No.00ガスタの魔剣士ユウ
CNo.00ガスタの魔剣士ユウ・暴風
WNo.00ガスタの魔剣士ユウ・清風
No.49秘鳥フォーチュンチュン
No.50ブラック・コーン号
No.64古狸三太夫
No.74マジカル・クラウン―ミッシング・ソード
No.69 紋章神コート・オブ・アームズ
CNo.69紋章死神カオス・オブ・アームズ
蓮
No.7ラッキー・ストライプ
No.17リバイス・ドラゴン
No.32海咬龍シャーク・ドレイク
No.55竜騎兵グレン
CNo.55灼熱竜騎兵グレン
CNo.55竜闘士グレン
No.57奮迅竜トレスラグーン
No.82ハートランドラコ
No.85クレイジー・ボックス
No.90ヒート・ガストラフェテス
No.91サンダー・スパーク・ドラゴン
竜司
No.10白騎士イルミネーター
No.11ビッグ・アイ
No.18ジェムナイト・アゲート
No.52ダイヤモンド・クラブ・キング
瑠那
No.16色の支配者ショック・ルーラー
No.20蟻岩土ブリリアント
No.23セイクリッド・ルナマリア
CNo.23セイクリッド・アーク
No.30破滅のアシッド・ゴーレム
No.87雪月花美神クイーン・オブ・ナイツ
「遊馬君!みんな!!」
デュエルを終えた遊馬の元に、上空から侑斗達がやってくる。
「侑斗!!」
「試練が終わったみたいね…」
「ふん…。まだ遅れてやってくる奴らがいたか…」
オービタル7から応急処置を受けたカイトがわずかながら意識を取り戻している。
侑斗は周囲を見渡す。
しかし、蓮を除くともう1人足りない人物がいた。
「ねえ、徳之助君はどこに…?」
「…」
周囲が一時沈黙する中、アストラルが説明する。
「彼は…バリアンが放った贋物のナンバーズの力で、光の柱に…」
「光の柱って、あそこの…!?」
数百メートル沖合にある紫色の光の柱を指さす。
「人間世界が徐々にバリアン世界と同化しつつある…ってことなんだね?」
「そうだ。そしておそらく、バリアン七皇が…」
「お…おい!!光の柱が…!!」
遊馬の言葉に、全員が光の柱に目を向ける。
異様なまでに輝きはじめ、そこから七つの光が現れる。
その光が放つエネルギーは凄まじく、通り過ぎざまに港の一部や電信柱を破壊していった。
「まさか…七皇が!?」
光が侑斗たちの前に集結し、その真の姿を現す。
アリト、ギラグ、ミザエル、ドルベ、ベクター…。
そして璃緒とバリアンの印が模された首飾りをかけた凌牙だ。
「喜楽の殿様!!」
「シャーク!?お前…」
「凌牙…璃緒…。なんであなたが!?」
遊馬や瑠那だけではない。
トーマスと、璃緒に想いを寄せている鉄男も衝撃を受けている。
「まさか…残り2人の七皇が…凌牙君と璃緒ちゃんだったってこと…?」
「凌牙…シャーク…?そんな名前で呼ばれていたことがずいぶん昔のように思えるぜ。だが、今の俺はシャークでも凌牙でもねえ。俺はナッシュ!!バリアンのナッシュだ!!」
「そ…そんな…」
「なあ…これは何かの冗談なんだろ?シャーク…」
あまりの衝撃に遊馬達は悪い冗談であってくれと思っただろう。
その思いが遊馬の口を動かした。
しかし、凌牙の口は閉ざされたままだ。
「おい!!何とかいえよ、シャーク!!」
「ならば、証拠を見せてやる!!これが俺の本当の姿だ!バリアルフォーゼ!!」
首飾りが光り、7人の姿がバリアンの姿へと変貌していく。
そのような中でも、アストラルは冷静に口を動かす。
「シャーク…。あの遺跡に会った伝説は、君の本当の記憶だったのだな?」
「本当の記憶!?」
「私が遺跡の中で見たビジョン。あれはシャークが一国の王であった時の姿。おそらく、その魂がバリアン世界に転生し、今の彼になったのだろう」
「でも、なんで!?凌牙君と璃緒ちゃんがバリアンだとしたら、なんでまた人間になってたの!?お化けさん!!」
