遊戯王ZEXAL 風の戦士たち   作:ナタタク

91 / 112
侑斗
No.00ガスタの魔剣士ユウ
CNo.00ガスタの魔剣士ユウ・暴風
WNo.00ガスタの魔剣士ユウ・清風
No.49秘鳥フォーチュンチュン
No.50ブラック・コーン号
No.64古狸三太夫
No.74マジカル・クラウン―ミッシング・ソード
No.69 紋章神コート・オブ・アームズ 

蓮
No.7ラッキー・ストライプ
No.17リバイス・ドラゴン
No.32海咬龍シャーク・ドレイク
No.55竜騎兵グレン
CNo.55灼熱竜騎兵グレン
CNo.55竜闘士グレン
No.57奮迅竜トレスラグーン
No.82ハートランドラコ
No.85クレイジー・ボックス
No.90ヒート・ガストラフェテス
No.91サンダー・スパーク・ドラゴン

竜司
No.10白騎士イルミネーター
No.11ビッグ・アイ
No.18ジェムナイト・アゲート
No.52ダイヤモンド・クラブ・キング

瑠那
No.16色の支配者ショック・ルーラー
No.20蟻岩土ブリリアント
No.23セイクリッド・ルナマリア
CNo.23セイクリッド・アーク(《RUM-ムーン・フォース》で覚醒)
No.30破滅のアシッド・ゴーレム
No.87雪月花美神クイーン・オブ・ナイツ


第81話 闇との遭遇

「こ…ここは…」

侑斗は目を開き、周囲を見渡す。

そこはかつて、ハルトの姿を初めて見たときと同じ空間だ。

「たしか…この虹色の銀河がアストラル世界。…!?」

急にアストラル世界に向かって何条もの黒い光線が撃ち込まれる。

撃ち込まれるたびに、その世界から悲鳴や断末魔の声が響き渡る。

「アストラル世界が…。まさか、バリアンが!?」

風の目を発動し、その光線の根源を探す。

「俺は…カオスを手に入れた。あいつを、いや、すべてを超えたのだ!!!」

狂喜に満ちた声が聞こえ、侑斗は声がする方向へ走る。

風の目のおかげか、足は羽のように軽く、あっという間に数十キロを走り抜けられるような感覚がする。

そして、アストラル世界が見えなくなり、周囲が漆黒の雲に包まれた空間に到達する。

「ここのどこかに…あの声の…」

暗闇の中を歩き続ける。

すると、紫色の球体を視認できる。

「あ…あれは…!!?」

球体から黒い光線がアストラル世界に向けて放たれる。

そして、その中には額にバリアンの印がついていて、背中には邪悪な翼のような飾りがつき、漆黒の体のアストラルがいる。

「俺は…神だーーーーー!!!!」

狂喜の叫びと共に、侑斗に向けて黒い光線が放たれた。

 

「うわあああああ!!!」

大声と共に目を覚ますと、そこは侑斗の家の寝室だった。

「また…夢…」

窓から朝日が差し込む。

パジャマや下着が夢のせいか、汗でずぶぬれになっていて気持ちが悪い。

侑斗は着替えると、1階へ降りて行った。

 

「おはよう。ウィンダ…」

「ユウ…世界中で大変なことが起こってるよ!!」

「え…?」

テレビを見ると、ウィンダの言うとおり、世界中で異変が起こっていることが報道されていた。

火山の噴火、ありえない地域でのオーロラの観測、南国での氷山の出現…。

「これは…一体…!?」

「クリクリー…」

「風クリボー?」

「クリー!!クリー!!」

「外…?」

侑斗とウィンダは外に出る。

外はすでに太陽が灰色の雲に隠れていて、夜のような暗さを見せている。

D・ゲイザーにはすでに緊急休校の連絡が入っていた。

「侑斗、ウィンダ!!」

「ポン太君!!」

家の中からポン太が出てきて、ウィンダの腕の中に移動する。

「この力…オイラを飲み込もうとしたときに喜楽の殿様から発した力と段違いだポン!!」

「ということは、バリアンの仕業じゃないってこと?」

「わかんないポン…。あと、変な夢を見たポン…」

「変な夢?狸さん、どんな夢なの?」

「遊馬とアストラルが…黒いアストラルに倒せれる夢だポン…」

「遊馬君とアストラルが!?」

「黒いアストラル…No.96に!!?」

急に上空から黒い埃のようなものが降ってくる。

「埃…!?」

「ポン!!侑斗、ウィンダ!!!」

ポン太が震えながら空を見上げる。

上空の灰色の雲が渦に変化している。

そして、そこから大量の埃が降っている。

「あ…あれは…!?」

急に風の目が発動し、視力が飛躍的に高まる。

遊馬と小鳥、アストラル、凌牙、カイトが渦に飲み込まれているのが見えた。

「遊馬君たちが…渦の中へ!!」

「そんな…何が何だかわからないよー」

「ポン太君の夢が正しかったら…きっとあの中にNo.96が…急ごう!!」

「う…うん!!」

フォーチュンを実体化させ、侑斗とウィンダ、ポン太は渦の中に飛び込んでいった。

 

「ここは…一体…」

渦の中をしばらく飛び続けると、赤い水晶が大量に浮遊している空間に到達した。

「いたるところから、殿様と同じ力を感じるポン」

「あ…ユウ!あそこにフォーチュンを降ろして!」

「分かった!」

浮遊しているそれの中でもひときわ大きく、円状のフィールドが表面にできているものの上にフォーチュンを降ろした。

そこには、渦に吸収された面々がそろっていた。

「みんな、無事でよかったよ!!」

「侑斗!?」

「なぜ…君たちがここへ…?」

「みんなが吸収されるのを見て、飛んできたんだ。それにしてもここは…?」

「ハハハハハハ!!会いたかったぞー…。遊馬、そしてアストラル」

上空からNo.96が夢で見たときとそのまま同じ姿で降りてくる。

「どうやら、招かれざる客もいるそうだが…まあよかろう」

「招かれざる客って…私たちのことかな?」

「そうかも。招待されたいとは思わないけどね」

「貴様らからは後程ナンバーズを頂く。首を洗って待っていろ!!」

「No.96。今起こっている異変は、君の仕業か?」

「その通りだ。見るがいい…」

水晶の表面に、侑斗の夢の中の光景、攻撃を受けているアストラル世界の光景が映し出される。

「アストラル世界が…!?」

「アストラル世界だけではない。俺の力は今やバリアン世界や人間世界、そして精霊世界にも影響を及ぼしている!!」

「精霊世界でも…!!?」

 

精霊世界のガスタの里…。

そこの空も太陽が見えなくなり、黒い埃が降っていた。

そして、優しく吹いていたはずの風も今では激しい暴風となり、豪雨が起こっている。

人々とモンスターたちはすでに里の避難所に避難していた。

「人間世界でも…同じようなことが起こっているわ」

鏡を見ながら、カームは静かにそう言った。

ちなみに、その鏡がガスタの人々に侑斗達がとあるアクシデントで人間世界に戻ってしまったことを教えていた。

「ユウ兄ちゃんたち、人間世界に戻っているみたいだけど、大丈夫かな?」

「分からねえけど…。けど、嫌な予感がする…」

 

雪山の中で、ローチも地上の異変を見ている。

「おそらく…神の断片ともいえる力がカオスの力を誤って使い、このような事態を引き起こしている…。侑斗、ウィンダ、そして人間世界の勇者たちよ…無事でいてくれ…」

 

