遊戯王ZEXAL 風の戦士たち   作:ナタタク

79 / 112
侑斗
No.00ガスタの魔剣士ユウ
CNo.00ガスタの魔剣士ユウ・暴風
WNo.00ガスタの魔剣士ユウ・清風
No.49秘鳥フォーチュンチュン
No.50ブラック・コーン号
No.74マジカル・クラウン―ミッシング・ソード
No.69 紋章神コート・オブ・アームズ 

蓮
No.7ラッキー・ストライプ
No.17リバイス・ドラゴン
No.32海咬龍シャーク・ドレイク
No.55竜騎兵グレン
CNo.55灼熱竜騎兵グレン
CNo.55竜闘士グレン
No.57奮迅竜トレスラグーン
No.82ハートランドラコ
No.85クレイジー・ボックス
No.91サンダー・スパーク・ドラゴン

竜司
No.10白騎士イルミネーター
No.11ビッグ・アイ
No.18ジェムナイト・アゲート
No.52ダイヤモンド・クラブ・キング

瑠那
No.16色の支配者ショック・ルーラー
No.20蟻岩土ブリリアント
No.23セイクリッド・ルナマリア
No.30破滅のアシッド・ゴーレム
No.87雪月花美神クイーン・オブ・ナイツ


第69話 デッキ破壊の恐怖

「これは…恐ろしいスキャンダルだね…」

「誰だよ…こんなデマをばら撒きやがったのは…」

島の店で、蓮は怒りで震えながら学生新聞を見ている。

第1面のタイトルは『神代凌牙 妹の璃緒と九十九遊馬の交際を認める!!』。

その記事を見て、女子の話題がそれでもちきりとなり、男子の中には号泣する者、プールに身を投げようとするものが続出した。

「それにしても、凌牙は本当にそんなことを認めたのかしら?」

「だよね。彼は過保護だけど、さすがに交際相手に口を出すほどじゃないし…」

バン!!!

店のドアがかなり強めに開く。

開けたのは噂の中心、神代璃緒だった。

「島さん…チョコパフェをください」

「は…はい。ただいま」

いつもよりもさらに強烈なプレッシャーを放つ璃緒に、はるかに年上であるはずの島でさえビビっている。

「璃緒…。記事を見たのね」

「ええ…。いくら凌牙でも、私の交際相手まで決める権利はないわ」

「それはそうだね。もう璃緒ちゃんには心に決めた相手がい…」

竜司が言葉を続けようとしたが、プレッシャーにより沈黙。

そして、逃げるように居眠りを始めた。

璃緒は立腹な状態で出されたチョコパフェを食べ始めた。

「おい、璃緒…」

「何?」

「お前…もしかして凌牙と喧嘩でもしたのか?」

蓮からの問いに璃緒は沈黙する。

どうやら、図星のようだ。

「まったく…玉ねぎもピーマンも嫌いなくせに…!」

「うーん、それは関係ないと思うけどなあ」

「何か言いましたか!?」

「な…なんでもないよ」

いつもなら大抵の事では動じない侑斗だが、今回ばかりは冷や汗を流しながら沈黙する。

そして、ウィンダが自分の唇に右手人差し指を当てたため、蓮に任せることにした。

「あ…蓮、璃緒ちゃん。この記事のことなんだけど…」

「??」

竜司から耳打ちされ、蓮は目を大きく開く。

「なるほどな…そういうことかよ」

「れ…蓮…?」

「こうなったら、明日お礼参りしたほうがいいな…」

 

