遊戯王ZEXAL 風の戦士たち   作:ナタタク

82 / 112
侑斗
No.00ガスタの魔剣士ユウ
CNo.00ガスタの魔剣士ユウ・暴風
WNo.00ガスタの魔剣士ユウ・清風
No.49秘鳥フォーチュンチュン
No.50ブラック・コーン号
No.74マジカル・クラウン―ミッシング・ソード
No.69 紋章神コート・オブ・アームズ 


No.7ラッキー・ストライプ
No.17リバイス・ドラゴン
No.32海咬龍シャーク・ドレイク
No.55竜騎兵グレン
CNo.55灼熱竜騎兵グレン
CNo.55竜闘士グレン
No.57奮迅竜トレスラグーン
No.82ハートランドラコ
No.85クレイジー・ボックス
No.91サンダー・スパーク・ドラゴン

竜司
No.10白騎士イルミネーター
No.11ビッグ・アイ
No.18ジェムナイト・アゲート
No.52ダイヤモンド・クラブ・キング

瑠那
No.16色の支配者ショック・ルーラー
No.20蟻岩土ブリリアント
No.23セイクリッド・ルナマリア
No.30破滅のアシッド・ゴーレム
No.87雪月花美神クイーン・オブ・ナイツ


第72話 風の試練

「ううん…」

日の出とともに、侑斗が家から出てくる。

起きて間もないためか寝癖が多く、目をこすっている。

「ええっと、朝食…あ、カームが作ってくれるんだった」

「ユウ…おはよー」

「おはよう…って…!?」

ウィンダの姿を見て、顔を真っ赤にする。

衣類がなく、毛布で体を包んでいるだけの姿。

それだけで、昨晩のことを思い出してしまう。

真夜中の密室空間でのことを。

(そうだった…。僕、ウィンダと…)

「ユウ、どうしたの?」

不思議そうに、顔を覗き込んでくる。

「な…なんでもないよ!なんでも…」

「ふーん…。じゃあ、服着てくるから待っててね!」

キスをし、家へ駈け込んでいくウィンダを侑斗は顔を赤くしながら見送った。

 

