バカ正直な少年と空に憧れる少年   作:針金はやて

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002 出会い

「なあ織斑君、君はロボットアニメとか見たことあるか?」

「ん?あるに決まっているじゃないか」

「で、主人公が乗っていたロボットとかって他のキャラが使ったりしていたか?」

「使ってなかったぞ」

「そういう特別でオリジナルで、一部の人しか使えない機械を専用機っていうんだよ」

「・・・ああ!なるほど!」

「あと、あんまり無知な振りしていると周りから見放されるぞ。さっきもオレ達以外の何人かがフリーズしていたぞ」

「・・・・なんか、ごめん」

「・・・もし?このわたくしを除け者にしないでくださいます?」

「あ、ごめん、それでどうしたんですか?」

「・・・・やっぱもういいですわ。なんか気がそがれましたわ」

 

オルコットさんはそれだけ言うと最初の威勢はどこ行ったのやら(というか威勢自体あったか?)、ふらふらと自分の席に戻った。と、なんということでしょう。このタイミングでチャイムが鳴り、織斑先生が入ってきた。・・・・先生、忙しいのは分かりますけど時間ギリギリに来るのはどうかと思います。その証拠に肩が朝より微妙に上下に動いています。

 

「氷鉋、言いたいことは分かった。だが、これでも私は忙しいのだ」

「・・・!?心を読んだ・・・だと!?」

「・・・・それでは授業を始める。が、その前に再来週行われるクラス対抗戦に出る代表者を決める」

 

え・・・無視!?人の心を読んでおいて無視!無視と来たぞこの人!

 

「なお、このクラス代表は生徒会が開く会議や委員会への出席など色々仕事をしてもらう。また、1年は変更できない。・・・・さて、自他推薦問わない。誰か、立候補、推薦はないか?」

「はい!織斑君を推薦します!」

「私も織斑君を推薦します!」

「私も!」

「え!ちょ、待ってくれ!」

「織斑、邪魔だ、座れ。さて、ほかにいるか?いないなら無投票当選だぞ?」

 

おお、みんなオレじゃなくて織斑君を推薦しているな。オレも仕事したくないから織斑君を推そう。

因みに後ろでは山田先生が後ろで正の字を書いている。・・・・豆だなあ。もうクラスの半分以上が織斑推しなのに・・・

 

「オレも織斑君を推薦します!」

「なっ!じゃあ俺は葵を推薦します!」

「今は圧倒的に織斑が多いな。だがそれでも2人だ。他、いるか?」

 

おい織斑ぁあああ!まあ、もうひっくり返すのは無理だろうけどな。

織斑先生が「もういいだろ?」という雰囲気を出したらとある金髪女子生徒が机を叩いて立ち上がった。

 

「待ってください!納得いきませんわ!」

 

とある金髪女子生徒とはセシリア・オルコットさんでした~。当たった人いるかな?・・・っていうかオレは何やっているんだ?

 

「物珍しいからと言って極東の猿がクラス代表になるのは許せません!むしろ実力がある私がクラス代表になるべきですわ!」

「ん?オルコットさんがクラス代表やりたいなら初めから立候補していれば良かったんじゃないか?」

「ほう、オルコットはクラス代表をやりたいのか。反対意見はあるか?」

 

織斑君がこのままだとクラス代表になるのが嫌なのかオルコットさんをよいしょし始めた。・・・・オレもよいしょしよう。

 

「先生、オレはオルコットさんも推薦します」

「おい氷鉋、お前、やりたくないだけだろ?」

「葵・・・お前裏切るのか・・・」

「いや裏切るも何も同盟や連合すら組んでないだろ」

「・・・・と・に・か・く!私は文化として後進的な国の出身の猿がクラス代表になることが」

「イギリスだって大差ないだろ。世界一のまず飯で何年覇者だよ」

 

おいいいい!織斑ぁああああ!貴様なに言ってるんだぁあああ!今の発言は許せん!

 

「あ、あなた・・・・私の祖国を侮辱しましたわね!?決闘ですわ!」

 

ってオルコットさんが決闘宣言をしたぞ・・・いや、そんなことはどうでもいい、ただ食べ物に対して侮辱するのは人としてダメな行為だ。多分こいつ、本場イギリス料理食べたことないだろ。

 

「おい、お前はイギリス料理食べたことあるのか!フィッシュアンドチップスとかミートパイとかスコッチエッグとかローストターキーとかちゃんと美味いものはあるぞ!というかまず飯とか言われている原因はそれがちゃんとした店じゃないのか、単に舌に合わないってだけだから!実際日本料理をおいしく感じない外国人も多いんだぞ!最近は世界遺産に登録された30年前と比べると減ったけどそれでも抵抗を感じる人はいるんだ!」

「お、おう?・・・・えと、すまない?というか葵は詳しいな。食ったことあるのか?」

「昔イギリスに旅行したことがあったけど、ガイドブックに載っているようなお店は高いけど本当にうまいぞ。因みに安いところに行くとあんまりおいしくなかったりまずかったりするけどな」

「あら、話が分かる人もいるのですね?貴方は特別に私の小間使いにして差し上げますわ」

「いえ、結構です」

「え!?」

 

え!?はこっちの台詞だよ。なんでオルコットさんをよいしょしたり(推薦しただけだけど)イギリス料理をほめただけなのに小間使いにならなくちゃいけないんだ。理解できないよ!

