スーパーロボット大戦X ー輝きの翼ー   作:カイト・レイン

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今回は少し長いです。

それではどうぞ!


第27話 決別

 

ーアンジュよ。

 

私は今、Nーノーチラス号のブリッジでジル司令と通信で話をしているわ。

 

アンジュ「...」

 

ジル「妹の処刑の報にショックを受けているようだな」

 

アンジュ「わざわざ、ネモ船長を通して私に連絡してきた意味は?」

 

ジル「モモカ・荻野目という人間に心当たりは?」

 

アンジュ「...私の筆頭侍女だった子よ」

 

ジル「そのモモカから、アルゼナルにメッセージが届いた」

 

アンジュ「モモカから...?」

 

ジル「アルゼナルに渡りをつけるだけでも相当の苦労をしただろうな...。そちらにメッセージを転送する。それを見て、どう判断するかはお前の自由だ」

 

アンジュ「...」

 

エレクトラ「アルゼナルからの映像、受信しました」

 

ネモ船長「再生しろ」

 

そして、映像が再生された...。

 

モモカ『...アンジュリーゼ様にこの映像が届く事を祈ります』

 

アンジュ「モモカ...」

 

モモカ『これは、シルヴィア様がジュリオ様に捕らえられる直前に私に託されたものです。シルヴィア様からアンジュリーゼ様へのメッセージ...お聞きください』

 

シルヴィア『お姉様...』

 

アンジュ「シルヴィア...」

 

シルヴィア『もうすぐ私はジュリオお兄様によって処刑される事になるでしょう...。ですが、私は少しも怖くはありません。だって、この胸にはいつだってお姉様がいるのですから。ただ最後に一目だけでもお姉様にお会いしたかった...』

 

シルヴィア...!

 

シルヴィア『さようなら、お姉様...。シルヴィアはお姉様の妹に産まれて幸せでした...』

 

アンジュ「...」

 

モモカ『申し訳ありません、アンジュリーゼ様...。モモカはどうしようもなく無力です。シルヴィア様のお声をアンジュリーゼ様にお届けする事が、このモモカに出来る事の精一杯です...。さようなら、アンジュリーゼ様...。シルヴィア様と共に遠い地でお元気である事を祈っております』

 

此処で映像が途切れた...。

 

アンジュ「シルヴィア...モモカ...」

 

二人の為にも...やってやるわよ!

 

 

 

 

 

 

 

ー新垣 零だ。

 

俺達、数名はNーノーチラス号の格納庫でアンジュが来るのを待っていた。

 

アンジュ「...」

 

そして、アンジュは来た。

 

ホープス「お待ちしておりました、アンジュ様」

 

アンジュ「私の脱走を手伝ってくれる物好きがこんなにもいるとはね...」

 

ゼロ「そう言うなよ、アンジュ!」

 

レナ「妹が大切だって気持ち...わかるから」

 

しんのすけ「妹は大切なんだゾ!オラも前にひまを遠い星に連れていかれて、寂しくなったんだゾ」

 

ひまわり「たいや〜!」

 

カレン「とりあえず、あんたはアイーダさんの指示で周辺の偵察に出るって事になってる」

 

ジャン「ヴィルキスには燃料を積めるだけ積んでおきましたから」

 

リョーコ「どこまで行けるかは、おめえ次第だ」

 

イズミ「頑張ってきなよ」

 

ワタル「僕達...出来るのは、これくらいだけどアンジュさんの無事を祈ってるから」

 

アンジュ「ありがとうね、ワタル。その気持ちだけで十分よ」

 

ノブナガ「妹...か...」

 

ミツヒデ「イチ姫様の事を考えているのか?」

 

ノブナガ「...あいつが死に、破壊王である俺が生きているのは酷な話だな...」

 

ヒデヨシ「ちがうだろ、ノブ様!あんたはそのイチ姫様の分まで生きなくちゃダメなんだろ⁉︎」

 

ノブナガ「そうだな...」

 

ジャンヌ「アンジュ...大丈夫かな...?っ!」

 

ノブナガ「どうした、ジャンヌ⁉︎」

 

ジャンヌ「こ、これは...!そんな事って...!」

 

ミツヒデ「天啓を見たのか?」

 

ジャンヌ「うん...」

 

ヒデヨシ「どんな内容だったんだ?」

 

ジャンヌ「うん、実は...」

 

ミツヒデ「な、何⁉︎」

 

ノブナガ「...そうか」

 

...ノブナガ達、何話してるんだ?

 

アンジュ「それに意外な面子がいたのも嬉しかったわ」

 

ディオ「...送られてきたメッセージは俺達も見た。妹は...歩けないのか?」

 

アンジュ「小さい頃...シルヴィアは私と一緒に馬に乗っていた時に落馬して、それからずっと車椅子なの...。だから、私には...あの子を助ける義務がある」

 

ディオ「俺と同じだな」

 

アンジュ「え...」

 

ディオ「俺の妹もゾギリアの攻撃で歩けなくなった...。俺達の部隊が、もう少し早く妹の住む街に着いていれば、そんな事にはならなかっただろうに...。だから、俺はゾギリアを必ず潰すと誓った...」

 

アンジュ「話してくれてありがとう、ディオ。頑張ってくるよ」

 

零「無茶だけはすんなよ」

 

アンジュ「あなたには言われたくないわ」

 

零「フッ、それもそうか...応援してるからな」

 

アンジュ「ええ、零。あなたとはこれからもいい友達関係を築けそうね」

 

零「同感だ」

 

ナディア「でも...本当に無理はしないでね」

 

アンジュ「...」

 

ナディア「おかしな事言った?」

 

アンジュ「ううん...。そう言えば、あなたとは何度もケンカしたな...って思って...」

 

ナディア「そういう最後の別れみたいな事は言わないで」

 

ユイ「私の知るいつも強気で自信満々なアンジュを見せて!」

 

アンジュ「自信なんてないよ...。でも、必ずやってみせるから」

 

ユイ「帰ってくるのを待ってるから」

 

ホープス「ここにいらっしゃらない方々もそれぞれのやり方でアンジュ様を支援してくださっています。ヴィルキスに資材や物資を回してくれた方...各セクションに根回ししてくれた方...上位者へ進言してくれた方...多数の励ましの言葉も預かっております」

 

シン「必ず、戻ってきてくれ、アンジュ。妹を失う悲しみは...辛いからな...」

 

アンジュ「わかったわ、シン」

 

ステラ「約束だね!」

 

ルナマリア「破ったら針を千本飲ますわよ」

 

アンジュ「それは遠慮したいわ」

 

アマリ「ホープス...。あなたも頑張ってください」

 

ホープス「お任せください。全身全霊でアンジュ様をサポートするつもりです」

 

アンジュ「じゃあ行こうか、ホープス」

 

すると、ヒルダ達、第一中隊がが歩いてきた。

 

ヒルダ「...どいつもこいつも脱走を甘く見やがってよ...」

 

アンジュ「ヒルダ...」

 

ロザリー「わかってんのかよ、イタ姫?一応、今はあたし達...任務中なんだぜ」

 

クリス「それを放棄して勝手な行動をしたら、脱走扱いになるに決まってる」

 

アンジュ「この前はアクシデントって事で不問になったけど、今回は極刑になるかもね...」

 

ヒルダ「そいつは噂だけだ。本当は全財産と任務拒否権の没収だよ」

 

アンジュ「詳しいじゃない、ヒルダ」

 

エルシャ「アンジュちゃんとヴィヴィちゃんが行方不明の間にヒルダちゃんも脱走したのよ」

 

サリア「もっとも逮捕されて結果は、さっきのヒルダの言った通りの事になったのだけどね」

 

アンジュ「そんな事があったんだ...」

 

ヒルダ「それでも行くのか?」

 

アンジュ「当然よ」

 

零「ってか、ヒルダ。お前は何で脱走なんかしたんだよ?」

 

ヒルダ「...会いたい人がいたんだよ...」

 

マサオ「会いたい人...?」

 

ヒルダ「あたしを生んだ人だ」

 

...!ヒルダ...。

 

ヴィヴィアン「(生んだ人って...どういう事?)」

 

エルシャ「(お母さんって事よ)」

 

ヴィヴィアン「(何だ、それ...?)」

 

アンジュ「その人に会えたの?」

 

ヒルダ「まあな...。だが娘と言ったって、あたしはノーマだ...。あの人にとっては化け物が現れたのと同じ扱いだったさ...」

 

アンジュ「...」

 

零「実の娘を...ふざけんなよ...!」

 

朗利「差別以上の問題だろ、これは...!」

 

ヒルダ「だから、言っとく。お前がどれだけ意気込んだって、世界はお前を裏切るに決まってるからな」

 

アンジュ「...優しいんだね、ヒルダは。私を気遣ってくれて」

 

ヒルダ「ば、バカ!お前...何言ってやがる!」

 

零「...ヒルダ...」

 

ヒルダ「れ、零!笑ってんじゃねえぞ、こいつ!」

 

零「痛っ⁉︎照れを隠すために殴んなよ⁉︎」

 

ヒルダ「照れてねえ!」

 

アンジュ「でも、大丈夫...。私は絶対にシルヴィアを救い出してみせるから」

 

ルルーシュ「...まったく...。脱法するんなら、もう少しひっそりとやれ」

 

うわ、厄介なのが来た...!