日が若干昇り、湿原では様々な生き物が活動を開始する。

食事を済ませた2人はカムイの案内で、里から東へ進んでいた。

「それにしても、俺うれしいよ!ユウ兄ちゃんとウィンダ姉ちゃんが戻ってきたの」

「私もだよ!カムイ君。それで、次期長老の修業は順調?」

「それがさあ、ユーカラ先生もクラウド先生も厳しくてさあ…。それより、姉ちゃん達はずっと里にいてくれるの?」

「え…!?」

「そ…それは…」

カムイの無邪気な質問に2人は沈黙する。

前世と完全に融合し、ユウとして生きることができる侑斗。

そして人間世界で蓮や璃緒などの多くの仲間を作ったウィンダ。

精霊世界と人間世界はそう簡単に行き来できるようなものではない。

そして、人間世界で生きてきて、仲間がいる以上、2人はその世界から離れるわけにはいかない。

ガスタの里の人々が2人の永住を望んでいることもわかっているが…。

「ピー?」

「クリクリー?」

「ピー…」

フォーチュンと風クリボー、そしてガルドがそんな2人の思いを察し、元気づけようために頬擦りする。

「フォーチュン…風クリボー…」

「大丈夫だよ。ありがとうね」

「兄ちゃん!姉ちゃん!見えてきたよ!!」

目の前に巨大な樹木の前で、足を止める。

その樹木の周囲には多くの墓がある。

「お父様…ムストおじいちゃん…」

「オキクルミ師匠…」

「ファルコ…」

インヴェルズとの戦いから始まった巨大な波に飲み込まれてしまった多くの同胞たち。

彼らの思いを背負いながら、進み続けることを改めて誓う。

そんな中、侑斗のデッキからファルコが出てくる。

「ピュイ!!」

「ファルコ…?」

「ピー!!!」

憂い顔なカムイはらしくないと言いたいかのように、ファルコは何度も彼の頭をつつき始める。

「痛い!痛たたたた!!何をするんだよ、ファルコ!って、それより生きてたの!!?」

「ピー!!ピピピピ!!」

「痛い痛い!!分かった、もう分かったから!!ファルコォ!」

「あ…」

《No.00ガスタの魔剣士ユウ》のカードが光り始める。

光に反応するかのように樹木が光り、侑斗達の視界がほんの一瞬だけ真っ白になった。

そして、光が消えると植物だけでできた祭壇のある密室に侑斗達は立っていた。

「ここは…?」

「あ…ユウ!あれをみて!!」

「え…?」

祭壇の前に魔法陣が現れ、そこから逆手の剣を持ったオレンジ色で人型の翼龍が現れる。

「あれは…《ドラグニティアームズ―レヴァテイン》!?」

「嘘だ…!!ドラグニティは氷結界の三竜との戦いで…」

「よく来たな。四霊神に選ばれし者よ」

レヴァテインがゆっくり口を開く。

「その少年が言うとおり、私はあの戦いで命を落とした。しかし、ウィンドローズ様に蘇生され、今はこの聖域を守護している」

「聖域…?」

「そうだ。ここには多くの命が風となり、眠っている。再び生を受けるその時まで。そして、ここではウィンドローズ様も眠っておられた。しかし、ヌメロン・コードを悪しき者の手から守るため、他の霊神よりも先んじてお目覚めになられた」

祭壇に置かれている石版に目を向ける。

石版の形はカードそっくりだが、イラストが描かれていなかった。

「剣崎侑斗…私はなぜ前世のお前がナンバーズとなったのかを知っている」

「え…!?」

「そして…」

レヴァテインの剣がデュエルディスクに変化し、彼の左腕に宿る。

「私とデュエルをし、勝て。私に勝利した時、私が知る真実を話そう」

「なんだか…勝手だね。でも、仕方ないか」

侑斗はデュエルの準備を整える。

「この戦いでナンバーズを使ってもよい。それはお前の自由だ。さあ、存分に戦おうぞ」

レヴァテインの周囲に激しい風が巻き起こる。

そして、その風が次第に40枚のカードに変化し、彼のデッキとなる。

「「デュエル!!」」

 

レヴァテイン

手札5

ライフ4000

 

侑斗

手札5

ライフ4000

 

「私の先攻、ドロー」

 

レヴァテイン

手札5→6

 

「手札からフィールド魔法《風霊神の聖域》を発動」

《風霊神の聖域》を発動した瞬間、再び激しい風が吹き荒れる。

「この風は…!?」

「激しく吹き荒れる風…試練の場所としてふさわしいだろう?剣崎侑斗、ヌメロン・コードを手にして、お前は…いや、お前たちは何をするつもりだ?」

「それは、バリアン世界を…」

「バリアン世界を滅ぼすか…。それが、お前たちの本当に望んでいることか?」

レヴァテインの言葉に侑斗は沈黙する。

多くの人間を操り、遊馬達を傷つけたギラグ。

バリアンの使命よりも、自身の信条を優先し、楽しい真剣勝負を望んだアリト。

そして、Dr.フェイカーとバイロン、カイトらの人生を大きく狂わせたベクター。

どうしようもない悪人がいれば、遊馬や自分と変わらない善人もいる。

アストラルの使命、バリアン世界の滅亡は本当に正しいことなのか?

侑斗の中に大きな疑問が生まれる。

「お前が望むもの、お前の本当の意思でヌメロン・コードを正しく使う覚悟を見せてくれ。手札から魔法カード《テイク・オーバー5》を発動。デッキトップから5枚のカードを墓地へ送る」

 

デッキから墓地へ送られたカード

・ドラグニティ―アングス

・竜の渓谷

・攻撃の無敵化

・ドラグニティ―ファランクス

・ドラグニティアームズ―レヴァテイン

 

「墓地に《レヴァテイン》…兄ちゃん!危ないよ!!」

「私は手札から《ドラグニティ―タワー》を召喚」

背中に盾のような巨大な甲羅がついた緑色の蛇竜が現れる。

タワーはおそらく、様々なゲームで登場する巨大な盾、タワーシールドが由来だろう。

 

ドラグニティ―タワー レベル2 攻撃200(チューナー)

 

「このカードの召喚に成功した時、墓地からドラグニティと名のつくシンクロモンスター、またはドラグニティアームズと名のつくモンスター1体を守備表示で特殊召喚し、このカードを装備させる」

「何!?」

「その効果で、私は墓地から私の分身を呼び出す」

《ドラグニティ―タワー》は自らの肉体を甲羅の中に引っ込めた。

そして、《ドラグニティアームズ―レヴァテイン》がその甲羅を左腕に装備した。

 