「分からない…。だが、分かっていることは、彼は我々の敵になったということだ」
今まで共に戦った仲間が敵となる。
そのようなことが幾度も起こったことは歴史が証明している。
しかし、遊馬にはその不条理を受け入れることができなかった。
「なんでだよ!?なんで今までずっと一緒に戦ってきた俺たちが戦わなきゃならねんだよ!?」
「これは決まっていたことなんだ…。遊馬。こうなることが俺たちの運命だったんだ」
「ふざけんなあ!!俺はいろんな奴とデュエルをしてきた!!デュエルを通して魂をぶつけ合って、分かりあってきた!!たとえお前がバリアンになって、俺たちとの絆を断ち切ろうとしても、デュエルでもう1度、蘇らせてやる!!」
「凌牙…。璃緒。あなた達と一緒に歩んだ時間、消させない」
遊馬と瑠那がデュエルの準備を整えようとした。
すると、皇の鍵と凌牙の首飾りが光り始める。
その2つの光がぶつかり合い、遊馬と凌牙を吹き飛ばす。
吹き飛ばされる中、両者の眼にとあるビジョンが映し出される。
遊馬の眼には凌牙の前世の記憶が。
凌牙の眼には遊馬のアストラル世界の旅の中での出来事が。
「これが…シャークの記憶!?」
「遊馬…。お前も世界を背負ってここまで来たんだな…」
「シャーク…お前!?」
必死に凌牙に伝えようとするが、吹き飛ばされた衝撃で遊馬は気を失った。
「遊馬!?」
「遊馬まで…。このままでは…」
「撤退も戦術の内じゃぞ。ここは退け?」
「何!?」
老人の声に侑斗達が驚いていると、急に七皇に向かって大量の煙玉が降り注ぐ。
煙が七皇の視界をふさぐ。
「いまだ、退くぞ!鉄男と小鳥は遊馬を!オービタルはカイトを!!」
「させねえぞ!!」
ベクターが即座に中世ヨーロッパの道化師のような服装で頭部の左側部分に自身の番号が描かれている仮面をつけた魔導士、《CNo.104仮面魔踏士アンブラル》を実体化させる。
そのモンスターが杖から魔力の弾丸を放つが、別方向から飛んできた火球に阻まれる。
「な…誰だ!?俺様の邪魔をしやがったのは!?」
「当然だろ?お前は良からぬ手ばっかり使うくそ野郎だからな!!」
火球が飛んできた方向から蓮が侑斗達の元へ飛んでくる。
「蓮!?」
「え…えーーー!?今の、蓮がやったの?それに、さっき飛んでたよね??どうやって…」
「詳しい話は後だ!とにかく逃げるぞ!!侑斗達のバイクは近くにあった白い車のそばに止めてるぜ!!」
もうすぐ煙が消えてしまう。
侑斗達はその前に急いでその場から立ち去った。
「待て、ホーク!!なぜ君がここに…」
「蓮…」
ドルベと璃緒の声を聞き、蓮は若干動きを止めたが、何も言わずにそのまま去って行った。
誰もいなくなった路上を1台の車と4台のバイクが疾走する。
「蓮…。やっぱり君は」
「ああ、俺はバリアンだ。わけありで人間に生まれ変わって、今までずっとバリアンだってことを忘れてたぜ」
「じゃあ、蓮君も凌牙君達の…」
「バカいえ。確かに凌牙や璃緒は放っとけねえけどなあ。俺はバリアン世界にこれっぽっちの未練もねえぜ。それに、本当に戦うべき相手はあいつらじゃねえからな…」
「戦うべき相手…」
「あ…ユウ!!左後ろ!!」
「な…!?」
ビルからビルへと華麗に跳躍し、追跡するミザエル。
その速度は遊馬達が乗っている車以上のスピードだ。
「逃がさん!!」
「うおりゃああああ!!」
「な、何!?」
突然、ミザエルに向かって砲弾が襲い掛かる。
バリアで砲弾を防御したミザエルはそれが飛んできた方向に目を向ける。
そこには赤とオレンジの髪をしたスポーティーな服装の少女がいて、その手には彼女と同じぐらいの大きさの大砲が握られていた。
「俺は…アンナだ!!」
「げっ!?あいつが遊馬が言っていた女か??」
アンナの姿を見て、蓮は若干顔を青くする。
あんな大きなもので頭を殴られたのかもしれないと思うと、誰でもぞっとするだろう。