「ははは!これだけ俺の記事が注目されるなんてな」

昼休みの新聞部室で、紫色の乱れた髪型で、若干太めの体を少年がにやにやしながら例の記事を見ていた。

「やっぱり、こういう記事なら注目度が高…」

急に新聞部室の扉が吹き飛ぶ。

そして、デュエルの準備を整えた状態の蓮が部屋に入る。

「な…なんだよお前は!?」

「お前か?こんな記事を出したのは!?植村ァ!!」

例の記事を植村につきつける。

「おいおい、むきになるなって。ちゃんと裏は取ってるだろ?」

植村が指をさしたのは記事の後半。

凌牙が璃緒を彼女にしたいのであれば、遊馬ぐらいの実力を掴んでおけと発言したこと、そしてそれを徳之助と孝が確認したことが明記されている。

「だから、この記事は本当のことを書いてるんだよ。分かったか?」

「ふざけんな!俺と璃緒はこの記事で頭に来てんだよ!」

「そんなことは俺は知らないね」

「んだと…!?」

植村はこの年齢でありながらゴシップやスキャンダル記事を好んでいる。

被害者が多いが、彼は腕っぷしもデュエルも強く、泣き寝入りする人が多い。

「俺とデュエルだ!植村!」

「デュエル…?」

「ああ。俺が勝ったら、あの記事を撤回しろ!!」

「なるほど…。なら、俺が勝ったら君を記事のネタにさせてもらうよ」

ゆっくり立ち上がり、机からデッキとD・パッド、D・ゲイザーを取り出す。

「ちっ…。好きにしやがれ!!」

 

「まったく…璃緒と凌牙が大喧嘩をしているのに、蓮はどこにいるの?」

侑斗達は昼休みに突然教室を飛び出していった蓮を探している。

中庭では、凌牙と璃緒が喧嘩デュエルをしている。

「きっと、植村のところに行ってるんじゃないかな?」

「植村って?」

「新聞部員だよ。あの記事を書いたのも、彼だ」

「なんでそれを…?」

「まあ、別にいいじゃん。早く部室へ行こう」

(もしかして、ハッキングをしたのかな…?)

竜司は趣味で機械いじりやハッキングをしている。

法律に触れないように巧妙に動き、それで彼はいろんな情報を持っている。

植村のことも、もしかしたら…。

「あ…!ユウ、あそこ!!」

「え…!?」

ウィンダが指をさした方向には旧体育館がある。

蓮と植村がその中に入ろうとしている。

「2人とも…デュエルをする気ね」

「早く追いかけよう!!」

 

旧体育館の中で、蓮と植村が対峙する。

「約束通り、勝ったら君をネタにさせてもらうよ。そうだなあ…下着ドロ、もしくはストーカーがいいだろうなあ…」

「絶対負けられねえな…」

「「デュエル!!」」

 

植村

手札5

ライフ4000

 

蓮

手札5

ライフ4000

 

「先攻はもらうぞ。俺のターン、ドロー!」

 

植村

手札5→6

 

「モンスターを裏守備表示で召喚。そして、カードを2枚伏せてターンエンド」

 

植村

手札6→3

ライフ4000

場 裏守備モンスター1

  伏せカード2

 

蓮

手札5

ライフ4000

場 なし

 

「裏守備モンスター1体だけかよ!?舐めやがって…俺のターン、ドロー!」

 

蓮

手札5→6

 

「俺は手札から《ランス・リンドブルム》を召喚!」

 

ランス・リンドブルム レベル4 攻撃1800

 

「こいつは守備モンスターを攻撃した時、貫通ダメージを与える!行け!《ランス・リンドブルム》!!」

《ランス・リンドブルム》が手に持っている投槍を投げ、それが裏守備モンスターを貫く。

 

ニードル・ワーム レベル2 守備600

 

「《ニードル・ワーム》のリバース効果発動!お前のデッキトップから5枚カードを墓地へ送る!」

「くそっ…!!」

うかつに攻撃してしまったことを悔やみながら、蓮はデッキのカードを墓地へ送った。

 

墓地へ送られたカード

・ライトパルサー・ドラゴン

・死者蘇生

・サモン・ダイス

・人生最大の賭け

・モンスターBOX

 