ドラグニティアームズ―レヴァテイン レベル8 守備1200

 

ドラグニティ―タワー

レベル2 攻撃200 守備0 チューナー 風属性 ドラゴン族

このカードの召喚に成功した時、自分の墓地から「ドラグニティ」と名のついたモンスター1体を特殊召喚し、このカードを装備カード扱いとして装備する。

装備カード扱いとなったこのカードを装備したモンスターが戦闘で破壊されるとき、代わりにこのカードを破壊する。

 

「私はカードを1枚伏せ、ターンエンド」

 

レヴァテイン

手札6→2

ライフ4000

場 ドラグニティアームズ―レヴァテイン(《ドラグニティ―タワー》装備) レベル8 守備1200

  伏せカード1

  風霊神の聖域(フィールド魔法)

 

侑斗

手札5

ライフ4000

場 なし

 

「僕のターン、ドロー!」

 

侑斗

手札5→6

 

「僕はモンスターを裏守備表示で召喚!そして、カードを1枚伏せ、ターンエンド」

 

レヴァテイン

手札2

ライフ4000

場 ドラグニティアームズ―レヴァテイン(《ドラグニティ―タワー》装備) レベル8 守備1200

  伏せカード1

  風霊神の聖域(フィールド魔法)

 

侑斗

手札6→4

ライフ4000

場 裏守備モンスター1

  伏せカード1

 

「私のターン、ドロー」

 

レヴァテイン

手札2→3

 

「《テイク・オーバー5》を除外し、更にデッキからカードを1枚ドローする。そして手札から魔法カード《調和の宝札》を発動。手札の攻撃力1000以下のドラゴン族チューナー1枚を墓地へ送ることで、デッキからカードを2枚ドローする」

 

レヴァテイン

手札3→4

 

手札から墓地へ送られたカード

・ドラグニティ―ファランクス

 

テイク・オーバー5(アニメオリカ)

通常魔法カード

自分のデッキの上からカードを5枚墓地に送る。

次の自分のスタンバイフェイズ時に墓地のこのカードが存在する場合、手札・デッキ・墓地のこのカードと同名のカードをゲームから除外する事で、デッキからカードを1枚ドローする事ができる。

また、このカードが墓地に存在する限り、自分のカードの効果でデッキからカードを墓地に送る効果を無効にする。

 

「そして、手札から《ドラグニティ―ドゥクス》を召喚」

采配を持った白い鳥人がレヴァテインの場に舞い降りる。

ドゥクスとはラテン語で指導者を意味する。

 

ドラグニティ―ドゥクス レベル4 攻撃1500

 

「このカードの召喚に成功した時、墓地からレベル3以下のドラグニティと名のつくドラゴン族モンスター1体を装備することができる」

墓地から茶色い鎧をまとい、頭部が二又の槍となっている小さな竜が現れ、《ドラグニティ―ドゥクス》が采配の代わりに装備した。

「そして、《ドラグニティ―ドゥクス》は私の場にいるドラグニティと名のつくカード1枚につき、200ポイント攻撃力がアップする」

 

ドラグニティ―ドゥクス レベル4 攻撃1500→2100

 

「レベル4なのに、攻撃力2100!?」

「更に、装備カードとなっている《ドラグニティ―ファランクス》は1ターンに1度、私の場に特殊召喚することができる」

《ドラグニティ―ファランクス》が元の姿に戻り、場に現れる。

 

ドラグニティ―ファランクス レベル2 攻撃500(チューナー)

 

「チューナーモンスター!?」

「レベル4の《ドゥクス》にレベル2の《ファランクス》をチューニング。魔力を打ち消す竜よ。騎士の魂を宿し、闇を滅せよ。シンクロ召喚!《ドラグニティナイト―ガジャルグ》!!」

真紅の槍をイメージさせる竜が侑斗達の周囲を包んでいる強烈な風を突き破って現れる。

ガシャルグとはケルト神話に登場する英雄、ディルムッドが持つすべての魔力を打ち消す赤い槍で、ゲイ・ジャルグと呼ばれることもある。

 

ドラグニティナイト―ガジャルグ レベル6 攻撃2400

 