 

ノブナガ「ルルーシュか...」

 

アンジュ「エクスクロス参謀様としては私を止めに来たわけ?だったら、覚悟してもらう。邪魔をするのなら、たとえ仲間だろうと私は...」

 

ルルーシュ「お前の決意を挫くことは出来ないのはとっくに理解している」

 

ヴィヴィアン「さっすが、似た者同士!男アンジュ!」

 

サリア「黙ってなさい、ヴィヴィアン...!」

 

アンジュ「じゃあ、何...?柄にもなく激励に来たの?」

 

ルルーシュ「もう少し役に立つものを持ってきてやった。エクスクロスを挙げてのミスルギ皇国突撃作戦、並びに捕らえられている者のの救出プランだ」

 

アンジュ「え...」

 

ルルーシュ「プランの発案はネモ船長だ。それを俺が実施計画にまとめた。ランカ・リー、覇道 瑠璃、IS組にはそれぞれ、アルト、九郎、一夏達に任せる」

 

九郎「おうよ!」

 

一夏「絶対に箒達を助け出す!」

 

アルト「待っていろ...ランカ!」

 

アンジュ「あなた...意外にいい奴なのね」

 

ルルーシュ「誤解するな。これは救出作戦を中心に考えただけで、お前の分はおまけのようなものだ!決してお前の境遇に同情したとか、そう言ったものでは...」

 

C.C.「よく言う。自室でアンジュの妹を助け出すプランをいくつも練り直していたのにな」

 

ルルーシュ「だ、黙れ、魔女!」

 

C.C.「魔女は口が軽いのだよ」

 

ルルーシュ「...くっ...!」

 

ネネ「ルルーシュさん、照れてるの?」

 

ボーちゃん「真実の鏡の効果は、まだ続いてる...」

 

トオル「ちょ、ちょっと二人とも!」

 

ルルーシュ「とにかくだ...!作戦として承認された以上、もうこそこそする必要はない!30分後には、ブリーフィングを開始する!各自、アンジュ、そして囚われている者を助けたいのなら、作戦遂行に全力を尽くせ!」

 

青葉「了解!」

 

アンジュ「ありがとう、みんな...」

 

サリア「いつになく素直ね」

 

ロザリー「いつもそんなんなら、ちっとは可愛げもあるんだけどな!」

 

アンジュ「うるさいよ...!」

 

ヒルダ「精々頑張んな、イタ姫。失敗した時の泣きっ面を楽しみにしてるよ」

 

アンジュ「そんな顔をあなたに見せたくない...ってだけでさらにやる気が出るよ。(待っていてね、シルヴィア...。私が...ううん、私達があなたを助けに行くから...)」

 

俺達はミスルギ皇国へ向かった...。

 

 

 

 

第27話 決別

 

 

 

 

 

ーアニエス・ベルジュです。

 

ミスルギ皇国に着いた僕達はそれぞれの作戦位置に着いた。

 

シルヴィア皇女救出にはアマリさんとアンジュさんが、ランカさん救出にはアルト君とヒデヨシさんが、瑠璃さん救出には大十字さんとアルさん、ミツヒデさんが、IS組救出には一夏君、鈴さん、シャルロットさん、簪さん、千冬さんが向かった...。

 

ホープスは先陣を切り、ミスルギ皇国に乗り込み、零君とメルさん、ノブナガさん、ジャンヌさんは敵の気を惹かすため動き、ルルーシュ君とスザク君もある作戦の為に動き出していた。

 

レーネ「湾岸の防衛部隊を突破!Nーノーチラス号は、そのまま敵部隊を足止めしています!」

 

フェルト「ミスルギ皇国の皇宮、視界に入ります!」

 

倉光「シグナスとプトレマイオスは、このまま前進!」

 

スメラギ「上陸後、すぐに機動部隊を展開!」

 

アネッサ「各機、発進準備を願います!」

 

僕達は出撃した...。

 

ケロロ「出撃できるのは、これだけでありますか...!」

 

夏美「メガファウナやナデシコCの方にも機体を回してるから、仕方ないでしょ⁉︎」

 

グレンファイヤー「しかしよ、思い切った作戦を考えるよな、あのルルーシュって奴!」

 

ジャンボット「マナの国に侵入した後はメガファウナとナデシコCを陽動に使い、残り三艦はミスルギ皇国に直行...」

 

ミラーナイト「さらにNーノーチラス号が防衛部隊を食い止めている間に皇宮を目指すとは...」

 

リディ「こうもスムーズに、ここまで来られたのはネモ船長が提示したルートがあったからだって聞く」

 

マリーダ「あの人は異界人だったな?」

 

マサキ「ああ。あのオッサン...相変わらず、独自の情報源を持ってやがるぜ」

 

ジェレミア「今、皇宮突入部隊、各自から連絡が来た。協力者と接触したとの事」

 

カンタム「こちらの相手も来たよ!」

 

現れたのはキャピタル・アーミィとマリーメイアのモビルスーツ、ゾギリアのヴァリアンサー部隊だった。

 

サヤ「キャピタル・アーミィにゾギリアにマリーメイア軍...」

 

アイーダ「ミスルギに従う者が勢揃いですね」

 

刹那「待て、鉄華団とリボンズ・アルマーク達がいない...!」

 

ガエリオ「(今回の件で彼等が出ないとは...いささかおかしいな...)」

 

ユイ「あのヨハン君という子もいません!」

 

ニール「当然ながら、IS組も出て来てないようだな!」

 

ロックオン「彼女達の救出は一夏達に任せよう!」

 

舞人「あの円盤みたいなものは?」

 

アンドレイ「あれは対人用兵器のはずだが、ここで出して来た以上、機動兵器とも戦えるようにチューンされているだろう」

 

シーブック「面倒だな...!」

 

ヒルダ「ハ...!おもしれえ!片っ端から叩き落としてやるぜ!」

 

万丈「突入部隊を援護する為にも派手に行くぞ!」

 

ワタル「よぉし!思い切り暴れて、この国を支配しているドアクダー軍団を引きずり出してやる!」

 

僕達は動き出した...。

 

 

 

 

 

ー新垣 零だ。

 

それぞれの救出並びに突入部隊の俺達はミスルギ皇国にの皇宮付近まで来ていた。

 

モモカ「アンジュリーゼ様!」

 

アンジュ「出迎えありがとう、モモカ」

 

モモカ「髪の毛、お切りになられたのですね...。それに雰囲気も少し変わられたような...」

 

アンジュ「少しじゃないと思うけどね」

 

モモカ「でも、アンジュリーゼ様はアンジュリーゼ様です。モモカの忠誠は変わりません」

 

アンジュ「言っておくわね、モモカ。今、あなたの前にいるのはミスルギの皇女アンジュリーゼじゃないから。私はアンジュ...。アルゼナルのパラメイル第一中隊所属、エクスクロスの只のアンジュだから」

 

モモカ「かしこまりました、アンジュリーゼ様!」

 

全然わかってねえ...。

 

アンジュ「...もういいわ、それで」

 

アマリ「急ぎましょう、アンジュさん。周囲が陽動を仕掛けている間に妹さんを救い出します」

 

モモカ「こちらの方々は?」

 

アンジュ「今話したのは魔従教団の術士よ。個人的に協力してくれてる。それと彼等はエクスクロスの仲間よ」

 

モモカ「教団が助けに来てくれたわけではないのですね...」

 

アンジュ「法と秩序の番人を名乗りながら、連中はミスルギのノーマ差別や侵略行為は見逃しているものね」

 

...確かに、変だな。

 

アンジュ「もっとも、私も...自分がノーマだと発覚する前は彼女達を人間扱いしてなかったけど...」

 

アマリ「ホープスが先行しています。私達も行きましょう」

 

ミツヒデ「私達もそれぞれの救出に動こう」

 

九郎「そうだな!」

 

ヒデヨシ「ぜってえにランカちゃんって子を救い出そうぜ、アルト!」

 

アルト「ああ!」

 

零「皇宮内にいる敵は俺達がどうにかする」

 

メル「皆さんは出来るだけ早く、救出作戦を完了させてください」

 

アマリ「零君、気をつけてね...」

 

零「お前もな」

 

一夏「千冬姉は生身で大丈夫か?」

 

千冬「お前は私を舐めているのか、一夏?」

 

鈴「千冬さんは生身でも化物クラスよ」

 

千冬「今何と言った?」

 

鈴「ヒイィィィィッ⁉︎」

 

シャルロット「此処に箒達がいるんだね...」

 

簪「待っててね...お姉ちゃん...!」

 

ノブナガ「では、向かうとしよう」

 

ジャンヌ「モモカさん、途中までの案内をよろしく!」

 

モモカ「では、アンジュリーゼ様、術士様、皆様!案内はお任せください!」

 

アンジュ「(待っていてね、シルヴィア...!今、行くから!)」

 

ジャンヌ「(私が天啓で見たあの出来事が本当の事なら...アンジュは...どうしたら、いいの...?)」

 

俺達は救出作戦を開始した...。

 

 

 

 

 

 

ーアニエス・ベルジュです。

 

敵部隊との戦闘を開始しようとした時だった。

 

ジュリオ「そこまでだ、暴徒達め!我が名はジュリオ・飛鳥・ミスルギ!この神聖ミスルギ皇国の皇帝にして、マナの国々の盟主でもある!」

 

倉光「あれが噂のジュリオ陛下か...。(この無意味に芝居めいた登場の仕方...。クリム大尉の言う無能が服を着て歩いている評も的外れとは言えないね...)」

 

ジュリオ「我が臣民達に告げる!私はアル・ワースの秩序のためにも暴徒に容赦はしない!我等のミスルギに土足で踏み込んだ者達に今こそ正義の鉄槌を下そう!」

 

ユイ「変わらないですね、ジュリオ陛下」

 

ジュリオ「その声は...エナストリアのユインシエル陛下⁉︎何故、暴徒部隊に...⁉︎」

 

ユイ「見ての通りです」

 

ジュリオ「ユインシエル陛下!あなたは別です、我が妃となってくれるのであれば、あなたをお助けしよう!」

 

ユイ「絶対に嫌です‼︎」

 

ジュリオ「な、何と...⁉︎」

 

ユイ「私はあなたの事が大嫌いです!昔から結婚を何度も迫って来て...気味が悪いんです‼︎」

 

ジュリオ「気味が悪い...⁉︎」

 

