提督をみつけたらの三次創作   作:夜仙

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意外な高評価でびっくりしました。

 


サラリーマン と 青葉

「朝か」

 

 俺はカーテンから指す朝日の光で目が覚めた。時刻は六時を指している。

 

 俺はそれを見て、ゆっくりと立ち上がった。そして、体を伸ばしてから、身支度を始めた。

 

 

「…これで良し」

 

 仕事へ出る準備が終わり、準備万端。今日もまた何事もない一日が始まる。そう思い、扉のドアの取っ手に手をかけ、外へ出た。

 

 

 次の瞬間…

 

「どうも、提督!早速取材させていただきます!」

 

 そう言って、扉の先にでてきた薄い紫色の髪をした女の子が居た。そんな女の子がカメラを首にかけ、手にはメモとシャーペンを持って、俺に対しキラキラした目をして見ている。

 

 俺はため息をつき、つい癖で頭を掻いた。

 

「あの〜せ…青葉なんでいつもここに来るんだよ」

 

「提督を取材しに来ました!」

 

「…俺に取材してもいいネタは見つからないと思うけど」

 

「いえ、提督がいるところにネタが無いなんてありえません!」

 

 かなりの無茶ぶり発言だ。いや、本当にないよ、ネタは。

 

「と言うか、提督」

 

「何?」

 

「電車、大丈夫ですか?」

 

「ん?……あぁぁ〜〜!!」

 

 俺、栗原 浩。ただ今大ピンチ中です。

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ、はぁ、やっと着いた」

 

 あの後、何とかして会社へ行く電車に乗れ、無事会社に時間通り着いた。しかし、走っていったため、汗だくだくで、スーツに汗がついて気持ち悪い。一方、青葉は俺がへたっている時のやつをカメラで撮っている。おい、それ消せ。

 

「嫌です。これはスクープとして、新聞の記事として使わせてもらいます!」

 

「それ、誰が読むんだよ」

 

「私ですけど?」

 

 お前だけかよ!

 

「まぁまぁ、会社にも着きましたし、行きましょう。ね」

 

 そう言って、青葉が俺を促す。俺は渋々、さっきの事を頭の中で無かったことにした。

 

 

 

 俺が勤めているこの会社、六尾師コンポレーションは主に大企業や中小企業を仲介させたりする、極めて変わった役割を持っている。

 

 そんな会社に青葉と俺は働いている。

 

「おい、今日はやけにぎりだなお二人さん」

 

 こちらを見て、ニヤニヤしている俺と同じ二十代と思われる人がいた。あれは…

 

「違いますよ、課長。俺と鈴先輩はそういう関係ではありませんよ」

 

 そう。このニヤニヤしているのは俺の上司である谷口課長だ。俺よりも一歳上で、その実力で入社して二年で課長へと上り詰めた、実力者だ。そのうえ、見た目もかなり良いため、学生時代には相当モテたとか。羨ましい。そんな課長は何故か、俺と青葉が付き合っているという扱いをしている。誤解だと、本人には何回も違うと言っているのに。ついでに、鈴先輩というのは青葉のことだ。あいつの本名は畠山鈴だからな。

 

「ふぅ〜ん、そう」

 

 なおも、ニヤニヤを止めない課長。そんなに見えるんですか。

 

「見えるよ。…っていうかさ、そう思っていないのは会社で君だけだよ」

 

 え、マジですか……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 課長の衝撃発言を聞かなかった事にした俺は、黙々と仕事に打ち込んでいる。今しているのは、担当しているところの会社同士の接待をするところを設けたりする場所決めや、電話で相談しにきた会社の仲介相手の条件について、まとめた書類を制作している。これが、忙しい。そして今日は特にその書類が多い。これが終わったのは昼過ぎだった。

 

「提督、ご飯食べましょう!」

 

 上司である青葉がご飯に誘ってくる。自分の仕事終わったんですか?