「だが、お前は1200ポイントの…」

「貫通ダメージだろう?だが、俺は2枚の永続罠を発動していた」

《スピリット・バリア》と《戦場の惨劇》が植村の場に展開されている。

「《スピリット・バリア》の効果で、俺の場にモンスターが存在する限り、俺は戦闘ダメージを受けず、そして《戦場の惨劇》の効果で攻撃したモンスターのコントローラーはバトルフェイズ終了時にデッキトップから5枚のカードを墓地へ送る」

「このターンでデッキが11枚削られたってことか!?くそ…!!」

植村のデッキのコンセプトはデッキ破壊。

過去にデッキ破壊は長年タブーとされてきたが、現在では1つの戦略として再評価されつつある。

しかし、墓地に存在することで真価を発揮するカードが多くなったことにより、かなりの力量が要求される。

 

墓地へ送られたカード

・聖なるバリア―ミラーフォース―

・アクセルドラゴン

・バタフライ・ドラゴン

・レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン

・デンジャラスマシン―TYPE6

 

戦場の惨劇(漫画オリカ・調整)

永続罠カード

攻撃を宣言したプレイヤーはバトルフェイズ終了時、デッキの上からカードを5枚墓地へ送る。

「戦場の惨劇」はフィールド上に1枚しか存在できない。

 

「3枚カードを伏せ、ターンエンドだ!」

 

植村

手札3

ライフ4000

デッキ34

場 スピリット・バリア(永続罠)

  戦場の惨劇(永続罠)

 

蓮

手札6→2

ライフ4000

デッキ24

場 ランス・リンドブルム レベル4 攻撃1800

  伏せカード3

 

「俺のターン、ドロー」

 

植村

手札3→4

デッキ34→33

 

手札に加わったカードを見て、にやっとし始める。

(何のカードを手札に加えやがった…!!)

「俺は手札から魔法カード《マジック・プランター》を発動。俺の場の永続罠カード1枚を墓地へ送り、デッキからカードを2枚ドローする」

《スピリット・バリア》が《マジック・プランター》の効果で奈落へと落ちて行った。

 

植村

手札4→5

デッキ33→31

 

(《スピリット・バリア》を墓地へ送っただと…!?)

「更に俺は手札から魔法カード《手札抹殺》を発動!」

「何…!?」

《手札抹殺》は捨てたカードとドローするカードの枚数は同じ。

デッキ破壊が目的であれば相手の手札が多いときに発動するはずだ。

しかし、彼は自分の手札の方が多いにもかかわらず、ためらいもなく発動した。

 

手札から墓地へ送られたカード

植村

・黄泉の餓鬼

・黄泉の防人

・黄泉の船守

・ライトニング・ボルテックス

 

蓮

・ガーランド・ドラゴン

・ジェントル・リザード

 

植村

手札5→4

デッキ31→27

 

蓮

手札2

デッキ24→22

 

「そして、俺はカードを2枚伏せてターンエンド」

 

植村

手札4→2

ライフ4000

デッキ27

場 戦場の惨劇(永続罠)

  伏せカード2

 

蓮

手札2

ライフ4000

デッキ22

場 ランス・リンドブルム レベル4 攻撃1800

  伏せカード3

 

「モンスターを召喚せずにターン終了だと!?」

「さあ、今なら俺のライフを大きく削ることができるんじゃないか?」

確かに、植村の場にモンスターは無く、あるのは伏せカード2枚と《戦場の惨劇》のみ。

蓮は気づいていなかった。

すでに自分は大きな罠にはまってしまったことを。

「俺のターン、ドロー!」

 

蓮

手札2→3

デッキ22→21

 

「俺は手札から《ギミックアーム・ドラゴン》を召喚!」

 

ギミックアーム・ドラゴン レベル4 攻撃1800

 

「バトルだ!《ギミックアーム・ドラゴン》でダイレクトアタック!!」

「罠発動!《悪夢の墓場レベル1》!こいつは俺がダイレクトアタックを受ける時、墓地からレベル1の闇属性モンスターを3体特殊召喚できる。俺は《黄泉の餓鬼》、《黄泉の防人》、《黄泉の船守》を特殊召喚する」

