…」
「《リードブロー》の仇を討たねえとな!!行け!《グラス・ジョー》!《クラッシャー・ハンド》を攻撃だ!!」
《BKグラスジョー》は《クラッシャー・ハンド》の硬い装甲を拳で貫き、破壊した。
「うおおお!!」
ギラグ
ライフ3200→2900
「もう1体の《グラスジョー》で《ゼンマイン》を攻撃!」
「まだだ!《ゼンマイン》は破壊される代わりにオーバーレイユニットを1つ取り除くことができる!!」
《発条機雷ゼンマイン》はオーバーレイユニットを使い捨てバリアに変化させ、《BKグラスジョー》の拳を受け止めた。
(くそっ…!こんなことなら、守備表示にすればよかったぜ…)
ギラグ
ライフ2900→2400
取り除かれたオーバーレイユニット
・ギア・ハンド
「まだ攻撃は残ってるぜ!俺は《シャドー》でもう1度《ゼンマイン》を攻撃!!」
「そいつの攻撃も、オーバーレイユニットでしのぐ」
《BKシャドー》の連続パンチを使い捨てバリアで防いだ《発条機雷ゼンマイン》。
両腕のマニピュレーターに装備されている発条が回転し始め、火花を散らしている。
ギラグ
ライフ2400→2000
「かなりライフが減っちまったが、《ゼンマイン》の効果で、俺はエンドフェイズ時に場のカードを1枚破壊することができ…」
「俺は手札から速攻魔法《ファイト・エクシーズ》を発動!俺のBKと名のつくモンスターが戦闘で相手モンスターを破壊したターンのバトルフェイズ中、BKと名のつくエクシーズモンスター1体をエクシーズ召喚し、デッキからカードを1枚ドローできる!」
「何!?」
「俺は2体の《グラスジョー》でオーバーレイ!(今の俺でも、このカードなら使えるぜ!)現れろ、No.79!皇帝の名を持つBKの超新星!《BK新星のカイザー》!!」
地中から灼熱の炎が巻き起こり、その中から1体のボクサーが現れる。
赤き鎧をまとい、翼のような飾りを身に着け、カイザーナックルを装備した若きボクサー。
左わき腹には「79」の番号が刻まれている。
No.79BK新星のカイザー ランク4 攻撃2300
ファイト・エクシーズ
速攻魔法カード
自分フィールド上の「BK」と名のつくモンスターが戦闘で相手モンスターを破壊したターンのバトルフェイズ時にのみ発動できる。
「BK」と名のつくエクシーズモンスター1体をエクシーズ召喚し、デッキからカードを1枚ドローする。
「お…おいちょっと待てよ!!ここでナンバーズを出すのかよ!?」
「《新星のカイザー》はこいつのオーバーレイユニット1つにつき、100ポイントアップするぜ!今のこいつのオーバーレイユニットは2つだ!」
No.79BK新星のカイザー ランク4 攻撃2300→2500
「行っけえええええ!!《カイザー》!《ゼンマイン》を打ち砕け!カイザー・ナックルゥゥゥゥゥゥ!!!」
《No.79BK新星のカイザー》のカイザーナックルがアリトの闘志に感化されたかのように、燃え上がり、《発条機雷ゼンマイン》の装甲を紙を破るように容易く破壊してしまった。
「うおおおおおお!!」
ギラグ
ライフ2000→1000
「ギラグ!これで最後だぜ!俺は手札から速攻魔法《KOBK》を発動!俺のBKと名のつくモンスターが戦闘で相手モンスターを破壊した時、そのモンスターの攻撃力分のダメージをお前に与えるぜ!」
「何!?」
《KOBK》から灼熱が噴き出て、それが拳の形となってギラグの頬に攻撃しようとした。
「俺は手札の《ミラー・ハンド》の効果発動!俺が相手のカード効果でダメージを受ける時、手札から特殊召喚でき、そのダメージを反射する!」
無数の鏡によって構成された巨大な右腕が灼熱の拳を受け止め、アリトに投げつけた。
「うわああああ!!」
アリト
ライフ2400→900
ミラー・ハンド レベル4 守備200
KOBK(ケーオーバーンナックル)(アニメオリカ)
速攻魔法カード
自分フィールド上の「BK」と名のついたモンスターが相手モンスターを戦闘によって破壊し墓地へ送った時に発動できる。
破壊した相手モンスター1体の攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。
ミラー・ハンド
レベル4 攻撃1200 守備200 効果 光属性 機械族
このカードは相手のカード効果で自分が効果ダメージを受ける時、手札から特殊召喚することができる。
この効果で特殊召喚に成功した時、その効果で自分が受けるダメージは代わりに相手が受ける。