「ドラグニティのシンクロモンスター…」

「すっごーい!!本当に見れるとは思わなかった!!ドラグニティ伝説の竜騎士の1人、《ガジャルグ》!!」

カムイはかなり興奮している。

「更に、フィールド魔法《風霊神の聖域》の効果発動。風属性モンスターのシンクロ召喚、またはエクシーズ召喚に成功した時、相手の場にセットされているカード1枚を手札に戻す」

侑斗の場の裏守備モンスターが風で吹き飛ばされ、侑斗の手札に戻ってくる。

 

風霊神の聖域

フィールド魔法カード

風属性モンスターのシンクロ召喚、またはエクシーズ召喚に成功した時にのみ発動できる。

そのプレイヤーから見て相手のフィールド上にセットされているカードを1枚選択して手札に戻すことができる。

「風霊神の聖域」のこの効果は1ターンに1度しか発動できない。

 

「ユウ!このままだと《レヴァテイン》と《ガジャルグ》のダイレクトアタックを受けて…」

「私の分身を攻撃表示に変更。バトル。2体のドラグニティで剣崎侑斗にダイレクトアタック」

《ドラグニティアームズ―レヴァテイン》と《ドラグニティナイト―ガジャルグ》が侑斗に一斉攻撃を仕掛けてくる。

 

ドラグニティアームズ―レヴァテイン レベル8 守備1200→攻撃2600

 

「罠発動!《アタック・シャット》!!相手の攻撃宣言時、手札からレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚する。僕は手札から《ガスタ・キャット》を特殊召喚!!」

「にゃーん…」

緑色の体と眼、そしてガスタの印がついた首飾りをかけている子猫が現れる。

「可愛いー」

場に現れた瞬間、顔を洗い始める《ガスタ・キャット》を見て、ウィンダはうっとりしている。

 

ガスタ・キャット レベル2 守備2000

 

「そして、この効果で特殊召喚されたこのカードはこのターン、破壊されない!」

顔を洗っている《ガスタ・キャット》が地中から現れた岩によって、2体のドラグニティの攻撃から守られた。

「なるほど…。中々やるな。私はカードを1枚伏せ、ターンエンドだ」

 

アタック・シャット

通常罠カード

相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。

自分の手札からレベル4以下のモンスター1体を選択し、特殊召喚する。

この効果で特殊召喚されたモンスターはこのターン、戦闘およびカード効果では破壊されない。

 

レヴァテイン

手札4→2

ライフ4000

場 ドラグニティアームズ―レヴァテイン(《ドラグニティ―タワー》装備) レベル8 攻撃2600

  ドラグニティナイト―ガジャルグ レベル6 攻撃2400

  伏せカード2

  風霊神の聖域(フィールド魔法)

 

侑斗

手札4

ライフ4000

場 ガスタ・キャット レベル2 守備2000

 

「ふう…」

《ピンポイント・ガード》で何とかしのぐことができた。

セットされているカード限定とはいえ、《風霊神の聖域》のバウンス効果は強力だ。

だが、付け入るすきがないわけではない。

「僕のターン、ドロー!」

 

侑斗

手札4→5

 

「手札から《ガスタの調律師アトモ》を召喚!」

 

ガスタの調律師アトモ レベル4 攻撃1500(チューナー)

 

「レベル2の《キャット》にレベル4の《アトモ》をチューニング!機械天使に与えられし鎧を装備した風の女戦士よ。その報いの精神で仲間を守れ!シンクロ召喚!《ダイガスタ・スフィアード》!」

 

ダイガスタ・スフィアード レベル6 攻撃2000

 

「ほう…《ダイガスタ・スフィアード》をシンクロ召喚したか」

レヴァテインは先ほど伏せたカードを見る。

「このカードのシンクロ召喚に成功した時、墓地からガスタと名のつくカード1枚を手札に戻す。僕は《アトモ》を手札に加える。さらに、《風霊神の聖域》の効果で、その伏せカードを手札に戻す!」

レヴァテインが見ていない伏せカードが侑斗に選択され、吹き飛ばされた。

「バトル!《スフィアード》で《ドラグニティアームズ―レヴァテイン》を攻撃!ウィンド・シュート!」

《ダイガスタ・スフィアード》の風の弾丸が《ドラグニティアームズ―レヴァテイン》に向けて放たれる。

弾丸はそのモンスターをかすめ、レヴァテインの胸に命中した。

 

レヴァテイン

ライフ4000→3400

 

「そして、カードを1枚伏せ、ターンエンド」

 