「この俺の身にかえてでも、俺の遊馬に手は触れさせねえ!!」
「あれー?どうやって、あそこに遊馬がいるって情報を掴んだんだろう??」
「竜司。そこは気にしないほうがいいわ」
凌牙と璃緒のショックがあるにもかかわらず、瑠那は相変わらずだ。
「小娘だろうと、邪魔をするのであれば容赦せんぞ」
「容赦しねえだと!?それはこっちの…」
「こっちのセリフだ!!」
近くのビルの屋上からテレビで聴いたことのある声がする。
赤い仮面と青い髪、そしてマントをつけたアストラルや小鳥が大ファンのヒーローだ。
「今日も正義の大盤振る舞い!仲間の危機にただいま参上!!」
「ロビン…アンナも…」
2人はかつて、デュエルを通してできた遊馬の仲間だ。
デュエルによって、絆を生んでいった遊馬は今、その絆によって守られているのだ。
「…。降ろしてくれ」
「え…?」
鉄男の言葉に、キャッシーと孝が驚きの目を向ける。
その眼にはある意思が宿っていた。
「どうしても行かなきゃいけないところがあるんだ。降ろしてくれ」
運転するクリストファーが鉄男の目を見た。
「ここは通さんぞ」
「覚悟するんじゃな」
ヘリポートでは闇川と六十郎がギラグを足止めしている。
「あの煙幕もてめえらの仕業だな?」
「わが弟子の後を追いたくば、儂らを倒してから行け」
「おもしれえ!望み通り、ぶっ潰してやるよ!!」
「くっそ!!どこへ行きやがった!?」
車を見失い、周囲を見渡すアリトに向けて野球のボールが襲い掛かる。
「く…!!」
「ナイスキャッチ!」
ボールを打ったのはゴーシュだった。
「貴様、何のつもりだ!?」
「邪魔をするんだよ。お前たちのな!!」
「貴様…。たしか、デュエルカーニバルで剣崎侑斗とデュエルをした女だな?仲間のために身を挺して戦うか?」
多くの風力発電機が集まる高台で、ドルベはドロワと対峙する。
「ここから先は通さない」
「なぜ来たの?仲間を逃がすために?あなたらしいわね…」
ハートランド学園玄関付近にいた璃緒は鉄男と対峙する。
「俺はいつだって俺です!そして璃緒さん!それはあなたも同じなはず!!」
「残念だけど、今あなたの前にいるのはメラグ。璃緒はもういないのよ」
璃緒はバリアンとしての自分の名を名乗る。
しかし、鉄男の意思は変わらない。
「璃緒さんは璃緒さんです!!」
遊馬の仲間たちに守られながら、車とバイクは走る。
だが、ある交差点で最後の門番が立ちふさがる。
「あ…!!」
彼の目の前でクリストファーは車を止める。
最後の門番は凌牙だ。
「先回りされたか!?」
「ここは俺が食い止める」
ゆっくり、トーマスが車から降りる。
「待て、お前を置いていくわけにはいかん。奴はお前が唯一友と呼んだ男。そんな男とお前は戦えるのか?」
「だからこそ、俺がいかなきゃならねえんだよ。遊馬があの状態の今、あいつの心を動かせるのは俺だけだ」
「分かった。なら、これを持って行け」
クリストファーからトーマスに《RUM-アージェント・カオス・フォース》が手渡される。
「これは…!?」
「改良した結果、ある程度改善されているとはいえ…」
「分かっている。これがあれば百人力だ」
「トーマス。なら私も…」
「お前は遊馬達と一緒に行け。あんたは…あいつの帰る場所なんだ。だから、あんたは待たなきゃならねえ。心を取り戻したあいつが帰ってくるのを…」
「トーマス…」
「瑠那ちゃん、行こう。ここはトーマスさんと凌牙君を2人っきりにしてあげよう」
「凌牙…」
本当なら、自分も戦って、刺し違えてでも凌牙を取り戻したい。
しかし、今の状況はそんなかすかな願いも許さない。
カードをデッキに加えると、トーマスはゆっくりと凌牙の前へ向かった。
そして、クリストファーはトーマスの姿を見ることなく車を発進させた。
(凌牙…。私はなんで無力なの…?なんで私はあなたにバリアンであっても受け入れるって言えなかったの…?)
