当麻がアンクを幻想殺しでアンクの体を崩壊させた数時間後…
「ん…なんだ?」
他の4人のグリードは学園都市を彷徨っていた。
「体…変だ?」
『ガメル』が不思議そうに体を見る。
「決定的に足りないのよ、『メダル』…それも『コアメダル』が」
『メズール』が体を眺めながらいった。
「なぜだ!?『メダル』が勝手に無くなるはずはない!それに、『ギル』と『ガラ』はどこへいった!?」
『ウヴァ』が激昂する。
「アンクが握っているのをみたよ」
『なに!?』
『カザリ』の言葉に他の3人は驚いた。
「アンク…」
「まさか…存在すら危ういと思ったのに…」
「ヤツめ!目覚めても喰えないヤツ!」
「あはははは…はぁ~ぁ~…」
カマキリヤミーが当麻…オーズに襲い掛かる。
「うわっ!?」
オーズはびっくりして、両手で受け止める。
「なに!?」
すると胸に描かれた『虎の紋章』が輝く!
すると両腕の爪がしっかりとセットされ、
「はぁっ!」
ガキンッ!
「ギャアッ!」
カマキリヤミーを切り裂く!
痛み転がるカマキリヤミーの傷から、
チャリン…チャリン…
無数のメダル…『セルメダル』が零れる。
オーズの胸の『飛蝗の紋章』が輝き、足にパワーが満ちていく。
「おおっ!何か力が体の中に溜まってくぅっ!」
オーズはそのまま重力を無視したジャンプでカマキリヤミーを蹴りまくった!
チャリン!チャリン!チャリン!
落ちていく『セルメダル』。
「この…!」
カマキリヤミーは怒り心頭でオーズを鎌で切り裂く。
「いだ、いだだ!?」
すると体の力が弱まる。
「え?なんだ?」
「当麻!」
「アンク?」
「中央をこいつに換えろ!」
アンクは更にもう一枚『コアメダル』を取り出し、
チャリン!
オーズに渡した。
「あ、あぁ!」
『コアメダル』を受け取り、襲い掛かるカマキリヤミーを蹴って、
ガチャ…
「ん?」
『トラ・コアメダル』を取り出し、受け取ったもう一枚の緑のメダル『カマキリ・コアメダル』を入れて、
キィン、キィン、キィィンッ!
オースキャンで再び力をスキャンする。
《TAKA!》《KAMAKIRI!》《BATTA!》
今度は歌は響かなったが、(虎の爪)の代わりに(蟷螂の鎌)が現れた!
「アンク!?『コアメダル』を渡せ!」
二枚目である己の主人の『コアメダル』を見て激昂したカマキリヤミーはオーズに襲い掛かるが、
「もうやられるかぁっ!」
ガキン!ガガキンッ!
「ギャアァァァッ!」
「おおっ!?使いやす!」
オーズはそのまま刃に力を集中!
「はぁぁ…ハァッ!」
『飛蝗のジャンプ』で飛び、
「シャァァッ!」
『鎌力の刃』でカマキリヤミーを切り裂いた。
「グァァァァァァァァァァァァァァッ!」
大量のセルメダルが地面に散らばり、オーズは蟷螂ヤミーに勝利した。
鴻上ファウンデーションの会長室…
「Happy Birthday to You」
モニターを見ながら、鴻上会長は新しいケーキを作っていた。
「Happy Birthday Dear …」
今度はラズベリーとブルーベリーをふんだんに乗せたチョコレートケーキだ。
ウェハース製のネームプレートにチョコソースで流麗に
「
まるで…その『誕生』を待ちわびていたかのように、満ちた言葉でつぶやいた。
「さぁ『メダル』を拾うぞ!俺の身体となるメダル!」
「おいおい、ちょっと待てよ。変身ときたい…」
「ちょっと待ちなさい!」
バチッ!
