紅椿(展開装甲最大稼働時)
ブルー・ティアーズ(ストライク・ガンナー)
紅椿
白式(瞬時加速) シルバリオ・ゴスペル
白式
甲龍 黒夜(瞬時加速)
ラファール・リヴァイヴ・カスタムⅡ
シュヴァルツェア・レーゲン
黒夜
異論は聞くだけ
「セシリアさん、束博士が言っていたブルー・ティアーズの装備ってどういうものなの?」
機材を運ぶ最中、近くに居たので気になったことを聞いてみる。高速戦闘を前提としたパッケージ、どんな物なのだろうか。
「強襲用高機動パッケージ『ストライク・ガンナー』、ティアーズ全てをスラスターに回した高速仕様のパッケージですわ」
Oh...何というか極端な
「それってブルー・ティアーズのコンセプト的に大丈夫なの…?」
「ブルー・ティアーズはBT粒子の研究・運用の為のIS、問題ありませんわ」
おお、そこまで胸を張って答えられたら納得せざるを得まい。
「氷鉋、オルコット、ちょっとこい」
「「は、はい!?」」
突如背後から織斑先生に声を掛けられ、二人して反射的に裏返った声で返事をしてしまう。危うく機材を落とすとこだった…。
「二人とも出撃準備をしろ。織斑が初撃を外した時点で出て貰う。オルコット、パッケージのインストールはしてあるか?」
「い、いえ!これからです!」
「すぐに始めろ」
「は、はい!」
セシリアさんがあたふたと忙しくなり始めた。邪魔するわけにいかない、オレもやるべきことをやろう。
昨日の戦闘後充電をしていない、黒夜のSEを確認するとレッドゾーン手前。こらまずいと思いながら充電器に近づくと、一夏がコードを繋ぎながら深刻そうな顔をして座っていた。
「どうしたんだよ一夏、そんな顔して」
「なんとなく箒が浮かれてる気がしてよ」
「そう?」
チラリと調整中の紅椿に乗る箒さんを見る。
これは確かに…
「そうかもしれないな」
「だろ?それに箒は今日専用機持ちになったんだ、紅椿がいくら凄くても何が起きるか分からないぜ」
「白式の時みたいによ」と付け足しながら遠い目をした。そういえば一夏の初陣はエネルギー切れで負けだったな…
「いつものアリーナでのバトルとは違うんだ今回は…それが不安でよ」
「まあそんな不安がるなよ一夏、今のお前はひとりじゃない、皆が居るしオレもいる。なんとかなるさ」
「そう、だな!」
「そうだ、これやるよ」
そういってオレは手に持っていたおはじきサイズのモノを一夏に握らせる。
「…石?」
「そこで拾った石。角が取れて滑らかで綺麗だろ?」
「いや、えっと…え?」
一夏は手元の石とオレの顔を見比べている。そりゃそうだよな、いきなり石渡されたならそんな顔になるよな。
だがな一夏、それはただの石じゃねーぞ。
「この前ちょっと実験しててよ、その石はその成果でもあるんだ」
「実験?」
「BT粒子を使った物質の圧縮。その石も元は両手サイズだったんだぜ」
「へぇー、すげぇな。それでどんな効果があるんだ?」
「なんもないけど」
お前は石を何だと思ってるんだ。
「…まあ御守りだと思って持っておくよ」
そういって一夏はISスーツのポケットに突っ込んだ。
◆
とてもとても高く青い空、カンカン照りの太陽に晒された浜辺には紅白二機のISが佇んでいる。
時刻は間もなく作戦開始時刻。2人は無言で頷くと紅椿の装甲を展開、それを確認した一夏は箒に掴まった。
ジワジワと近づく時間に焦れったく思う2人、そこにオープンチャンネルで通信が入った。
『本作戦の要は一撃必殺だ。短時間での決着を心掛けろ』
「「了解!」」
『それでは始める。作戦開始!』
号令後白式を載せた紅椿はスラスターを吹かせ真っ直ぐと水平線に向かって飛び立ち、徐々に高度を上げていく。
(なんだこのスピード!?
「目標の現在地確認、針路修正。――加速するぞ一夏!」
(ここから更に速くなるのか!?)