「君は…アストラル世界を滅ぼすつもりか!?」

「そうだ…跡形もなく消し去るつもりだ」

「そんな…お前にとって、アストラル世界は故郷じゃねえのかよ!?」

遊馬の言うとおり、ナンバーズの本体がアストラルなら、ナンバーズは元々アストラル世界から生まれたもの。

No.96がやっていることは、自分から帰る場所を捨てることにも等しい行為だ。

「だからこそ…滅ぼすのだ。神である俺に故郷は必要ない」

「ちっ…何が神だ」

「ふふふ…神として、まず貴様らを葬ってやる!!さあ、決着の時だ。ここが貴様らの墓場となる!!」

「まずいポン!カオスの力が集まってるだポン!!」

「何…!?」

バリアンズ・スフィア・フィールドが構築されていき、遊馬とアストラル、侑斗、ウィンダ、ポン太が閉じ込められた。

「おっと…加減を誤ったみたいだな」

「バカな…!?バリアンのフィールドを…」

「言っただろう!?俺は神だ。神に作れぬものはない。そして…」

フィールド内で雷が構成され、遊馬とアストラルに襲い掛かる。

「うわああああ!!」

「遊馬!アストラル!!」

「お前たちには…苦痛を…」

「なんという姑息な…」

「卑怯よ!正々堂々と戦いなさい!!」

「(このフィールド…ただいるだけで私と遊馬にダメージが…。ならば!!)遊馬、勝つぞ!」

「おう!!」

「さあ、デュエルだ!!」

No.96の腕にデュエルディスクが創造され、遊馬もデュエルの準備を整える。

「ちょうどいい。そこにいるザコ!お前もデュエルに参加しろ」

「え…!?」

勝手にD・パッドとD・ゲイザーが動き、侑斗に装着される。

「ユウ…」

「クリー…」

「ピー…」

「侑斗…」

「心配しないで、みんな。僕も遊馬君も、こんな奴に負けないよ」

侑斗は優しくウィンダ、風クリボー、フォーチュン、ガルド、ポン太の頭をなで、微笑みを見せると、遊馬の隣に移動する。

「遊馬君、アストラル、動ける?」

「当たり前だぜ…」

「君をデュエルに参加させるということは、おそらく奴は何か策を持っている。気をつけるんだ」

「ありがとう。アストラル」

「さあ…決着をつけよう!!」

「「「デュエル!!!」」」

 

No.96

手札5

ライフ8000

 

遊馬&侑斗

手札

遊馬5

侑斗5

ライフ4000

 

「先攻はもらうぞ…!俺のターン、ドロー!」

 

No.96

手札5→6

 

「このカードは手札の悪魔族モンスター1体を墓地へ送ることで、特殊召喚できる。《マリスボラス・フォーク》を特殊召喚!!」

身の丈よりも長い金属製のフォークを持つ小さな紫色の悪魔が現れる。

 

マリスボラス・フォーク レベル2 攻撃400

 

手札から墓地へ送られたカード

・マリスボラス・スプーン

 

「更に、俺は手札から《マリスボラス・ナイフ》を召喚!」

今度は長いフォークを持った悪魔が現れる。

装備している食器以外の《マリスボラス・フォーク》との違いは角や関節、指の色がそのモンスターが黄土色で、《マリスボラス・ナイフ》が赤という点だ。

 

マリスボラス・ナイフ レベル2 攻撃600

 

「このカードの召喚に成功した時、墓地から《マリスボラス・ナイフ》以外のマリスボラスと名のつくモンスター1体を特殊召喚できる。現れろ、《マリスボラス・スプーン》!!」

今度は角などが緑色の悪魔がスプーンをスコップのような持ち方で装備して現れる。

 

マリスボラス・スプーン レベル2 攻撃100

 

「レベル2のモンスターが3体。遊馬、侑斗、気をつけろ。奴の分身が現れるぞ!!」

「…。《ブラック・ミスト》…」

遊馬に入っていないが、侑斗とウィンダはとある事件で《No.96ブラック・ミスト》とそれがカオス化したモンスターを見たことがある。

そして、そのモンスターの効果を無効にできる《No.00ガスタの魔剣士ユウ》で十分倒せることが分かっている。

「俺はレベル2の《マリスボラス・フォーク》、《スプーン》、《ナイフ》でオーバーレイ!エクシーズ召喚!現れろ、我が分身! No.96!! 漆黒の闇からの使者、《ブラック・ミスト》!!」

ゼリー状で、真っ黒な人型の肉体で、顔が頭部ではなく腹部についている不気味なモンスターが現れる。

そのモンスターの番号は頭部の右側に刻まれている。

 

No.96ブラック・ミスト ランク2 攻撃100

 

「出た…《ブラック・ミスト》!!」

「ポン…。オイラ、違うランクのナンバーズの方がよかったポン」

あまりにも不気味なモンスターに、同じランク2であるポン太が拒否反応を見せる。

「さあ…神の力を見るがいい!俺は手札から《RUM-バリアンズ・フォース》を発動!!」

「そんな…《バリアンズ・フォース》!?」

「俺の場のエクシーズモンスター1体をランクアップし、カオス化する!俺は《ブラック・ミスト》でオーバーレイ!カオスエクシーズチェンジ!!現れろ、CNo.96!混沌なる漆黒の風と共に舞い降りよ!《ブラック・ストーム》!」

ゼリー状の肉体が人型から四本足の獣のようなものに変化する。

召喚と同時に、邪悪な風が場を包み込む。

 

CNo.96ブラック・ストーム ランク3 攻撃1000

 

「ユウ…。この風、嫌な感じだよー」

「やっぱり、あの時に見たのとは全く違う…」

「アストラル…貴様の破滅へのカウントダウンは始まった。俺はカードを1枚伏せ、ターンエンド」

 

No.96

手札6→2

ライフ8000

場 CNo.96ブラック・ストーム(オーバーレイユニット4) ランク3 攻撃1000

  伏せカード1

 

遊馬&侑斗

手札

遊馬5

侑斗5

ライフ4000

場 なし

 

「遊馬。早々にカオスエクシーズを呼び出した奴の戦略、何かある。気をつけろ」

「おう!先に行くぜ、侑斗!俺のターン、ドロー!」

 

遊馬

手札5→6

 

「俺は《ゴゴゴゴーレム》を召喚!」

 

ゴゴゴゴーレム レベル4 守備1500

 

「そして、こいつは俺の場に表側表示で存在するモンスターがレベル4モンスターのみの場合、手札から特殊召喚できる!現れろ、《トラブル・ダイバー》!!」

酸素ボンベやゴーグルをつけた虎が現れる。

戦士族エクシーズモンスター以外のエクシーズモンスターの素材にはならないが、彼のデッキのランク4モンスターのほとんどは戦士族であるため、別に問題にならない。

 

トラブル・ダイバー レベル4 攻撃1000

 

「俺はレベル4の《ゴゴゴゴーレム》と《トラブル・ダイバー》でオーバーレイ!エクシーズ召喚!!現れろ、《No.39希望皇ホープ》!!」

 

No.39希望皇ホープ ランク4 攻撃2500

 

