遊戯王ZEXAL 風の戦士たち   作:ナタタク

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侑斗
No.00ガスタの魔剣士ユウ
CNo.00ガスタの魔剣士ユウ・暴風
WNo.00ガスタの魔剣士ユウ・清風
No.49秘鳥フォーチュンチュン
No.50ブラック・コーン号
No.64古狸三太夫
No.74マジカル・クラウン―ミッシング・ソード
No.69 紋章神コート・オブ・アームズ
CNo.69紋章死神カオス・オブ・アームズ(No.96から獲得)


No.7ラッキー・ストライプ
No.17リバイス・ドラゴン
No.32海咬龍シャーク・ドレイク
No.55竜騎兵グレン
CNo.55灼熱竜騎兵グレン
CNo.55竜闘士グレン
No.57奮迅竜トレスラグーン
No.82ハートランドラコ
No.85クレイジー・ボックス
No.90ヒート・ガストラフェテス
No.91サンダー・スパーク・ドラゴン

竜司
No.10白騎士イルミネーター
No.11ビッグ・アイ
No.18ジェムナイト・アゲート
No.52ダイヤモンド・クラブ・キング

瑠那
No.16色の支配者ショック・ルーラー
No.20蟻岩土ブリリアント
No.23セイクリッド・ルナマリア
CNo.23セイクリッド・アーク
No.30破滅のアシッド・ゴーレム
No.87雪月花美神クイーン・オブ・ナイツ


第82話 次への道

「それで…遊馬君はまだ…」

「ええ。あの日からずっとひきこもりっぱなし。何かあったか知らないの?」

「…。いえ、何も…」

言っても、信じてもらえるはずがないと思った。

遊馬が異世界の敵と戦い、そして戦いの中で相棒と呼べるくらいの絆で結ばれた仲間を失ってしまったことを。

まさに別次元の戦いの中に遊馬はいる。

「そう…。でも、調子狂うわね。いつもは元気な遊馬が…」

「じゃあ、また来ますね」

「侑斗君。最近、デュエリストが意識を失って、記憶喪失になる事件が相次いでるわ。特に夜中の人気のない路上で。気を付けて」

「はい。ありがとうございます」

外に出ると、ウィンダが待っている。

「ユウ、遊馬君は…?」

「駄目だ。小鳥ちゃんたちも何度か足を運んだみたいだけど…」

「そっか。お化けさんが死んじゃったから…仕方ないよね」

侑斗とウィンダは外から遊馬の部屋を見つめる。

あの部屋の中で、彼は喪失感と戦っているのだ。

アストラル亡き今、彼は1人でデュエルをしなければならない。

「侑斗、ウィンダちゃん…」

「チャーリーさん?」

買い物袋を持ったチャーリーが現れる。

明里に拘束されたのち、チャーリーは半ば強引に遊馬の家に居候することになった。

主な日課は買い物とスクープの使い走りで、大変な毎日である模様。

「なあ…遊馬は俺たちに何か隠し事をしているんじゃないのか?」

今の彼の表情はいつもの飄々としたものではなく、宝くじで1億円を当てたときよりも珍しいかもしれない大真面目な表情だった。

「そ…それは…」

「そして、それはお前たちだけが知っている。そうだろ?」

「…」

「ユウ…、チャーリーさんに話そうよ。私たちだけじゃ、遊馬君を立ち直らせることは…」

「…。分かった。チャーリーさん。すべてお話しします。遊馬君や僕たちに今まで起こったことを…」

 