更に装甲の一部が変形、そこから強力なエネルギーを噴出させ、目標IS・福音へと真っ直ぐに飛ぶ。
数秒後、二機のスーパーセンサーは望遠カメラでその姿を捉えた。
「見えたぞ一夏!」
「ああ!あれが『
「最大加速で行く!接触は10秒後だ!」
「おう!」
紅椿の出力を更にあげ、一気に近づく。一夏は雪片弐型を
(これならば他の構えと比べて避けにくいはず―)
ぐんぐんと近づき、やがて目視でも見える距離に入る。そして二人が真後ろにつき、いよいよ白式の間合いに入り零落白夜を起動したそのとき――
速度を維持したまま真上にへと上昇、後退していく。
「なっ…!」
「箒!このまま押し切る!」
「っ!了解!」
あっけにとられる箒に一夏が活を入れると、紅椿を旋回させて福音に方向を合わせ
これまでで一番のスピードに軽く驚く一夏だったが、軽く頭を振って目の前の敵に意識を集中させる。
再び福音に近づき、再度零落白夜を起動させるた瞬間――
(―ッ!?)
ぞくりとした嫌な感覚が一夏に襲いかかる。
「うぉおおおおおおおっ!!」
そんな感覚を塗り潰すが如く一夏は吼えながら一閃、その刀を振るった。
そしてその予感は僅か一瞬で現実となる。
福音は目を合わすこと無く機体を僅かに上昇させ、ほんの数ミリの距離で、零落白夜を躱したのだった。
◇
『氷鉋、オルコット!織斑の初撃が外れた、出撃しろ!』
「「了解」」
ISを展開しながら作戦を見守りつつ浜辺で待機していたオレ達に織斑先生からのオープンチャンネルで指示が入った。
「それじゃあセシリアさん、よろしくお願いします」
「お任せくださいな。このセシリア・オルコット、葵さんをしっかりと届けて見せますわ」
こんな状況で思うのもなんだが、胸に手を当てながら堂々と言うその所作に貴族の風格を感じる。特に今はストライク・ガンナーの影響でティアーズがスカートのように付いてるので尚更そう感じるのかもしれない。
セシリアさんの肩につかまり軽く頷く。セシリアさんが頷き返すと、ブルー・ティアーズはふわりと軽く浮き上がり、静かに前へと進み始める。
「葵さん」
「ん?」
「
「おう…?――ぐぁ!?」
直後、体が後ろに引っ張られるような感覚に襲われる。一瞬視界がスローモーションになるがすぐに戻り、慌てず状況を確認する。
(今の、
「葵さん、望遠カメラで姿が見えましたわ!」
「もう!?流石だぜ、ブルー・ティアーズ」
共有された映像を睨み、戦況を確認する。そこに映る二人の姿は明らかに劣勢だった。
福音は翻弄するかのように二人の間をヒラヒラと飛び回り、銀翼から放たれた弾丸が容赦なくそれぞれに襲いかかる。
距離を離された二人のドッグファイトが始まるが、三機の中で最も遅いうえエネルギー運用の都合で瞬時加速を封じられた一夏が一向に近づけずにいる。
ピピッ
「黒夜でも姿を捉えた。とんでもない動きしてるな、福音」
「ええ、恐ろしい相手ですわ」
ぐりぐりと動いて挟み撃ちを狙う二人を纏めていき、連続射撃で追い込む。無駄の無い理想的な多対一の戦い方。無人の軍用機というだけある。
戦闘の光が激しくなるほど近づき、そろそろブルー・ティアーズの射程に入るか否かの時、突如紅椿の光が消えて失速する。
(これは…
ただの的に成り下がった紅椿を福音が当然見逃すはずも無い。その砲門を墜ちてゆく紅椿へとしっかり向けている。
「セシリア!」
「ここからでは当たりませんわ!」
「当たらなくていい、撃ってくれ!」
今の紅椿はエネルギー切れでとても脆い、福音の連射を受けると箒さんの命に関わる。射撃タイミングがずれるだけでも、あわよくばこっちにターゲットが向いてくれれば。
そんな願い虚しく、無数の光弾は無慈悲にも放たれる。
『箒ぃいいいいい!!!』
オープンチャンネルから一夏の悲痛な叫びが響き、紅椿を庇うように白式は射線上に飛び出した。
投稿時間、いつも迷うんだ
いつがいいんだろう
ここの一夏は今後を左右するレベルで大事だから頑張りたいところ
でもこの辺は割と初期の頃から考えていたから書いてて楽しいです
余談だけどこの作品、一番性能がチートになるのは葵じゃなくて一夏
決定事項なので異論は聞きません
やっぱり聞くかもしれません
あとタイトル難しい
なんなら本編より時間掛かってるかもしれない
みんなタイトルどうしてるんだろ