「よし…!!うう…」

フィールドから放たれる電撃波がじわりじわりと遊馬を傷つけていく。

「遊馬!?」

「大丈夫だ…。(けど、このままじゃあ持たねえ…)俺たちも一気にいくぜ!!」

遊馬があるカードを手に取ると、No.96がにやりと笑う。

「…!!待つんだ遊馬君!」

「俺は《RUM-ヌメロン・フォース》を発動!!このカードは俺の場のエクシーズモンスター1体をランクアップさせ、同じ種族のカオスナンバーズをエクシーズ召喚する!俺は《希望皇ホープ》でオーバーレイ!カオスエクシーズチェンジ!!現れろ、CNo.39! 希望に輝く魂よ! 森羅万象を網羅し、未来を導く力となれ! 《希望皇ホープレイ・ヴィクトリー》!」

ヌメロン・コードの力を一部を得たためか、カオスを取り込んでいくにつれて、《No.39希望皇ホープ》の聖なる力が高まっていく。

そして、赤と白、そして金のトリコロールを基調とした追加アーマーを装着した。

 

CNo.39希望皇ホープレイ・ヴィクトリー ランク5 攻撃2800

 

「わあ…すっごくかっこいい!!」

「ポン…オイラもこういうカオスナンバーズに進化したいポン!!」

ウィンダとポン太が《CNo.39希望皇ホープレイ・ヴィクトリー》の登場を喜ぶのに対して、侑斗はああ、しまったという表情を浮かべる。

(はまってしまった…!!No.96の罠に!!)

「《ヌメロン・フォース》のもう1つの効果発動!この効果で特殊召喚したモンスター以外の場に表側表示で存在するカードの効果を全て無効にする!!」

《RUM-ヌメロン・フォース》から不思議な波動が解放され、《CNo.96ブラック・ストーム》の力が失われる。

「これで、《ブラック・ストーム》の効果は発動できない!」

「ふふふ…はははははは!!」

「何がおかしい!?」

「まんまと俺がめぐらせた策略にはまったな」

「何だと!?」

《CNo.39希望皇ホープレイ・ヴィクトリー》を呼び出し、《RUM-ヌメロン・フォース》で《CNo.96ブラック・ストーム》の力を封じ、隙はなくなったと遊馬は思った。

ただ1枚の伏せカードを除けば…。

「アストラル。このフィールドで大きなダメージを受けているお前たちは不利。カオスナンバーズを呼び出して短期決戦を目指す。そう来ると思っていた。罠発動!《カオス・クロス》!!相手がカオスエクシーズモンスターを特殊召喚した時、そのオーバーレイユニットをすべて墓地へ送る!!」

《CNo.39希望皇ホープレイ・ヴィクトリー》を中心に旋回するオーバーレイユニットが次々と不思議な重力に引かれ、墓地へ行ってしまう。

 

墓地へ送られたオーバーレイユニット

・No.39希望皇ホープ

・ゴゴゴゴーレム

・トラブル・ダイバー

 

「そして、デッキからフィールド魔法を1枚選択して手札に加える。そして、このカードを発動したターン、場のカオスエクシーズモンスターは攻撃できない」

《カオス・クロス》から邪悪なエネルギーを撃ち込まれた《CNo.39希望皇ホープレイ・ヴィクトリー》の膝が折れる。

 

カオス・クロス(アニメオリカ)

通常罠カード

相手が「C(カオス)」と名のつくエクシーズモンスターのエクシーズ召喚に成功した時にのみ発動できる。

そのエクシーズモンスター1体のエクシーズ素材をすべて墓地へ送る。

その後、自分はデッキからフィールド魔法カードを1枚選択して手札に加える。

このカードを発動したターン、「C(カオス)」と名のつくエクシーズモンスターは攻撃できない。

 

「くっそー…」

「遊馬。ここは奴の出方を見るんだ」

「分かった。俺はカードを1枚伏せて、ターンエンドだ!:

 

No.96

手札2→3

ライフ8000

場 CNo.96ブラック・ストーム(《RUM-ヌメロン・フォース》の影響下 オーバーレイユニット4) ランク3 攻撃1000

 

遊馬&侑斗

手札

遊馬6→3

侑斗5

ライフ4000

場 CNo.39希望皇ホープレイ・ヴィクトリー ランク5 攻撃2800

  伏せカード1

 

「俺のターン、ドロー」

 

No.96

手札3→4

 

「これで神である俺の究極のフィールドが完成する」

「究極のフィールド…!?」

「俺は手札からフィールド魔法《カオス・フィールド》を発動!」

発動した瞬間、バリアンズ・スフィア・フィールドが崩壊し、侑斗達の周囲を赤い水晶が包囲した。

「このカードは1ターンに1度、俺の場のカオスオーバーレイユニットを1つ取り除くことで、相手のエクストラデッキからナンバーズをランダムに選択し、俺の場に特殊召喚する」

「な…何!?うう…」

「《カオス・フィールド》もまた神のフィールド…。お前たちに苦痛を与える」

電撃波で傷つき、あまりの痛みで膝を地に着ける。

「ユウと遊馬君のナンバーズを勝手に奪うなんて卑怯よ!!」

「俺は《ブラック・ストーム》のカオスオーバーレイユニットを1つ取り除き、貴様のエクストラデッキのナンバーズを頂く!!まずは貴様からだ!!」

No.96の手から白い電撃が侑斗のエクストラデッキに向かって放たれる。

「ユウ!《コート・オブ・アームズ》が!!」

「バイロンさんから受け取ったナンバーズが…!!」

《No.69紋章神コート・オブ・アームズ》がNo.96の手に渡る。

「ふふふ…。解放しろ、怒りを!《No.69紋章神コート・オブ・アームズ》

 

No.69紋章神コート・オブ・アームズ ランク4 攻撃2600

 

取り除かれたオーバーレイユニット

・マリスボラス・ナイフ

 

「あれは…バイロンのナンバーズ」

「このままでは、侑斗と遊馬のナンバーズが次々と奪われる」

「そ、そんな…!!」

侑斗ならともかく、今の遊馬のエクストラデッキのほとんどがナンバーズ。

このままナンバーズを奪われると、遊馬の勝つ手段が次々と失われてしまう。

「驚くのはまだ早い。相手から奪ったナンバーズをランクアップし、カオス化させる」

「何!?」

「カオスエクシーズチェンジまで!?」

「俺は《コート・オブ・アームズ》でオーバーレイ!カオスエクシーズチェンジ!現れろ、《CNo.69紋章死神カオス・オブ・アームズ》!!」

《No.69紋章神コート・オブ・アームズ》の体が金色に染まり、両腕が鋭利な鎌のような形に変化していった。

 

CNo.69紋章死神カオス・オブ・アームズ ランク5 攻撃4000

 

カオス・フィールド(アニメオリカ)

フィールド魔法カード

1ターンに1度、自分フィールド上の「CNo.」と名のついたエクシーズモンスターのエクシーズ素材1つを取り除いて発動できる。

相手のエクストラデッキから「No.」と名のついたエクシーズモンスター1体をランダムに選択して自分フィールド上に特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、攻撃できない。

さらにこのモンスターは、このターン以下の効果を発動しなかった場合に破壊される。

●このカードの効果で相手のエクストラデッキから特殊召喚した エクシーズモンスター1体を選択して発動する。

選択したモンスターよりもランクが1つ高い「C」と名のついたモンスターエクシーズ1体を、自分のエクストラデッキから、選択したモンスターの上に重ねてエクシーズ召喚できる。

 

「《カオス・オブ・アームズ》の効果発動!1ターンに1度、カオスオーバーレイユニットを1つ取り除くことで、相手エクシーズモンスター1体のエンドフェイズまで名前と効果、そして力を得る」