死神のような衣をまとい、フォークとナイフを持った小悪魔と貧相なオールを持ち、不気味なマントをつけた白い仮面の男、そして《黄泉の餓鬼》と同じような衣をまとった肥満体の男が現れた。

 

黄泉の餓鬼 レベル1 守備0

黄泉の防人 レベル1 守備0

黄泉の船守 レベル1 守備0

 

悪夢の墓場レベル1

通常罠カード

自分フィールド上にモンスターが存在しない場合の相手の直接攻撃宣言時に発動できる。

自分の墓地からレベル1の闇属性モンスターを3体選択し、自分フィールド上に特殊召喚する。

この効果で特殊召喚されたモンスターの効果は無効化され、このカードを発動したターンのエンドフェイズ時に破壊される。

「悪夢の墓場レベル1」は1ターンに1度しか発動できない。

 

「なら俺は《黄泉の餓鬼》を攻撃だ!!」

《ギミックアーム・ドラゴン》は装備されているギミックアームで《黄泉の餓鬼》を捕縛すると、息絶えるまで何度も地面にたたきつけた。

だが、息絶えた《黄泉の餓鬼》の魂が弾丸となって蓮を貫く。

「ぐああ!!な…何!?」

 

蓮

ライフ4000→3200

 

「《黄泉の餓鬼》が破壊されて墓地へ送られた時、相手に800ポイントのダメージを与える。さらに永続罠《ダメージ=ロスト》を発動。相手が俺のモンスター効果でダメージを受けたとき、デッキの上から5枚のカードを墓地へ送ってもらう!」

「またかよ…!!」

 

墓地へ送られたカード

・運命のコイン

・シフトチェンジ

・デスメタル・ドラゴン

・ビームバスター・ドラゴン

・ギャンブルボディ

 

「まだだ。《黄泉の餓鬼》が場で破壊されて墓地に存在する場合、俺の場のモンスターはすべて破壊される」

「自分のモンスターを破壊だと!?」

《黄泉の餓鬼》の幻影が2体の仲間をフォークとナイフで貫き破壊する。

そして、2体の魂が弾丸となって、再び蓮を襲う。

「うわああ!!」

 

蓮

ライフ3200→2400→1600

 

黄泉の餓鬼(アニメオリカ・調整)

レベル1 攻撃0 守備0 効果 闇属性 悪魔族

このカードが破壊され墓地へ送られた場合、相手ライフに800ポイントのダメージを与える。

自分フィールド上で破壊されたこのカードが自分の墓地に存在する場合、自分のフィールド上に表側表示で存在するモンスターは破壊される。

 

ダメージ=ロスト

通常罠カード

相手が自分のモンスター効果によって効果ダメージを受けたときに発動できる。

相手はデッキの上からカードを5枚墓地へ送る。

 

「ああ…。言い忘れたが《黄泉の船守》も破壊されたときに800ポイントのダメージがお前に襲い、《黄泉の防人》は破壊された時、お前に800ポイントのダメージを与え、バトルフェイズを終了する」

「何…!?」

《黄泉の防人》がとてつもないプレッシャーを墓場から放ち、《ランス・リンドブルム》がひるんでしまった。

 

黄泉の防人(アニメオリカ)

レベル1 攻撃0 守備0 効果 闇属性 悪魔族

このカードが破壊され墓地に送られた場合、相手ライフに800ポイントダメージを与える。

その後、バトルフェイズを終了する。

 

「そして、《戦場の惨劇》の効果を忘れるなよ?」

「ああ…!分かってるよ、くそっ!!」

 

墓地へ送られたカード

・エクシーズ・リボーン

・竜の逆鱗

・アックス・ドラゴニュート

・ボマー・ドラゴン

・サイコロ・ワイバーン

 

