スーパーロボット大戦X ー輝きの翼ー   作:カイト・レイン

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はじめに言っておきます!

今回、零の登場は少なく、アマリも出ません!

それではどうぞ!


ボーナスシナリオ3 姫様奮戦記

 

「...皆様、私の研究室へようこそ。ここでは大きな戦いの合間に起きた小さな日常を振り返ってみます。これから私が語るのは、Nーノーチラス号が合流された頃のお話です。海賊部隊メガファウナ...。それを率いるドニエル艦長は何かと気苦労が絶えないようです...」

 

 

ーーNーノーチラス号と合流した一行は戦力を飛躍的に増大させた。しかし、その裏でメガファウナ艦長のドニエルは、大きな悩みを抱えていた...。

 

 

 

 

 

ーどうも、皆様...エメラナです。

 

私とセシリーさんはドニエル艦長に呼び出され、メガファウナのパイロット待機室に来ました。

 

セシリー「...お待たせいたしました、ドニエル艦長」

 

ドニエル「よく来てくれた、セシリー君、エメラナ姫。まずはかけてくれ」

 

エメラナ「では、失礼させていただきます」

 

セシリー「私も...失礼させていただきます」

 

ドニエル「その上品な言葉遣い...。やはり、君達が適任だな」

 

セシリー「と、おっしゃられますと?」

 

ドニエル「実は、こうして二人に来てもらったのは折り入って頼みがあるからなのだ」

 

エメラナ「私達二人に...ですか?」

 

ドニエル「優雅な物腰とどことなく溢れる気品...。それを見込んで頼みがある。君達にアイーダ姫様の教育係をお願いしたい」

 

セシリー「アイーダさんの教育...ですか...?」

 

ドニエル艦長の話を聞いた後、私達は彼の勢いに負けて承諾してしまい、悩み、メガファウナの格納庫で話しています...。

 

セシリー「どうしましょう...」

 

エメラナ「ドニエル艦長の勢いに負けて承諾してしまいましたけれど、私達に出来るのでしょうか...」

 

セシリー「アイーダさんの名誉もあるだろうから、シーブック達にも相談できませんし...」

 

すると、マーベルさん、リュクスさん、チャムが心配して問いてきました。

 

マーベル「どうしたの、二人共?」

 

エメラナ「マーベルさんにリュクスさん...それにチャムも...」

 

チャム「二人共...ため息ついてたね」

 

リュクス「何かお悩みゴトですか?私達でよければお話をお聞きします」

 

セシリー「...では、お言葉に甘えさせていただきます」

 

エメラナ「マーベルさんとリュクスさんはプリンセスと呼ばれる人間とはどうあるべきだと思われます?」

 

マーベル「プリンセス...?」

 

リュクス「と、突然どうしたのですか...?」

 

私達はマーベルさん達に事を話しました。

 

マーベル「...なるほど。突撃娘のアイーダに頭を悩まさせたドニエル艦長があなた達に依頼したのね...」

 

セシリー「はい...」

 

リュクス「政府高官の娘...その様な人が前線に出て、怪我でもされてしまってはドニエル艦長のさも困ってしまうというわけですね...」

 

エメラナ「ですが、アイーダさんもお遊びで戦っているわけではないでしょう...。安請け合いした自分が情けないです...」

 

セシリー「そんな...エメラナ姫が悪いわけでは...」

 

リュクス「いいえ...。困っている艦長を見て、引き受けたあなた方は立派ですよ」

 

エメラナ「私達は...どうすれば、よいのでしょうか...?」

 

マーベル「そうね...」

 

チャム「お姫様のお手本を見せればいいと思うよ」

 

セシリー「お手本...?」

 

ユイ「そういう事でしたか」

 

アンジュ「それで私達を呼んだわけね」

 

セシリー「アンジュにユイ...?」

 

チャム「知らなかった、セシリー?アンジュってお姫様だったんだよ」

 

セシリー「え⁉︎」

 