サラ「う、うわ〜...ユイちゃん言っちゃった...」

 

ティア「ユイちゃん、激おこだね!」

 

アオイ「存分にやりなさい、ユイ!」

 

ナル「女の敵は見逃してはダメです!」

 

レナ「あなたには妹に何度も手を出そうとした報いは受けてもらうわ」

 

ジュリオ「な、ならば...その暴徒部隊を鎮圧し...自力でユインシエル陛下を我が妃に...!」

 

ユイ「私だって、選んで恋愛をします!貴方なんかとは一生、結婚しません‼︎」

 

レナ「しつこい男ね...粉々にしてあげるから」

 

マサキ「怖いっての、レナ...」

 

レーネ「いかがします、艦長?」

 

倉光「協力関係にあるアメリア軍への義理もあれば、これまで一方的に攻撃されてきた事に対するお礼もある。向こうを黙らせるためにも一度、こちらの力を示す必要もあると判断する。良いですかな、スメラギさん」

 

スメラギ「構いません。口で言っても聞かない相手ですから。行くわよ、みんな!」

 

アレルヤ「了解!」

 

ソーマ「街や市民に危害を加えるつもりはないけど、ミスルギに着き、悪事を働くのなら叩くわ...!」

 

シモン「この国は変わっちまった...。少なくとも前の王様は周りを侵略するなんて事はしなかった...。行こうぜ、みんな!悪党に成り下がったミスルギの土手っ腹に風穴を開けてやれ!」

 

僕達は戦闘を開始した...。

 

 

数分後、敵部隊の壊滅を完了する。

 

ミレイナ「敵部隊の壊滅を確認したです!」

 

ラッセ「気を抜くなよ、まだ何か出てくる可能性があるからな!」

 

倉光「突入部隊が戻るまで、我々は、警戒態勢ままで待機だ」

 

待機しているが一向にみんなが戻る気配がない...。

 

ベルリ「まだなの、みんな!」

 

エイサップ「まさか、みんなに何かあったんじゃ...⁉︎」

 

エレボス「みんなに限ってそれはないと思うけど...」

 

ショウ「あの皇宮で、いったい何が起こっているんだ...」

 

 

 

 

 

 

 

ー大十字 九郎だ。

 

俺は零達と別れた後、記された姫さんが捕らえられている場所までアルとミツヒデと共に向かっていた。

 

九郎「邪魔だ!」

 

ミツヒデ「成敗!」

 

俺とミツヒデの攻撃にミスルギの兵士達は倒れて行く...。

 

アル「彼女がいるのはこの部屋だぞ、九郎!」

 

俺達は急いで部屋に入ると牢屋に入れられていた姫さんがいた。

 

九郎「姫さん!」

 

瑠璃「大十字さん...来てくれると信じていました」

 

九郎「もう大丈夫だからな」

 

俺はクトゥグアとイタクァ撃ち、牢屋を破壊して、姫さんを救出した。

 

だが、部屋に大量の兵士達が入って来た。

 

ミスルギ兵士「逃がさんぞ、暴徒共!」

 

ミツヒデ「まだこれだけの兵士がいたのか!」

 

九郎「くそッ!姫さんを守りながら戦うのは...!」

 

だが、兵士達は何者かに撃たれ、倒れて行く。

 

全ての兵士が倒れると俺達の目の前には二人の少年と女がいた。

 

シノ「大丈夫かよ、エクスクロス」

 

アミダ「間一髪だったね」

 

九郎「お、お前ら、鉄華団か⁉︎」

 

アル「敵である汝らが何故、妾達を...」

 

アストン「団長の指示だ...。出口へ案内する」

 

シノ「早く行くぜ!」

 

ミツヒデ「今は従うしか道はなさそうだ」

 

仕方ねえ...行くぞ!

 

俺達は鉄華団の奴らについていった...。

 

 

 

 

 

 

ー織斑 一夏だ。

 

俺と千冬姉、鈴、シャル、簪は箒達を助ける為に動いていた。

 

そして、ついに箒達が捕らえられている部屋までたどり着き、入ると牢屋の中に箒達がいた。

 

一夏「みんな、無事か⁉︎」

 

箒「一夏!」

 

セシリア「鈴さん!」

 

ラウラ「シャルロット...来てくれたのだな!」

 

楯無「簪ちゃん...良かった、無事だったのね」

 

簪「お姉ちゃんも無事で良かった」

 

千冬「一夏、牢屋を破壊しろ!」

 

一夏「了解、ハアァッ!」

 

俺は雪平ニ型で牢屋を破壊し、箒達を解放した。

 

外に出て、逃げようとした俺達の前に男の人と女の人が来た。

 

ラウラ「明弘!ラフタ!」

 

明弘「こちらの敵は殲滅した」

 

ラフタ「早く逃げましょう!」

 

一夏「あんたら、鉄華団のメンバーだろ⁉︎何で俺達を...!」

 

楯無「一夏君、今は逃げましょう!」

 

一夏「わ、わかりました!」

 

俺達は明弘さんとラフタさんの案内の下、出口へ急いだ...。

 

 

 

 

 

 

ー早乙女 アルトだ。

 

俺とヒデヨシはランカが捕らえられている部屋に入った。

 

アルト「ランカ!」

 

ランカ「アルト君...」

 

アルト「怪我はないな⁉︎今助けてやる!ヒデヨシ、頼む!」

 

ヒデヨシ「任せろ、うっきゃー!」

 

ヒデヨシはトンファーで牢屋を破壊し、ランカを外に出したが、ミスルギの兵士達は数名が入って来た。

 

ヒデヨシ「ちっ!まだいやがんのかよ!」

 

アルト「ランカ、逃げるぞ!」

 

ランカ「...いいよ、アルト君...」

 

アルト「良いって...何言ってんだよ、お前!」

 

ランカ「私なんか助けなくて良いよ...」

 

アルト「ら、ランカ...⁉︎」

 

ヒデヨシ「アルト、前だ!」

 

アルト「うおっ⁉︎」

 

ランカ「きゃっ⁉︎」

 

ランカとの話に夢中になり、目の前に兵士が迫っていた事に気が付かず、ヒデヨシよ声で何とか避けたがランカの手を離してしまった。

 

そして、ランカはミスルギの兵士に捕らえられてしまう。

 

アルト「ランカ、待ってろ!今...!」

 

ランカ「アルト君...。アルト君が握る手は私じゃないでしょ?」

 

アルト「さっきから何言ってんだ⁉︎」

 

ランカ「...私じゃなく、シェリルさんの側にいてあげて...あなたが愛するシェリルさんの側に...」

 

アルト「ランカ、お前...!」

 

すると、俺達のいた部屋の天井が崩れ始めた。

 

俺達は廊下に出るが、ランカが兵士達に引っ張られて行く。

 

アルト「ランカ!」

 

ヒデヨシ「もうダメだ、逃げるぞ!アルト!」

 

アルト「だが、ランカが!」

 

ブレラ「良い加減にしろ、アルト!」

 

そこへ、ブレラが駆けつけた...。

 

ランカ「お兄ちゃん...!」

 

ブレラ「此処は退くぞ!」

 

アルト「何言ってんだよ⁉︎ランカが...ランカが目の前にいるんだぞ!」

 

ブレラ「お前...!」

 

ランカ「アルト君、大好きだよ...。さよなら...」

 

そのまま、俺達と兵士達の間に崩れた天井が落ち、先へ進めなくなってしまった...。

 

アルト「ら、ランカ!」

 

ヒデヨシ「もうまずい!おい、最短で外に出れるルートはないのか⁉︎」

 

ブレラ「案内する、行くぞ、アルト!」

 

アルト「離せよ、ブレラ!俺はランカを助けるんだよ!」

 

ブレラ「今では無理だ!」

 

アルト「...!くそッ...ランカぁぁぁっ‼︎」

 

クソがッ...!

 

 

 

 

 

ー新垣 零だ。

 

俺達は周りの兵士を薙ぎ倒していく。

 

零「フンッ!」

 

俺はバスタードモードの力で兵士達を殴り飛ばした...。

 

なんか、最近...生身でもバスタードモードの力を使える様になったんだよな...。

 

メル「...(零さんの力が強くなってきている...どうして、零さんはこれ程までの力を...?)」

 

零「大方片付いたな...」

 

ノブナガ「そうだな...」

 

ジャンヌ「...」

 

零「ジャンヌ...?どうしたんだ?」

 

ノブナガ「ジャンヌが天啓と呼ばれる未来予知を見れる事は話したな?」

 

メル「はい...」

 

ノブナガ「ジャンヌは見たんだ...今回の出来事の天啓を...」

 

零「どんな内容だったんだ...?」

 

ジャンヌ「実は...」

 

俺とメルはジャンヌの話を聞いて、目を見開いた。

 

な、何だよ、それは...!

 

メル「それが人間のする事なのですか...⁉︎」

 

ノブナガ「急いでアンジュ達の下へと向かうぞ!」

 

零「ああ!」

 

アンジュ、アマリ、ホープス...無事でいてくれ...!

 

 

 

 

 

ーアンジュよ。

 

私はモモカとアマリと共にシルヴィアの元まで急いでいた。

 

ミスルギ兵士「何もしても止めろ!これ以上、奴等を先に進ませるな!」

 

ミスルギ兵士達が銃を撃ってくる...!

 

アマリ「申し訳ありませんが、ドグマを使わせていただきます!光の矢よ、舞いなさい!IMPETUS!」

 

光の矢がミスルギ兵士達を倒していく...。

 

ミスルギ兵士「バカな...。何故...魔従教団が...ミスルギに介入を...」

 

そのまま、ミスルギ兵士達は倒れていった...。

 

アマリ「教団は関係ありません...。私は一人の人間として、行動するのみです...。アンジュさん!こちらは沈黙させました!急いでください!」

 

アンジュ「わかっている!」

 

ホープス「アンジュ様!この先にある広場にシルヴィア様らしき方がいるようです!」

 

アマリ「アンジュさん、モモカさん!ここは私一人で食い止めます!」

 

アンジュ「恩に着るよ、アマリ!」

 

モモカ「行きましょう、アンジュリーゼ様!」

 

アンジュ「シルヴィア!今、行くからね!」

 

私とモモカは広場に入った...。

 

モモカ「ひ、広場が、こんな事になっているなんて...」

 

アンジュ「暗くて、よく見えないけど...処刑場のつもり...?」

 

...車椅子の音...もしかして!