哀しみに耐えながら、瑠那もバイクを走らせた。
「トーマス。仲間のために命を捨てに来たのか?」
「遊馬が言っていた。デュエルでてめえと俺たちの絆を蘇らせるって。代わりに俺がやってやる」
「…。トーマス、今の俺とお前たちは住む世界は違うんだ」
凌牙は車とバイクが走り去った方向に目を向ける。
「瑠那のことだけは感謝するぜ、トーマス」
「あいつがいると、お前は本気になれねえだろ?」
「トーマス。何万回デュエルをしても、俺たちの関係はもう戻らねえ…」
「俺もちょい前まではそう思っていたさ。一度壊れた関係は、もう二度と戻らねえって…。けどよ、凌牙!!俺とお前はそうじゃなかっただろう!?壊れたら、また結びなおしゃあいいんだよ!!待っていろ、凌牙。俺のデュエルでお前の心に風穴を開けて、向こう側に行っちまったお前に熱いファンサービスを届けてやるぜ!!」
「…。ウィンダ」
「ん?どうしたの、ユウ」
「僕、なんだか遊馬君がうらやましいよ」
「どうして?」
「遊馬君はデュエルで絆を作ってきた。敵味方関係なく…。そして、今のその絆の暖かさに守られてる…」
七皇の足止めをしているデュエリストたちはいずれも遊馬と縁のあるデュエリスト。
誰もが共通している思いが1つだけ存在する。
遊馬の力になりたいという思いが。
「何言ってんだ?侑斗!!」
「そういう侑斗だって、俺たちがいるじゃん!俺たちにとっては遊馬君も侑斗もおんなじように見える!」
「侑斗…。私達も同じよ」
「蓮…竜司…瑠那…」
「ちょっとーー!私のことも忘れないだよー!!」
「オイラのこともポン!!」
「ウィンダ…ポン太君…。はは、そうだね…」
笑いながら、侑斗は静かに足止めするデュエリストたちの無事を祈った。
「おいおい…なんだかおもしろいことになってきたじゃんかナッシュ」
近くのビルで、ベクターが凌牙とトーマスの様子を眺めている。
「しっかり見させてもらうぜ…。今の貴様の力を!!」
ほぼ同時刻、ハートランド各地でバリアンと人間がぶつかり合う。
「「「デュエル!!!」」」
ミザエルVSアンナ&ロビン
アンナ&ロビン
手札
アンナ5
ロビン5
ライフ4000
ミザエル
手札5
ライフ4000
「いくぜ!俺の先攻、ドロー!!」
アンナ
手札5→6
「俺の場にカードがないとき、このカードは手札から特殊召喚できる!《爆走特急ロケット・アロー》を特殊召喚!!」
機関室の上にロケットが装備された特急列車が猛スピードでアンナの場に現れる。
爆走特急ロケット・アロー レベル10 攻撃5000
「ふん、攻撃力5000か。だが、攻撃力だけで私に勝てるとは思わないことだな」
「《ロケット・アロー》が存在する限り、俺たちはカード効果を発動できず、場にカードをセットすることもできない。俺はこのままターンエンド!」
アンナ&ロビン
手札
アンナ6→5
ロビン5
ライフ4000
場 爆走特急ロケット・アロー レベル10 攻撃5000
ミザエル
手札5
ライフ4000
場 なし
「いくぞ、私のターン、ドロー!」
ミザエル
手札5→6
「(ナンバーズを持たぬ人間なぞに《銀河眼》を使うまでもないか…)私は手札から《紅焔竜フィラメント》を召喚!」
冷たい霧がミザエルの場を包み、その霧が次第に白い蛇竜に姿を変えていった。
竜の姿になった瞬間、残った霧が急に火球となってその竜の周囲を旋回する。
紅焔竜フィラメント レベル4 攻撃1600
「このカードは1ターンに1度、手札のドラゴン族モンスター1体を墓地へ送ることで、相手に500ポイントのダメージを与え、エンドフェイズまでこのカードのレベルを8にすることができる!」
