ナイトローグスイッチ、キミノハドコニアルンダロー♪
「そして俺、仮面ライダーガオウがナイトローグスイッチの事を教えてしんぜよう。弱の時は少しやばめ、中の時は危ないヤツ、強の時はガチシリアスモードだ! Hmm, 実にわかりやすい説明なんじゃあないだろうかぁ。さぁ、君のナイトローグスイッチはどこかなぁ〜?」
「……ガオウだと?」
「ぬっ、ナイトローグか。はじめましてだな。俺は仮面ライダーガオウ。貧乏クジ同盟もとい、スーツ改造された同盟の構成員だッ! スーツ改造されてこの世を去ったガオウを一から再興するため、日夜平和を守っているッ! そしてぇ!! ナイトローグゥ!! スーツ改造された君も我々の仲間、同志だぁ!!」
「黙れガオウ! ナイトローグはスーツ改造など断じてされていない! 俺はナイトローグのVシネマが出る事を信じている!」
「ナイトローグ。デリケートな部分になると途端に現実逃避する癖……それは良くないと思う」
「誰だ!」
「紹介しよう! 彼は風雲騎士バド! 仮面ライダーではないが、彼も我々と同じ志しを持つ気高い魔戒騎士だぁッ!! バドのスーツは既にこの世に存在しないぃぃぃー!!」
「バド再興を目指す俺のいる世界に、魔獣ホラーなんてものは存在しなかったけどな。せいぜい、世間に認知されすぎていて記憶消去の必要性がほぼないモンスターだ。そんなもの魔戒騎士に非ずと笑いたければ笑え。それでも俺は闇に忍んで闇を切り裂き、ヒトを守る」
「風雲騎士バド……お前とは友になれそうだ。ああ、確かに俺は痛いところを突かれると誤魔化す癖がある。その通りだ。反省するよ。いつまでも真実と向き合わなければ、人は前に進む事ができなくなる。だからこそ(ry」
長いのでカット。元々CG処理だけのネガ電王はスーツ新造されたそうなので同盟から追放されました。
まるで小惑星の中身をくり貫いたかのような、ゴテゴテとした岩肌が露出している一本道。そこを疾走するのは二つの影。ラファール・リヴァイヴ・カスタムⅡを駆るシャルロットと、召喚した巨大コブラに乗るブラッドスタークであった。
「うおおぉぉぉ!?」
「ナギ! キリがないから極力戦闘回避!」
「アイアイサー!」
スラスター光を存分に煌めかせるシャルロットに、力強く答えるブラッドスターク。彼女たちの背後には、怪しげな影たちが猛スピードで追い掛けていた。影の姿形は様々だが、間違いなくシルエットはスマッシュのそれだ。
飛行するラファールとは対照的に地を這う巨大コブラは、意外にもシャルロットと並走できるほどの速度で怪しげな影から逃げている。これなら大抵の追跡者は振り切れるものだが、影たちは違う。航空機も真っ青な顔をするぐらいに、さながら生き血を求める亡者の如く大地を駆け抜ける。薄気味悪い咆哮が、この暗い通路に迸る。
「「「Voooooooooooooooo!!」」」
「なんとぉぉぉ!!」
そして、ちょうど巨大コブラが通りかかる地点に、新しく大量の影たちが湧いて出た。形状はニードルスマッシュ。針弾の一斉射が間もなく訪れ、驚いたブラッドスタークはすかさずジャンプした。
直後、乗り手がいなくなった巨大コブラは針まみれになって地に伏せ、そのエネルギー体を消滅させる。九死に一生を得たブラッドスタークは、胸を撫で下ろす暇もなく飛行モードへ移行。背部の中心にある円状装甲を開き、赤い粒子を放出させながらシャルロットと共に飛ぶ。
しかし、敵の攻勢はそんなものでは留まらない。さらに四方八方、壁や天井から怪しげな影が誕生し、彼女たちに向かって降り注いだ。シャルロットが巧みに避けている一方で、ブラッドスタークはトランスチームガンで邪魔な敵を撃ち落としていく。