《CNo.69紋章死神カオス・オブ・アームズ》の口からカオスの力で満ちた光線が放たれる。

光線を受けた《CNo.39希望皇ホープレイ・ヴィクトリー》に外傷はなかったものの、遺伝子をすべて読み取られてしまった。

 

CNo.69紋章死神カオス・オブ・アームズ ランク5 攻撃4000→6800

 

取り除かれたオーバーレイユニット

・No.69紋章神コート・オブ・アームズ

 

「攻撃力6800!?」

「まずいポン!このままだと、1ショットキルで侑斗達の負けだポン!」

「くっそお…こんなことで…うう!!」

絶体絶命な状況下でも、電撃波は容赦なく遊馬とアストラルに襲い掛かる。

「《カオス・オブ・アームズ》で《ホープレイ・ヴィクトリー》を攻撃!カオス・レイ・ドゥーム!!」

《CNo.69紋章死神カオス・オブ・アームズ》の両腕に膨大なカオスの力を凝縮し、強力な光線にして《CNo.39希望皇ホープレイ・ヴィクトリー》に放たれる。

「遊馬君!!」

「く…罠発動!《ナンバーズ・マジック・マスター》!!」

「このカードは私たちの場のナンバーズ1体をリリースし、デッキから永続魔法を1枚選択して発動できる。《炎の護封剣》を発動する!!」

《CNo.39希望皇ホープレイ・ヴィクトリー》が粒子となって消え、デッキから自動的に《炎の護封剣》が排出され、遊馬達の場に発動される。

「良かった…!《炎の護封剣》は僕たちの場にモンスターがいないとき、相手モンスターは攻撃不能になる」

遊馬達の前に青い炎で構成された剣が数本突き刺さり、光線を燃やし尽くした。

 

ナンバーズ・マジック・マスター(アニメオリカ)

通常罠カード

自分フィールド上の「No.」と名のついたエクシーズモンスター1体をリリースして、自分のデッキから永続魔法カード1枚を発動できる。

 

「ふ…!とっさに窮地から脱したことだけは褒めてやろう。俺はカードを1枚伏せ、ターンエンド」

 

No.96

手札4→2

ライフ8000

場 CNo.96ブラック・ストーム(《RUM-ヌメロン・フォース》の影響下 オーバーレイユニット3) ランク3 攻撃1000

  CNo.69紋章死神カオス・オブ・アームズ ランク5 攻撃6800→4000

  伏せカード1

  カオス・フィールド(フィールド魔法)

 

遊馬&侑斗

手札

遊馬3

侑斗5

ライフ4000

場 炎の護封剣(永続魔法カード)

 

「なんとかかわしたが…」

「ああ。遊馬と侑斗のピンチは変わりねえ」

No.96の場には2体のカオスナンバーズ。

カオスオーバーレイユニットを持つエクシーズモンスターは《CNo.96ブラック・ストーム》のみ。

少なくとも、あと3回ナンバーズを奪われ、カオス化される。

「(《炎の護封剣》がいつまでも持つとは限らない。少なくとも、効果が無効になっている《ブラック・ストーム》を倒さないと!!)僕のターン、ドロー!」

 

侑斗

手札5→6

 

「僕は魔法カード《トリック・エクシーズ4》を発動!相手の場にのみモンスターが存在するとき、デッキからレベル4のモンスター2体でエクシーズ召喚を行う!僕は《ガスタの静寂カーム》と《ガスタの神官ムスト》でオーバーレイ!エクシーズ召喚!来い、《No.00ガスタの魔剣士ユウ》!!」

 

No.00ガスタの魔剣士ユウ ランク4 守備2000

 

モンスターが現れたことで、《炎の護封剣》が消滅する。

「く…。《トリック・エクシーズ4》だと!?」

「《ガスタの魔剣士ユウ》の効果発動。1ターンに1度、オーバーレイユニットを1つ取り除くことで、相手の場に表側表示で存在するカード1枚の効果を無効にし、攻撃力を500ポイントダウンさせる。ウィンド・バインド!」

《No.00ガスタの魔剣士ユウ》の呪文で、侑斗達の周囲が風に包まれ、電撃波による攻撃がなくなった。

 

取り除かれたオーバーレイユニット

・ガスタの静寂カーム

 

「た…助かったぜ、侑斗…」

「《カオス・フィールド》を封じたか…。だが、今のお前たちには攻撃することはできない。《カオス・オブ・アームズ》は相手モンスターの攻撃宣言時、お前たちの場のカードをすべて破壊することができるからなあ!!」

《CNo.69紋章死神カオス・オブ・アームズ》はNo.96の場に巨大なバリアを展開する。

「く…。僕は《ガスタ・スクイレル》を守備表示で召喚。そして、カードを2枚伏せてターンエンド」

 

No.96

手札2

ライフ8000

場 CNo.96ブラック・ストーム(《RUM-ヌメロン・フォース》の影響下 オーバーレイユニット3) ランク3 攻撃1000

  CNo.69紋章死神カオス・オブ・アームズ ランク5 攻撃4000

  伏せカード1

  カオス・フィールド(《No.00ガスタの魔剣士ユウ》の影響下 フィールド魔法)

 

遊馬&侑斗

手札

遊馬3

侑斗6→2

ライフ4000

場 No.00ガスタの魔剣士ユウ(オーバーレイユニット1) ランク4 守備2000

  ガスタ・スクイレル レベル2 守備1800(チューナー)

  伏せカード2

 

「俺のターン、ドロー!!」

 

No.96

手札2→3

 

「俺は手札から魔法カード《カオス・バウンド》を発動。俺の場にカオスエクシーズモンスターが存在するとき、お互いの場に存在するカードを1枚ずつ手札に戻す」

「何!?」

《カオス・フィールド》と《No.00ガスタの魔剣士ユウ》が紫色の粒子に包まれ。場から追放されてしまった。

これで、再びNo.96は《カオス・フィールド》の恩恵を受けることができるようになってしまった。

 

カオス・バウンド

通常魔法カード

自分フィールド上に「C」と名のつくエクシーズモンスターが表側表示で存在する場合にのみ発動できる。

お互いの場に存在するカードを1枚ずつ選択し、持ち主の手札に戻す。

 

「そして、再び手札から《カオス・フィールド》を発動!!」

《No.00ガスタの魔剣士ユウ》が放った風が消え、再び電撃波が遊馬とアストラルを襲う。

「うわああああ!!」

「遊馬君!!」

「お化けさん!!」

「ハハハハハ!!俺は《カオス・フィールド》の効果を発動!《ブラック・ストーム》のオーバーレイユニットを1つ取り除き、アストラル!お前のナンバーズを頂く!!」

No.96の手に、今度は《No.92偽骸神龍Heart-eartH Dragon》がわたってしまう。

「ふふふ…。偽りの骸を捨て、神の龍となりて現れよ!《No.92偽骸神龍Heart-eartH Dragon》!!」

かつて、侑斗と遊馬を窮地に陥れた2体のナンバーズがNo.96の元に集う。

 

No.92偽骸神龍Heart-eartH Dragon ランク9 攻撃0

 

取り除かれたオーバーレイユニット

・マリスボラス・スプーン

 

「そして、《カオス・フィールド》の更なる効果で、《Heart-eartH Dragon》をオーバーレイ!カオスエクシーズチェンジ!!現れよ、《CNo.92偽骸虚龍Heart-eartH Chaos Dragon》!!」

《No.92偽骸神龍Heart-eartH Dragon》の体が白が基調となり、心臓部分にはあふれんばかりのカオスが注ぎ込まれている。

 