「ふふふ…どうだ?デッキとライフがズタズタにされた気分は」

「くそ…!!」

攻撃が成功しなかったばかりか、ライフとデッキが大幅に失われてしまった。

《黄泉の餓鬼》が存在する限り、植村は場にモンスターを展開できない。

しかし、彼にはそれを逆手に取った手を持っている。

「だが、《ギミックアーム・ドラゴン》が戦闘で相手モンスターを破壊した時、墓地に存在するドラゴン族モンスター1体をデッキに戻すぜ!」

選択されたカードは《デスメタル・ドラゴン》だ。

「そして、俺は永続罠《リビングデッドの呼び声》を発動!その効果で墓地から《ライトパルサー・ドラゴン》を特殊召喚するぜ!」

 

ライトパルサー・ドラゴン レベル6 攻撃2500

 

「どうだ!?お前が墓地へ送ってくれたおかげで簡単に召喚できたぜ!俺はレベル4の《ギミックアーム・ドラゴン》と《ランス・リンドブルム》でオーバーレイ!エクシーズ召喚!!出やがれ、《竜魔人クイーンドラグーン》!!」

露出度が高い衣装をまとい、下半身が竜になっている《ドラゴン・ウィッチ-ドラゴンの守護者-》が現れる。

 

竜魔人クイーンドラグーン ランク4 攻撃2200

 

「《クイーンドラグーン》の効果発動!1ターンに1度、オーバーレイユニットを1つ取り除くことで、俺の墓地からレベル5以上のドラゴン族モンスター1体を効果を無効にして特殊召喚するぜ。俺は墓地から<レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》を特殊召喚!これでターンエンドだ!!」

 

取り除かれたオーバーレイユニット

・ランス・リンドブルム

 

植村

手札2

ライフ4000

デッキ 27

場 戦場の惨劇(永続罠)

 

蓮

手札3→2

ライフ1600

デッキ 21→11→12

場 ライトパルサー・ドラゴン(《リビングデッドの呼び声》の影響下) レベル6 攻撃2500

  竜魔人クイーンドラグーン(オーバーレイユニット1) ランク4 攻撃2200

  レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン(《竜魔人クイーンドラグーン》の影響下) レベル10 攻撃2800

  伏せカード2

 

「ははは!!いくらモンスターの数を増やしても、攻撃できなきゃ意味ないな!俺のターン、ドロー!」

 

植村

手札2→3

デッキ27→26

 

「俺は手札から《シザース・チョッパー》を召喚!」

両腕が巨大なハサミとなっていて、顔の左半分がドクロの仮面になった殺人鬼が現れる。

そのハサミは血のせいか、かなりサビができていた。

 

シザース・チョッパー レベル1 攻撃0

 

「《黄泉の餓鬼》の効果で《シザース・チョッパー》は破壊される。そして、《シザース・チョッパー》はカード効果で破壊された時、相手のデッキトップからカードを5枚墓地へ送る!」

「何!?」

背後に現れた《黄泉の餓鬼》のナイフが《シザース・チョッパー》を貫き、彼のハサミが蓮のカードを切り裂く。

 

蓮

デッキ12→7

 

デッキから墓地へ送られたカード

・ドラゴン・タンク

・トレード・イン

・エクシーズ・トレジャー

・ドラゴン・導きのドラ

・オメガブレイズ・ドラゴン

 

シザース・チョッパー

レベル1 攻撃0 守備0 効果 闇属性 悪魔族

このカードがカードの効果によって破壊され墓地へ送られた時、相手のデッキの上からカードを5枚墓地へ送る。

 

「そして、手札から魔法カード《埋葬呪文の宝札》を発動。墓地の魔法カード3枚を除外し、デッキからカードを2枚ドローする」

 

植村

手札3→2→3

デッキ26→24

 

ゲームから除外された魔法カード

・ライトニング・ボルテックス

・手札抹殺

・マジック・プランター

 

「そして、カードを3枚伏せてターン終了だ。もうモンスターを召喚するまでもないからな!」

 

