プリキュアオールスターズ 闇からの挑戦状 作:風紀@ボカロ厨
眩い光に包まれ、思わず目を閉じた瞬間。みゆきは一瞬、落下していくかのような感覚を覚えた。深い深い穴の中に落ちていくかのような、不安定で確かではない奇妙な感覚。しかし、閃光が消え、再び目を開いた時にみゆきが挙げたのは歓声だった。
「うわぁっ!!!すっごいね!!」
みゆきたちが立っていたのは、先程の比にならないくらい広い図書館のような部屋だった。中央のログテーブルを囲むように本棚が立ち並んでいる。白いテーブルクロスが引かれたログテーブルの上には、銀のトレーに銀のポット。同じく銀のフォークやナイフが揃えておいてある。ティーセットは白色の陶磁器でかなり上等な品に見える。
白色の陶磁器の皿の上には、サンドイッチやスコーン、クッキーなどが飾られてあった。
ほかの5人も目を輝かせてあたりを見回している。
「ここが、【ゆめ】の世界さ。ようこそ、プリキュアたち。」
ふと、永久を見ると、永久の衣装も先程のカジュアルな姿から一変していた。
小さな黒いシルクハットに同色の燕尾服、そのしたに見える灰色のベストと赤いリボンタイ。靴は尖った革製のもので非現実的な雰囲気を醸し出している。
「ここは、僕自身が作り出した言うなれば【休憩所】みたいなところかな。悪夢が現れるまでいつもはここで休んでる。あ、座っていいよ?テーブルに乗ってるお菓子も食べて」
「じゃあ〜、お言葉に甘えてっ!」
早速、みゆきが永久の右サイドに座り込み、スコーンを食べ始めた。他のメンバーも座ってお菓子を食べ始める。
「これは、なんていうお菓子クル?」
キャンディが白色のゼリーのようなお菓子を指さして問いかけた。
「あぁ、それはフランスのブラマンジェって国のお菓子。牛乳にアーモンドの風味を加えた甘いお菓子らしいよ」
その返答に、キャンディは目を輝かせてブラマンジェにかぶりついた。
「このお菓子、美味しいですね」
れいかが、積み上げられたシュークリームのひとつを指さして言った。お皿の上に盛り付けてあるのは、小さなシュークリームが円柱状に連なる可愛らしいお菓子だった。
「それは、フランスのウエディングケーキのクロカンブッシュっていうお菓子だよ」
「へぇー。あ、れいか。うちにもそれ取って」
ワイワイガヤガヤとお菓子を食べるプリキュア達。しかし、永久はお菓子を食べず、紅茶を飲んでいる。
「永久くんは、食べないの?」
永久の左サイドでマドレーヌを食べていたやよいが問いかけた。すると永久は微笑して紅茶を煽った。
「あ、ホンマや!お菓子、嫌いなん?」
「うん・・・あんまり、甘いものが食べられなくてさ・・・」
「えー!もったいない!そんなの人生、半分以上損してるよ!!」
「もったいないクルー」
なおとキャンディがそう言いながら、クロカンブッシュを頬張った。
「あはは。そうかな?まぁ、それはともかく、本題に移っていいかな?」
「うん。いいよー」
みゆきの返答に微笑を返して永久は口を開いた。
「僕の仕事はさっき、話したとおり。悪夢を良い夢に変えること。でも、現実世界と夢の世界が混ざってしまってからはそれが出来なくなってしまっているんだ・・・」
「なるほど、それで困っている、という訳なんですね?」
「そうだよね・・・嫌なことをされる夢なんて見たくないもんね」
れいかとやよいが頷く。
「出会ったばかりの君たちにこんなことを頼むのは本当に申し訳ないんだけど・・・その悪夢の原因を見つけてほしいんだ。」
「ええんやけど、どうやって探せばええの?うちら、悪夢の原因を探す方法なんか知らんし」
すると、永久が頭の上の小さなシルクハットに手を伸ばし、帽子の中から、水晶玉を5つ取り出した。
ピンク、オレンジ、黄色、緑、青。
「原因が近くにあったら反応するはず。悪夢は君たちの世界に基づいて発生するから君たちが探してくれると助かる。残念ながら僕は君たちの世界に来たばかりだからこっちのことはあまり分からないし・・・」
「大丈夫!私たち、行ってくる!!」
みゆきの言葉に永久は笑顔を作ると手を5回叩いた。すると、5人の目の前に5冊の本が現れた。
「この中で原因を探して。僕が調べた原因がありそうな場所に繋がってるから」
その言葉に6人はこくりと頷くと各々のイメージカラーの本の中に、水晶玉を持って、入っていった。