CNo.92偽骸虚龍Heart-eartH Chaos Dragon ランク10 攻撃1000

 

「今度は父さんのナンバーズを…」

凌牙とカイトはかつて、自分たちを追い詰めたナンバーズに目を向ける。

その時は3人で戦ったため、勝つことができた。

しかし、今は侑斗と遊馬の2人で、更にカオス化している。

Dr.フェイカーとの戦い以上に厳しい戦況になっていることを2人は理解していた。

「バトル!《カオス・オブ・アームズ》で《ガスタ・スクイレル》を攻撃!カオス・レイ・ドゥーム!!」

カオスの光線によって、スクイレルは一瞬で消滅してしまった。

「スクイレル!!」

「そして、《Heart-eartH Chaos Dragon》と《ブラック・ストーム》でダイレクトアタック!!」

《CNo.92偽骸虚龍Heart-eartH Chaos Dragon》のブレスと《CNo.96ブラック・ストーム》の触手が容赦なく侑斗を叩きのめす。

「うわああああ!!」

 

遊馬&侑斗

ライフ4000→3000→2000

 

「更に、《Heart-eartH Chaos Dragon》の効果発動!!俺の場のモンスターが相手に戦闘ダメージを与えたことにより、与えたダメージ分、俺のライフを回復する!!」

 

No.96

ライフ8000→9000→10000

 

「侑斗!!」

「はあ…はあ…はあ…」

全身から皮膚が炭化したかのような感覚を感じる。

触手の攻撃によりあばら骨が2本やられているものの、何とかカードは操れる。

「バトルフェイズ終了時に、《リミット・リバース》を発動。墓地から攻撃力1000以下のモンスター1体を攻撃表示で復活させる。僕は《ガスタ・スクイレル》を復活させる!!」

 

ガスタ・スクイレル レベル2 攻撃0(チューナー)

 

場に再び現れたスクイレルが心配そうに侑斗を見つめる。

(きっと、遊馬君のデッキにはあのカードが入ってるはず。それがあれば、この状況を打開できる)

「その程度の雑魚モンスターを復活させたことでどうなる?俺は手札から魔法カード《エクシーズ・トレジャー》を発動。その効果で、俺は場に存在するエクシーズモンスターの数だけデッキからカードをドローする。俺はカードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

 

No.96

手札3

ライフ10000

場 CNo.96ブラック・ストーム(《RUM-ヌメロン・フォース》の影響下 オーバーレイユニット2) ランク3 攻撃1000

  CNo.69紋章死神カオス・オブ・アームズ ランク5 攻撃4000

  CNo.92偽骸虚龍Heart-eartH Chaos Dragon(オーバーレイユニット1) ランク10 攻撃1000

  伏せカード2

  カオス・フィールド(フィールド魔法)

 

遊馬&侑斗

手札

遊馬3

侑斗2

ライフ2000

場 ガスタ・スクイレル(《リミット・リバース》の影響下) レベル2 攻撃0(チューナー)

  リミット・リバース(永続罠)

  伏せカード1

 

「奴め…こんなところで勝手なことをしやがって…!!」

水晶の裏側で、灰色のバリアンがデュエルを観戦している。

彼こそが真月零、ベクターだ。

「だが、面白い!この《カオス・フィールド》は存在するだけで奴らに苦痛を与える。楽しく見物させてもらうぜえ…」

下劣な笑みを浮かべながら、苦しむ遊馬に目を向ける。

 

「分かったか?アストラル。俺に勝つことはできないってことが…」

「ふ…ふざけんじゃねえ!!うう…」

《カオス・フィールド》によって、遊馬の肉体へのダメージは甚大で、立っているだけでやっとな状況だ。

「俺とアストラルの…俺たちの絆の力を…お前に見せてやるぜ!!かっとビング…だあ…」

遊馬の思いに、体が追い付かず、ついに倒れてしまう。

「遊馬君!!」

「いや…遊馬…」

小鳥は傷だらけの遊馬をもはや直視することができなかった。

「遊馬。あとは私に任せてくれ」

「何を言ってやがんだ!?アストラル…俺は全然平気だぜ…」

諦めずに、なおも立ち上がろうとする。

だが、今の遊馬に戦う力が残っていないことは誰が見ても明らかなことだった。

「遊馬…」

アストラルの左腕に青いデュエルディスクが生み出される。

そして、遊馬のカードがすべて彼の元へ移動した。

「遊馬…君は諦めない心を、そして、いつも振り向かず、どんな困難にも立ち向かい続けている。君が信じたものに向かって!!」

「アストラル…」

「遊馬…どんな形であれ、私たちはいつも一緒に戦っている。来い!No.96!!私が相手だ!!」

覚悟を決めたアストラルがNo.96と対峙する。

「下らん!!そんなもの、アストラル世界に似ている。ちょっとした悪意のシミで崩壊する、脆弱な世界。その証拠に、俺はアストラル世界だけでなく、人間世界、バリアン世界、精霊世界さえも崩壊させようとしている。そうだ。俺は神というべき存在なのだ!!貴様をここで消滅させる!」

「消滅するのはお前の方だ!私のターン、ドロー!」

 

遊馬→アストラル

手札3→4

 

「アストラル!」

「私は《ガスタ・スクイレル》を守備表示にし、《リミット・リバース》の効果を発動!この効果で特殊召喚されたモンスターは守備表示となったとき、このカードと共に破壊される!」

《ガスタ・スクイレル》が侑斗のD・パッドの上に乗り、デッキから《ガスタの疾風リーズ》のカードを侑斗の場に置く。

「《ガスタ・スクイレル》がカード効果で破壊された時、デッキからレベル5以上のガスタと名のつくモンスター1体を特殊召喚できる。僕は《ガスタの疾風リーズ》を特殊召喚!」

 

ガスタの疾風リーズ レベル5 攻撃1900

 

「そして、私は手札から《ガガガマジシャン》を召喚!」

 

ガガガマジシャン レベル4 攻撃1500

 

「《ガガガマジシャン》の効果発動!1ターンに1度、このカードのレベルをエンドフェイズまで1から8のいずれかに変更できる。私は《ガガガマジシャン》のレベルを5に変更する」

 

ガガガマジシャン レベル4→5 攻撃1500

 

「私はレベル5の《ガガガマジシャン》と《ガスタの疾風リーズ》でオーバーレイ!エクシーズ召喚!現れよ、《No.61ヴォルガザウルス》!」

全身からマグマをたぎらせ、真紅の恐竜が現れる。

そのモンスターの番号は左胸の突起部分に刻まれている。

 

No.61ヴォルガザウルス ランク5 攻撃2500

 

「《ヴォルガザウルス》の効果発動!1ターンに1度、オーバーレイユニットを1つ取り除くことで、相手の場に表側表示で存在するモンスター1体を破壊し、破壊したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを与える。マグマックス!!」

《No.61ヴォルガザウルス》の胸部のカバーが外れ、灼熱の炎が解放される。

《CNo.69紋章死神カオス・オブ・アームズ》が炎でどろどろに溶けていき、消滅する。

更に、その炎は《CNo.69紋章死神カオス・オブ・アームズ》では飽き足らず、No.96にまで襲い掛かる。

「うおおおお!!!」

 

No.96

ライフ10000→6000

 

取り除かれたオーバーレイユニット

・ガスタの疾風リーズ

 