「璃緒…蓮…」

病室には眠り続ける蓮と璃緒、そして力なく座る凌牙の姿がある。

何日も彼らを見ていたのか、それとも目覚めさせる手段が見つからず憔悴しきっているのか、凌牙の眼から生気が失われていた。

「凌牙。入るわよ」

「ああ…」

「竜司は?」

「ついさっき帰ったぜ。蓮やアストラルの分も戦うためにデッキを構築しなおすってな」

「そう…。凌牙、あなたは大丈夫なの?」

「何…!?」

「今、私が一番心配なのはあなたよ。戻ってきてからずっと…」

瑠那の言葉に凌牙は目を大きく開き、アビスとのデュエルを思い出す。

もし、あのナンバーズたちに刻まれた記憶が本当に自分と璃緒の本当の記憶ならば…。

「大丈夫だ…」

「そうかしら?また悪い癖が…」

「大丈夫だっつってんだろ!?」

声を荒らげながら、瑠那の胸ぐらをつかむ。

しばらくそのままでいると、凌牙は何とか自分を落ち着かせ、彼女を離す。

「頼む…。今日は帰ってくれ」

力なく座り込む凌牙を見て、瑠那はため息をつく。

「分かったわ…。でも、覚えていて。私にとって、凌牙は凌牙でしかないわ。過去に何があったか、そして何者かなんて眼中にないわ」

「瑠那…」

扉が閉じる音を聴き、凌牙は両手で顔を覆う。

(瑠那…。あいつは俺がたとえバリアンでも、受け入れるつもりだろう。だが、俺には…!!)

 

「なるほど…。だから、少し前まで何日もいないことがあったのか」

夜も公園で、チャーリーは自販機で購入した缶コーラを侑斗とウィンダに渡す。

「はい…。そして、No.96との戦いでアストラルが…」

「アストラル…ずっと遊馬と共に戦ってきた仲間か…」

「私たち…どうしたらいいのかな?」

「…。遊馬はまだ気づいていないんだ」

「気づいてない…?」

「ああ。アストラルってやつだけじゃない。侑斗やウィンダちゃん、蓮や竜司といった頼れる仲間が、仲間を失った悲しみを分け合うことができる仲間がいるってことにな」

空になった空き缶をゴミ箱に投げ入れる。

「それに、誰も一人であいつを戦わせたりしない…そうだろ?それに気づけば、あいつは立ち直れるさ。お…そう思っている奴の1人が来たぜ」

「え…?」

「剣崎侑斗さんですね?」

桃色の髪で、赤い貴族風のコートを着た、遊馬と同じくらいの年齢の少年が駆け寄ってくる。

「う…うん。君は…?」

「僕の名前はⅢ。いや、ミハエル・アークライト。遊馬の仲間だ」

「アークライト!?ということは、バイロンおじさんの…」

「侑斗さん。これを…」

ミハエルから封筒を渡される。

封筒の中には手紙と覇者のコインそっくりなコインが入っていた。

「そんなことが!?」

「侑斗さん、ウィンダさん。あなたたちは手紙で指定された場所へ向かってください。僕はこれから、遊馬を助けに行きます!!」

「助けに行く…おい、どういうことだよ?」

「遊馬は今、バリアンの下僕と化したMr.ハートランドと戦っています」

「Mr.ハートランドと!?」

侑斗とウィンダはスフィア・フィールド砲でのデュエルを思い出した。

あの時、デュエルに敗北して異世界への扉の中にMr.ハートランドが落ちて行った。

おそらく、幸か不幸かバリアン世界にたどり着いたのだろう。

「じゃあ、私とユウも一緒に…!!」

「いいえ、あなたたちはあなたたちのなすべきことがあるはずです。遊馬と人間世界のことは僕たちに任せてください!」

「僕たち…ってことはクリストファーさんとトーマスさんも!?」

「はい。それに、父様と兄様が作ってくれたブレスレッドのおかげで、紋章の力もある程度使えます!」

「お…。良くわからないが、これで侑斗達も一安心だな」

「チャーリーさん…」

「俺にできることはないかもしれないが、まあそのやるべきことが終わるまでは、お前たちの帰る場所を俺なりに守っておくさ」

「チャーリーさん…ミハエル君…。分かった。僕たち行ってきます!」

「ユウ!早く支度をしよ!!」

侑斗とウィンダは空き缶を一緒にゴミ箱に投げ入れると、自宅へ戻って行った。

「ふう…。ようやく、あの2人もいい笑顔になったな」

「あの…あなたは?」

「通りすがりの冒険家…だな。ほら、早くいかないと遊馬がやられるぞ?」

「は…はい。では、僕はこれで!」

公園から走り去っていくミハエルを見ていると、彼のD・ゲイザーが鳴る。

「よお、明里。俺のことを心配して…」

(バカ!!誰があんたなんかの…。遊馬が突然家から飛び出してったのよ!見かけなかった?)