アンジュ「驚きすぎだよ、セシリー。無理もないけど...」

 

ユイ「お姫様の頃のアンジュは品も良くて、可愛かった思い出がある!」

 

アンジュ「ふーん、じゃあ、今は可愛くないって事?」

 

ユイ「そ、そうは言ってないよ!」

 

セシリー「...ごめんなさい、アンジュ...。ちょっと意外すぎて...」

 

アンジュ「まあ、いいわ。頼ってくれた以上、私のやり方でアイーダを鍛えてあげるわ」

 

...あれ、目的が違う様な...。

 

エメラナ「鍛える⁉︎」

 

ユイ「あ、それでしたら、あの人にもお声をかけておいたよ」

 

あの人...?

 

 

 

ボーナスシナリオ3 姫様奮戦記

 

 

 

ーユインシエル・アステリアです。

 

アイーダさんを含めた私達は出撃しました。

 

ちなみにエメラナ姫はグラタンに乗せてもらっています。

 

アイーダ「...よくわからないまま、ここまで来ましたが、これは何の集まりなのですか?」

 

アンジュ「あなた達のための訓練よ」

 

アイーダ「訓練?」

 

ユイ「アイーダさんの成長を願っている方からの依頼です。...そうですよね、セシリーさん、エメラナ姫?」

 

エメラナ「え、ええ...」

 

アンジュ「アイーダ...。あなたには、より強くなってもらう必要があるわ」

 

アイーダ「それは私としても望む所です」

 

ナディア「アイーダさんはともかく、あたしは...」

 

アンジュ「口答えは許さないわよ、ナディア。あなた、この間の事で私達に借りがあるのを忘れてない?」

 

ナディア「でも...」

 

グランディス「そこまでだよ、ナディア。とりあえず、あんたはここに座ってな」

 

ナディア「...はい...」

 

レナ「いったい、これは何なの、ユイ?」

 

ユイ「特訓だよ」

 

レナ「と、特訓...?」

 

チャム「ワクワクするね、マーベル!アンジュなら、きっとアイーダを立派な戦士にしてくれるよね!」

 

マーベル「チャム...。あなた、セシリーの話を半分くらいしか聞いてなかったでしょ...」

 

リュクス「...でも、もしかしたら、アイーダさんには、この様なやり方の方が向いているかも知れませんよ」

 

マーベル「...そうみたいね」

 

チャム「どういう事?」

 

マーベル「まずはアンジュのお手並みを拝見しましょう。...セシリーとエメラナ姫も、それでよくて?」

 

セシリー「は、はい...」

 

エメラナ「構いません...」

 

アンジュ「じゃあ、模擬戦を始めるわよ!覚悟はいい⁉︎」

 

アイーダ「いつでも!」

 

アンジュ「行くわよ、突撃娘!」

 

模擬戦が始まり、お互い一歩も引かない攻防を続けましたが、ヴィルキスがGーアルケインに一撃を入れました。

 

アイーダ「くっ!」

 

アンジュ「どうしたの、アイーダ!突撃娘から後退娘に改名したらどう⁉︎」

 

アイーダ「その名で私を呼ぶ事は許しません!」

 

アンジュ「いい気合じゃない!さあ、二本目をやるわよ!」

 

ハンソン「ねえ、サンソン...」

 

サンソン「何だ、ハンソン...」

 

ハンソン「これって...お姫様修行なんだよね...」

 

サンソン「そう聞いてたけどな...」

 

ハンソン「もしかして、アル・ワースのお姫様って僕達の世界と全然違うものなのかもね...」

 

グランディス「こんな世の中だからね。お姫様に必要なのはドレスじゃなく、ピストルなんだろうさ...」

 

ナディア「...」

 

グランディス「やっぱり、戦うのは嫌かい?」

 

ナディア「はい...」

 

グランディス「でもね、ナディア...」

 

ハンソン「ちょっと待った、姐さん!何か来る!」

 