ミザエルが手札を1枚捨てた瞬間、《紅焔竜フィラメント》の周囲にいた火球がアンナとロビンに襲い掛かった。
「「うわあああ!!」」
アンナ&ロビン
ライフ4000→3500
紅焔竜フィラメント レベル4→8 攻撃1600
手札から墓地へ送られたカード
・半月竜ラディウス
紅焔竜フィラメント
レベル4 攻撃1600 守備1800 効果 炎属性 ドラゴン族
1ターンに1度、自分の手札のドラゴン族モンスター1体を墓地に送って発動する。
相手に500ポイントダメージを与え、このカードのレベルをエンドフェイズまで8にする。
「紅焔竜フィラメント」のこの効果は1ターンに1度しか発動できない。
「なんだ!?この焦げ臭いにおいは…??」
ロビンの衣装の一部から焦げた匂いがする。
バリアンの力によって、ダメージが実体化しているのだ。
「更に、私は手札から魔法カード《二重召喚》を発動!このターン、私は2回モンスターを通常召喚できる。私は《円環竜ベイスン》を召喚!」
地震の体を囲むほどの大きさを持つ白く輝く輪を持った漆黒の竜人が現れる。
円環竜ベイスン レベル4 攻撃1700
「このカードは1ターンに2度まで私の場に存在するレベル4以下のドラゴン族モンスターのレベルを8にすることができる。私は《ベイスン》のレベルを8に上げる!」
円環竜ベイスン レベル4→8 攻撃1700
円環竜ベイスン
レベル4 攻撃1700 守備1000 効果 地属性 ドラゴン族
1ターンに2度、自分フィールド上に表側表示で存在するレベル4以下のドラゴン族モンスター1体を選択することで、以下の効果のどちらかを発動することができる。
●選択したモンスターのレベルをエンドフェイズまで4にする。
●選択したモンスターのレベルをエンドフェイズまで8にする。
この効果を発動したターン、自分はランク4または8のエクシーズモンスター以外のモンスターを特殊召喚することができない。
「これでレベル8のモンスターが2体!?ナンバーズを呼び出すつもりか!?」
「(すぐに終わらせたいところだが…まだその時ではない)私はレベル8の《フィラメント》と《ベイスン》でオーバーレイ!エクシーズ召喚!現れよ、《聖刻神龍―エネアード》!!」
赤い光の肉体と刻印が刻まれている黄金の鎧をもった巨大な竜が現れる。
聖刻神龍―エネアード ランク8 攻撃3000
「《エネアード》は1ターンに1度、オーバーレイユニットを1つ取り除き、私の手札・場から任意の枚数だけモンスターをリリースできる。私は手札から《限界竜シュヴァルツシルト》をリリースする。そして、リリースしたモンスターの数だけ場のカードを破壊する!」
「何!?」
《限界竜シュヴァルツシルト》の魂とオーバーレイユニットをその身に宿した《聖刻神龍―エネアード》は刻印から白い光線を放つ。
光線を受けた《暴走特急ロケット・アロー》は脱線し、大爆発した。
取り除かれたオーバーレイユニット
・円環竜ベイスン
「そんな…《ロケット・アロー》が…」
「バトルだ!《エネアード》でダイレクトアタック!!」
《エネアード》の口から赤い炎がアンナとロビンに襲い掛かる。
「「うわあああ!!」」
アンナ&ロビン
ライフ3500→500
「たった1ターンでここまでとはな…。サレンダーすれば私の邪魔をしたことは許してやるが、どうだ?」
「ふざけるな!!お前たちのような悪に正義は屈しない!俺は《冥府の使者ゴーズ》の効果を発動!!」