「うぉっ!?」
「ぎゃぁっ!あれ?あんま効かねぇ…?」
突然、電撃が来て、アンクは交わし、オーズは直撃したがあまり効果は無かった。
「何をする小娘!?」
「誰が小娘よマドハンド!今の怪物は何!?なんでアタシらを襲ってくるのよ!?」
電撃の原因はもちろん美琴。
美琴は一枚『セルメダル』を拾い、
「あの化物から出てきたこの『メダル』にも秘密がありそうね」
「おい!俺のに触るな!?」
「それにアンタ!」
「な、なんだよ」
「なんでアンタが『仮面ライダー』に変身できんのよ!ずるいじゃない!変わりなさいよ!」
「仮面…ライダー…」
オーズは顔をペタペタ触り、歩道ミラーで自分を見ると、
「おおっ!ホントに『仮面ライダー』だ!まさか上条さんの人生で『仮面ライダー』に変身する事になるとは!今日はもしかしたら人生最良の日か!?」
「なんだよ、『カメンライダー』って…ん?」
みると『セルメダル』に妙なものが集っていた。
「おい、当麻。なんだあれは?」
「ん?ありゃ?なんだろ?鳥?」
すると、『鳥』は『セルメダル』を持って飛んでいった。
「おい!それに触るな!?」
他の『セルメダル』も『鳥』が容赦なく持って行く。
「ふざけるな!それは俺のだ!」
アンクは最後の一枚を持って行こうとする『鳥』の『セルメダル』をつかんで、奪い取った。
「ちっ…!せっかく倒したのに!」
「え…とっ…」
オーズは斜めになっているオーズドライバーをまっすぐにする。
変身が解け、戻った。
「なんだあれは!?」
「知らねぇよ!お前の他の『Greeed』の手下じゃねぇのか!?」
「あんな下僕いるか!いたらとっくに使っている!?くそっ…俺が封印されてる間に何があった…」
「そりゃあ800年経てばな…」
「ちょっと…」
『へっ?』
「あんたら!私を無視するな〜!」
バリバリビリビリビリッ!
『ギャァァァァァァァッ!不幸だぁぁぁ〜』
素晴らしい叫びのセッションだった。
叫びのむこうで、一台のバイクが走り去った事も気づかずに…
『セルメダル』を咥えた『鳥』は鴻上ファウンデーションの会長室に到着した。
『鳥』達は『セルメダル』を置くと、変形し、『缶』のような形になった。
「見たまえ里中君。たった一日でこれだよ…どうやら私のライフワークには、必要なのかもしれないね」
上機嫌で『セルメダル』の山を見る鴻上会長。
「グリードも…オーズも…」
「へぇ~、800年間アンタは封印されてた訳ね」
美琴はアイスキャンディー・サイダー味(当麻の金で買ったもの)を食べながら、アンクの説明を聞いていた。
「そうだ。俺達『グリード』は『コアメダル』を元にして創られた。冷たいなコレ」
アイスキャンディー・オレンジ味(当麻の金で買ったもの)を手に入れて、食いながら美琴に説明するアンク。
「おふたりとも…上条さんに『サンキュー』はナシですか?」
アイスキャンディー・バニラ味(自分の金で買ったもの)を食べて当麻は文句を言った。
アンクは赤い自分の『コアメダル』と2枚の『セルメダル』を出す。
「とっとと、『メダル』を集めたいんだがな…」
「アンタもさっきのバケモンみたいにメダルで出来てるわけ?」
「ああ…ヤミーか。メダルにも2種類あってな…『コアメダル』と『セルメダル』だ。今お前が食っているアイスが『セル』で、棒が『コア』だ。『コア』を中心に『セル』がくっついているのが…封印されていた俺を含む7人のグリードだ」
アンクは当麻を指し、
「さっきこいつが倒したヤミーは…棒のないアイスだと思っとけ」
「ふ~ん、つまりアンタは『ショッカー』でいう所の、『地獄大使』や『ゾル大佐』ってわけね」
「古いな…『カテゴリー
「アンタとはいっぺん『昭和ライダー』について話し合う事が必要ね」
「電撃迸りながら言うな」
当麻はビビリながら、『平成ライダー』の素晴らしさを話す事を誓っていた。
「あ〜あ、金がねぇ…」
男はイライラしながら街を歩いていた。
手持ちの金が尽きてしまい、近くにいい『カモ』がいないか探していた。
「あ〜あ、いっその事、仲間集めて銀行でもやっちまうか…」
しかし、男にはそれが無理な事がわかるくらいの知恵があった。
『LEVEL0』の自分がそんな事をしても高LEVELの『風紀委員会(ジャッジメント)』にヤラれてしまう。
「あ〜、イライラする」
男はイライラで出てきた頭の汗を拭う…
「ん…」
何かが自分の頭に付いていることに気づく。
ガシッ!
「うわっ!」
突然肩を掴まれて、引っ張られる。
「な、何だコラァ…あ、ぁぁ…」
男の顔が青く染まる。
自分の目の前にいた、緑色の化物に…
「その『欲望』…解放してやる」
学園都市の植林地…
「ウヴァがまたやるらしいね。『セルメダル』だって貴重なのに…余裕あるよね」
カザリが感心そうに言う。
「少なくともあいつの『コアメダル』は2枚『オーズ』に使われてるもの。じっとしてらんないんでしょ」
メズールが肩を竦めて言う。
「うぅ…」
ガメルは木に止まった虫を見ながら、
ヴァキャッ!
