「あ、氷鉋君こっちこっち」
「氷鉋君スプライト買ってくれた?」
「おう、130円な」
「あ、奢りじゃないんだ」
「そんなことしてみろ、オレの財布はあっという間に空だぞ」
「うん、そうだね。ありがとう」
「んで本音さんは確かおしるこだろ?100円だった」
「わーい!はい、ひがのんありがと~えへへ」
何この娘カワイイ・・・・じゃなくてなぜこの時期におしるこなんだ。というかなんで売ってんだIS学園よ。さて、座る・・・・か・・・・え?まさかそこぉ?嘘だよね?
「あ、氷鉋君はここね?セシリアは私の右ね?拒否権はないよ?」
「うぐぐ・・・交換は・・・」
「「やだ」」
嫌な予感は当たるもんだな。・・・・何この人たち怖いんだけど。状況を説明すると、座席が相川さん、オレ、谷本さん、セシリアさんの順で、オレの真後ろに本音さんだ。なんでだろう、なぜか、怖い。やっぱソロ席が良かったなあ・・・
なるほど、いきなり零落白夜で攻めるのか・・・で、一振りしてすぐ仕舞って雪片で青龍刀とやりあうんか。確かにそれならSEが減りまくるってことはないな。おっと、今度は距離を取ろうとしているのか。こりゃドッグファイトだ・・・ってそこで衝撃砲か!すれすれだが、回避できた・・・ってああ、一夏君止まるな!それは止まったら狙われ続けるぞ!ひたすら避けるゲームになるぞ!近づけ!ゼロ距離なら白式の間合いだぞ!・・・・ん?お互い止まって向き合っているぞ?
『鈴、本気でいくからな』
『なによ!そんなこと当たり前じゃない!とにかく格の違いってのを見せてあげるわ!』
今度は剣同士のドッグファイトが始まった。ああ、一夏君は
「氷鉋君って野球観戦をしているお父さんみたいなテンションだね~」
・・・・ちょっと大人しくします。はい。だが、そういうわけにはいかなくなった。なにせ、一夏君が甲龍の後ろをとり、一気に決める直前に上からのビームがアリーナの防御壁を破ったのだ。そして、地面に衝突、炎上した。で、こういうときって年頃の女子がこんな状況になるとテンパって凄いことになるんだよな・・・
「な、なに?」
「攻撃が逸れたの?」
「地震?」
おい待て最後、地震は絶対にないだろ!地震が上から来たら怖いよ!
「なに?何が起きましたの?」
「待ってセシリアさん、今は騒いじゃダメだ。大声も絶対だめだ。こんな時にそれをしたら皆にうつる」
「す、すみませんでしたわ・・・」
『試合中止!織斑、
織斑先生の退避命令、そしてアリーナ観客席の防壁が降りる。すると一斉に「キャー」と叫ぶ。正直、うるさい。・・・谷本さんや相川さんだって泣きそうなのを我慢しているんだから、黙っていてほしいんだが・・・いや、この二人が異常なだけか。
「扉が開かない!なんで!開いてよ!」
「おいおい、扉が開かないうえに敵はどこにいるかすら分からないのか?おまけにアリーナの防壁を破る攻撃だと?詰みじゃねーか」
ー 警告! ステージ中央に熱源 所属不明のISと断定 ロックされています ー
突如黒夜から警告メッセージが出てきた。展開していないのに・・・ってそうじゃない!狙っているのか、
「本音さん!その後ろと両隣!前の二人も早くどけ!攻撃が来るぞ!」
本音さんの隣と後ろにいる生徒に大声でどいてもらい、相川さんと谷本さんをセシリアさんに突き飛ばす。名前も知らない人がこっちに来てる!?来るなと言ったのに!悪いとは思うけど、状況が状況だから、蹴り飛ばす。大丈夫、腹を足裏で狙ったから痛いかもしれないけど後々へ痣が付くわけではない。
ー 警告! 高熱源体急速接近 所属不明ISによるものと断定 回避推奨 ー
っく!黒夜による2回目の警告が来た!前二人の席を全力で蹴って・・・よし、逃げてくれた!あとはオレか!・・・・って間に合わない!?
「ひがのん!」
「うぐっ」
後ろから押し倒されたことで高熱源体、もとい高エネルギービームを避けることができた。ビームに当たった席はドロッドロに溶けたけど、オレは生き延びた。・・・・そういえば本音さんは!良かった、隣にいた・・・・・・え?
本音さんは左側の結んである髪の毛のと髪留め、後ろに伸びてる長い髪の毛が一部、制服の左肩と長いスカートの左側が溶けてなくなっていた。さらに、左肩と足の素肌がだんだん白くなっている。これは、不味いやつだ。最悪痕になる。そして頭からは押し倒したときに床にぶつけたせいだろうか?血が流れている。しかも、さっきから頬をペシペシ叩いても反応がない。
誰のせいでこうなった?
なんで本音さんはオレを庇った?
どうして本音さんは火傷した?
どうして本音さんは怪我をした?
なぜ、なんで、どうして・・・・・
なぜって、なんでって、どうしてって、全部オレのせいじゃないか。こうなったのも。オレがここにいなければ、本音さんはこうならなかった。オレがISを展開していれば絶対防御で受け止めることができた。オレがもっと早く動けばこうならなかった。
じゃあ、どうすればいい?
いや考えろ!今オレができるのは、分かっているはずだ。なら、実行しろよ、氷鉋葵!
「織斑先生!IS、使います!」
『おい氷鉋!何言っている!何があった!』
あとで織斑先生の説教コースは確定だな。しょうがないか。だがせめてできることをする!
「相川さん谷本さん、本音さんを頼む!セシリア!手伝ってくれ!」
「「分かった」」
「このセシリア・オルコットに頼むんですから、後で埋め合わせをしてもらいますわよ?」
「幾らでもしてやるさ!おい、扉でたむろっている人たち!どけ!」
言葉遣いが悪くなっている気がするがそんなの今はどうでもいい!黒夜の右腕と近接ブレードを展開し、金属の自動ドアを切り裂き、右足を展開して扉を蹴り飛ばし、格納する。
「セシリア!この先通路が塞がれていたら《インターセプター》で開けろ!なるべく奥へ!避難誘導が終わるか学園教師と合流したらアリーナに!」
「了解ですわ!」
「氷鉋君は?」
「あれを止める。絶対にだ。相手はオレのようだしな」
奴はオレを望んでいるようだ。ならば・・・潰す。絶対に、潰す。ごめん黒夜、オレ個人のわがままに、付き合ってくれ。
< Yes, My lord. >
幻聴か?機械音声で誰かが、答えてくれた気がする。おかげで少し落ち着いた。さあ、
そしてオレは奴が開けた穴から飛び出し、黒夜を展開した。
本音さんを傷つけやがって!絶対に許さん!
というか葵の追い込みが軽い気がするんだが・・・もっと重くしたいなあ・・・あでもそうすると本音さんがマジで危ないからな・・・
~次回予告~
お願い、死なないで本音!あんたが今ここで倒れたら、作者や葵のメンタルはどうなっちゃうの?ライフはまだ残ってる。ここを耐えれば黒いあれに(葵が)勝てるんだから!
次回、本音死す。バトルスタンバイ!
※ただのおふざけです。