 

シルヴィア「アンジュリーゼお姉様!」

 

アンジュ「シルヴィア!無事なのね!」

 

シルヴィア「来てくださったのですね...!お姉様!」

 

アンジュ「妹のためだもの、当然でしょ!さあ逃げるわよ!私の背中に乗って!」

 

シルヴィア「アンジュリーゼお姉様...死になさい!」

 

え...⁉︎

 

?「伏せろ、アンジュ!」

 

私は何者かに助けられた...。

 

それよりも、シルヴィアがナイフを...⁉︎

 

アンジュ「シルヴィア...!何を...⁉︎」

 

シルヴィア「余計な邪魔が入らなければ、このナイフで化け物を殺せたのに...!」

 

アンジュ「シルヴィア...!」

 

シルヴィア「馴れ馴れしく呼ばないで!あなたなんて姉でも何でもありません!この化け物!どうして...!どうして生まれてきたんですか⁉︎」

 

アンジュ「シル...ヴィア...」

 

やめて...。

 

シルヴィア「あなたさえ生まれてこなければ、お父様も、お母様も、お兄様も、わたくしも!みんな...みんな幸せだった...。あなたがいなければ...わたくしが歩けなくなる事もなかった...!お母様が死ぬ事もなかった...!あなたが全部奪ったんです!全部壊したんです!お母様を返して」

 

やめて...!

 

シルヴィア「この化け物!この化け物!大っ嫌い!」

 

やめてぇぇぇっ‼︎

 

すると、そこへ仮面を被ったルルーシュと零、メル、ノブナガ、ジャンヌ...そして、三人の男が現れた。

 

 

 

 

 

 

ー新垣 零だ。

 

俺達は途中で一緒に行く事となった鉄華団団長のオルガと三日月、ハッシュに案内され、広場に着いた。

 

零「遅かったか...!」

 

ジャンヌ「アンジュ!大丈夫⁉︎」

 

ゼロ(ルルーシュ)「そこまでにしろ。これ以上は聞くに耐えん」

 

私を助けてくれたスザクが私を立たせてくれた...。

 

スザク「立てるかい、アンジュ?」

 

アンジュ「スザク...。それにあっちの仮面はルルーシュ...零達も...」

 

ゼロ(ルルーシュ)「悪に対峙する時の俺は、一個の人間ではない。ゼロという記号だ」

 

シルヴィア「悪⁉︎化け物を退治しようとした私を悪だと言うの!」

 

メル「化け物...⁉︎アンジュはあなたと実の姉なのですよ⁉︎」

 

シルヴィア「だから、何だと言うの!この人はノーマ...化け物じゃない!」

 

零「クズが...!」

 

ジャンヌ「酷い...」

 

ノブナガ「これが人の業そのものか...。オルガ・イツカ。案内ご苦労だった」

 

オルガ「実の家族を化け物呼ばわりとはな...」

 

アンジュ「こいつら、鉄華団の...!一体どうして...」

 

三日月「話は後だ」

 

ゼロ(ルルーシュ)「アンジュ宛のメッセージを見た時から気付いていた。悲しみを装う裏にドス黒い怒りと悲しみが渦巻いていたのを」

 

アンジュ「あなた...こうなる事を知っていて、スザクを用意させていたの?」

 

ゼロ(ルルーシュ)「確信を得たのはジャンヌの未来予知を聞いてからだ。ジャンヌは君に話そうとしたが、君に真実を認識してもらうためにこのようなやり方をした事は詫びる」

 

ジャンヌ「ごめんなさい、アンジュ...」

 

シルヴィア「何なのよ、あなたは⁉︎」

 

ゼロ(ルルーシュ)「人の醜さを散々見てきたおかげで俺は肉親の情さえも信じなくなった...」

 

ゼロ(ルルーシュ)「そして、今回の件で世の中には生命を懸けて信じられる妹もいれば、信じるに値しない妹もいる事を知った」

 

ノブナガ「お前は人という名の皮を被った魔だ...」

 

シルヴィア「私が魔ですって...⁉︎」

 

すると、ある人物が歩いてきた...。

 

ジュリオ「...貴様という男のせいで私の描いた筋書きは台無しだよ...。だが、絶望にくれた化け物の表情が見られたのは良しとしよう」

 

アンジュ「ジュリオ...お兄様...?」

 

ジュリオ「無様な姿だな。落ちぶれ果てた皇女殿下の哀れな末路に相応しい」

 

メル「あなたがジュリオ陛下ですか...!」

 

スザク「この男がミスルギ皇国の皇帝...!つまりは戦いの元凶!」

 

ノブナガ「いや...違う...。この男は、その器ではない...」

 

ジャンヌ「え...」

 

ジュリオ「まあいい...。どうせ、お前達は袋のネズミ...。邪魔者共々、私の用意したステージに上がってもらおう」

 

アンジュ「ステージ...⁉︎」

 

ハッシュ「何だ、それは...?」

 

ジュリオ「鉄華団...。私達を裏切るのだな?」

 

オルガ「人として死んだあんたらにこれ以上従う気はねえんだよ!」

 

ジュリオ「では、彼等と共にステージに上がるがいい...。灯りをつけろ、リィザ」

 

リィザ「かしこまりました」

 

沢山の人達が入ってきた...?

 

...!兵士じゃない...!あの人達は...!

 

ノブナガ「この国の民か...」

 

市民「あれが16年の間、我々を騙していたアンジュリーゼか!」

 

市民2「いや、もうアンジュリーゼはちない!あそこにいるのは薄汚いノーマだ!」

 

アキホ「つるせ!絞首台のノーマをつるせ!」

 

市民「つるせ!」

 

何だよ...何なんだよ、こいつら...!

 

スザク「こんなにたくさんの人がいたのか...!」

 

零「狂ってるなんてもんじゃねえ...!」

 

オルガ「...」

 

モモカ「ア、アンジュリーゼ様のご学友のアキホさんいる...!」

 

ゼロ(ルルーシュ)「ジュリオ・飛鳥・ミスルギ...。貴様、アンジュを捕え、処刑する様を見世物にするつもりだったか...!」

 

ジュリオ「その通り!臣民には、それを見る権利がある!」

 

シルヴィア「それに、この化け物を辱めなければ、わたくしの気が済みません!」

 

モモカ「シルヴィア様!何故...何故、こんなひどい事を...!」

 

シルヴィア「ひどい...?このノーマが...汚らわしく暴力的で反社会的な化け物がわたくしのお姉様だったのですよ?それ以上にひどい事が、この世にあって?」

 

零「てめえ...!」

 

アンジュ「...」

 

シルヴィア「謝りなさい!私がノーマだから悪いんです。ごめんなさいって!」

 

アキホ「シルヴィア様の言う通りよ!」

 

臣民の奴等の言葉...。ユイを信じていたエナストリアとは違いすぎる...!

 

モモカ「アンジュリーゼ様...」

 

ジュリオ「感謝しているよ、モモカ」

 

モモカ「え...」

 

ジュリオ「私達に断罪の機会を与えてくれた事を。洗礼の儀でアンジュリーゼの正体を暴いたのは私だ」

 

アンジュ「...」

 

ジュリオ「フフ...16年もの間、皇室に巣くっていた害虫はようやく駆除された。後はドラゴンに食い殺されたという報告を待つだけ...と思っていたが、それも待てなくなったのでね...。そこでだ、モモカ...。シルヴィアと共に、このステージを考え、お前に手伝ってもらったんだよ」

 

モモカ「!」

 

ジュリオ「そうでなければ、一介の侍女が世界の果てに追放されたノーマに連絡を取る手段などあるわけないだろう?踊らされているとも知らず、シルヴィアのために戦うお前達の必死な姿...。実に見ものだった」

 

モモカ「そんな...そんな...!」

 

ジャンヌ「アンジュとシルヴィアを助けたいというモモカの思いまで踏みにじるなんて...!」

 

ジュリオ「ノーマを守ろうとしたバカな皇后は死に、国民を欺いた愚かな皇帝は処刑された!」

 

アンジュ「お母様、お父様...」

 

ジュリオ「皇家の血を引く忌まわしきノーマ、アンジュリーゼ!お前の断罪を以て、皇家の粛清は完了する!今日より、この国は生まれ変わるのだ!神聖ミスルギ皇国として!初代神聖皇帝ジュリオ一世が宣言する!今より、ノーマとその仲間をこの場で処刑する!」

 

スザク「お前は...最低の人間だ」

 

オルガ「この外道が...!」

 

ゼロ(ルルーシュ)「その下劣さ...悪という言葉さえもお前には足りない」

 

ジュリオ「何とでも言うがいい!暴徒の言葉など、この私の耳には届かぬ!」

 

アンジュ「...」

 

モモカ「どうして...!どうして、アンジュリーゼ様だけが...こんなひどい目に...」

 

ジュリオ「決まっているだろう?あの女がノーマだからだ」

 

零「俺からしたらお前らの方が化け物だ...!」

 

ジュリオ「何だと⁉︎」

 

零「忠誠を誓う人の想いまで踏みにじり、大勢で罵り...お前ら、それでも人間かよ!」

 

シルヴィア「黙りなさい...!」

 

シルヴィアは鞭で俺を殴ってきた。

 

零「ぐっ...⁉︎」

 

アンジュ「零!」

 

シルヴィア「何も知らない、異界人が口を挟まないで!」

 

零「ぐはっ⁉︎」

 

アンジュ「零...もうやめて!」

 

ジュリオ「フフ...実にいい顔だ、アンジュリーゼ」

 

アンジュ「(モモカ...。あなたやエクスクロスの人達はこの国の人間とは違う...。零なんて、私のせいで傷ついてる...。差別や偏見...ノーマだとか人間だとか関係なく、私を受け入れてくれた...。それに比べて...)」

 

アキホ「つるせ!絞首台にノーマをつるせ!」

 

市民「つるせ!」

 

市民2「つるせ!」

 

シルヴィア「この...この...!」

 

零「ぐっ⁉︎がっ⁉︎ごはっ⁉︎」

 

くそッ!こいつ、人の身体をバチバチと...!