木をいる虫を目掛けて殴る。その一撃は虫と一緒に木を抉り削った恐ろしい力だが…
「あれ?」
不思議そうに木を見る。
「コアメダルさえ揃っていれば…今頃この世界を好きに飲み込めていたものを…」
メズールの言葉に、グリード達は自分の体を忌々しそうに眺めた。
「俺達グリードにとって重要なのはコアメダルだ。こいつが封印されている間に何枚か無くなった。棒が無ければアイスはくっつかない。だから誰一人完全な復活ができないってわけだ」
「仲間のコアはアンタが持ってきたんでしょ?」
「少しな…俺はこれだけしか戻れなかった…しかも…」
アンクは忌々しそうに当麻を見て、
「こいつにせっかく何とかできた体を壊されるわ…」
「はっはっはっ、上条さんはまさに正義を行ったというわけですな」
「偶然のくせになんで偉そうなのよ。たくっ…で?『セルメダル』ってのを手に入れるには『ヤミー』って化物を倒す必要があるわけ?」
「そうだ、人間に『セルメダル』を入れればヤミーが生まれる」
「…なんで人間に入れなきゃならないわけ?」
「そういえば…俺もそこは詳しく聞いてないな」
「あん…いいかセルメダルの元は…はっ!」
チャリン…
「『セルメダル』の音だ…」
『え!?』
「こっちだ!」
当麻達がついたのは大手銀行の支店だった。
みると何か騒がしい3人は忍びこんでみると…ミイラのような化物が現金を食っていた。
「も、勿体ねぇ」
「あれが『ヤミー』ね」
「ああ、棒のないキャンディーだ」
「おい」
当麻は手をアンクに向ける。
「ん?なんだ?」
「出せよベルトとメダル。変身して倒すんだろ」
パンッ…
アンクは当麻の手を払った。
「まだだ。今倒してもメダルは一枚しか手に入らない」
「どういうことだ?」
「ヤツは餌を喰って成長する。その後で倒せば何枚も…上手く行けば100枚単位で手に入る」
「ちょっとアンタ何言ってんのよ!あいつの食っているのは「『欲望』だ」…え?」
「セルもコアも…メダルの元は、『人間の欲望』だ」
それを聞いて、当麻と美琴は、人間としての『何か』を突き付けられた。
「『欲望』!」
鴻上ファウンデーションの会長室で鴻上会長は叫ぶ。
「純粋で素晴らしいエネルギー!ケーキも!テーブルも!」
生クリームを電動泡立てで生クリームを混ぜながら!
「家も!ビルも!街も!国も!学園都市も!宗教も!科学も!魔術も!知識も!魔力も!」
更に声を上げて、
「すべて人間が欲しい!と想ってできた欲望の塊!そられを最上と掲げる前に人間の持つ『欲望』を見れない者など!大統領だろうが、教皇だろうがなんだろうが!須らく愚か者だ!そうだろ『後藤』君!」
鴻上会長は自分の部下『後藤 慎太郎』に言う。
勢い良く振り向いた時に後藤に生クリームがかかったが、彼は微動だにしない。
「その2つからお手紙と招待状です。『風紀委員会』の寄付のお礼のお手紙と高層ビルの竣工記念パーティー」
エリカはお手紙と招待状を鴻上会長に渡す。
鴻上会長はお礼の手紙の封をを乱暴に破り、代表者である『固法美偉』『白井黒子』『初春飾利』の手紙を読み、
「素晴らしい!」
叫び放り投げる。
「欲しいものが手に入った時の声は、感謝の言葉だろうと、恨み言だろうと!実に充実している!」
そして今度は招待状を持ち、
「…素晴らしい!」
今度は読みもせず、招待状を放り投げる。
「赤ん坊が生まれた時に『欲しい!』と言って啼く!生きるとは!欲する!ことなんだ!」
鴻上会長は生クリームを持ち、
「その最大にして最強の力から生まれたメダルを!最大限に集めた時!手に入るのは…無限大!」
高級なテーブルの上に、生クリームで『∞』を描く。
「しかし…更に大きい…」
『∞』に○を付け足し、
「オォォォォォォォォォォォォォォォォォォズッ!」
『欲望…』
「待つんだ…」
当麻と美琴はなぜか、動けない。
「ヤツがそれをメダルにして貯め込むまで…しかし…」
ヤミーが叫び、人型ではなく、巨大な昆虫型ヤミー…『オトシブミヤミー』を生み出し、崩れる。
「…ふっ、人間はかわったな。さらに欲望が強くなったようだ」
アンクはあざ笑うように、
「よく俺達が封印されている間に滅びなかったな」
言った言葉は、当麻と美琴の『人間』を抉る。
(…なんで?)