現れたのは...ネオ・アトランティスのロボット...⁉︎

 

サンソン「ネオ・アトランティスかよ!」

 

レナ「大した数じゃない!あのぐらいなら、私達だけで勝てるわ!」

 

アイーダ「レナちゃんの言う通りです!行きますよ、皆さん!」

 

セシリー「(敵全体の戦力がわからないのだから、ここはもっと慎重に対処すべきでは...)」

 

エメラナ「セシリーさん?」

 

セシリー「...大丈夫です。やれます」

 

アイーダ「戦力は、こちらが上です!各機、速やかに敵機の迎撃を!」

 

アンジュ「突撃娘の本領発揮ね」

 

アイーダ「アンジュ...!」

 

アンジュ「了解!命令通り、突撃します!」

 

 

 

 

戦闘から数分後のことでした...。

 

チャム「何か来るよ!」

 

リュクス「敵の増援ですか⁉︎」

 

現れたのはキャピタル・アーミィのモビルスーツでした...。

 

ユイ「キャピタル・アーミィ!」

 

アイーダ「これ辺りにも部隊を展開していたようね...!」

 

マーベル「気をつけて!別方向からも来る!」

 

今度はオーラバトラーというものですか⁉︎

 

チャム「ドラムロだ!」

 

マーベル「ドアクダー軍団に雇われた兵達...!」

 

グランディス「一つ一つは大した戦力じゃないが、こうも重なると鬱陶しい!」

 

アンジュ「ここから救援を呼んでもすぐには来ない!やるしかないよ!」

 

セシリー「(私があの時、注意をしていれば、こんな事には...)」

 

アイーダ「セシリー...」

 

エメラナ「...」

 

私達は戦闘を再開しました...。

 

 

 

 

だんだんと数に苦戦する私達...。

 

サンソン「くそっ...!このままじゃどん詰まりだぜ!」

 

ハンソン「姐さん!後ろから撃たれる覚悟で逃げるしかないよ!」

 

グランディス「それを決めるのは、あたしじゃないよ!」

 

アイーダ「...」

 

セシリー「ごめんなさい、アイーダさん...」

 

ユイ「セシリーさん...」

 

セシリー「私があの時、後退を進言していれば...」

 

エメラナ「そんな事ないです!」

 

アイーダ「そうです。すべての責任は、皆を率いる立場にある私にあります」

 

エメラナ「あ、アイーダさん...」

 

アイーダ「だから、大丈夫です。私の生命と誇りを懸けて、あなた達を守ってみせます。それが私の務めです。来なさい、ならず者!あなた達は、このアイーダ・スルガンが相手をします!」

 

セシリー「アイーダさん...!」

 

チャム「アイーダ...格好いい...」

 

アンジュ「言ってくれるじゃない...。ただの突撃娘じゃないって事ね」

 

アイーダ「間違えないで、アンジュ。私は突撃して勝利を掴む者です。そのために私は自らの身体を張ります」

 

ナディア「アイーダさん...死ぬのが怖くないの...」

 

グランディス「そんな事はないさ。ああやって威勢のいい事言ってるけど、あの子は今、恐怖と戦っている」

 

エメラナ「そこから逃げない...。それがアイーダさんの誇りなんですよ」

 

ナディア「...私には...よく分かりません...」

 

グランディス「誰かを傷つけたり、誰かに傷つけられたりするのが嫌いなあんたにはわからないかもね...。でもね、ナディア...。誰だって譲れないものってのを持っている...。それだけは理解しな」

 

ナディア「...はい...」

 

セシリー「アイーダさん...」

 

アイーダ「...とは言ったものの私一人では、この状況を打破できるとは思っていません。手を貸してくれますか、セシリー?」

 

セシリー「はい...!」

 

アンジュ「やるよ!アイーダ、みんなに気合を入れて!」

 

アイーダ「各機、戦いはここからです!私達は絶対に生きて帰ります!」

 

ユイ「了解!」

 

アイーダ「行きます!各機は私には続きなさい!」

 

戦闘再開です!