「見かけてねえな。じゃあ、俺が遊馬を連れ戻しとくから、明里は風呂と飯の用意をしといてくれ)

「はあ…!?チャーリー、何を言って…)

「大丈夫だ。俺を信じろ。じゃ、見つけたらまた電話するからな。その時は笑顔で応答してくれよ?明里」

電話を切ると、チャーリーはしばらくベンチに寝転がり、夜空を見上げた。

 

「ふああ…急にどうしたんだポン?いきなり荷物の準備をして飛ぶなんて…」

目をこすりながら、ウィンダのウサギのぬいぐるみを抱いているポン太はリュックサックの中で彼女に質問する。

「えーーーー!?何か言ったの、狸さん!!?聞こえないよーーー!!」

うまく聞き取れないのは当然だ。

今の侑斗とウィンダはフォーチュンの背に乗り、猛スピードで北上しているからだ。

「ユウーーーー!!手紙に書いてあった場所まであとどれくらい!?」

「このスピードで行けば、あと10分で着くよ!!!」

2人はもうすでに北海道、樺太を越えている。

そして、侑斗の言うとおり10分後に指定された地点に到着した。

「うう…寒いーーー!」

「それにしても、どうしてここへ…?」

2人が到着したのはロシアの海港都市、マガダン。

僻地で、厳しい環境であるため、人口が少ない。

あと、2人は今不法入国しているのだが、気にしてはいけない。

「それで、ここから…」

「待っていたよ。侑斗、ウィンダ」

「その声…バイロンさん!?」

少し厚着の服装をしたバイロンが歩いてくる。

「久しぶりだね」

「はい…。いろいろ話すべきだとは思いますが…」

「うん。それよりもまず、するべきことがある。ついてきなさい」

バイロンに案内され、2人は海沿いの倉庫にある地下室へ足を運んだ。

 

「…。なんで島さんはこのカードを持っていたんだ?」

自室で竜司は島からあの時渡されたカードに目を向ける。

そのカードは本来、バリアンや遊馬達を除いては誰も持っていないはずのカードカテゴリーを持つカードだ。

「《RUM-チャリオット・フォース》…」

光り輝く西洋風の槍が描かれたカードに竜司はある仮定を導き出す。

「もしかしたら島さんは…。まあいっか、それについて考えるのはやめよっと」

カードをデッキケースにしまうと、ベッドに転がる。

「それよりは、英気を養って、襲撃に備えるのが一番!おやすみなさーい」

竜司は目を閉じてわずか3秒で熟睡した。

外では遊馬が大変なことになっていることを知らずに…。

 

「うわあ…。こんなに広い地下室があるなんて…」

地下室の中には、数多くの機械が置かれている。

そして、部屋の中心には球体型の扉がある。

「遊馬達から聞いたよ。君は精霊世界で四霊神の試練を受けているってことを」

「はい。けど、アクシデントでここに戻ってきてしまって」

「確かに、たまにそういう偶然が原因で精霊世界に行ったり、戻ったりする例がある。だが、そのような偶然を待つ時間は僕たちに残されていない。だから…これから君たちを精霊世界へ送りだす」

「バイロンさん。必要な電力の確保、済みましたよ。あとは侑斗君に届けたコインで準備完了です」

「え…!?嘘…」

バイロンの隣に移動してきたのは予想外の人物だった。

「「島さん!!?」」

 

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