 

「よし、織斑、氷鉋、オルコットの三名は一週間後の月曜、放課後に第三アリーナで決着をつけろ。それまで各々用意しておくように。それでは授業を始める」

 

「私と契約して、小間使いになってよ!」と言われたオレ、言ったオルコットさん、事態についていけてない織斑君、なんていえばいいのかおろおろしていた山田先生、さっそく誰が勝つかについて賭けを始めるクラスメイト、それをまとめ上げた織斑先生。というか、え?決闘、本当にやるの?なんでオレまで?という疑問は聞くことができなかった。なぜならもう授業が始まったからだ。

 

 

 

3時間目、終了・・・・やっとか・・・・ノートに書くだけで大変だったぞ・・・だけど織斑先生はいい先生だ。話す速度と電子黒板に書くのが並列していて、更に織斑君以外の生徒が書く速度で授業を進めている。これ、結構難しいらしいんだよな・・・・だって他人に速度を合わせているんだから。しかも全員の速度に合わせているだんなんてな。山田先生もこういう授業を・・・無理か。あの人はスローペースでちょうどいいんだし。

 

さて、このIS学園、平日は3-4というスケジュールになっている。何が言いたいか・・・それは今、昼休みなのら!あ、別に「なのら」に深い意味はない。ほんとうなのだ。んで織斑君が篠ノ之さん連れて食堂行ったら何が起こるか?篠ノ之さんと織斑君はそういう関係だと勘違いする人とまだ大丈夫と言い大名行列をつくっていくひとがいる。そしてそれを見て諦める人はまだ一人いるじゃないかという勢いでこっちに近づこうとする人がいる。

 

何が言いたいか・・・それは今、オレは木の上に逃げている。・・・・ってこのくだりさっきもやったぞ!何が起きているんだ!

 

「ね~ね~」

「うをぅ!」

 

親方!目の前から女の子が!ってまてまて、なんでここにいるんだよ。ここは学園の3階に当たるほどの高さだぞ!なんでこんなところにいるんだ!?というかうをぅってなんだよ!

 

「ん~なんか追いかけてみたらここに来ちゃった~」

「まって君も読心術が使えるのかよ」

「使えるのだ~」

「あ、そう。それで君の名前は?」

「え~同じクラスなのに覚えてないの~?」

「うん、覚えてない」

 

なんかすっごくふわふわした雰囲気の子だけど、直感でわかる。この人只者じゃない。だって木の上なのに目の前に来るまで気が付かないとか、普通はあり得ないだろ。

 

「私は布仏本音だよ~よろしくね~ひがのん~」

「ひがのん?」

「うん~氷鉋だからひがのん~」

「そっか。なんか食べる?購買で逃げながら適当に買ったパンが8個あるけど」

「うわあ~いっぱいあるね~じゃあこのメロンパンもらうねー」

 

なんかよくわからないうちにかわいい子と一緒に木の上でお昼を食べることに・・・というかバランス感覚凄いな・・布仏さん全然重心が揺れてないぞ・・・なんでこうなったんだろ・・・・もう考えるのはいいや。オレも食べよう。このホットドック、午前ティーのストレートとも合うな。おいしい。

 

「喉乾いたーもらうねー」

「え、布仏さんそれオレの飲みかけ・・・・」

 

布仏さんオレの飲みかけの午前ティーを飲んだ・・・だと!?というか半分も飲んだぞ!?

にしてもパンを食べると喉が渇く。・・・布仏さんが飲んでいるせいで飲めないけどな・・・・。

 

「ぷはーありがと~」

「ああ、うん。もういいよ」

「それでひがのんはどうしてこんなところに?」

「どうしてって・・・なんか周りの目が怖いから逃げただけだよ」

「ふうん~じゃあなんで私からは逃げないのー?」

「布仏さんから逃げられる気がしないからね」

 

そして残ったお茶を飲む。口の中にようやく水分が戻ってきたぜ。すると布仏さんがニヤニヤし始めた。

 

「そっかーねえそれ私が口付けたやつだよ~?」

「・・・・!」

 

え・・・あ・・・・ああ?・・・・あ、そうだったな・・・・って待ってこれお互いに間接・・・!

 

「ひがのん顔真っ赤~大丈夫、口付けてないから~」

「・・・はい?」

「昔から器とかに触れないで食べたり飲んだりする訓練をしていたのだ~」

「・・・・さいですか」

「だから心配しなくてもいいのだ~」

 

・・・・・なんだ、そういうことか。・・・・どういう家庭で育ったんだよ!なんか別の意味で布仏さん怖いよ!

 

そうやって雑談していると昼休み終了10分前のチャイムが鳴った。っく!パンが2個しか食べれなかった!急いで教室に戻るために飛び降りようとすると袖を引かれた。

 

「降りれない~降ろして~」

「布仏さんは猫かよ!」

 

仕方ないから布仏さんを背負ってから飛び降りる。・・・・ぐっ、足が・・・・痺れる・・・!布仏さんがいくら男と比べりゃ軽いといっても最低30kgはあるわけだから・・・って痛っ!

 

「布仏さん!首を抓るな!」

「ひがのん失礼なこと考えたでしょ?」

「そんなことは断じてない。と言うか降りてくれよ」

「やだ~教室まで連れって~」

「・・・・しゃあないな」

 

結局教室まで布仏さんを背負って教室まで早足で戻った。そのせいで多くの人に見られるという辱めを受けたのは言うまでもない。




一夏がイギリスを侮辱し、セシリアが決闘を申し込み・・・まではよかったけど葵がイギリス側に付いたためにハンデの話が消えました。そして、食堂へ行く大名行列を見て諦めた人から逃げる葵君の視点でした。・・・・原作では一日目の昼に布仏さんが食堂に行く描写がないので自己解釈しました。はい。
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