レヴァテイン

手札2→3

ライフ3400

場 ドラグニティアームズ―レヴァテイン(《ドラグニティ―タワー》装備) レベル8 攻撃2600

  ドラグニティナイト―ガジャルグ レベル6 攻撃2400

  伏せカード1

  風霊神の聖域(フィールド魔法)

 

侑斗

手札5→4

ライフ4000

場 ダイガスタ・スフィアード レベル6 攻撃2000

  伏せカード1

 

「やったーー!《スフィアード》がいれば、ユウが一方的に攻撃できる!!」

万歳しながら侑斗の先制を喜ぶウィンダだが、それでも削れたライフは600。

まだまだ勝負は分からない。

「私のターン、ドロー」

 

レヴァテイン

手札3→4

 

「私は《ガジャルグ》の効果を発動。1ターンに1度、デッキからドラゴン族か鳥獣族モンスター1体を手札に加え、そのあと、手札からドラゴン族か鳥獣族モンスター1体を捨てる。私はデッキから《ドラグニティ―アキュリス》を手札に加え、そのまま墓地へ送る」

サーチと墓地操作を同時に使いこなすことができる《ドラグニティナイト―ガジャルグ》。

召喚条件が限られているものの、強力なシンクロモンスターだ。

「私は手札から魔法カード《ドラグニティ・ウェポナイズ》を発動。手札の魔法・罠カード1枚墓地へ送り、墓地からレベル3以下のドラゴン族モンスターを2体まで、私の場のドラグニティと名のつくモンスター1体の装備カードとすることができる」

レヴァテインが手札から《竜の逆鱗》を墓地へ送った瞬間、墓地から《ドラグニティ―アキュリス》と《ドラグニティ―ファランクス》が現れ、《ドラグニティアームズ―レヴァテイン》の武器となった。

 

ドラグニティ・ウェポナイズ

通常魔法カード

手札の魔法・罠カードを1枚墓地へ送ることで発動できる。

自分の墓地に存在するレベル3以下の「ドラグニティ」と名のつくレベル3以下のドラゴン族モンスターを2体まで選択する。

選択したカードを装備カード扱いとし、自分フィールド上に表側表示で存在する「ドラグニティ」と名のつくモンスター1体に装備する。

「ドラグニティ・ウェポナイズ」は1ターンに1度しか発動できず、このカードを発動したターン、自分は通常召喚を行えない。

 

「そして、このカードは私の場にドラグニティと名のつくドラゴン族モンスターを装備しているモンスターが存在するとき、手札から特殊召喚できる。《ドラグニティ―アウクシリア》を特殊召喚」

左側の装甲を重視し、右腕を露出させた鋼鉄の鎧を装備した隻眼の鳥人がクロスボウを右手に装備した状態で颯爽と姿を現した。

アウクシリアとはラテン語で支援軍、援軍、補助兵を意味する。

 

ドラグニティ―アウクシリア レベル4 攻撃1700

 

「この効果でこのカードの特殊召喚に成功した時、私の場のドラグニティと名のつく魔法・罠カードを1枚破壊する。私は《アキュリス》を破壊する。そして…」

《ドラグニティ―アキュリス》が《ドラグニティアームズ―レヴァテイン》から離れると、銃弾のようなスピードで突進し、《ダイガスタ・スフィアード》を貫いた。

「《スフィアード》が…!!」

「装備カードとなっている《アキュリス》が墓地へ送られた時、場のカード1枚を破壊する効果がある。これで、お前の場はがら空きだ」

 

ドラグニティ―アウクシリア

レベル4 攻撃1700 守備1000 効果 風属性 鳥獣族

このカードは通常召喚できない。

このカードは自分フィールド上に装備カード扱いとなっている「ドラグニティ」と名のつくモンスターを装備しているモンスターが表側表示で存在するとき、手札から特殊召喚することができる。

この効果で特殊召喚された時、自分フィールド上に表側表示で存在する「ドラグニティ」と名のつく魔法・罠カード1枚を選択し、破壊する。

「ドラグニティ―アウクシリア」は1ターンに1度しかこの効果で特殊召喚することができない。

 