 

メル「も、もうやめてください!零さんが死んでしまいます!」

 

シルヴィア「この様な分からず屋は死ねばいいんです!」

 

零「がアァッ⁉︎」

 

アンジュ「これが...平和と正義を愛するミスルギ皇国の民...?豚よ...!こいつ等みんな...言葉の通じない醜くて無能な豚共よ!こんな連中を生かすために...私達ノーマはドラゴンと...!」

 

ジュリオ「黙れ、ノーマめ!」

 

アンジュ「!」

 

アンジュが...歌っている...?

 

リィザ「これは...歌...?」

 

ジュリオ「永遠語り...。ミスルギ皇国の皇家に代々伝わる歌...」

 

シルヴィア「それはお母様の歌よ!ノーマの分際で汚さないで!」

 

アンジュの歌に反応し、シルヴィアの鞭攻撃は止まった...。

 

ハッシュ「大丈夫っすか?」

 

零「ありがとな...」

 

ハッシュと三日月が俺を支えてくれた...。

 

アンジュ「(お母様...。あなたが、この歌を私に教えてくれた日の事を昨日の様に思い出します...。お母様には私に光の加護があらん事を願ってくれた...。でも...私は...)」

 

ジュリオ「いいだろう、化け物め!その歌と共に死すがいい!」

 

ゼロ(ルルーシュ)「フ...フフフフフ...ハハハハハ!」

 

ジュリオ「貴様、何がおかしい⁉︎」

 

ノブナガ「やはり、貴様は王の器ではないな...」

 

ジュリオ「何だと⁉︎」

 

ゼロ(ルルーシュ)「詰めが甘いどころか、勝手に勝ったつもりになっているのが、あまりにおかしくてな...。罠である事を知っていた俺が何の準備もせずに、ここに来ていると思ったか?」

 

ジュリオ「何っ⁉︎」

 

爆発が起きた...計算通りだ...!

 

ジュリオ「うおっ!」

 

リィザ「ジュリオ様!皇宮内の各所に爆発物が仕掛けられているようです!」

 

ジュリオ「か、仮面の男と侍!お前達の仕業か!」

 

ノブナガ「その通りだ」

 

ゼロ(ルルーシュ)「ただ、時限装置のタイミングが遅かったおかげで貴様のつまらん話を聞かねばならなかったのは失敗したがな」

 

ノブナガ「零もよき演出であった」

 

零「時間稼ぎにしても...結構いてえんだぞ」

 

ゼロ(ルルーシュ)「すまない、よく耐えてくれた」

 

モモカ「で、でも...やりすぎでは?」

 

ゼロ(ルルーシュ)「ここまで腐りきった国ならば徹底的に破壊するしかあるまい」

 

オルガ「フ...フハハ!...気に入ったぜ、ゼロ、ノブナガ!」

 

三日月「鉄華団よりの大胆な作戦だね」

 

ジュリオ「貴様らはー‼︎」

 

ゼロ(ルルーシュ)「覚えておくがいい、無能な男よ!我が名はゼロ!アル・ワースに巣くう悪はこの私が潰す!」

 

ノブナガ「我は破壊王、オダ・ノブナガなり!腐りきった国は俺が破壊する!」

 

スザク「立つんだ、アンジュ!僕が先導する!彼女を頼んだよ、ジャンヌ!」

 

ジャンヌ「ええ!」

 

アンジュ「...」

 

スザク「アンジュ!」

 

シルヴィア「逃さない!」

 

シルヴィアはアンジュに鞭攻撃を...⁉︎

 

アンジュ「!」

 

零「アンジュ!」

 

オルガ「危ねえ!...グアッ⁉︎」

 

オルガがアンジュを庇い、鞭攻撃を背中で受けた。

 

アンジュ「あなた...」

 

ハッシュ「団長!」

 

オルガ「へへっ...大丈夫みたいだな...」

 

シルヴィア「よ、よくも邪魔を!」

 

三日月「おい」

 

シルヴィア「ヒッ...⁉︎」

 

三日月「お前、オルガに何した?」

 

いつの間にか三日月はシルヴィアの前にいて、シルヴィアの首元を掴み、締め上げながら持ち上げる。

 

シルヴィア「ア...ガッ...!」

 

三日月「無能な妹なら殺してもいいよね、オルガ...」

 

よ、容赦ねえな...三日月...。

 

シルヴィア「じ、じにだく...ない...!」

 

三日月「死にたくない?お前は零を殺そうとしただろ」

 

シルヴィア「い...や...!」

 

ミスルギ兵士「シルヴィア様から離れろ!」

 

ミスルギの兵士が三日月に銃を撃ち、三日月は逃げる為に舌打ちをしながらシルヴィアを離した。

 

シルヴィア「げほっ!げほっ!」

 

三日月「...覚えていろ、お前は必ず殺すから」

 

シルヴィア「あ、ぁぁぁっ...!」

 

オルガ「俺なら大丈夫だ、ミカ!」

 

ジャンヌ「行くわよ、アンジュ!」

 

アンジュ「徹底的に...破壊する...」

 

ジュリオ「こうなれば、あの女だけでも...!」

 

メル「アンジュさん!」

 

?「アンジュ!」

 

アンジュ「あなたは...!」

 

タスク「逃げるよ、アンジュ!」

 

アンジュ「タスク...!どうして、ここに⁉︎」

 

タスク「ジルに頼まれたんだ。君がピンチになったら、助けてやってくれって」

 

アンジュ「ジルって...司令に⁉︎」

 

タスク「事情は後で離す!とにかく今は逃げよう!」

 

アンジュ「その前に...タスク!何か武器、持ってない!」

 

タスク「シュリケンなら...」

 

零「いくつ持ってるんだ?」

 

タスク「二つだけど...」

 

アンジュ「借りるわよ!」

 

零「俺も借りるぜ!」

 

ジュリオ「おのれ、アンジュリーゼ!逃げられると思うなよ!」

 

シルヴィア「あなた達は絶対に逃さない!」

 

アンジュ「感謝していますわ、お兄様。私の正体を暴いてくれて...。ありがとう、シルヴィア。薄汚い人間の本性を見せてくれて」

 

シルヴィア「ひ...!」

 

ジュリオ「こ、こいつらを逃がすな!殺しても構わん!」

 

アンジュ「さようなら、腐った国の家畜ども!」

 

アンジュの投げたシュリケンはジュリオの頬を掠めた。

 

零「やんじゃねえか...おい、シルヴィア」

 

シルヴィア「ひ、ヒッ...⁉︎」

 

零「演技で受けたとはいえ、お前は散々傷つけたんだ...肉体的にも精神的にもな...その報いを受けやがれ‼︎」

 

バスタードモードを発動させた俺はシュリケンを投げ、シュリケンはジュリオと同じく、シルヴィアの頬を掠め、壁にめり込んだ。

 

ジュリオ「ひああああああっ!」

 

シルヴィア「嫌ぁぁぁぁぁっ!」

 

リィザ「ジュリオ陛下、シルヴィア様!」

 

ジュリオ「い、痛い...!痛いよぉぉぉぉぉっ‼︎」

 

シルヴィア「いや...嫌ぁぁぁぁぁっ!」

 

ざまあみやがれ!

 

俺達はその隙に逃げ出した...。

 

 

 

 

 

 

ーネモだ。

 

私はエレクトラとある部屋に向かっていた...。

 

そして部屋に入った。

 

エンブリヲ「珍客のご登場か」

 

ネモ船長「...」

 

エンブリヲ「久しぶりだね、あなたとは。少しお年を召されたかな?」

 

ネモ船長「お前は変わらんな」

 

リボンズ「ほう、知り合いだったとはね」

 

サーシェス「感動のご対面ってわけじゃなさそうだな!」

 

エンブリヲ「そちらの女性は、君の娘さんかな?」

 

エレクトラ「...」

 

エンブリヲ「あなたに近しい人間であるけど、娘ではないようだね。しかし、驚いたよ。あのエクスクロスなる連中を陽動に使い、あなた自身が乗り込んでくるとはね」

 

ネモ船長「こちらも手段を選んでいる余裕はない。ガーゴイルと組んで、何をするつもりだ?」

 

エンブリヲ「答える義務はないよ。彼の方は、あの時と目的は変わらないだろうけどね」

 

ネモ船長「そうか...」

 

エンブリヲ「もうお帰りかな?お茶ぐらい飲んでいったら、どうだい?」

 

ネモ船長「今日は挨拶に来たまでだ。どのみち、今の我々に出来ることはない」

 

リボンズ「よく理解できているじゃないか」

 

ネモ船長「だが、お前達とガーゴイルを我々は絶対に許さない」

 

サーシェス「挨拶と言うよりも宣戦布告だな!」

 

エンブリヲ「いいだろう、王よ。いずれ君と君の娘のブルーウォーターは貰い受けよう」

 

リボンズ「(ブルーウォーターを持つ少女が彼の娘...?ネモという男とエンブリヲはどういう関わりが...!)」

 

ネモ船長「私の生命に代えてもお前の企み...阻止してみせる」

 

エンブリヲ「フフ...楽しみが一つ増えたよ」

 