 

「あぁ、仕事なら終わりましたよ。とうのとうに」

 

 この人、仕事となれば完璧なんだよな。普段はあんなんだけど。

 

「さぁ、行きましょう!提督」

 

 青葉はそう言って、俺の手を引いていく。

 

 

 

「ここです、ここ!」

 

 青葉に連れられて行ったのは会社から十分歩くと着く所で、店名は『神戸熊野レストラン』という所だ。中々おしゃれな店だ。中には俺と青葉の二人とあそこにいる兄弟らしき二人しかいない。それにしても、なんで神戸なんだろう?ここは港市というところで神戸という名は昔のここの名前だ。そんな名前を使うなんて変わっているな、と思っている。

 

「提督、何頼みます?あ、オススメはカルボナーラですよ」

 

「じゃあ、それでも頼もうかな」

 

 俺は呼び鈴を鳴らし、店員を呼ぶ。

 

「はい…ってあら、青葉さんじゃないですか」

 

「どうも、ご無沙汰です」

 

「でも、もう一人の方は…あぁ、そういう事でしたの」

 

 何を理解したのか、店員さんはこっちを見て、ニヤニヤしている。この顔、先輩もしてたなー。

 

「あの、あなたは誰ですか?」

 

 ついさっきまでの疑問を店員に訊いてみた。青葉は職場とかでは俺と先輩を除くと、仲良くしていると言えそうな関係の人を見たことがなかったからだ。それだから、ちょっと興味をこの店員に訊いたのだ。

 

「あら、そうでしたわ。私は細井 すみれといいます。ここの店長です」

 

「え、ここの店長さんだったんですか!」

 

 驚きだ。まさか、店長直々に訊くなんて。それだけここの店員が少ないのだろうか。…ん、でもあそこにいる店員はアルバイトをしているのだろうか?

 

「ところで青葉さん、ご注文は?」

 

 その声を聞き、俺は考える事を一旦やめ、細井さんの方を向いて注文をしようとしたが、青葉が俺より早く注文を済ませてしまったため、意味がなかった。

 

 

 

「お待たせしました。カルボナーラです」

 

 細井さんが俺と青葉のを持ってきてくれた。しかし、そこには頼んでもいないのにカフェオレが二つあった。

 

「あの、カフェオレは頼んでないんですけど」

 

「いえ、これは私からのサービスです」

 

「あ、そうですか」

 

 優しいな、細井さんは。ただ、なんでカフェオレにハートマークを描かれているのは謎だけど。

 

「どもっ!いつもありがとうございます!」

 

「ふふっ。では、ごゆっくり」 

 

 

 

「いや〜、前々から、ここに提督を誘おうと思っていたんですよね」

 

「そうなのか?」

 

「えぇ、だいぶ前に提督がスパゲッティが好きだと言っていたので」

 

 え、それって…

 

「俺のためか?」

 

「そうです。いや〜大変でしたよ。何しろ、サプライズにしようと思っていましたからね。職場の皆さんやら、スマホで調べたりして、やっとここを見つけていましたから」

 

「青葉…」

 

 だが、一つ言いたい事があるんだ。

 

「今日、俺の誕生日とかじゃないよ」

 

「知っていますよ、それぐらい。逆になんでそう思ったんですか!?」

 

「いや、青葉なら、そういうミスをしそうだから」

 

「え、「「ヒドイ!」ってあれ?」

 

 一瞬、青葉が分身したのかと思って、びっくりした。本人もびっくりしている。ただ聞いた感じだと青葉より、俺が分身したと思った人のほうが声が大きかった。誰だろう、と思い、興味本意で青葉とそっちの方を見ると、さっき見た兄弟の妹らしき方で顔が真っ赤になっている。

 

「あぁ、あの娘でしたか。てっきり私が増えたのかと思いましたよ」

 

 奇遇だな、俺もそう思っていたよ。

 

 

 

 

 

「いや〜、美味しかったですね。提督」

 

 青葉が笑顔で見ている。クソッ、可愛いな……。あの後、お会計をこいつは俺にすべて任せて、勝手にでていきやがった。おかげで、俺が全部支払うことになった。しかも、その後「さすが、提督太っ腹!!」と言いやがった。誰のせいだよ!あぁ、ムカつく!……こんだけ、内心で怒るのはあいつだけだ。こいつしかこういう事をしないからな。ん、そう言えば…

 

「なぁ、青葉」

 

「何ですか?」

 

「結局、何であそこまで、俺のために店を探したんだ?もう一度言うが、今日は俺の誕生日じゃないぞ」

 

 そう。結局この問題が片付いていない。こいつがなんでここまでするのか俺には分からないのだ。

 

「あぁ、それはですね」

 

 気のせいか、青葉の顔が赤くなっている気がする。これはまさか…

 

「会社の仕事が終わってからにしましょう!」

 

 ズコー!何だよ、それ。てっきり告白されるのかと思ったよ、俺!返せ、あの時の俺の純情を!