美琴は体を強張らせる。
(なんで、私はこの化け物の言葉に、言い返せないの?)
化け物…アンクの言葉は人間にとってつらい言葉だった。
『欲望』…それは人間を強くすると同時に、醜くするモノ…
「まっ、人間が滅びないおかげで俺らも存在できるだがな」
「おい!そんなこと言ってる場合かよ!」
当麻はアンクを左腕で掴む!
「とっととベルト渡せ!変身してアイツを倒す!」
「はっ!?何言ってやがる!」
アンクは体(腕)を捩って当麻から離れる。
「あいつはまだまだ育つと言っているだろう!大量の『セルメダル』が手に入るチャンスだ!」
「はぁっ!お前こんな時にもメダルかよ!?」
「当たり前だ!勘違いするな!俺は別にお前と組んだのは人間を助けるためじゃない!?」
アンクは当麻を指差す。
「俺は自分の『コアメダル』を探す事と、自分の体を戻せる程の『セルメダル』を集める為にお前と組んだ!人間を助けるのはお前の都合だ!」
「お前っ…!?」
当麻は『右手』をアンクに向ける。
「ふん!?俺を殺すか!?だがな、今俺を殺すと俺の中にある『オーズドライバー』と『コアメダル』を破壊するぞ!?それこそ人間を助けられなくなる!」
「…!?」
「いいか!黙って俺の言う通りにしろ!」
ドガァァァァァァァッ!
「はっ!?」
「きゃっ!?」
轟音に当麻達は振り向く。
見るとビルが崩壊しかかっている。
みると、『オトシブミヤミー』の周りに一人の人間が戦っている。
「あ、あれ!黒子!?」
「知り合いか!?」
「なにやってんのよあの子!こんなのどう考えても『
「いくぞ!」
「なっ!?おい!ちょっと待て!」
当麻はアンクの静止を聞かず、そのまま走っていき、それに美琴も付いていった。
「なっ、なんなんですの!?この化け物!」
『
パーティー参加者達は彼女の能力によって安全な場所に『送られて』いる。
彼女は『LEVEL4』の『
(『鴻上ファウンデーション』の方からの電話で『
そう、先日『風紀委員』に(ものすごい額の)寄付をしてくれた『鴻上ファウンデーション』が『学園都市』に積極的に協力している事を表明する為に、お礼の手紙を書いてくれた誰かにパーティーに出て、鴻上ファウンデーションの人間と握手でもした写真を取らしてほしい、との事だった。
普通なら断る所なのだが、寄付の額が本当に物凄かったので、無下にできなかったのだ。
それに『鴻上ファウンデーション』はこの学園都市最大の『
アメリカの大統領ですら、会うのに日程待ちと言う世界規模で経済を牛耳っている会社の『会長直々』の電話を断れるはずがなかった。
(それがこんな事になるなんて!?本当についてないですわ!)
黒子は心の中で悪態を吐く。
(こんな巨大なモノをテレポートできませんし、もしテレポートしてもまたそこで暴れるだけですわ!とりあえず、会場の人の安全を確保終了!逃げるが勝ち…)
ブオォォォォッ!
「!?しまっ…!」
カスッ…!
オトシブミヤミーの尻尾の先が黒子に掠ってしまった。
掠ったといってもこの巨体の一撃、黒子が吹っ飛び、意識を手放すのは十分だった。
そのままビルの外へ放り出される黒子。
そのまま落ちる所を…
ガシッ!
ガシッ!
「ふぅ…間一髪」
当麻は常盤台の制服を着た少女を、落ちる前に腕を掴めた事でホッとする。
見れば気を失っているようだ。
「逃げなきゃな…うわっっと!」
当麻もそのまま落ちそうになるが、
ガシッ!
「気を抜くなこのバカッ!」
美琴は当麻を掴む。
「おおっ!スマン!危なく真っ逆さまだっだ!」
「グググググッ…」
「クククククッ…」
二人は踏ん張る。
『ふん、がーっ!』
二人は何とか、留まった。
「た、たすかった…」
「黒子!黒子っ!」
美琴が黒子を抱きかかえ、心配する。
「まったく…何をやっている」
アンクが飛んできた。
「ほらっ!奴がこっちに気づく前にとっとと変身しろ」
と、オーズドライバーを取り出す。
確かにオトシブミヤミーはこちらに気づいていないようだ。
「助かったわ!アンタ早く変身…」
「…その前に約束しろ」
「なに?」
「人の命よりメダルを優先するな!俺が変身したい時に変身させろ!」
「な、何!お前何を…」
「さもないと…」
当麻は右手を翳して、
「俺は自分の『能力(ちから)』だけであいつを倒す!」
「ば、馬鹿が馬鹿をいうな!」
アンクは驚く。
「いいか!お前の『能力』は正直言って脅威だ!だがな!脅威なのはお前の『能力』だけで、お前の身体能力であのヤミーに触れられるものか!」
「それでもだ!この上条さんが死んでも勝ってもお前は困るんじゃないか?俺が死んだらお前に協力してくれる人間なんていないし、俺が勝ったらお前は『セルメダル』を手に入れられないもんな!」
「ぐっ!?」
(ば、馬鹿の癖に核心を突きやがった!?)