「くそ…!カウンターデッキを使う俺がカウンターを受けるなんて、情けねえぜ!《新星のカイザー》の効果発動!1ターンに1度、俺のターンのメインフェイズ時に手札か墓地に存在するBKと名のつくモンスター1体をこいつのオーバーレイユニットにすることができる!」
アリトの墓地からオーバーレイユニットが現れ、《No.79BK新星のカイザー》の周囲を旋回し始めた。
No.79BK新星のカイザー ランク4 攻撃2500→2600
追加されたオーバーレイユニット
・BKコークスクリュー
「俺はこれで、ターンエンド!」
ギラグ
手札2→1
ライフ1000
場 ミラー・ハンド レベル4 守備200
アリト
手札3→0
ライフ900
場 No.79BK新星のカイザー(オーバーレイユニット3) ランク4 攻撃2600
BKシャドー レベル4 攻撃1800
「はあ…はあ…はあ…」
「はあ…はあ…」
互いのライフは残りわずか。
しかし、アリトの場には攻撃力2600の《No.79BK新星のカイザー》が存在し、状況はギラグの圧倒的不利。
それでも、ギラグは余裕の表情を浮かべていた。
「俺のターン、ドロー!」
ギラグ
手札1→2
「アリト!《新星のカイザー》が出たときはかなりビビったが、俺のライフを削りきれなかった。今回は俺の勝ちだ」
「何!?」
「俺は手札から魔法カード《融合》を発動!手札の《ファイヤー・ハンド》と場の《ミラー・ハンド》を融合!《起爆獣ヴァルカノン》を融合召喚!」
灼熱を纏った右腕と、《ミラー・ハンド》が融合し、1体の機械獣が現れた。
竜を模した頭部と大量の爆薬が仕込まれた赤いタンクがついた肩、そして導火線となっている尾。
このモンスターこそ、ギラグがデッキに加えた秘策だった。
起爆獣ヴァルカノン レベル6 攻撃2300
ファイヤー・ハンド(アニメオリカ)
レベル4 攻撃1600 守備1000 効果 炎属性 炎族
このカードが戦闘によって破壊された時、相手モンスター1体を選択して破壊する。
「げげっ!まさか、《ヴァルカノン》をデッキに入れて…!」
「《ヴァルカノン》の効果発動!こいつの融合召喚に成功した時、相手モンスター1体とこいつを破壊し、墓地へ送る!誘爆しろ、《ヴァルカノン》!!」
《起爆獣ヴァルカノン》が高速で突進し、《No.79BK新星のカイザー》の取りつく。
そして、導火線に火が付き、2体のモンスターは大爆発して果てた。
「《カイザー》が…。だが、こいつが相手によって破壊された時、持っているオーバーレイユニットの数だけ墓地からレベル4以下のBKと名のつくモンスターを特殊召喚できるぜ!」
「《ヴァルカノン》の効果はまだあるぜ。こいつの効果が発動した後、墓地へ送られたモンスターの攻撃力分のダメージをお前に与える!」
「何…!?うわああああ!!」
アリトに《起爆獣ヴァルカノン》の残骸が降り注いだ。
アリト
ライフ900→0
「はあ…はあ…やるな、ギラグ…」
「へへ…今回は俺の勝ちだぜ」
疲れ果てた2人がその場で倒れこむ。
時間はもう夕方で、カラスの鳴き声が聞こえる。
「ギラグ。俺、この世界に来て良かったと思ってる」
「…?なんでだ?」
「そりゃ、本気は出せねえけどよ、遊馬と侑斗っつうすげえ奴と会えた。そして、そいつらに勝つためにこうして特訓してる。バリアン世界じゃあ、できなかったことなんだぜ」
「ふん!俺はナンバーズを回収したら、さっさとバリアン世界に帰りたいぜ」
「じゃあ、お前のカバンからはみ出てるのは何だよ?」
ギラグのカバンから出ているのは、最近評判になっているデュエルアイドル、蝶野さなぎのDVDだった。
そして、なぜか戦国時代の茶器も…。
「こ…これは…」
「ギラグ!しばらくここで特訓だ!付き合ってくれよ!」
急に起き上がったアリトは頂上へ向けて走り始める。
「お…おい、アリト!九十九遊馬への襲撃はどうするんだよ!?」
「もっと特訓してからだ!ギラグも、このまま負けっぱなしってわけにはいかねえだろ?」
「それはそうだが…。待てよ、アリト!!」
答えを聞く前に、どんどん遠くへ行ってしまうアリトを見て、ギラグは仕方なく鞄を持って追いかけはじめた。
「…。やはり、あの2人には荷が重かったか…」
指名そっちのけで特訓に明け暮れるアリトとそれに付き合わされるギラグを見て、ドルベは若干頭を抱える。
そして、背後にミザエルが現れる。
「ドルベ。もうこの2人に任せるわけにはいかない。私が行く」
「ミザエル…」
「心配するな。これがあれば、我々は人間界でも力を発揮できる」
バリアンの力が凝縮されているキューブ。
そのキューブが、人間界とバリアン世界の戦いを次の段階へ誘う。