 

 

 

〈戦闘会話 リュクスVS初戦闘〉

 

リュクス「(アイーダさんの勢いがセシリーさんの生真面目なモヤモヤを吹き飛ばしました...これなら、もう大丈夫ですね)」

 

 

〈戦闘会話 ユイVS初戦闘〉

 

ユイ「私達もアイーダさんに負けてられないよ、レナ!」

 

レナ「ええ!私もユイを引っ張ってみせる!」

 

 

 

 

私達は敵を全滅させました...。

 

アンジュ「終わったわね...」

 

アイーダ「この勝利は、皆さんの頑張りのおかげです」

 

エメラナ「アイーダさん...」

 

チャム「見て!メガファウナが来たよ!」

 

チャムの言う通りにメガファウナが来ました。

 

零「ようやく見つけたぞ!」

 

ベルリ「無事ですか、アイーダさん!」

 

アイーダ「何とか」

 

ミラーナイト「姫様もご無事ですか⁉︎」

 

エメラナ「大丈夫ですよ、ミラーナイト」

 

シーブック「あの残骸...。かなりの敵の数がいたようだけど...」

 

ドニエル「姫様!また勝手をされて!」

 

セシリー「いいえ、ドニエル艦長。アイーダさんは立派に自らの務めを果たしました」

 

エメラナ「ドニエル艦長にもご覧になって欲しかったですよ。アイーダさんの姫様ぶりを」

 

ドニエル「そ、そうか...」

 

アイーダ「ですが、少々疲れました。帰還しましょう、皆さん」

 

セシリー「了解です」

 

チャム「アイーダのオーラ...!シーラ様やエレ様みたい!」

 

リュクス「良きオーラです」

 

マーベル「タイプは違うけれど、彼女はプリンセスの...人の上に立つ者の資質を持っているわ」

 

レナ「マーベルは気づいていたの?」

 

マーベル「まあね...。ドニエル艦長が望む方向ではないかもしれないけど、彼女はきっと立派なプリンセスに成長すると思うわ」

 

私達はメガファウナに戻りました...。

 

 

 

 

ーエメラナです。

 

私とセシリーさんはドニエル艦長に報告をする事になりました。

 

ドニエル「その...セシリー君、エメラナ姫...。姫様の方は...どうなのかね?」

 

セシリー「ご安心ください、ドニエル艦長」

 

ドニエル「おお!うまくいったのか⁉︎」

 

エメラナ「うまくいくも何もその必要はありませんでした」

 

ドニエル「え...?」

 

セシリー「アイーダさんは、まごう事なくプリンセスの素質を持っておられる方です。私達のような未熟な人間があの方に教えるような事はなく...」

 

エメラナ「むしろ、大切な事を学ばせていただきました」

 

ドニエル「そ、そうか...」

 

セシリー「今回の訓練に参加したマーベルさんやユイ、アンジュも同じように思った事でしょう」

 

ドニエル「う〜ん...。少し信じられないが...」

 

エメラナ「今はまだ未熟な所もあるかも知れませんが、必ずあの方は誰もが認めるプリンセスに成長されると思います」

 

ドニエル「成長...か...。そうだな。君達がそこまで言うのなら、その日が来るのを待ってみるとしよう。それまで私の神経がもつか、わからんがな...」

 

セシリー「(ありがとうございます、アイーダさん...?私は今日、あなたから大切な事を学びました...。ロナ家を捨てた私にあなたのような役割を求められる事はもうないでしょう...。でも、もしそのような事になったのなら、私もあなたのように自らが先頭に立ち、皆を導く事を誓います...)」

 

セシリーさん...いい笑顔です!

 





アンジュの過去を知らない人がアンジュは元お姫様と言われれば誰でも驚きますよね...。

次回もお楽しみにしてください!

次作のスパロボTの小説について、どれの方がいいでしょうか?

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