バカ正直な少年と空に憧れる少年   作:針金はやて

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007 セシリア・オルコットVS氷鉋葵

『二人とも、ピットに戻ってください。オルコットさん、氷鉋君は次の試合の準備してください。次の試合は10分後です』

 

とりあえず、終わったから第三ピットに戻る。けど、なぜ最後オレが勝ったんだ?こういうときは先生に聞いてみよう。

 

「お帰りあーくん。おめでとう!それでどうして浮かない顔しているのかな~?」

「先生、なぜ最後オレが勝ったのでしょうか?」

「それはいっくんのISのSEがゼロになったからさ!なにを今更言っているのかな?」

「ではなぜ織斑君のSEがゼロになったのですか?」

「なるほど~そこが気になったのか!簡単だよあーくん、零落白夜は自分のSEを消費するワンオフアビリティーなんだよ」

「あ、それで自滅ですか」

「そうだよー。あーくんは賢いねえ。でも、まだまだだね!もっと勉強するのだ少年」

「はい。それで先生、黒夜のエネルギーを満タンにしたいのですが・・・」

「ひがのん~」

「ど、ども~」

「お邪魔しまーす」

 

先生と話していると本音さんともう二人の女子が入ってきた。ええと、ダメだ、二人とも名前が思い出せない。1人はこの前昼飯に誘ってくれた人で、もう一人が守りたくなるとか言っていた人なのは覚えているのに・・・

 

「やっほ~ひがのん。この本音さんが整備を手伝ってあげよ~きよきよもゆこゆこもいいよね~」

「本音さんありがとう。えっと、きよきよさんとゆこゆこさん?」

「「違う!名前じゃない!」」

 

怒られた。いや、本音さんが言っていうとなんとなくそういう名前に聞こえるんだよ、わかる?というかオレは二人の名前を知らないんだけど?

 

「違うんですか?それじゃあ何というのですか?」

「私は相川清香!」

「私は谷本癒子!」

「三人そろって~特に何もないのだ~」

「ないんかい!」

 

・・・ハッ!思わず突っ込んでしまった。なるほど、ショートの紫っぽい髪が相川さんで二つおさげの赤茶色の髪が谷本さんか。たぶん、覚えた。

 

「それじゃあよろしくお願いします」

「まかせろ~バリバリ~えい!」

「むう、あーくんと話していたのに遮られた・・・・。先生、激しくじぇらしい。あの小娘共め、たぶらかしたな~!ふべっ!」

「・・・・何やってるんですか先生」

 

先生がなぜか、こっちに飛ぼうとして、壁にぶつかり落ちる音が聞こえた。すっごく痛そうな音もした。先生大丈夫なのかな?

 

「ひがのん~あと3分程で満タンになるよ~。他に調整することない~?」

「それじゃあさ、背中にあるスラスターってもっと出せないの?」

「出せるけど、どれくらい出すの?」

「今の2倍。足も同じくらい。勿論最大時だからね?」

「分かった~!私に任せろ~ゆっゆそこのスパナとって~」

「ゆっゆ!?もうちょっとまともなものにしてよ!・・・・あ、これだっけ?」

「うんこれ~あ、きよよは反対側と上二つを開けて~」

「きよよ!?普通にしてよ!・・・あ、ここかな?」

 

頼むなり本音さんは早速足の装甲を外して弄り始めた。正直、何やっているか分からないけど黒夜が表示する情報を見ると、変更情報 スラスター出力値・・・・なんて書いてある。ごめん黒夜、分からない。けど、さっきの白式戦の時、もっとスピードが欲しかったんだよ・・・・

 

 

『オルコットさん、氷鉋君、二人とも規定の位置についてください』

「あれあれ?終わり?」

「本音さん、あと何分ほどで終わる?」

「3分あれば余裕なのだ~!」

「じゃあよろしく。今のうちにブルー・ティアーズの対策を考える」

 

 

「できたよひがのん!」

「ありがとう、本音さん、相川さん、谷本さん」

 

結局、ブルー・ティアーズへの対策は思いつかなかった。ああ、こんなことなら織斑君とオルコットさんの戦いを見ておくべきだったな・・・

 

「ひがのんがんばれ~」

「氷鉋君頑張って!私たちの為に!」

「氷鉋君、負けたら駅前のパフェ奢ってね!」

「さあ、行くがよい少年!」

「先生も本音さんたちも元気ですね。・・・氷鉋葵、黒夜、逝きます!」

 

負けたらパフェ奢らされるのは嫌だな。あれ一つ税抜き千五百円もするからな・・・・マジで財布に痛い。絶対に、負けない。負けるわけにはいかないんだ!・・・・因みに頭の中ではミーティアが流れていた。

 

 

「遅かったですね?先程はぎりぎり勝てましたが、今度こそは完璧な勝利をしますわ。・・・・手加減なんて、初めからなしでいいですわよね?」

「ああ、結構だ。遅れたのは調整していたからな。それより、ビットによる攻撃、見せてくれよ?使わなかったら後で文句言うからな?」

「なら、使わせてみなさい!」

 

ー 警告!敵IS射撃姿勢に移行。セイフティーロック解除確認。初弾エネルギー装填 ー

 

「踊りなさい!わたくし、セシリア・オルコットとブルー・ティアーズの奏でるワルツで!」

 

オルコットさんは言うなり撃ってきた。だが、遅い。スーパーセンサーで見える速度だ。だから体を少し傾ける。するとエネルギー弾はスレスレだが外れた。うん、SEも減ってない。そうやって確認していると2発、3発と撃ってきた。