アンナとロビンの場に黒い霧が現れ、その中から赤いマント、腕部分に複数の刃がついている黒い鎧、黒いアイマスクをつけた赤い髪の戦士が現れる。
「このカードは俺の場にカードがない状態でダメージを受けたときに特殊召喚でき、受けたダメージの種類で効果が決まる!俺が戦闘ダメージを受けた状態でこのカードの特殊召喚に成功した場合、受けたダメージと同じ攻撃力・守備力を持つ《冥府の使者カイエントークン》を特殊召喚できる!」
《冥府の使者ゴーズ》の隣に彼のによく似た鎧を身に着け、黒いマスクの代わりに銀色の長い兜をつけた女戦士が現れる。
冥府の使者ゴーズ レベル7 攻撃2800
冥府の使者カイエントークン レベル7 攻撃3000
「おいおい、正義の味方がこんな悪役っぽいモンスターを使うなんてよお…」
「ファンからもらったカードなんだ。無碍にできない!」
悪役っぽいカードとはいえ、今回は2人の大きな助けとなった。
大幅なライフ損失は痛いものの、ここから反撃できる。
「むう…。私はカードを1枚伏せ、ターンエンドだ」
アンナ&ロビン
手札
アンナ5
ロビン5→4
ライフ500
場 冥府の使者ゴーズ レベル7 攻撃2800
冥府の使者カイエントークン レベル7 攻撃3000
ミザエル
手札6→0
ライフ4000
場 聖刻神龍―エネアード(オーバーレイユニット1) ランク8 攻撃3000
伏せカード1
「いくぞ!!俺のターン、ドロー!!」
ロビン
手札4→5
「俺は手札から永続魔法《アドバンス・フォース》を発動!これで、俺たちはレベル5以上のモンスター1体をリリースすることで、レベル7以上のモンスターをアドバンス召喚することができる!俺はレベル7の《ゴーズ》をリリースし、行くぞ!正義の大盤振る舞い!!《異次元エスパー・スター・ロビン》をアドバンス召喚!」
容姿はロビンそっくりだが、色が黒く染まった人型モンスターが現れる。
異次元エスパー・スター・ロビン レベル10 攻撃3000
「更に、俺は手札から装備魔法《団結の力》を発動!これで、装備モンスターの攻撃力は俺たちの場に存在するモンスター1体につき800ポイントアップする!」
「カイエン!君の力、借りさせてもらうぞ!!」
デュエル界の謎の1つ、それは精霊でもない《異次元エスパー・スター・ロビン》がしゃべることだ。
《冥府の使者カイエントークン》から剣を受け取り、それを超能力で強化した。
異次元エスパー・スター・ロビン レベル10 攻撃3000→4600
「よっしゃあ!!これで攻撃力は4600! 《エネアード》を上回ったぜ!!」
アンナが喜ぶ中、ミザエルはただ冷静に彼らの場を見ている。
「バトルだ!《エスパー・ロビン》で《エネアード》を攻撃!ビック・リスラッシュ!!」
《異次元エスパー・スター・ロビン》から放たれた超能力で《聖刻神龍―エネアード》を拘束する。
拘束され、動けなくなった《聖刻神龍―エネアード》が切り裂かれ、消滅した。
ミザエル
ライフ4000→2400
「更に、俺は《カイエントークン》でダイレクトアタック!!」
《異次元エスパー・スター・ロビン》から剣を返してもらった《冥府の使者カイエントークン》がミザエルに攻撃する。
刃がミザエルに届いた瞬間、彼の場に大爆発が起こる。
「見たか!俺たちの正義の大盤振る舞いを!」
「俺の遊馬に手を出そうとするから、こうなるんだぜ!!」
2人は勝利を確信したが、煙が晴れると2人の表情が驚きに変わった。
なんと、ミザエルが立ったままだったのだ。
「バカな!?《カイエントークン》の攻撃でライフは…」
「いや…。私のライフはまだ残っている」