「バトルだ!《ヴォルガザウルス》で《ブラック・ストーム》を攻撃!ヴォルガ・ブレイズキャノン!!」

《No.61ヴォルガザウルス》のマグマが口に集結し、巨大な火球となって解き放たれる。

火球を受けた《CNo.96ブラック・ストーム》が消滅し、No.96を焼き尽くす。

 

No.96

ライフ6000→4500

 

「10000あったNo.96のライフを一気に4500にまで減らした!?」

「す…すごいポン!!」

「…!?うおお!!」

急にアストラルが苦しげに膝を地に着ける。

彼の胸に《CNo.96ブラック・ストーム》の切れた触手が突き刺さっていたのだ。

「はははは!!俺は罠カード《カオス・レイジ》を発動した。俺の場のカオスナンバーズが戦闘で破壊された時、破壊されたモンスターの元々の攻撃力分のダメージを与える!」

 

アストラル&侑斗

ライフ2000→1000

 

「更に、俺の場にエクシーズモンスターが存在する場合、そのモンスターの上に破壊されたカオスナンバーズを重ね、エクシーズ召喚する!《Heart-eartH Chaos Dragon》を喰らい、復活しろ!我が分身、《ブラック・ストーム》!!!」

紫色の魔法陣から黒い液体が現れると、《CNo.92偽骸虚龍Heart-eartH Chaos Dragon》を取り込み、《CNo.96ブラック・ストーム》となった。

 

CNo.96ブラック・ストーム ランク3 攻撃1000

 

カオス・レイジ

通常罠カード

自分フィールド上に表側表示で存在する「CNo.」と名のつくエクシーズモンスターが戦闘で破壊されたときに発動できる。

破壊されたモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。

その後、自分フィールド上に表側表示で存在するエクシーズモンスター1体を選択する。

破壊されたモンスターを選択したモンスターの上に重ね、エクシーズ召喚扱いとして墓地から特殊召喚する。

「カオス・レイジ」は1ターンに1度しか発動できない。

 

「まずいぞ…。《ヴォルガザウルス》の攻撃力は2500。《ブラック・ストーム》の攻撃力は1000」

「次のターン、No.96がそのまま攻撃を仕掛けたらアストラル達に1500のダメージが発生し、負ける」

「遊馬…アストラル…」

アストラルは触手を引き抜き、静かに手札を確認する。

「(侑斗…あとは任せる。このデュエルのことも…遊馬のことも…)私は手札をすべて伏せ、ターンエンド!」

 

No.96

手札3

ライフ4500

場 CNo.96ブラック・ストーム(オーバーレイユニット2) ランク3 攻撃1000

  伏せカード1

  カオス・フィールド(フィールド魔法)

 

遊馬&侑斗

手札

アストラル4→0

侑斗2

ライフ1000

場 No.61ヴォルガザウルス(オーバーレイユニット1) ランク5 攻撃2500

  伏せカード4

 

「はははは!!もはや、お前たちに勝機はない!!俺のターン、ドロー!!」

 

No.96

手札3→4

 

「バトルだ!!《ブラック・ストーム》!アストラルにとどめをさせ!!」

《CNo.96ブラック・ストーム》の触手が《No.61ヴォルガザウルス》に、アストラルに襲い掛かる。

「アス…トラル…!!」

「罠発動!《ムーン・バリア》!!私の墓地に《ホープ》がいて、相手が攻撃するとき、墓地から《ホープ》を特殊召喚し、バトルフェイズを終了させる!!」

紫の魔法陣から《No.39希望皇ホープ》が現れ、腰に差している剣で触手を切り裂いた。

 

No.39希望皇ホープ ランク4 攻撃2500

 

ムーン・バリア

通常罠カード

自分の墓地に「No.39希望皇ホープ」が存在し、相手の攻撃宣言時に発動できる。

墓地に存在するそのモンスター1体を自分フィールド上に特殊召喚し、バトルフェイズを終了させる。

 

「ふん!攻撃を通さないことくらいは計算の内だ。俺は《カオス・フィールド》の効果を発動!《ブラック・ストーム》のオーバーレイユニットを1つ取り除き、アストラルのエクストラデッキからナンバーズを頂く!!」

《CNo.96ブラック・ストーム》の触手にオーバーレイユニットが宿り、アストラルの胸に再び突き刺さる。

「うおお…!!」

「アストラル!!」

触手が抜けると、それには《No.8紋章獣ゲノム・ヘリター》が握られている。

「遺伝子を奪い、敵の跡を継ぐ存在となれ!!《No.8紋章獣ゲノム・ヘリター》!!」

 

No.8紋章獣ゲノム・ヘリター ランク4 攻撃2400

 

取り除かれたオーバーレイユニット

・No.92偽骸神龍Heart-eartH Dragon

 

「くっ…。《ゲノム・ヘリター》を…」

三度元因縁の敵のナンバーズが奪われる形となったアストラル達。

これはまるで、ナンバーズ達が復讐のためにNo.96の味方になっているようだ。

「そして、《カオス・フィールド》の効果発動。《ゲノム・ヘリター》でオーバーレイ!カオスエクシーズチェンジ!!現れろ、《CNo.8紋章狂獣ゲノム・リンカー》!!」

《No.8紋章獣ゲノム・ヘリター》の肉体が暗い赤に染まり、仮面が砕けて巨大な1つ目が露となる。

そして、足が消滅した代わりに4枚羽が現れ、飛翔し始める。

 

CNo.8紋章狂獣ゲノム・リンカー ランク5 攻撃2600

 

「《ゲノム・リンカー》の効果発動。1ターンに1度、相手の場のエクシーズモンスター1体を墓地へ送り、墓地へ送ったモンスターの元々の攻撃力分のダメージを与える」

「そんな…!!」

「駄目だポン!!すごくまずいポン!!」

《CNo.8紋章狂獣ゲノム・リンカー》の毛髪1本1本が《No.61ヴォルガザウルス》を絡め取り、分子レベルに分解する。

そして、分解された《No.39希望皇ホープ》がアストラルを襲う。

「私は速攻魔法《ヒート&ヒール》を発動!私たちの場の最もランクの低いナンバーズの元々の攻撃力分、私たちはライフを回復し、このカードをそのナンバーズのオーバーレイユニットにする!」

《ヒート&ヒール》から光があふれ、アストラルと侑斗のライフを回復する。

 

アストラル&侑斗

ライフ1000→3500

 

「ちっ…。だが、このダメージは防ぐことはできない!!」

粒子がアストラルと侑斗を包み、凄まじい熱をもたらす。

「うわあああ!!!」

 

アストラル&侑斗

ライフ3500→1000

 

ヒート&ヒール(アニメオリカ)

速攻魔法カード

自分フィールド上に表側表示で存在する最もランクが低い「No.」と名のつくエクシーズモンスター1体を選択して発動する。

選択したモンスターの元々の攻撃力分、自分はライフを回復する。

その後、このカードは選択したモンスターの下に重ねてエクシーズ素材とする。

 

「しのいだポン!!」

「良かった!!」

ポン太とウィンダが嬉しそうにハイタッチするものの、No.96は笑みを浮かべている。

「《ゲノム・リンカー》のもう1つの効果発動!分解したエクシーズモンスターの名前と効果を、次のお前たちのターンのエンドフェイズまで得る!!」

《CNo.8紋章狂獣ゲノム・リンカー》の姿が真っ黒な《No.61ヴォルガザウルス》に変化する。

顔の部分は一つ目のままになっている。

 

取り除かれたオーバーレイユニット

・No.8紋章獣ゲノム・ヘリター

 