植村

手札3→0

ライフ4000

デッキ 24

場 戦場の惨劇(永続罠)

  伏せカード3

 

蓮

手札2

ライフ1600

デッキ 7

場 ライトパルサー・ドラゴン(《リビングデッドの呼び声》の影響下) レベル6 攻撃2500

  竜魔人クイーンドラグーン(オーバーレイユニット1) ランク4 攻撃2200

  レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン(《竜魔人クイーンドラグーン》の影響下) レベル10 攻撃2800

  伏せカード2

 

「蓮!!」

侑斗の声が旧体育館内に響き渡る。

侑斗達は蓮の後ろ、入り口付近に立っている。

「お前ら!!」

「蓮!凌牙君と璃緒ちゃんが…」

「喧嘩してるんだろ?なら、俺はこいつに用があるんだ!」

「植村ね…」

瑠那の絶対零度の目線が植村に向けられる。

「ユウ!蓮君のデッキがもう7枚しかないよ!!」

「デッキ破壊か…!!」

D・ゲイザーを装着し、デュエルの状況を確認する。

あまりにも少ないターンで、蓮はデッキを大幅に削られたことがよくわかる。

そして、植村の墓地には3種類の黄泉と名のつくモンスターがいる。

「俺のターン、ドロー!」

 

蓮

手札2→3

デッキ7→6

 

「召喚する気がねえんなら、そのまま攻撃して終わらせてやるぜ!」

「待つんだ、蓮!これは…」

「速攻魔法《サイクロン》を発動!これで《戦場の惨劇》を破壊し、《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》でダイレクトアタック!!」

《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》の口に黒い炎が凝縮されるが、植村は余裕な表情だった。

「ははは!!《黄泉の船守》の効果発動!1ターンに1度、相手モンスターの直接攻撃宣言時に墓地から黄泉と名のつくモンスター1体を特殊召喚できる。その効果で、俺は《黄泉の防人》を特殊召喚」

 

黄泉の防人 レベル1 攻撃0

 

《黄泉の防人》が現れた瞬間、《黄泉の餓鬼》の後ろから刺される。

そして、《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》が攻撃をやめ、蓮のライフが削られる。

「くそ…!!《黄泉の防人》の効果で、バトルフェイズ終了。そしてダメージかよ…」

 

蓮

ライフ1600→800

 

黄泉の船守(アニメオリカ・調整)

レベル1 攻撃0 守備0 効果 闇属性 悪魔族

このカードが破壊され墓地へ送られた場合、相手ライフに800ポイントダメージを与える。

自分フィールド上で破壊されたこのカードが自分の墓地に存在する場合、1ターンに1度、相手モンスターの直接攻撃宣言時に自分の墓地に存在する「黄泉」と名のついたモンスター1体を選択して自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。

 

「更に罠カード《ダメージ=ロスト》2枚目を発動!さあ、デッキの上からカードを5枚墓地へ送れ!!」

「ちくしょう!!黄泉のコンボ…反則級だぜ…」

蓮のデッキとライフが再び削られ、もはや崖っぷちだ。

 

蓮

デッキ6→1

 

デッキから墓地へ送られたカード

・スキル・サクセサー

・サイコロ・フェアリー

・デビル・コメディアン

・ダイス・チューン

・ギャンブラー・スピリッツ

 

(…!!このカードは…)

デッキから墓地へ送られたカードのうちの1枚に目を向ける。

そして、自分の場に伏せてある2枚のカードを確認する。

「(これなら…もしかしたら逆転できるぜ!!)俺はこれでターンエンドだ!」

 

植村

手札0

ライフ4000

デッキ 24

場 伏せカード2

 

蓮

手札3→2

ライフ800

デッキ 1

場 ライトパルサー・ドラゴン(《リビングデッドの呼び声》の影響下) レベル6 攻撃2500

  竜魔人クイーンドラグーン(オーバーレイユニット1) ランク4 攻撃2200

  レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン(《竜魔人クイーンドラグーン》の影響下) レベル10 攻撃2800