「く…」

侑斗の望みは場に伏せられているカード1枚のみだった。

「私は手札から魔法カード《ナイト・ショット》を発動。お前の伏せカードを破壊する」

《ナイト・ショット》から放たれた光線によって、侑斗の場のカードはすべてなくなった。

「この程度でヌメロン・コードを手に入れようとは笑止。出直すがいい。私の分身でダイレクトアタック!」

《ドラグニティアームズ―レヴァテイン》の剣が侑斗を切り裂こうとした。

「ユウーーーー!!」

「僕は墓地の《クロス・カウンター・トラップ》の効果発動!」

「何!?」

墓地から《クロス・カウンター・トラップ》が現れ、侑斗の手札のうち1枚が光り始める。

「このカードが相手のカード効果で破壊されたターン、僕は1枚だけ手札から罠カードを発動できる。僕が発動するカードは《聖なるバリア―ミラーフォース―》!!」

「まさか…私がお前の伏せカードを破壊することを…」

「かなり確率の低いギャンブルだったけど」

侑斗が虹色のバリアに包まれ、《ドラグニティアームズ―レヴァテイン》からの攻撃から守られる。

そして、バリアは受けとめた力をすべて解き放ち、レヴァテインの場に存在するすべてのモンスターを薙ぎ払った。

「く…!!だが、私の分身が相手のカード効果で破壊された時、装備していたモンスター1体を私の場に特殊召喚できる!私は《ドラグニティ―タワー》を特殊召喚する」

 

ドラグニティ―タワー レベル2 守備0(チューナー)

 

「私はこれで、ターンエンドだ」

 

レヴァテイン

手札4→2

ライフ3400

場 ドラグニティ―タワー レベル2 守備0(チューナー)

  伏せカード1

  風霊神の聖域(フィールド魔法)

 

侑斗

手札4→3

ライフ4000

場 なし

 

「《レヴァテイン》と《ガジャルグ》を倒した!!」

「いっけーユウ!!ここからだよ!!」

「僕のターン、ドロー!」

 

侑斗

手札3→4

 

「手札から《ガスタの調教師アトモ》を召喚!」

 

ガスタの調教師アトモ レベル4 攻撃1500(チューナー)

 

「このカードの召喚に成功した時、墓地のガスタと名のつくモンスター1体をデッキに戻すことで、手札からガスタと名のつくチューナー以外のモンスター1体を特殊召喚する。僕は墓地から《ガスタ・キャット》をデッキに戻し、手札から《ガスタの静寂カーム》を特殊召喚!」

 

ガスタの静寂カーム レベル4 攻撃1700

 

「バトル!《アトモ》で《ドラグニティ―タワー》を攻撃!調教の風!」

《ガスタの調教師アトモ》は法衣の中から笛を取り出し、吹き始めた。

すると、竜巻が発生して《ドラグニティ―タワー》が破壊された。

「更に、《カーム》でダイレクトアタック!静寂の風!!」

《ガスタの静寂カーム》の杖から静かな、だが破壊力のある風がレヴァテインを襲う。

「むう…」

 

レヴァテイン

ライフ3400→1700

 

「罠発動《ダメージ・ゲート》」

「あ…しまった!!」

戦闘ダメージが高ければ高いほど、強力なモンスターを蘇生可能なカードだ。

うかつな攻撃をしたことを侑斗は後悔した。

「この効果で、私は墓地から受けたダメージの数値以下の攻撃力を持つモンスター1体を蘇生させる。《ドラグニティ―ファランクス》を復活」

 

ドラグニティ―ファランクス レベル2 守備1100(チューナー)

 

チューナーモンスターが蘇生されたことで、レヴァテインは次のターン、条件次第ではシンクロ召喚が可能になった。

「僕はレベル4の《カーム》にレベル4の《アトモ》をチューニング。逆巻く闇の力、悪魔に宿りて、命を支配せよ!シンクロ召喚!!来い、《メンタルスフィア・デーモン》!!」

 

メンタルスフィア・デーモン レベル8 攻撃2700

 

「僕はカードを2枚伏せて、ターンエンド」

 

レヴァテイン

手札2

ライフ1700

場 ドラグニティ―ファランクス レベル2 守備1100(チューナー)

  風霊神の聖域(フィールド魔法)

 

侑斗

手札4→0

ライフ4000

場 メンタルスフィア・デーモン レベル8 攻撃2700

  伏せカード2

 

「私のターン、ドロー」

 

レヴァテイン

手札2→3

 

「私は手札から魔法カード《死者蘇生》を発動。その効果で、墓地から私の分身、《ドラグニティアームズ―レヴァテイン》を特殊召喚する」

 