 

「はぁ、分かった」

 

 腑に落ちないが、仕方ない。って言うか、そんな重要な事なのか、これって?

 

 

 

 

 俺はあの後、仕事が終わって、青葉にあの約束のことを言うと、

 

「その前に大湊岬に行きましょう。それからです!」

 

 と言って、はぐらかした。なんなんだ、こいつは!しかし、ここまでになると、逆に聞きたくなるのが人の定め。俺は青葉の言う通り、大湊岬に行った。

 

 ここは昔、とある艦娘が深海凄艦との戦争後、ここらへんに家を建て、この岬から世界へと旅行できるように岬を整備し、下に港を作った。が、この岬の上の方は何も変わっていないという。その艦娘が、岬からの風景を気にいったからだという。そのおかげか、ここから見る風景は絶景でこの市の人は皆知っている。確か、何かとある噂があったのだが……忘れた。

 

「で、何だ。理由は。ここまで、やったんだ。もうはぐらかしたりはしないよな」

 

「えぇ、もちろん」

 

 時刻は午後五時。ちょうど、この岬から見える水平線へと夕日が徐々に下がっていく。その光景はまさにドラマでのワンシーンみたいだ。

 

「実はですね。今日はあなたに伝えたい事があります」

 

 そう言うと、彼女は深呼吸をした。どうやら、並々ならぬ事らしい。二回ぐらいすると、何かを決心したような顔をした。

 

「実は、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は以前から栗原浩さん、あなたが好きでした。結婚を前提に付き合ってください!」

 

「へ?」

 

 …嘘だろ。鈴先輩、青葉が俺の事を以前から好き…?マジっすか。……

 

「あの、返事は…」

 

 どうやら冗談ではないらしい。だとしたら、俺も本音を言おう。

 

「はぁ、何を言うかと思えば」

 

「えっ」

 

 恐らく、青葉は今驚いているのだろう。しかし、それを気にしてはいけない。何故なら、俺も本音をこいつに言わなきゃいけないから。

 

「鈴先輩…じゃなかった、青葉はいつもいつも俺の家の前に居るは、勝手に新聞作るわ、写真も撮るわ、挙句、後輩に無理矢理奢らせたりしたからな」

 

「うぅ、提督。全部私の心に直撃で痛いんですけど」

 

 いや、寧ろそう思ってくれないと、こっちは困るよ。

 

「…でも、その分仕事ができたり、俺のために一生懸命に店探したり……それに可愛いし」

 

 多分、今俺の顔は赤くなっているだろう。さっきから、顔が暑い。冷たい水を頭からぶちまけたいぐらいに。

 

「そんな、先…青葉の事を俺は好きだ。だから、

 

 

 

俺と結婚を前提に付き合ってください」

 

 

 

 

 

 

 コンコン。

 

 朝から、急に聞こえるノックの音。恐らく、彼女だろう。

 

 開けてみると、やはりそうだった。

 

「どもっ!青葉です!取材しに来ました!」

 

「いや、来なくていいよ」

 

「ちょっ、ヒド〜イ!それが妻に対する態度ですか!?」

 

 だからって、朝から部屋でノックして入るか。

 

「はぁ〜」

 

 今日もこいつのせいでため息が出た。

 

 だが、この日常を気に入っている俺もいる。

 

「さぁ、行きましょう。会社へ!」

 

「はいはい」

 

 こうして、今日が始まるのだ。

 

 

 




何か、これ一つでいいんじゃないってぐらい書きました。自分でも馬鹿だな〜と思っています。しかし、アイディアがかなり出たので、こうなりました。後、青葉はこの店を誘った理由は告白をするためです。(まぁ言わなくても感づくか)

 ついでにですが、この二人は付き合って一年で結婚しました。ですので、それに合わせて、この物語の時計の針を一年動かす事を知って、読んでください。お願いします。
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