  伏せカード2

 

「蓮のデッキの残りは1枚。しかも、ライフは800…」

「もし、次のターン植村が《メタモルポッド》を裏守備表示で出したら、終わりだね」

《メタモルポッド》は互いの手札をすべて破壊し、互いにデッキから5枚になるようにカードをドローする効果を持っている。

その効果でドローできなくなった場合も、蓮の敗北が決定する。

「蓮君…」

「これでお前のデッキは残り1枚。さっさと終わらせようか。俺のターン、ドロー!」

 

植村

手札0→1

デッキ24→23

 

「(ちっ…!《メタモルポッド》じゃないか。まあいい。墓地には黄泉のモンスターがいる。となれば…)俺はカードを1枚伏せ、罠発動!《ゼロ・ホール》!!」

蓮と植村の場に巨大なブラックホールが現れる。

「俺の手札が0枚の時、場のカードをすべて破壊する!!」

「そんな…!」

「このままだと、次のターンに蓮は植村にとどめを刺せないわ…」

ブラックホールが無差別にカードを飲み込んでいった。

 

破壊された伏せカード

植村

・リサイクルバリア

・くず鉄のかかし

 

蓮

・バックジェット・トラップ

・ショック・ドロー

 

リサイクルバリア(アニメオリカ)

通常罠カード

相手モンスターから自分が受ける戦闘ダメージを、発動ターンのみ全て0にする。

自分のターンのスタンバイフェイズにこのカードが墓地に存在する時、手札の罠カード1枚を墓地へ送る事でこのカードを手札に戻す事ができる。

 

ゼロ・ホール(アニメオリカ・調整)

通常罠カード

自分の手札が0枚の時にのみ発動できる。

フィールド上に存在するカードをすべて破壊する。

このカードを発動したターン、自分はモンスターを召喚・反転召喚・特殊召喚できず、バトルフェイズは行えない。

 

互いの場が真っ新になった。

「さあ、どうする?攻撃しようにも俺の墓地には黄泉のモンスター。そして、デッキの残り枚数は1枚。俺の勝ち決定だな」

植村がせせら笑う。

そして、蓮も笑う。

「それはどうだろうなあ?」

「何?」

「罠発動!《バックジェット・トラップ》!!」

墓地から《バックジェット・トラップ》が突然出現する。

「墓地から罠カードだと…!?」

「こいつが相手の魔法・罠カードの効果で破壊され墓地へ送られた時、1度だけ俺は墓地から通常罠カードを1枚発動できる。俺が墓地から発動するのは…罠カード《デビル・コメディアン》だ!!」

「な…何!?」

《デビル・コメディアン》はコイントスを行い、当たれば相手の墓地のカードをすべて除外し、外せば自分は相手の墓地に存在するカードと同じ数だけデッキからカードを墓地へ送らなければならない。

蓮のデッキの残りは1枚。

外せば次のターンにドローできなくなる。

「まさに、乾坤一擲だね」

「さあ、俺とお前。天国か地獄かの運試しをしようぜ!」

コインの準備をする蓮に対し、植村はかなり動揺していた。

(な…何なんだこいつ!!こんな状況でギャンブルカードだと!?負けるのが怖くないのかこいつは!!?)

「俺が選ぶのは表だ!これで、表が出ればお前の黄泉のコンボは崩壊!裏が出れば俺は次のターンで負けだ!!」

蓮によって上空に回転しながら飛ぶコイン。

飛んでいた時間はわずか数秒だが、侑斗達にとってはそれが数十倍の長さに感じられた。

結果は表だった。

「な…何!?」

「さあ、お前の墓地に存在するカードはすべて除外だあ!!」

植村の墓地に巨大な次元の渦が現れ、すべてのカードが飲み込まれていった。

「そして、《ライトパルサー・ドラゴン》の効果で、墓地から《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》を特殊召喚するぜ!」