まさにその通りだ。アンクは当麻を口車乗せている状態だけだ。
はっきりいって、自分に協力してくれるような人間はいない。
すぐに自分に対して敵対行動に出る。
そして…もっとも不味い事がふたつ。
一つは、アンクが隠している事。オーズには封印を解いた上条当麻にしか変身できない事。
もう一つは当麻の『|幻想殺し(イマジンブレイカー)』は『メダル』を…この世で『最も強い力』の結晶を破壊する!
「ぐぐぐっ…!」
「いいな!」
「ふんっ!馬鹿が!お前死ぬぞ!」
「はっ…死なねぇかもしれねぇだろ!」
「俺がお前を見限って別の『駒』を見つけたらどうする!」
「そん時はお前は俺の敵だ!今すぐにお前を…破壊する!」
当麻は本気の目でアンクを見た。
(こ、こいつ…!?)
アンクは今更ながら後悔した。
(こいつ…『あいつ』と同じだ…)
アンクは歯があったら歯軋りしたい気分だった。
(800年前…俺達を封印した…『あいつ』と…!?)
「どうする!」
(くそっ…人選を完全にしくじった…!)
「ああ…わかった!とっとと変身しろ!奴がこっちに気づいたぞ!」
「おっしゃっ!」
当麻はオーズドライバーとコアメダルを受け取る。
オトシブミヤミーはこちらに向かってくる。
「御坂!」
「ひゃっ!?」
「言質取ったよな!いくぜ!」
当麻はベルトを装着し、コアメダルを入れる。
「変身っ!」
キィン!キィン!キィィィィィンッ!
そのまま、当麻は美琴と黒子を抱える。
「ひゃぁぁぁぁっ!あ、あ、ななぁっ!?」
「まずは避難だ!アンク手伝え!」
そのまま、当麻はビルから!
ダンッ!
「キャアァァァァァァァァッ!」
飛んだ!
「ん、んん…お、ねぇ…さま…」
黒子は目を覚ましていく。
目の前で最愛のお姉さま、御坂美琴が涙目で何かを叫んでいる。
《TAKA!》《TORA!》《BATTA!》
「なに…?」
突然『音』が聞こえる。
(宙に…浮いてる?私を掴んでいるのは…誰?)
《TA・TO・BA!TATOBA!TA・TO・BA!》
黒子は自分を掴んでいる者の顔を見る。
その顔は、赤と黒ででき、緑の目をした仮面だった。
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」
当麻…オーズはオーラングミドルに力を溜めて、トラクローを出す!
ガギャギャギャギャギャギャギャギャギャッ!
強化コンクリートを切り裂きながら、オーズは落下速度を緩める。
美琴は叫びまくっているがお構いなしだ。
アンクは美琴と黒子が離れないように押さえつけている。
「てりゃっ!」
そのまま着地前に壁を蹴って、もう一回飛び跳ね、
「とっ!」
完璧に着地した。
美琴と黒子には衝撃は一切来ていない。
「大丈夫か?」
「…な、何とか、大丈夫よ…い、いいからとっとと放せ!」
「おっと、すまんすまん」
オーズは美琴と黒子を放す。
美琴はオーズの腕を見て、体を自分で抱きしめる。
(な、なんで私コイツなんかに掴まれてドキドキしてんのよ!)
美琴は顔を真っ赤にしている。
「お、ねぇ、さま…どうしましたの?」
「黒子!あんた気づいたの!」
「そ、その方は…?」
「あぁ…ええっと…」
ブロロロロロロォォォォ…キッ!
オーズと美琴がなんと説明しようかと考えていると、向こうから黒いバイクがやって来て、止まった。
「………」
バイクに乗っていた黒尽くめの装備を着た男はヘルメットをとり、荷物を持って、こちらに来る。
「な、なにアイツ…」
美琴はこの場の誰もが思っていることだった。
「ある方からの誕生日プレゼントだ」