「どこもかしこも怪しげな影! 影! 影! 正面邪魔ぁ!!」
実弾型のシャルロットは自然と弾丸の節約を求められるが、弾切れについてはほぼ問題ないブラッドスタークは遠慮なく引き金を引く。銃撃で捌き切れない場合は、蹴りや殴打を相手に叩き込む。
その様子を傍目で確認していたシャルロットは、何とも言えない表情になる。ブラッドスタークに変身して以降、ナギの戦闘センスは日を追う度に磨きが掛かっていた。ナイトローグと並び立ちたいという心のキッカケが、そこまでの爆発力を生み出している。
しばらくすると、影の雨は次第に止んでいく。彼女たちの一旦の余裕が出来上がると、ダメ元と言わんばかりに最後の集団が前方に湧いた。
瞬間、緑色のバイザー光をおどろおどろしく揺らめかせたブラッドスタークが、反射で敵集団を撃ち抜き――
「――ダメ!! ナギストップ!!」
「ん? あ――」
咄嗟のシャルロットの静止も虚しく、紛れ込むようにして隠れていたバルーンスマッシュの上半身が光弾で破裂する。刹那、半径十メートルに渡って濃密度のネビュラガスが散布された。通路の広さにぴったりなガスの防壁が生まれる。
だが、ここで怖気づいて急停止している暇はない。二人はそのままガスの中を突っ切った。
「さっきのネビュラガス? なんだ」
「び、びっくりした……。えっと機体のコンディションは……異状なし。ふぅー」
けろりとそう呟くブラッドスタークと、生きた心地のしないシャルロット。シャルロットは手短に機体チェックを済ませると、呑気に先程の件を受け流したブラッドスタークに一言告げる。
「ナギ、さっきの破裂するスマッシュには気を付けてね。ネビュラガス対策する前だったら今ので僕、ラファールごとスマッシュになってたから」
「へ? そうなの? ごめん。次から気を付ける」
ブラッドスタークは素直に謝罪する。反省の色は普通に見えていた。わだかまりは大して生まれず、気付けば二人を追う怪しげな影たちがいなくなる。
そうして大広間に飛び出ると、どこにも道が見当たらないので二人は一時停止した。背中合わせとなり、周囲を警戒する。
「行き止まりだ……どうするデュノアさん?」
「出口がない? だったら、トランスチームガンのワープ使うしか――」
その時、岩肌しかなかった大広間が地下神殿風味の空間へと瞬時に切り替わった。いきなりの出来事に身構える彼女らだが、やはり出入り口は見つからない。
かと思いきや、奥の方で一つの大扉が生成される。ちょうどISがくぐり抜けられる大きさだ。徐々に扉が開かれ、まさに都合の良い展開にシャルロットはもちろん、ブラッドスタークも疑う。
その結果は彼女たちの予想通りだった。何か来るかはわからないが、何かが来る事は確信していた。だからこそ、扉の先の暗闇で閃光が焚かれるよりも先に、横へと飛び退けた。
閃光の正体はマズルフラッシュ。毎秒数百発単位の弾丸が放たれるが、狙われた二人は軽々と避けていく。続けて、一体のスマッシュが飛び出してきた。
「コイツら……!?」
落ち着いて敵戦力を確認するシャルロットの元に、足元を凍らせたアイススマッシュがスケートの要領で滑走する。上空にいる彼女目掛けて、氷の高台をハイペースで創成していく。
先手必勝とシャルロットは、高台を崩すついでにアイススマッシュをアサルトライフルで撃つ。IS用の自動小銃は容易に氷の高台に亀裂を入れ込み、崩壊させる。
次いで、高台が崩れるタイミングで空高く跳躍したアイススマッシュに弾丸が次々と吸い込まれる。そのまま敢えなく、大理石の床の上に落ちた。無論、まだ戦闘不能には陥っていない。