「く…!!ターンエンド…!!」

 

植村

手札1→0

ライフ4000

デッキ23

場 なし

 

蓮

手札2

ライフ800

デッキ1

場 レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン レベル10 攻撃2800

 

「俺のターン、ドロー!!!」

 

蓮

手札2→3

デッキ1→0

 

「これで、蓮のデッキが0枚に…」

「俺は手札から《アンガー・ドラゴン》を召喚!!」

憤怒の表情を浮かべ、全身から劫火が噴き出ている漆黒の翼竜が現れた。

その大きさは《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》と《ライトパルサー・ドラゴン》の中間くらいだ。

 

アンガー・ドラゴン レベル1 攻撃0

 

「こいつの攻撃力は俺の墓地に存在するドラゴン族モンスター1体につき400ポイントアップする!」

「何…!?」

蓮の墓地には植村のデッキ破壊工作によって、大量のカードが存在する。

そして…。

「俺の墓地に存在するドラゴン族モンスターは13体。よって、《アンガー・ドラゴン》の攻撃力は5200だ!!!」

蓮の場に植村によって破壊された大量の竜の怒りが集まっていく。

 

アンガー・ドラゴン レベル1 攻撃0→5200

 

アンガー・ドラゴン

レベル1 攻撃0 守備0 効果 炎属性 ドラゴン族

このカードの攻撃力は自分の墓地に存在するドラゴン族モンスターの数×400ポイントの数値となる。

 

「こ…攻撃力5200!!?」

「《アンガー・ドラゴン》!竜と俺と…璃緒の怒りをあいつにぶつけろ!!アンガー・ボルケーノ!!!」

怒りは炎となり、《アンガー・ドラゴン》の身に宿る。

そして、さらなる怒りを覚えた《アンガー・ドラゴン》の口から膨大な炎が放たれる。

「うわあああああ!!!」

 

植村

ライフ4000→0

 

「はあ…はあ…はあ…」

侑斗達は全力疾走で璃緒の元へ向かう。

そして、そこに待っていたのは…。

「い…痛いウラ…」

「と…とどのつまり…重傷です…」

遊馬と小鳥、そして凌牙とキャッシーによってタンカで保健室送りにされている孝と徳之助のあまりにも無残な姿だった。

「一体…これは…?」

近くにいた鉄男が説明を始める。

「実はよお、この記事の原因を作ったのが、なんでか分からねえけど委員長と徳之助だったんだ」

「それで…喧嘩は…?」

「璃緒さんがシャークをギリギリまで追いつめたけど、逆転されて負けた。それと、あの2人は…」

「ああ。分かった分かった。もう十分だ」

蓮がこれ以上の言葉を止める。

なぜ、このような姿になってしまったか、もう確信したからだ。

「おーい、璃緒」

「何?蓮…」

仲直りの後なのか、もしくはそれ以外が原因なのか、すがすがしい表情を浮かべる璃緒。

蓮は植村を首を死なない程度に絞めている状態で連れてきていた。

「こいつがあの記事を書いたんだとよ」

「なるほど…なら、この人にも制裁を加えたほうがいいわね」

璃緒の眼が怪しく輝く。

それは、蓮も同様だった。

「す…すみません…許して…」

あまりの恐怖に、植村の顔が冷や汗だらけになる。

「問答無用だ!」

「よろしいですわね…」

「ギャーーーーーーー!!!!!」

 

「ねーねー、ユウ。一体どうなってるの?目隠し止めてよー」

「ウィンダ。見ないほうがいいよ。晩御飯食べれなくなるから…」

ウィンダに目隠しをし、後ろを向く。

あの時、植村がどんな制裁を受けたのか知らない、いや、誰も知りたくはないだろう。

唯一分かることは、彼はしばらく学校に来なかったことだけだ。




それにしても、凌牙がピーマン嫌いだったとは…。
あと、予告するとしたらもうそろそろオリジナル展開になるかも…ってことだけで。
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