「あれか!」
外に出ると全身が黒に覆われていて、腕が地面に付きそうなほど長くて太いISがいた。・・・なんだこいつ?何処を見ても肌が少しも露出していない。腕はアンバランスなうえケーブルが出ている。そのくせ足は細い。本当にこいつがアリーナの防壁を壊したのか?と思っていると奴は左手をこっちに向けてきた。
「葵!避けろ!」
な!?この熱量、さっきのビーム!間違いない、こいつがやったのか!当たったら間違いなく絶対防御が発動していたな・・・って今度は肩かよ!ええい!避けるしかない!ってあれ?なんでやめたんだ・・・・え?お前その煙何なの?古いバスとかトラックが出す排気ガスみたいな黒い煙を出しながらこっちに飛んできたんだが・・・・まさかお前、そのゴツイ手で殴るつもりか!?それとも某ゴーレムみたいに上半身がくるくる回って叩くのか!?うわ、来たよ、うわ!
「葵!大丈夫か!そこから逃げろ!」
オープンチャット越しに一夏君の声が聞こえる。・・・んん?あれ、ここアリーナの地面?なんか体に衝撃が来たのは覚えているけど・・・というかあいつは一体何処へ・・・というかなんでオレは地面に?
答えは簡単だった。オレが、あいつによって、地面に叩きつけられたからだ。そしてあいつは今、両手のビーム砲をこっちに向けている。あ、これ逃げるの無理だ。黒夜が動かない。全く、動かない。当然あいつは撃ってきた。これ無理かな・・・
・・・・?おかしい、なんともないんだが・・・。というか一番気になるのは目の前に表示されている奴なんだが・・・
ー フィッティングが終了しました。確認ボタンを押してください。 ー
ま、いっか。確認ボタンを押すと大量の情報が流れてきた。・・・・・・ほうほう、なるほどなるほど、へえ、ほほう、うん、よし大丈夫、できる。ってあ、また両手で撃ってきた。ここは慌てず、盾を呼び出して、構える。
ナニコレすげぇ・・・・あのビームを完全に散らしやがったぞこの盾・・・因みに盾の名前は《アンチビームタワーシールド・ハイペリオン》という。色と形状は銃口を差すところを取ったフリーダムのラミネートアンチビームシールドそっくりだ。いいね!
「なあ葵!大丈夫か!?さっきから返事しないし2回もあのビームに当たっているし葵のISは形が変わるし・・・」
「ああ、大丈夫、問題ない。というか前よりも凄く使いやすい。オレの思い通りに動いてくれる。それより一夏、零落白夜はまだ使えるよな?」
「使えるけど、あと一回がギリギリだな」
「そっか。それでえっと・・・凰鈴音さん?」
「
「おう。だけどオレ一人じゃできないことだから、二人に手伝って欲しいんだ。いいかな?」
「分かった。なんでも言ってくれ」
「任せなさい!あれを倒せるならなんだってしてみせるわ!」
「ありがとう。それじゃあ、大雑把な話、一夏は最後まで待機。これは零落白夜の為だ。一番重要な仕事だから外さないで欲しいしタイミングが来るまで突っ込まないでほしいんだ」
「俺は最後まで温存?」
「うん」
「よし、やって見せる!」
「それじゃあ鈴だけど衝撃砲はまだ使えるよな?」
「当り前じゃない」
「合図をしたら一夏の背中に衝撃砲を最大出力で出してくれ。一夏はそれを使って瞬時加速をすればエネルギーを全部零落白夜に入れられるし奇襲もできる」
「ちょっと待ってよ!一夏に衝撃砲を背中に撃って大丈夫なの!?」
「鈴、俺は平気だ。瞬時加速なら使い慣れている。絶対に成功させるさ」
「そ、そう・・・・一夏がいいなら私はいいけど・・・でもそれだけ?」
「いや、その前に動きを止める。あのビーム砲に繋がっているケーブルとエネルギーを集束させているあの部分を片方切ってくれないか?」
「分かったわ。任せなさい!」
作戦は決まった。よし、やるか。
なんとタイミングがいいことに作戦会議終了とともに両肩のビームを撃ってきた。ビームは《ハイペリオン》に当たった瞬間に消えるから安心して近づける。あ、確認し忘れてた。ハイパーセンサーの一つを弄って生体反応感知モードにする。もしあのISに人が乗っていればそいつを生きたままにしないといけないからな。んで結果は・・・アリーナにいるISは4機、人は3人しかいない。・・・・え、もしかしてあれ、無人機?人がいない?なら多少やりすぎてもいいかな?