ドラグニティアームズ―レヴァテイン レベル8 攻撃2600

 

「そして、このカードの召喚・特殊召喚に成功した時、墓地からドラゴン族モンスター1体を装備できる。《ドラグニティナイト―ガジャルグ》を装備」

《ドラグニティナイト―ガジャルグ》が白銀の鎧と巨大な槍に変化し、《ドラグニティアームズ―レヴァテイン》の力となる。

「更に、手札から魔法カード《死者転生》を発動。手札1枚を墓地へ送り、墓地からモンスター1体を手札に加える。私は手札の《融合》を墓地へ送り、墓地から《ドラグニティ―アキュリス》を手札に加え、召喚」

 

ドラグニティ―アキュリス レベル2 攻撃1000(チューナー)

 

「レベル2のチューナーモンスターが2体!?」

「私はレベル8の私の分身に、レベル2の《ファランクス》とレベル2の《アキュリス》でダブルチューニング」

「チューナーモンスター2体を使ってシンクロ召喚!!?」

侑斗とウィンダが頭に浮かべるのは《スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン》。

とある海外のプロリーグのチャンピオン、ジャック・アトラスが所持する切り札で、たった1枚しかないカードだ。

それ以外のそういうタイプのシンクロモンスターは《ヴァイロン・オメガ》のみで、ダブルチューニングがどれだけ珍しいかよくわかる。

「竜騎士の魂の守護者、その刃にてその声を聞け。シンクロ召喚!!《神風の守護者―刹那》!!」

レヴァテインの姿が次第に変化していき、白銀の鎧と聖槍、そして大きな魔道盾を装備した聖竜騎士とも言うべき姿に変化する。

 

神風の守護者―刹那 レベル12 攻撃4000

 

「《風霊神の聖域》の効果で、お前の伏せカードを1枚手札に戻す」

「罠発動!《和睦の使者》!!これで、僕と《メンタルスフィア・デーモン》を…」

「無駄だ。私の新たな姿、《刹那》は1ターンに1度、相手の罠カードの発動を無効にし、破壊できる」

「そんな…!!」

「罠カードを無効にするモンスター!?」

レヴァテインの聖槍から白い光線がはなたれ、《和睦の使者》が消滅した。

「バトル。私は《メンタルスフィア・デーモン》を攻撃。ウィンド・オブ・モーメタリー」

聖槍を天にかざすと、周囲の風が一斉に《メンタルスフィア・デーモン》と侑斗を襲う。

「うわあああ!!」

 

侑斗

ライフ4000→2700→1700

 

「なんでユウのライフが1000ポイント余計に減ってるの!?」

「私が戦闘で相手モンスターを破壊した時、相手に1000ポイントのダメージを与える。私はこれでターンエンドだ」

「僕は罠カード《ショック・ドロー》を発動!このターン、僕が受けたダメージ1000ポイントごとに、デッキからカードを1枚ドローする!!」

「ほう…まだあきらめないか」

レヴァテインは諦めない侑斗の姿をじっと見た。

 

レヴァテイン

手札3→0

ライフ1700

場 神風の守護者―刹那 レベル12 攻撃4000

 

侑斗

手札0→2

ライフ1700

場 なし

 

神風の守護者―刹那

レベル12 攻撃4000 守備4000 シンクロ 風属性 ドラゴン族

「ドラグニティ」と名のつくチューナー2体+「ドラグニティアームズ―レヴァテイン」

このカードはシンクロ召喚でしか特殊召喚できない。

このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、1ターンに1度、相手の罠カードを発動を無効にし、破壊することができる。

このカードが戦闘で相手モンスターを破壊した時、相手に1000ポイントのダメージを与える。

このカードが相手モンスターを戦闘で破壊できなかったとき、ダメージ計算終了時にそのモンスターを破壊して、破壊したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。

この場合、自分に発生する戦闘ダメージは0となる。

 

「まずい!!ユウ兄ちゃんの場にカードがないよ!!」

「でも、ユウは《ショック・ドロー》の効果で手札を増やしたよ。まだまだ逆転できる!!がんばれーユウーー!!」

「…」

侑斗はただただじっと《神風の守護者―刹那》を見ている。

このモンスターを倒さない限り、侑斗に勝機がない。

「(でも、《刹那》には破壊耐性がない。そこを狙えば…)僕のターン、ドロー!」

 

侑斗

手札2→3

 