CNo.8紋章狂獣ゲノム・リンカー

ランク5 攻撃2600 守備2000 エクシーズ 光属性 サイキック族

「紋章獣」と名のつくレベル4モンスター×3

このカードは「No.」と名のつくエクシーズモンスター以外のモンスターとの戦闘では破壊されない。

このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、1ターンに1度自分フィールド上のエクシーズモンスターはカード効果による破壊を無効にする。

また、このカードが「No.8紋章獣ゲノム・ヘリター」をエクシーズ素材としている時、以下の効果を得る。

●1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、相手フィールド上に表側表示で存在するエクシーズモンスター1体を選択して発動する。

選択したモンスターを墓地へ送り、そのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。

その後、次の相手のターンのエンドフェイズ時までこのカードは選択したモンスターと同名モンスターとして扱い、同じ効果を得る。

 

「まだ俺のターンは終わっていない。手札から魔法カード《カオス・エナジー》を発動!俺の場にカオスエクシーズモンスターが存在するとき、手札を1枚墓地へ送ることで、相手フィールド上のモンスターをすべて破壊する!」

《No.39希望皇ホープ》が紫色の粒子に包まれ、もがき苦しみながら消滅していく。

「く…!!」

 

カオス・エナジー

通常魔法カード

自分フィールド上に「C」と名のつくエクシーズモンスターが表側表示で存在する場合にのみ発動できる。

手札を1枚墓地へ送ることで、相手フィールド上に存在するモンスターをすべて破壊する。

このカードを発動したターン、「C」と名のつくエクシーズモンスター以外のモンスターは攻撃できない。

 

「そして、俺はカードを1枚伏せてターンエンド。アストラル…次のターンでお前は終わりだあ!!!」

 

No.96

手札4→0

ライフ4500

場 CNo.96ブラック・ストーム(オーバーレイユニット1) ランク3 攻撃1000

  CNo.8紋章狂獣ゲノム・リンカー(《No.61ヴォルガザウルス》扱い) ランク5 攻撃2600

  伏せカード2

  カオス・フィールド(フィールド魔法)

 

遊馬&侑斗

手札

アストラル0

侑斗2

ライフ1000

場 伏せカード2

 

「ここからユウのターンだよ!!」

「頑張れー侑斗ー!」

「うん…。僕のターン、ドロー!」

 

侑斗

手札2→3

 

「(アストラルが伏せてくれたカード…。このカードがあれば!!)僕は手札から魔法カード《死者蘇生》を発動!その効果で、僕は墓地から《希望皇ホープ》を復活させる!」

 

No.39希望皇ホープ ランク4 守備2000

 

「おいおい、何を考えてやがるんだあ?この状況で《カオス・オブ・アームズ》ではなく《ホープ》だと?オーバーレイユニットがなけりゃあ壁にもならない屑モンスターを…」

「《ホープ》は…俺とアストラルの…最初の絆だ!!」

動けぬはずの遊馬が少しずつ起き上がる。

「どんなやべえデュエルの時でも、《ホープ》が必ずいてくれた!!《ホープ》は…どんなモンスターよりもずっと俺たちと一緒に戦ってきてくれた、希望の仲間なんだ!!だから俺たちは…信じるんだ!!」

遊馬の声に呼応されるかのように、《No.39希望皇ホープ》の体が輝きで満ち溢れる。

「信じるだと!?そんな安っぽい感情が嫉妬や猜疑心、憎しみを産み、そして裏切りを産む!!個々の存在という面倒で煩わしい存在を消し去り、ただ神である俺だけいればいい!!それこそが…理想の世界なのだ!!」

「下らねえ…。そんな理想の世界なんて、いらねえ!!みんなバラバラで、いろんな奴がいるからいいんだ!!そりゃ、失敗や間違いだってするさ。でも間違ったら、誰かが教えてやりゃあいいんだ!!そのために、友達が…仲間がいるんじゃねえか!!仲間が集まって、2倍も3倍もすげえ力が生まれるんだ!!みんながいるから楽しいんだ…みんながいるから、面白いんじゃねえのかよ!?」

「下らん下らん!!そんなもの、消し去ってくれる!永続罠《ナンバーズ・デス・ロック》を発動!!」

上空から呪われた鎖が現れ、《No.39希望皇ホープ》を縛り上げる。

「このカードに拘束されたナンバーズの効果は無効化され、攻撃できない!そして、エンドフェイズ時にそのモンスターを破壊し、破壊したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを与える!貴様らの絆などこの程度!!」

 

ナンバーズ・デス・ロック(アニメオリカ・調整)

永続罠カード

相手フィールド上に表側表示で存在する「No.」と名のつくエクシーズモンスター1体を選択して発動する。

選択したモンスターの効果は無効化され、攻撃宣言できない。

エンドフェイズ時、選択したモンスターを破壊する事で、その攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。

 

「私は場から魔法カード《希望の鼓動》を発動!このターン、ホープと名のつくエクシーズモンスターは相手のカード効果の対象にならない!そして、すでにホープと名のつくエクシーズモンスターに効果を与えているカードの効果も無効にして破壊する!」

《No.39希望皇ホープ》は遊馬の思いにこたえるかのように、力づくで鎖を引きちぎった。

「ちっ…そのようなカードを伏せていたのか!?」

計算外の事態にNo.96は再び舌打ちをする。

 

希望の鼓動(ホープ・ハート・ビート)(アニメオリカ)

通常魔法カード

通常魔法

このターン、「希望皇ホープ」と名のついたモンスターは相手の効果モンスター・魔法・罠カードの効果の対象にならない。

既に発動している相手のカードが「希望皇ホープ」と名のついたモンスターに効果を与えている場合、その効果を無効にして破壊する。

 

「僕は手札から魔法カード《ガスタの恵風》を発動。僕の場にランク4のエクシーズモンスターが存在するとき、墓地からガスタと名のつくモンスター2体を特殊召喚できる!僕は墓地から《カーム》と《ムスト》を特殊召喚!!」

《No.39希望皇ホープ》を守るかのような温かい緑色の風が吹き、その風と共に《ガスタの静寂カーム》と《ガスタの神官ムスト》が現れる。

 

ガスタの静寂カーム レベル4 攻撃1700

ガスタの神官ムスト レベル4 攻撃1800

 

ガスタの恵風

通常魔法カード

自分フィールド上にランク4のエクシーズモンスターが表側表示で存在する場合にのみ発動できる。

自分の墓地から「ガスタ」と名のつくモンスターを2体選択し、自分フィールド上に特殊召喚する。

「ガスタの恵風」は1ターンに1度しか発動できず、このカードを発動したターン、自分はモンスターを召喚できない。

 

「そして、レベル4の《カーム》と《ムスト》でオーバーレイ!!エクシーズ召喚!来い、《No.00ガスタの魔剣士ユウ》!!」

今ここに、希望のナンバーズと異端のナンバーズが遊馬たちを守る双璧となる。

 

No.00ガスタの魔剣士ユウ ランク4 守備2100

 

「くう…!!」

「《ガスタの魔剣士ユウ》の効果発動!《ブラック・ストーム》の力を封印する!!ウィンド・バインド!!」

《No.00ガスタの魔剣士ユウ》の風が《CNo.96ブラック・ストーム》の力を封じ込める。

 

CNo.96ブラック・ストーム ランク3 攻撃1000→500

 

取り除かれたオーバーレイユニット

・ガスタの神官ムスト

 