私達はNーノーチラス号へ急いだ...。

 

 

 

 

 

ー新垣 零だ。

 

俺達はそれぞれの機体に乗り、モモカはゼルガードに、オルガはバルバトスルプスに乗った。

 

それと同時に千冬さんを担いだ白式、甲龍、ラファール・リヴァイヴ、打鉄弐式、デュランダル、ミツヒデを乗せたゴ・クウ、デモンベインが出て来た。

 

さらにその後からはルシファー、四機のIS、五機のモビルスーツが出て来た。

 

明弘「お前ら、無事だったか!」

 

シノ「当然だろ!」

 

オルガ「急いでこの場を退くぞ!」

 

スザク「アマリさん!モモカさんを頼みます!」

 

アマリ「任せてください!ゼルガードの操縦席ならば、女の子一人ぐらいは余裕で入れますから!」

 

モモカ「よろしくお願いします、術士様」

 

ホープス「ご安心を。モモカ様は我々が守りますので」

 

アマリ「ホープス...。あなたには、後で話があります...。零君も」

 

零「...ああ」

 

ホープス「かしこまりました。まずは、ここからの脱出を考えましょう」

 

ジュリエッタ「鉄華団のモビルスーツがどうして⁉︎」

 

三日月「味方になったから...ただ、それだけ」

 

ガエリオ「心強いよ、三日月」

 

三日月「そっちもね、ガエリオ」

 

青葉「一夏、友達を救えたんだな!」

 

一夏「ああ!みんなのおかげだ!」

 

竜馬「九郎、そっちはどうだ⁉︎」

 

九郎「無事に救い出せたぜ!」

 

ベルリ「アルトの方は、ランカって子を救えたの⁉︎」

 

アルト「すまない...。ランカは救い出せなかった...。俺が弱いせいで...!」

 

金本「アルト...」

 

ブレラ「アルト、今は逃げる事に集中しろ」

 

アルト「くそッ!わかってるよ!」

 

カレン「アンジュ!妹さんは救えたの⁉︎」

 

ルルーシュ「それについては、後で説明する」

 

ミツヒデ「気をつけろ!追っ手が来る!」

 

倉光「ネオ・アトランティスも出て来たか」

 

フェルト「Nーノーチラス号と...もう一隻来ます!」

 

Nーノーチラス号とハンマーヘッドという戦艦が来た。

 

アミダ「名瀬か!」

 

名瀬「遅くなったな」

 

ビスケット「三日月!オルガをハンマーヘッドへ!」

 

三日月「わかった」

 

バルバトスルプスはオルガをハンマーヘッドまで運んだ。

 

その隙にデモンベイン、白式、ゴ・クウもそらぞれ瑠璃、千冬さん、ミツヒデを戦艦に運んだ。

 

エーコー「ご無事で何よりです、ネモ船長」

 

ネモ船長「留守番の間、ご苦労だった」

 

機関長「奴は?」

 

ネモ船長「昔と変わらぬ姿だった」

 

操舵長「どうします?皇宮に一発ぶち込んでやりますか?」

 

ネモ船長「無駄だ。まずは、この場を離脱する」

 

スメラギ「お出迎えありがとうございます、ネモ船長」

 

ネモ船長「倉光艦長、スメラギ戦術予報士。戦闘が長引けば、こちらが不利になります。今は脱出を優先しましょう」

 

エレクトラ「周囲の状況から判断して、4分以内にこの場を離脱しなければ、決定的な追撃を受ける事になります」

 

ネモ船長「聞いた通りだ、諸君!4分以内にシグナスとプトレマイオス、ハンマーヘッド、Nーノーチラス号はここを離脱する!各機は援護を!道を切り拓け!」

 

名瀬「オルガ、俺達も援護するぞ!」

 

オルガ「了解だ、兄貴!」

 

エレクトラ「離脱ルート、表示します!」

 

俺達の機体に離脱ルートのデータが送られて来た...。

 

リチャード「あそこまで戦艦を誘導すればいいんだな!」

 

アマルガン「だが、これまでの借りもある!」

 

へべ「可能な限り、追っ手は叩き落とすよ!」

 

キキ「了解!」

 

アルト「...」

 

アンジュ「...」

 

ブレラ「アルト、戦う気がないのなら、下がれ」

 

アルト「俺は...戦う!次にランカを救い出すために...!」

 

ブレラ「...それを聞けただけでよしとする」

 

ルルーシュ「戦えるか、アンジュ?」

 

タスク「無理しないで、後退した方が...」

 

アンジュ「...私は戦う...。私が生きる事を否定する全てのものと...!」

 

モモカ「アンジュリーゼ様...」

 

ヒルダ「で、そっちのアーキバスに乗ってるのは誰だよ?」

 

タスク「俺はタスク...。ヴィルキスの...アンジュの騎士だ」

 

サリア「もしかして、あたは...!この前に見た、男のライダー⁉︎」

 

ロザリー「それに騎士って、どういう事だよ⁉︎」

 

タスク「話は後だ...!今はアンジュを守って、この場を離脱する!」

 

アンジュ「助けはいらないから、タスク...」

 

タスク「でも...」

 

アンジュ「私の敵は私が倒す...!私が生きるために‼︎」

 

俺達は離脱戦を開始した...。

 

 

 

 

〈戦闘会話 三日月VS初戦闘〉

 

三日月「(オルガの進む道は俺の進む道...。俺はエクスクロスだろうと鉄華団として戦い続ける!)」

 

 

〈戦闘会話 明弘VS初戦闘〉

 

明弘「これからは全力でやれる...容赦はしないぞ!」

 

 

〈戦闘会話 シノVS初戦闘〉

 

シノ「もうこそこそする必要はねえ!流星号の力を見せてやるぜ!」

 

 

〈戦闘会話 名瀬VS初戦闘〉

 

名瀬「オルガ、砲撃は頼む」

 

オルガ「わかりました!...ビスケット、不安か?」

 

ビスケット「ちょっとね...。でも、俺はオルガ達と進むって決めたんだ!」

 

名瀬「覚悟を決めたのならいい...ハンマーヘッド、攻撃開始だ!」

 

 

〈戦闘会話 アミダVS初戦闘〉

 

アミダ「ほらほら、来なよ!ミスルギの犬ども!あたしが相手をしてやるよ!」

 

 

〈戦闘会話 ラフタVS初戦闘〉

 

ラフタ「明弘だってやってるんだ!よーし!私も頑張るぞー!」

 

 

〈戦闘会話 ハッシュVS初戦闘〉

 

ハッシュ「俺達も宇宙ネズミだとかで差別されて来たけど...ここも人間の居場所じゃなく、ゴミ溜めだ!俺達が壊す...!」

 

 

〈戦闘会話 アストンVS初戦闘〉

 

アストン「今まで一緒に戦った仲だけど...敵になるなら容赦はしないぞ!」

 

 

〈戦闘会話 箒VS初戦闘〉

 

箒「よくも私達を脅し、戦わせてくれたな...この借りは返させてもらうぞ!」

 

 

〈戦闘会話 セシリアVS初戦闘〉

 

セシリア「もう慈悲もございません...。遠慮なく撃ち抜きますわ!」

 

 

〈戦闘会話 ラウラVS初戦闘〉

 

ラウラ「覚悟しろ、嫁と私の仲を裂こうとした貴様らは万死に値する!」

 

 

〈戦闘会話 楯無VS初戦闘〉

 

楯無「可愛い妹と戦わせられた屈辱忘れないわよ...今回は本気でいくわよ!」

 

 

〈戦闘会話 ブレラVS初戦闘〉

 

ブレラ「(待っていろ、ランカ...。お前を助け出す...。アルトと一緒に...)」

 

 

〈戦闘会話 零VS初戦闘〉

 

零「...こんな国、二度と来たくねえ...!胸糞が悪すぎるんだよ!」

 

 

〈戦闘会話 九郎VS初戦闘〉

 

九郎「よっしゃあ!姫さんも救い出したし、後は逃げるだけだ!」

 

瑠璃「無理はしないでください、大十字さん!」

 

アル「油断はするなよ、九郎!」

 

 

〈戦闘会話 一夏VS初戦闘〉

 

一夏「またみんなと戦える...。これだけで心強いぜ!よし、行くぜ!」

 

 

〈戦闘会話 アルトVS初戦闘〉

 

アルト「ランカ...俺はお前に謝らないといけないかもしれないな...その為にもこの場を乗り切ってやる!」

 

 

 

 

戦いの最中、シグナスが離脱ルートに入った。

 

レーネ「艦長...!追撃部隊を振り切りました!」

 

倉光「シグナスは、ここで待機...!砲台となって、Nーノーチラス号とプトレマイオス、ハンマーヘッドを援護する!」

 

レーネ「了解です!」

 

次にハンマーヘッドも離脱ルートに入った。

 

ビスケット「ハンマーヘッド、離脱ルートに入りました!」

 

オルガ「まだだ!Nーノーチラス号とプトレマイオスを援護するぞ!」

 

名瀬「いい判断だ、オルガ!」

 

 

残りの追撃部隊も倒した。

 

エレクトラ「追撃部隊の壊滅を確認!」

 

ネモ船長「我々の目的は、この場の離脱だ。それが果たせられない場合は敗北する事になる。各員、それを忘れるな」

 

 

 

次にNーノーチラス号も離脱ルートに入った。

 

エレクトラ「Nーノーチラス号も追撃部隊を振り切りました!」

 

ネモ船長「残るプトレマイオスは援護する!」

 

エレクトラ「了解!」

 

その後、すぐにプトレマイオスを離脱ルートに入った。

 

レーネ「プトレマイオスも追撃部隊を振り切りました!」

 

スメラギ「すぐに逃げましょう!」

 

よし、これで...。

 

サーシェス「簡単に逃すとでも思ってんのかの‼︎」

 