「一夏!鈴!あれには人が乗っていない!無人機だ!」
「な!どういうことよ!」
「気になるんだったら自分で確認しろ!」
「そっか、人がいないなら全力でやれるな」
よし、一夏も全力でと言っている。オレもやらないと!・・・・よし、斬るか。《ハイペリオン》を戻し、両手に《ストレートブレード・デュエル》を呼び出す。この《デュエル》、以前の近接ブレードよりも切れ味が上がっているらしい。まあスペックデータだけだけど。実際に上がっているかは知らないんだよな。そんなことはさておき、右肩のスラスターを吹かしてビームを避け、ケーブルをすれ違いざまに斬る!そして反転して今度はエネルギー集束部分を斬り距離を取る。鈴は・・・成功したか!よし、今度は足を潰す!両手の剣を戻し今度は左に《ハイペリオン》、右手には《アサルトライフル・ドレッドノート》を呼び出す。さらに背中にある二門の巨大な砲身と両膝にある砲身をそれぞれ前に出す。狙いは無人機の足、腿、腹だ。ん?お?お?まさか、やってくれるのか黒夜!マルチロックオンを!
・・・・なんやねあれ、おかしいやろ!両膝のキャノンと肩に乗っている奴は足を見事に撃ちぬいた。それはわかる。が、なぜ《ドレッドノート》の弾は無人機を貫通しているんだ?わけがわからないよ。おまけに被弾していないのにSEが減っている。なんでだよ!わけがわからないよ!・・・いや、逆に考えればチャンスか。なら先に無人機の肩の砲口を潰すか。《ハイペリオン》と《ドレッドノート》を仕舞い、《デュエル》を両手に再び出し、瞬時加速をする。
「一夏!準備!」
「おう!」
「衝撃砲準備完了!」
あっちは準備万端だな!・・・・よし、ゼロ距離!二振りの《デュエル》を両肩の砲口に突き刺して、上へ行く。・・・ぐっ、体があちこちが何故か痛い。なんでだろう?いや、今はそんなこと置いといて、これで準備は整った!
「行け一夏!」
「うおおおおお!零落白夜!」
動けない、腕を振り回す以外攻撃できない無人ISは、白い弾丸となった一夏君によって真っ二つに斬られた。
こうして学年別トーナメントは終了した。勿論悲しいことに優勝クラスの賞品の半年間学食デザートフリーパスは消えたのだが、直接戦ったオレ、一夏君、鈴さん、そして怪我をした本音さんにはなんとこの賞品が渡された。やったぜ。なお、無人ISの乱入については「研究中の無人機が暴走した」ということにしたらしい。
あと、あの後滅茶苦茶怒られた。報連相って大事だね。
報連相は大事。絶対大事。
フィッティングが終了した黒夜の姿について。基本姿は白式の黒いバージョンですが、肩はゲイルストライクみたいなものがついてて、両膝のキャノンはセラヴィーガンダムの膝みたいな感じになってて、背中のキャノンはガンダムDXのダブルサテライトキャノンの六枚の羽がなくて、後部スラスターには各面2つずつブルー・ティアーズのビットが入っています。さらに腕には連射ができる低火力のビーム砲と同じく低火力の衝撃砲があります。
ビットが8枚・・・マルチロックオンシステム・・・ちょっとやりすぎた感が・・・これで後は関節を金色にしちぇば・・・