「僕は装備魔法《エクシーズ・ユニティ》を《ホープ》に装備!1ターンに1度、装備モンスターの表示形式を守備表示から攻撃表示にする!そして、攻撃表示になったモンスターの攻撃力は僕たちの場に存在する装備モンスター以外のすべてのエクシーズモンスターの攻撃力の合計分アップする!!」

青いオーラを身にまとった《No.39希望皇ホープ》が《No.00ガスタの魔剣士ユウ》から風の力を受け取り、2本の剣を抜く。

その2本の剣には緑色の風が宿っている。

 

No.39希望皇ホープ ランク4 守備2000→攻撃5000

 

「攻撃力5000だと!!?」

「バトルだ!!《希望皇ホープ》で《ゲノム・リンカー》を攻撃!!」

「「「ホープ剣(ソード)・ウィンディスラッシュ!!!」」」

風を纏った《No.39希望皇ホープ》の剣が《CNo.8紋章狂獣ゲノム・リンカー》に襲い掛かる。

「罠発動!《カオス・アライアンス》!!俺の場のカオスエクシーズモンスターの攻撃力は場で最も攻撃力の高いモンスターと同じ攻撃力になる!これで相討ちだあ!!」

「カウンター罠《希望の虹》を発動!私の場に《ホープ》がいる時、相手の罠カードの発動を無効にし、破壊する!そして、相手に1000ポイントのダメージを与える!!」

《No.39希望皇ホープ》の左手の剣が《カオス・アライアンス》を切り裂き、右手の剣が《CNo.8紋章狂獣ゲノム・リンカー》を切り裂いた。

「ぐおおおお!!バ…バカな!?この俺が…神である俺が…!!」

 

No.96

ライフ4500→3500→1100

 

カオス・アライアンス(アニメオリカ・調整)

通常罠カード

このターン、自分フィールド上の「C」と名のつくエクシーズモンスターの攻撃力は、フィールド上の攻撃力が一番高いモンスターの攻撃力と同じ数値になる。

 

希望の虹

カウンター罠カード

自分フィールド上に「希望皇ホープ」と名のつくエクシーズモンスターが表側表示で存在する場合にのみ発動できる。

相手の罠カードの発動を無効にし、破壊する。

そして、相手に1000ポイントのダメージを与える。

 

「《エクシーズ・ユニティ》の効果発動!バトルフェイズ時、僕の場のエクシーズモンスター1体をリリースすることで、装備モンスターはもう1度攻撃できる!」

「な…何ぃ!!?」

《No.00ガスタの魔剣士ユウ》は自らの身を風に変え、《No.39希望皇ホープ》を包み込む。

すると、《No.39希望皇ホープ》の鎧の白い部分が緑色に変化していった。

「《ガスタの魔剣士ユウ》がいなくなったことで、《ホープ》の攻撃力は下がるけど、これで十分だ」

 

No.39希望皇ホープ ランク4 攻撃5000→2500

 

エクシーズ・ユニティ(アニメオリカ・調整)

装備魔法カード

エクシーズモンスターにのみ装備可能。

1ターンに1度、装備モンスターの表示形式を守備表示から攻撃表示にする事ができる。

この効果を使用したターンのエンドフェイズ時まで、装備モンスターの攻撃力は自分フィールド上に表側守備表示で存在する装備モンスター以外のエクシーズモンスターの攻撃力の合計分アップする。

また、装備モンスターが攻撃した後、自分フィールド上に表側表示で存在するエクシーズモンスター1体をリリースすることで、そのモンスターは続けてもう1度だけ攻撃することができる。

「エクシーズ・ユニティ」はフィールド上に1枚しか表側表示で存在することができない。

 

「この俺が…神が負けるのか!!?」

「「《希望皇ホープ》で、《ブラック・ストーム》を攻撃!!ホープ剣(ソード)・ウィンディスラッシュ!!!」

《No.39希望皇ホープ》が希望の剣を浄化の風を纏い、悪のナンバーズ、《CNo.96ブラック・ストーム》に振り下ろす。

両断された漆黒の風は浄化の風によって闇が清められていく。

「うわああああああ!!!」

浄化の風を受けたNo.96の力が失われていき、その姿が元の黒いアストラルへと戻って行った。

 

No.96

ライフ1100→0

 

「や…やったあ!!遊馬たちが勝ったあ!!」

「ユウ…ばんざーい!」

「万歳だポン!!」

喜びに沸く女性陣とマスコット。

そんな中、侑斗は遊馬の肩を支える。

「大丈夫?遊馬君…」

「ああ…。アストラル…侑斗…」

「うわああああ!!」

No.96の悲鳴を聞き、侑斗達は彼に目を向ける。

《ガスタの魔剣士ユウ》の力で浄化されているのだ。

「消えていく…意識が…俺の神の力が消えていく!!」

苦しみもがきながら、No.96はアストラルに目を向ける。

「アストラル!!俺を破ったというなら、俺を受け入れて見せろーーーー!!」

最期の力で黒い矢と化したNo.96がアストラルを貫く。

あまりのスピードに、アストラルには避ける時間すらなかった。

「うわあ…!!」

「アストラル!!?」

黒い矢は液体に変化し、アストラルに浸食していく。

「アストラル…こうなったら、お前を乗っ取ってやる!お前にアストラル世界は救えない!お前も、お前の仲間も…すべて俺が消し去ってやる!!!」

(く…。このままでは遊馬たちが…)

このまま乗っ取られると、今持つナンバーズの力で遊馬たちを殺してしまう。

遊馬達がいなくなれば、今持っているナンバーズが彼の手に落ちれば、未来がなくなってしまう。

アストラルは最期の選択をする。

遊馬達に未来を託すための選択を…。

「遊馬…君に会えてよかった…」

「え…!?」

「遊馬…私の希望を受け取ってくれ!!」

「き…貴様、何を!?」

「うおおおおおおお!!!」

アストラルの体の中に宿るアストラル世界の力がオーバーロードする。

「アストラル!!まさか、自分ごと…」

「や…やめろ、やめろ!!アストラルーーー!!」

アストラルは侵蝕を受けていない左手を遊馬のデッキケースの手にかざす。

すると、遊馬の手に彼が持つすべてのナンバーズが移動した。

「さ…させるかあ!!」

往生際の悪いNo.96。

最期の悪あがきと言わんばかりに左手に浸食し、ナンバーズを奪おうとする。

「侑斗!!」

「くっ…。うおおおおおお!!」

風の目で魔剣を実体化させた侑斗がアストラルの左手を切断した。

そして、微笑みを浮かべながらアストラルは大爆発を起こした。

「うわああああ!!」

「アストラルーーーーー!!」

あまりの規模の爆発で、侑斗達がいた水晶が粉々に吹き飛んで行った。

 

「…!?ここは…」

「戻ってきたのか…??」

意識を取り戻した侑斗達は元の場所に戻っていた。

空は何事もなかったかのように、元の色を取り戻していた。

「アストラル…アストラルは!?…!!」

遊馬の首にいつも掛けられていたはずの皇の鍵がなくなっていた。

「アストラル…」

侑斗の手にはなぜか《CNo.69紋章死神カオス・オブ・アームズ》が握られていた。

おそらく、アストラルが最後の力で侑斗に託したのだろう。

それ以外のNo.96が持っていたナンバーズは遊馬の手の中にはなかった。

「アストラルーーーー!!!」

哀しみと共に、相棒の名を呼ぶ遊馬。

しかし、幼馴染の鳴き声と静寂が残酷な現実を突きつける。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。