なっ⁉︎プトレマイオスの前にアルケーガンダムが現れただと⁉︎

 

ニール「アリー・アル・サーシェスか!」

 

スメラギ「振り切って!」

 

ミレイナ「む、無理です!相手が早すぎるです!」

 

刹那「このままではトレミーが...!」

 

九郎「アル、姫さん...やるぞ!」

 

アル「!...おう!」

 

瑠璃「はい!」

 

デモンベインがアルケーガンダムの下まで移動した...。

 

九郎「姫さん、レムリア・インパクトを頼むぜ!」

 

瑠璃「わかりました、大十字さん。術式解凍、ナアカル・コード送信!」

 

アル「ぶちかませ、九郎!」

 

九郎「はぁぁぁぁぁっ...!光射す世界に、汝等闇黒、淒まう場所無し!渇かず、飢えず、無に還れぇぇっ!レムリアァァ...インパクトォォッ‼︎」

 

アル「昇華ー‼︎」

 

サーシェス「ば、バカなぁぁぁっ⁉︎」

 

レムリア・インパクトという技でアルケーガンダムを吹き飛ばしたが、既にデモンベインを取り囲むようにミスルギの部隊がいた。

 

メル「九郎さん!」

 

九郎「へっ、こんな数でデモンベインを止められると思うなー‼︎」

 

九郎「レムリア・インパクトの連打版行くぜ!」

 

アル「それも悪くない!」

 

瑠璃「ナアカル・コードを送信!」

 

九郎「光射す世界に、汝等闇黒、淒まう場所無し!渇かず、飢えず、無に還れぇぇっ!レムリアァァ...ディレイィィ...インパクトォォッ‼︎」

 

アル「昇華ー‼︎」

 

マリーメイア軍「な、何だこの力はー⁉︎」

 

九郎「見たか!デモンベインの力を!」

 

デモンベインはレムリア・インパクトを周りの部隊に次々と撃ち込み、最後に部隊は一斉に爆発した...。

 

シモン「トンデモない威力だな、九郎!」

 

九郎「まだまだ、デモンベインのチカラはこんなもんじゃねえぜ!」

 

倉光「よし、今の内に離脱する。急ごう!」

 

アンジュ「(さようなら、ミスルギ皇国...私の故郷...。もう私に帰る場所はない...。この国は...私の敵だから...)」

 

戦艦に続き、俺達も撤退した...。

 

エンブリヲ「(フフフ...面白い事になってきたよ...。それだけではない...。私のずっと求めていたものが見つかったかも知れない...)」

 

?「上機嫌だな、エンブリヲ」

 

エンブリヲ「君も得るものがあっただろう?標的とその仲間達を見る事が出来たのだから」

 

?「...お前には感謝している」

 

エンブリヲ「それには及ばないさ。(今ここにある全ては私のために存在しているのだからね...。ウルトラマンキングの目を掻い潜り、ようやく出来た事なのだ...。失敗するつもりはない...)」

 

 

 

 

ーアニエス・ベルジュです。

 

僕達はミスルギ皇国から離脱した後、それぞれの艦へ戻り、Nーノーチラス号の格納庫に集まった。

 

アイーダ「...メガファウナから連絡が入り、向こうの無事も報告されたわ」

 

舞人「とりあえず、これで一安心ですね」

 

ワタル「でも、結局...ドアクダー軍団は出て来なかったね」

 

シバラク「あれだけ大暴れしたのに奴等が出て来なかったとなると...」

 

リュクス「ミスルギがドアクダーに支配されているという線はなさそうですね」

 

ゼロ「でも、そうだとしたら、ますますミスルギの戦略ってもんがわからねえぜ...!」

 

ジャンボット「異界人を帰還させる方法はともかく、ドアクダーと同じくらい悪い奴がミスルギのトップとしているのだろうな」

 

レイ「そいつが世界征服を企んでいるというわけか...」

 

トオル「ミスルギのトップ...。あのジュリオという人の事ですね...」

 

しんのすけ「あの人...アンジュお姉さんのお兄ちゃんなんだよね...」

 

すると、アンジュが歩いてきた...。

 

アンジュ「気にしなくていいよ、しんのすけ。あんな奴は、兄でも家族でも何でもない」

 

エメラナ「アンジュ...」

 

セシリー「何て言えばいいか、わからないけど...」

 

アンジュ「そんな顔しないでよ。シルヴィアの事も、もう吹っ切ったから...」

 

モモカ「ですが...」

 

アンジュ「それよりいいの、モモカ?私に付き合うって事はミスルギを捨てる事になるのよ」

 

モモカ「どこまでもお供させていただきます。アンジュリーゼ様のお側が、このモモカの居場所ですので」

 

アンジュ「ありがとう...」

 

ヒルダ「強がりはみっともねえな、イタ姫」

 

アンジュ「ヒルダ...」

 

ヒルダ「早く泣き叫びなよ。それを見るのが、あたし達の楽しみなんだから」

 

アンジュ「残念だったわね、ヒルダ。あなたが警告してくれたおかげでそれ程のショックはなかったみたい。それに私...新しい目標が出来たから、泣いてる暇なんてないの」

 

ヒルダ「目標?」

 

アンジュ「生きる意味って言ってもいいわ」

 

ヴィヴィアン「それってエクスクロスで戦うことか?」

 

アンジュ「確かにノーマにあるのは戦いだけだから、それは当たらずとも遠からずね。でも戦いが終われば、存在する意義もなくなる...。要するに、この世界には最終的にノーマの居場所なんてものはないのよ」

 

サリア「仕方ないじゃない...」

 

ヒルダ「それがノーマってもんだからな...」

 

アンジュ「あなた達は、それでいいの?誰かが勝手に決めたルールに従って、一生負け犬として暮らすのがお望み?」

 

ヒルダ「けどよ...」

 

アンジュ「まったく...バカバカしくって笑えてくるわ...!偏見と差別に凝り固まった愚民ども...ノーマってだけでバカみたいに否定しか出来ない...。マナが使えないのは、そんなにいけない事...?違ってちゃ...いけないの?全てが嘘っぱちなのよ、あのミスルギって国は!家族とか...友情とか...絆なんて...!ああーっ!」

 

ヒルダ「お、おい...!」

 

ヴィヴィアン「アンジュが切れた!」

 

アンジュ「友情が素晴らしいとか、絆こそが美しいとか、見せかけの繁栄の中で平気で口走ってた自分を殴りたくなったわ!」

 

ヒルダ「お前...バカ?」

 

アンジュ「ほんと、バカよ!どいつもこいつもバカばっかり!世界は腐ってるわ!...壊しちゃおっか、全部...?」

 

こ、壊す...⁉︎

 

クリス「ぜ、全部って...⁉︎」

 

ロザリー「世界をぶっ壊すって事か⁉︎」

 

エルシャ「それがアンジュちゃんの目標...」

 

サリア「アンジュの生きる意味...」

 

アンジュ「少なくともマナの国の中心にいるミスルギは潰す...!私を虐げ、辱め、貶めることしか出来ない世界なんて私から拒否してやる...!こんな...腹立たしくて、苛立たしくて、頭にくる世界...!」

 

オルガ「気に入ったぜ、アンジュ」

 

そこへ、鉄華団の少年達が来た。

 

シノ「世界をぶっ壊すか...面白い事を考えるな!」

 

ラフタ「否定されたんだもの、当然よ!」

 

アストン「奴等は痛い目を見ないと気が済まないだろうからな」

 

明弘「そうだな」

 

三日月「その気なら、俺達も協力するよ」

 

アンジュ「ありがとう、三日月」

ヒルダ「ふ...ふふ...。ふふふ...ははははは!気に入ったよ、イタ姫...いや、アンジュ」

 

アンジュ「やる気になったみたいじゃない、ヒルダ」

 

ヒルダ「まあな...。お前のバカが、あたしにも伝染したみたいだよ。あたしもぶっ壊してやるよ!脱走したあたしを逮捕したポリ公共もこの世界のルールも何もかもな!」

 

ロザリー「あ、あたしもやるよ!いつまでもドラゴンと戦わされるなんて真っ平御免だ!」

 

エルシャ「そうね...。アルゼナルの幼年部の子供達に未来や希望をあげたいし」

 

クリス「で、でも...」

 

サリア「落ち着いて、みんな!アンジュの口車に乗っちゃダメよ!」

 

アンジュ「あなたでも止められないよ、サリア。このエクスクロスに来た事でみんな、自由の味を知っちゃったから。そうなるとエクスクロスがミスルギに追われているのは好都合...!みんなの力を使えば、やってやれない事もない!」

 

アイーダ「私達を利用するつもり⁉︎」

 

アンジュ「あなた達だって身にかかる火の粉は払わなきゃならないし、丁度いいじゃない」

 

アミダ「これは一本取られたね」

 

シン「俺もミスルギのやり方には腹が立ってる!協力するぜ、アンジュ!」

 

アルト「ミスルギにはまだランカがいる...壊すのはともかく、いずれ決着をつけなきゃならないだろうからな!」

 

九郎「どうせ放っておいても向こうが襲ってくるんなら、受けて立ってやろうぜ!」

 

瑠璃「私も協力させていただきます」

 

箒「私達もだ!」

 

一夏「いいのか?」

 

ラウラ「借りを返さなければ気が済まん」

 

楯無「という事よ、一夏君」

 

アンジュ「決まりね。みんな、これからもよろしく!まずは、あのイケ好かないジュリオを叩くよ...!」

 

すると、タスクという少年が来た。

 

タスク「...ミスルギのトップはあのジュリオ・飛鳥・ミスルギじゃないよ」

 

アンジュ「タスク...」

 

ヒルダ「そう言えば、お前...誰だよ?」

 

タスク「俺は...タスク。さっきも言った通り、アンジュの騎士だよ」

 

マサオ「騎士って...?」

 

ミラーナイト「その人を守る事を専任とする者って意味だと思います」

 