 

「くっ!なんで避けられるのですか!」

「遅いからさ!織斑君の方がずっと速かったぞ!」

「ならば!」

 

早速ビットを使ってきたか!あんなに煽るような言い方しちゃったけどスト〇リみたいに一斉射撃なんてしてこないよね?で何をするかって、四方向に展開して・・・撃った。一つだけ。避けると、別のビットが撃った。一つだけ。で、これも避けると別のビットが撃った。これまた一つだけ。

 

「・・・・なあオルコットさん」

「なんですの?さてはこのブルー・ティアーズに恐怖したので」

「喧嘩売ってんの?」

「・・・はい?」

「なんで一つずつ撃つの?なに?極東の猿にはその程度でいいとか思ってんの?ふざんけなよ?もういいよ、終わらせる」

「さっきから何を言っているんですの!?」

 

そう言うなりオルコットさんはビットや馬鹿でかい銃を撃ってきた。けど、どれも一つずつ。期待外れだ。まず、近接ブレードを両手に一本ずつ呼び出す。そして、ビームをかわしながらオルコットさんに近づく。くっ、目の前を撃つから避けられるけど思うように近づけな・・・ん?ブルー・ティアーズの腰のスカート状のアーマーの、突起が外れて、動いて、ミサイルを2発撃ってきた。

 

「これならどうですの?」

「実はミサイルの対処法って先人が開発しているんだよな」

 

事実、そうやって回避している人はいる。某スーパーなコーディネーターさんとか。具体的には何をしたかって、足を前にしてスラスターを全開で吹かして後ろへ行き、距離を作る。するとミサイルが追いかけてくからギリギリまでひきつけて上にスラスターを吹かせ、後部スラスター翼で瞬時加速(イグニッション・ブースト)をする。ミサイルはいきなり目標を見失い、ミサイル同士でぶつかり爆発した。

 

「嘘!?あれを!?」

 

オルコットさんはミサイルを避けたのが衝撃的だったのか、今度は手に持っている銃を撃ってきた。瞬時加速中は回避行動ができない。慣性エネルギーをつかって突進しているからだ。だけどこのままだと確実に当たる。ならば!右の後部スラスターを思いっ切り吹かせて避ける!ついでに右は後ろに、左は前に向ける!何の話かって、刃だよ?っていうかオレは誰に話してるの?

 

「きゃあ!スターライトmkⅢが!」

 

Q 瞬時加速中に片方の後部スラスターを無理やり吹かせるとどうなりますか?

A 体とISがミシミシと言いながら回転します。

 

というわけだ。これをしながらオルコットさんに突撃すると、馬鹿でかい銃(スターライトmkⅢっていうらしい。2mもあるから悪いんだ!)をの輪切りにして上に行ってしまった。大分弱まってきたからまた後部スラスターを吹かせて体を反転&停止&W剣投げ(・・・・W?)をする。投げた剣は二本ともビットに刺さって防がれたせいで大した牽制にもならなかったし、オルコットさんが短剣のインターセプターを呼び出したいた。なんで名前知っているかって「インターセプター!」って叫んでいたからだ。さて、インターセプターを呼び出したオルコットさんは3機のビットが前に出して、オレ目掛けて撃ってくる。おまけと言わんばかりにミサイルも2つ、追加で、だ。当たるわけにもいかないから逃げる。ええと、近接ブレードまだ一本残っていたはずだから、それを呼び出してっと・・・よし、今度こそ終わらせる!撃ってきたビームやミサイルは避けたり斬ったりして距離を縮める。ちょっと当たったりもしているけど、SEは豊富にある。というかこのために残していたようなものだ。多少の被弾は問題じゃない!

 

「これで!落とす!」

「くっ!重いですわね!ですが!」

「今更ミサイルを撃っても当たらないし今ビットで撃てばお前まで巻き添えだぜ!それでもいいのならやってみろ!」

 

オルコットさんを押し倒す形だが、このまま動かないと後ろから撃たれる!もっと、もっとだ黒夜!もっとお前なら出せるだろ!そう願うと黒夜は期待に応えるかのようにスピードを出してくれた。よし、これならいける。オレは左手をブレードからそっと離し中距離エネルギーアサルトライフルを呼び出す。そしてオルコットさんに向ける。ゼロ距離なら、絶対に当たる!

 

「まさか!本気ですの!?」

「やってやるさ!それともこれくらいの覚悟もないかと思ってんのか!」

「・・・・なら私だって!」

 

ここからは時間の問題だった。オルコットさんは自爆覚悟でミサイルをオレにゼロ距離で撃ってきたし(腰を捻って片方の砲口を押し当てるという無茶をした)オレはひたすらアサルトライフルのトリガーを引き続けた。そして、地面が近付いてくると、オレは止めの瞬時加速を、オルコットさんは止めのもう片方のミサイルのゼロ距離砲撃が・・・・

 

「うおおおおおお!!」

「はああああああ!!」

 

ドカーン!!という地面に激突する音とミサイルが爆発する音と共に試合終了のブザーが鳴った。

 

『試合終了。勝者、氷鉋葵』

 

SE残量を見ると3だった。つまり、かなりギリギリだけどオレは勝ったのだった!




ブルー・ティアーズ(ミサイル)のゼロ距離砲撃何てしたら砲口がつぶれそうですな。というかあれって2発目以降は撃てるの?ここのセシリアさん3回も撃っているけど・・・
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