「来た…!!僕は手札から魔法カード《ガスタの突破口》を発動!僕の場にモンスターが存在しないとき、手札・墓地からガスタと名のつくモンスター1体を特殊召喚できる!僕は手札から《ガスタ・ガルド》を特殊召喚!」

「ピーーー!!」

ウィンダのそばで飛んでいたガルドが侑斗の場に移動する。

 

ガスタ・ガルド レベル3 守備500(チューナー)

 

「そして、手札から《ガスタの巫女ウィンダ》を召喚!」

「やったー!私の出番だね!」

続けてウィンダが嬉しそうに移動する。

 

ガスタの巫女ウィンダ レベル2 攻撃1000

 

「えーーー!!姉ちゃんとガルド、いいなー」

カムイがうらやましそうに見ている。

「レベル2の《ウィンダ》に、レベル3の《ガルド》をチューニング!族長の意思を代行する少女よ、友たる鳥獣の背に乗り、今こそ飛翔せよ。シンクロ召喚!来い、《ダイガスタ・ガルドス》」

「ガルド、行こ!」

「ピーーーー!!!」

ウィンダは巨大化したガルドに飛び乗った。

 

ダイガスタ・ガルドス レベル5 攻撃2200

 

「ほう…。そのカードで来るか」

「《ガルドス》の効果!1ターンに1度、墓地のガスタと名のつくモンスター2体をデッキに戻すことで、相手の場に表側表示で存在するモンスターを1枚破壊できる。僕は《刹那》を破壊!!」

「ガルド、お願い!!」

「ピーーーー!!!」

ガルドの巨大な旋風がレヴァテインに装備された武具を薙ぎ払い、元の姿に戻していく。

「私としたことが…油断していたようだ」

敗北を認め、デュエルディスクをおろしたレヴァテイン。

潔くとどめの一撃を受ける覚悟を決めていた。

「バトル!《ガルドス》でダイレクトアタック!!」

「えーい!ウィンディ・ストーム!!」

杖から青い旋風が発生し、それがレヴァテインを飲み込んでいった。

 

レヴァテイン

ライフ1700→0

 

「見事だ…剣崎侑斗」

デュエルを終え、徐々に風が止んでいく。

「レヴァテイン…さっきの姿は…?」

「あれはウィンドロース様が私を蘇らせたときに得た力…。星の力を一部だ」

「星の力…?」

「そうだ。私が知っている中でも星の力を得ているのはヴェルズビュートと牙王、そして四霊神の守護者のみだ。我々は命の輪廻から外れている」

「ということは…死なないということ?」

「そうだな…。厳密に言うと、世界が消滅するときが我々の最期ということになる」

レヴァテインは石版に手をかざすと、そこから緑色の透明な魔石が埋め込まれたアミュレットが現れ、侑斗の元へ飛んでいく。

「これは…?」

「ウィンドローズ様の力がこもったアミュレットだ。風の試練を突破した証。剣崎侑斗。約束通り、これから君のナンバーズについて教えよう」

「僕のナンバーズ…」

《No.00ガスタの魔剣士ユウ》のカードを取り出す。

「四霊神は眠りの中で創星神が復活し、2人の英雄によって退けられたこと、そしてバリアン世界がアストラル世界、人間の世界、精霊世界を滅ぼそうとしていることを知った。ヌメロン・コードをバリアン世界の神に渡さないために、4枚のナンバーズを生み出すことにした」

「ナンバーズを生み出す!?それって…!!」

「ああ。ヌメロン・コードを守護するナンバーズであり、そのナンバーズを手にしない限り、ヌメロン・コードの真の力を操ることができないようにしている」

「ナンバーズはヌメロン・コードの場所を記すだけで、場所がわかってしまうと好きなように使えるから…?」

「そうだ。4枚のうち3枚は遠い過去にインヴェルズとの戦い、勝利した3人の戦士の魂を転生させた。しかし、ヌメロン・コードのようにナンバーズを書き換えることはできない。故に既に存在する番号のナンバーズとして生み出すことしかできなかった。本来、ナンバーズの番号は1から100までしか存在しないからな。だが、たった1枚だけ、イレギュラーが存在する」

レヴァテインが侑斗に指をさす。

「そのナンバーズを生み出したのは前世の君自身だ」




ユウ自身が《No.00ガスタの魔剣士ユウ》を生み出した。
その言葉の意味とは…。
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