カレン「あんた...アンジュとどういう関係なの?」

 

タスク「一週間を一緒に寝泊まりした仲だよ」

 

嘘⁉︎

 

サリア「な、何ですって⁉︎」

 

ヒルダ「どういう事だよ、アンジュ⁉︎」

 

アンジュ「あなたに言われる筋合いはないわよ、ヒルダ!元はと言えば、あなたのせいなんだから!それより、タスク...。さっきのミスルギのトップの話...どういう意味よ?」

 

タスク「ミスルギの...マナの国の本当の支配者の名前はエンブリヲ...」

 

アンジュ「エンブリヲ...」

 

タスク「俺は今日までジルの指示でミスルギの情報収集をしていた...。その中で、エンブリヲの名前も聞かされたんだ」

 

サリア「あなた...司令の何なの?」

 

タスク「それは彼女の口から聞けばいい」

 

アンジュ「エンブリヲ...。それがミスルギの支配者...」

 

ルルーシュ「アンジュも心当たりがないようだな...」

 

アンジュ「...ルルーシュ...。今回の作戦の発案者はネモなのよね...?」

 

ルルーシュ「ああ...」

 

アンジュ「...行ってくる」

 

ジャン「どこに行くんです、アンジュさん⁉︎」

 

ナディア「まさか...!」

 

アンジュ「そのまさかよ。きっと、あの男は何かを知っている。それを確かめてくる」

 

 

 

 

 

ーアンジュよ。

 

そして、私はNーノーチラス号のブリッジに入った。

 

ネモ船長「...それが無断でブリッジに入り込んだ理由か...」

 

アンジュ「私は、あなたの部下じゃない。雇い主として気に食わなければ、解雇にすればいい」

 

ネモ船長「そうだな...」

 

アンジュ「あなたとジルの間には明らかに何かの関係がある。そして、異界人でありながら、あなたはミスルギの地理に関して情報があった」

 

ネモ船長「だから、そのエンブリヲなる者についての何かを知っていると言いたいのか...」

 

アンジュ「その答えは?」

 

ネモ船長「君に話すことは無い」

 

アンジュ「いいわ。どうせ、そう言うのは予想していたから。だけど、はっきりさせておく。もし、そのエンブリヲがミスルギの支配者だとしたら...。私は、その男ごと、あの国を壊す...!」

 

ネモ船長「君の意思は理解した。それが私にとって利益となるのなら、協力しよう」

 

アンジュ「了解よ。...とりあえず、雇用の関係は続けられるみたいね」

 

ネモ船長「扉の向こうに隠れている者も、それでいいかな?」

 

すると、扉が開き、ジャンとナディアが入って来た...。

 

ジャン「...すみません。盗み聞きをするつもりはなかったんですが...」

 

ナディア「...」

 

ネモ船長「アンジュの事が心配だったようだな」

 

ナディア「それもあります...。そして、あなたがどう答えるかを知りたかったんです」

 

ネモ船長「...」

 

ナディア「いつも通りでしたね。そうやって、あなたは何も話してくれない...」

 

ネモ船長「何と言われようと、これが私のやり方だ。(ナディア...。お前のブルーウォーターを狙って、エンブリヲも動き出す...。だが、お前は私が守る...。父として...そして、王として...)」

 

 

 

 

 

ーアマリ・アクアマリンです。

 

私はホープスの作り出した空間でホープスと話をしようとしています。

 

ホープス「...お話とは何です、マスター?」

 

アマリ「あなたは...何のためにアンジュさんに協力したんです?」

 

ホープス「ご存知の通り、私が教団を脱走したのは、自由を得るためであり...また、その自由で知的好奇心を満たすためでもあります。今回のミスルギ侵入作戦は謎に包まれたミスルギ皇国の暗部を見られると思ったまでです」

 

アマリ「嘘を言うのはやめてください。少なくとも、半分は偽りですよね」

 

ホープス「...とおっしゃられますと?」

 

アマリ「あなた...アンジュさんが妹に裏切られるのを知っていたんじゃありませんか?」

 

ホープス「それでしたら、ルルーシュ様、ノブナガ様達も同じです。私だけが責められるいわれはないのでは?」

 

アマリ「あの人達はアンジュさんのためにやった事で彼女を守るための算段もつけていました。でも、あなたは事の成り行きを面白半分で見物するためにアンジュさんに協力したのではないですか?」

 

ホープス「ご冗談を。そのような悪趣味な事を何故、私が?」

 

アマリ「その答えはあなたに聞くしかないでしょう」

 

ホープス「悲しくなりますよ。まさか、そのような目で私を見ていたとは」

 

アマリ「誤解でしたら、謝ります...。でも、ホープス...。私は、あなたの事がわからなくなってきています...」

 

ホープス「あなたは今、怒りで混乱しているのです...無茶ばかりをする零様に対する...怒りでね...」

 

アマリ「...」

 

 

 

 

 

ーリボンズ・アルマークだよ。

 

エンブリヲが部屋を出た後、僕はある人物の下へ向かった。

 

リボンズ「気分はどうだい?クーデリア・藍那・バーンスタイン...」

 

クーデリア「...」

 

リボンズ「君もエンブリヲに花嫁候補として捕らえられたはずだよね?逃げようとは思わないのかい?」

 

クーデリア「逃げずとも...必ず、三日月達が助けに来てくれます...」

 

?「だが、彼等はミスルギを発ったようですよ」

 

クーデリア「あ、あなたは...!」

 

リボンズ「君がここに来るなんて、珍しいね...。マクギリス・ファリド」

 

マクギリス「彼女は私の世界の人間なのだから、当然だ」

 

クーデリア「どうして、あなたまでミスルギ皇国に協力するのですか!」

 

マクギリス「私は...知ってしまったのですよ。復讐をね...」

 

クーデリア「ふ、復讐...⁉︎」

 

マクギリス「ええ、そうです...。(待っていろ、ガエリオ...。お前は私が必ず、殺す...!)」

 

復讐か...。惨めだな...。

 

 

 

 

 

 

 

ー新垣 零だ。

 

俺はNーノーチラス号の医療室でメルにシルヴィアから受けた傷の治療をしてもらっていた。

 

メル「全く...無茶しすぎです!」

 

零「ごめんって...痛っ⁉︎」

 

メル「我慢してください!」

 

いや、鬼か...。

 

治療が終わったのと同時にアマリが部屋に入ってきた。

 

零「アマリ...?ホープスとの話は終わっ...」

 

ーパシン!

 

...え...?俺...アマリにビンタされたのか...?

 

零「...何すんだよ?」

 

アマリ「いい加減にして...!」

 

零「...?何だよ、ホープスとの話でイラついたから八つ当たりか?」

 

アマリ「そんなボロボロになってまで...どうして、あなたは無茶をするの⁉︎」

 

零「...それは...」

 

アマリ「...そうだよね、あなたは私が心配していても何も思ってないのよね」

 

...あ?

 

アマリ「私達は違う世界の人間なのだから」

 

メル「アマリさん‼︎」

 

メルの怒鳴り声と同時に俺は机を力強く叩き、立った。

 

零「...俺がお前の心配に気づいていないとでも思ったのか?」

 

メル「零さん...」

 

零「俺だって、お前を心配してんだ...そんな俺が気づかないわけないだろ⁉︎自分ばかりが心配していると思うなよ‼︎」

 

アマリ「...そんな事、わかっているわ!だけど、どうして零君が傷つくの⁉︎」

 

零「俺が傷つかなければアンジュがどうなっていたかもわからないとしてもか?」

 

アマリ「...!」

 

零「お前は俺が無事だったら、他の奴らは傷ついてもいいのか?アンジュが傷ついてもいいってのかよ⁉︎」

 

アマリ「そんな事言ってないでしょ⁉︎」

 

零「遠回しにそう言ってるようなもんじゃねえか!」

 

メル「も、もうやめてください!二人共!」

 

メルが止めてきたが俺達は止まらない...。

 

零「お前はアンジュ達を仲間だと思ってねえのかよ⁉︎あいつらがどうなってもいいのかよ⁉︎」

 

アマリ「そんな事...!」

 

零「エクスクロスでみんなといて...お前は何も感じなかったのかよ⁉︎仲間としての感情を‼︎」

 

それを言った俺の頰をまたアマリが叩き、俺はハッとなる。

 

怒りで気づいていなかったが、アマリの目元には涙が浮かんでいた...。

 

アマリ「私が...何も思ってないわけなんてないじゃない...酷いよ、零君...!」

 

そのまま、アマリは走り去ってしまった...。

 

メル「アマリさん!」

 

零「...」

 

メル「零さん...」

 

零「悪いな、メル...。ちょっと一人にさせてくれ」

 

メル「...はい...」

 

メルもこの部屋に出た後、俺は壁を殴りつけた。

 

零「違う...違う違う、違う‼︎...」

 

俺は気づけば、涙を流しながら、何度か壁を殴り、その後、背中を壁につけて座り込んだ...。

 

零「あんな事を言うつもりはなかったんだ...なのに俺は...俺はぁっ...!」

 

その後、俺は一人で泣き続けた...。アマリも泣いているであろうに...。俺は追いかける事が出来なかった...。

 





ー中断メッセージ

〈刹那とノブナガとゼロとタスク〉

刹那「此処で中断するようだな」

タスク「ゆっくり休んで、またプレイしてね」

ノブナガ「このような所で止めるとは...まだまだだな」

ゼロ「プレイヤーにはプレイヤーの事情ってものがあるんだよ!」

タスク「ゲーム進行中にプレイヤーが倒れてゲームができなくなるのは嫌だろ?」

ノブナガ「それもそうだが...」

刹那「だったら、祈ろう...。プレイヤーが戻ってくる事を...」

ノブナガ「...是非もなし。待っているぞ、プレイヤー」

ゼロ「じゃあな!また、みんなで暴れようぜ!」

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