ミザエル
ライフ2400→1200
「なんでだよ!?まさか、何かズルでも…!!」
アンナが持っていた大砲でミザエルに直接攻撃しようとするのをロビンが必死になって抑える。
「私はダイレクトアタックを受ける時、罠カード《タイム・タイラント》を発動していた。私の場のドラゴン族エクシーズモンスターが戦闘で破壊されたターンのバトルフェイズ時、ライフを半分支払うことで墓地からエクシーズモンスター・シンクロモンスター・融合モンスター以外のドラゴン族モンスター2体を特殊召喚し、バトルフェイズを終了させる」
ミザエルの場には《円環竜ベイスン》と《紅焔竜フィラメント》が戻っていた。
円環竜ベイスン レベル4 攻撃1700
紅焔竜フィラメント レベル4 攻撃1600
タイム・タイラント
通常罠カード
自分フィールド上に表側表示で存在するドラゴン族エクシーズモンスターが戦闘で破壊された相手のターンのバトルフェイズ時にのみ発動できる。
ライフを半分支払うことで、自分の墓地からエクシーズモンスター・シンクロモンスター・融合モンスター以外のドラゴン族モンスター2体を選択し、自分フィールド上に特殊召喚し、バトルフェイズを終了させる。
この効果で特殊召喚されたモンスターの効果は無効化される。
「ならば…俺はカードを2枚伏せ、ターンエンド!!」
アンナ&ロビン
手札
アンナ5
ロビン5→0
ライフ500
場 異次元エスパー・スター・ロビン(《団結の力》装備) レベル10 攻撃4600
冥府の使者カイエントークン レベル7 攻撃3000
伏せカード2
ミザエル
手札0
ライフ1200
場 円環竜ベイスン(《タイム・タイラント》の影響下) レベル4 攻撃1700
紅焔竜フィラメント(《タイム・タイラント》の影響下) レベル4 攻撃1600
「そろそろか…」
何かを感じたミザエルがデッキトップに指を掛ける。
「貴様ら、手加減したとはいえ、私のライフをここまで削ったことは褒めてやる。だが、もうお前たちに次のターンはない!!」
「何!?」
「適当なことを言ってるんじゃねえよ!!」
「ならば…見せてやる。我ら七皇の新たな力を!!」
デッキトップに紫色の光があふれ出し、ミザエルはそのカードを引く。
「バリアンズ・カオス・ドローーーー!!!」
ミザエル
手札0→1
「なんだ!?あの光は…!!?」
侑斗達の背後に七本の光の柱が見える。
その柱が発生している場所はいずれも彼らがデュエルをしている場所だ。
「トーマスさん…鉄男君…みんな…」
風の目はその柱から膨大なカオスの力を感じている。
その力はMr.ハートランドが遊馬とカイトとのデュエルで見せたそれが可愛く見えるほどのものだ。
「…。このカードをドローフェイズ時に通常のドローをしたとき、それを公開し続けることで、そのターンのメインフェイズ1開始時に発動できる。私が公開するカードはこれだ!!」
バリアンの印の上に北斗七星のようなものが描かれた魔法カード…。
そのカードをドローした時点で、2人の敗北は決定した。
「《RUM-七皇の剣》!?」
「見たことのねえカード…」
「私は《七皇の剣》を発動!その効果で、私はエクストラデッキ・墓地からオーバーハンドレッドナンバーズを特殊召喚し、カオス化させる!私はエクストラデッキから《銀河眼の時空竜》を特殊召喚し、オーバーレイネットワークを再構築!!」
《No.107銀河眼の時空竜》は現れるとすぐにオーバーレイネットワークに飲み込まれていく。
「そんな…リスクなしでナンバーズを呼び出して…」
「一基のパワーアップさせるのかよ…」
2人も遊馬とのデュエルでナンバーズに関する知識はある程度持っている。
しかし、このようなことは2人の想像の範囲をはるかに超えていた。
「カオスエクシーズチェンジ!!逆巻く銀河を貫いて、時の生ずる前より蘇れ。永遠を越える竜の星! 顕現せよ、《CNo.107超銀河眼の時空龍》!」
CNo.107超銀河眼の時空龍 ランク9 攻撃4500
「で…でけえ…」
「これが、カオス化したナンバーズ!?」
《CNo.107超銀河眼の時空龍》が現れただけで、2人に凄まじいプレッシャーが襲い掛かる。
「けど、そのモンスターの攻撃力は4500!!攻撃力4600の《スター・ロビン》には勝てっこねえ!!」
「私は《超銀河眼の時空龍》の効果発動!このカードが《銀河眼の時空竜》をオーバーレイユニットとしている時、私の場のモンスターを2体リリースすることで、このターン、このカードは3回攻撃することができる!」
ミザエルの場に復活していた2体の竜が光となり、《CNo.107超銀河眼の時空龍》を包み込んだ。
「更に、《超銀河眼の時空龍》は1ターンに1度、オーバーレイユニットを1つ取り除くことで、このターン、このカード以外の場のすべてのカードの効果を無効にし、更に相手は場のカードの効果を発動できなくなる!タイム・タイラント!!」
《CNo.107超銀河眼の時空龍》の咆哮とともに時間が暴走し始める。
《冥府の使者カイエントークン》と《異次元エスパー・スター・ロビン》は召喚直前の時間の姿に戻り、《団結の力》はあまりにも遠い未来の時間のものになったのか、力を失っている。
更に、ロビンが前のターンに伏せていた2枚のカードに関しては置いてある場所だけ氷河期のころに戻っているためか、氷漬けになっていて発動できない。
取り除かれたオーバーレイユニット
・No.107銀河眼の時空竜
「これで、《カイエントークン》は攻撃力を失い、《スター・ロビン》の装備カードである《団結の力》も効力を失う」
冥府の使者カイエントークン レベル7 攻撃3000→0
異次元エスパー・スター・ロビン レベル10 攻撃4600→3000
「そんな…」
「なんだよこれ…。遊馬の《ホープレイV》以上だ…」
ロビンが伏せていたカードは《魔法の筒》と《攻撃の無力化》。
フリーチェーンのカードはない。
アンナの手札に存在する《除雪機関車ハッスル・ラッセル》も間に合わない。
「さらばだ…。行け、《超銀河眼》!!アルティメット・タキオン・スパイラル!!!」
《CNo.107超銀河眼の時空龍》の3つの頭からそれぞれ光のブレスが放たれる。
《冥府の使者カイエントークン》と《異次元エスパー・スター・ロビン》が消滅し、残りのブレスも容赦なく2人を飲み込んだ。
アンナ&ロビン
ライフ500→0
あまりにも凄まじい攻撃で、2人は吹き飛ばされている。
そして、遊馬を乗せた車が走った方向に目を向ける。
「遊馬…ごめん。俺がもっと献身してれば…」
「正義のヒーローが敗れるなんて…。ごめん、遊馬…」
2人は自らの無力を詫びながら、紫色の粒子となり、消滅した。
ミザエルはその場に残った2人のD・パッドを手に取る。
「神月アンナと奥平風也か…。その名、記憶の片隅に置いておこう。うん…?」
それぞれのD・パッドからカードが1枚ずつ排出され、不思議な光に包まれると、そのままどこかへ飛んで行った。
「敗れてもなお、九十九遊馬の力になろうというのか…」
飛んでいったカードの先に遊馬がいる。
ミザエルは2人のD・パッドをその場に置くと、カードを追いかけて行った。