すると、もう一体のスマッシュが重装備を携えて扉の方からのっそりと現れてきた。手にしているガトリングガンの引き金を引き、アイススマッシュの援護射撃を行う。回避行動に移るシャルロットは、絶え間ない弾丸の嵐に追われる。
現れたスマッシュは全身を青い甲冑で身に包み、頭部にはノコギリクワガタのように特徴的な角が二本食い込んでいる。背中には大きな兵装担架を背負い、片手だけでそれぞれ保持している二丁のガトリングガンの弾薬庫を担う。
武装はそれだけではなく、両肩にはミサイルポッドが装着されていた。腰に二本の刀を提げ、大して苦もなく重装備の身体をやすやすと動かす。身体中に武器を纏ったスタッグスマッシュは、登場して早々にミサイル全弾発射する。
ミサイルはブラッドスタークとシャルロットへと飛んで行き、数自体は二十にも満たないので銃撃で全て撃ち落とされる。間髪入れずにスタッグスマッシュがガトリングガンをばら撒こうとするが、ヘビのように低姿勢で這ってきたブラッドスタークに強襲された。
「要するに門番か! やってる事エンターテイメントだねぇ! そらぁ!」
ガトリングガンの照準がブラッドスタークに向けられるも、撃つ際の反動は計り知れず。加えて、彼女の不規則な高速移動を前にして正確な狙いが付けられない。あっという間に懐まで潜り込まれ、迅速に起き上がってからのアッパーを顎にもらう。重たい兵装ごと、スタッグスマッシュの身体が打ち上げられた。
それも束の間、トランスチームガンによる追撃を実行される。無防備の身体を痛めつけられ、とうとうスタッグスマッシュは頭から床に落ちた。
トランスチームガンの光弾によって、ガトリングガンの弾薬庫は誘爆を起こした。小爆発を浴びる事になったスタッグスマッシュは、それでも慌てずにガトリングガンを放棄。素早く腰の刀を抜刀し、両肩のミサイルポッドを勢いよくパージした。
「うおっ!?」
捨てられたミサイルポッドはブラッドスタークの顔面に向けて飛ばされる。大急ぎで顔を横に逸らす彼女だったが、次の瞬間には迫り来る二本の刃を垣間見た。
スタッグスマッシュの高速移動。それを理解した直後に袈裟斬りにされ、ブラッドスタークの赤い装甲に火花が散る。致命傷には全くなっていなくとも、十分な驚異だ。反撃にブラッドスタークはスチームブレードを取り出し、一閃する。しかし――
「――っ、速い!?」
気が付けば背後に回られ、そのまま剣戟を受ける。咄嗟にスチームブレードを振ってもかわされ、再び高速剣技をお見舞いされる。
「ぬわっ、とっ、とぅってぃいえっ!」
四、五度も喰らえば、徐々にではあるがブラッドスタークはその高速剣技に食らい付けるようになる。苦しげにスチームブレードで捌き続け、それだけでは厳しくなると腕を使ってガードもする。合間を見ての銃撃は、簡単に斬り払われた。
スタッグスマッシュが足払いを仕掛け、ブラッドスタークが避ける。立て続けに鍔迫り合いするのも一瞬、相手の体当たりでブラッドスタークがよろめいた。
その隙をスタッグスマッシュは見逃さない。目に止まらぬスピードで刀にブラッドスタークの腰を挟み込み、そのまま背中側へ。反撃されにくい位置で、なおかつ両断せんと言わんばかりの勢いで彼女を頭上へと持ち上げた。
「ぐあぁぁぁぁ!? あっ、ちょ、あぁ!?」
二本の刀は鋏のようにブラッドスタークを固く捕らえ、今にも胴体が斬られそうな尋常ではないパワーと拘束力に彼女は悲鳴を上げる。手や足ではスタッグスマッシュには届かず、トランスチームガンの通常攻撃では決定打になりにくい。フルボトルを装填しようにも、それでは間に合わないと感じた。
よって、頭部の煙突ユニットから黒煙を放出。たちまち全身にそれを覆わせ、スタッグスマッシュから離れた位置へとワープする。
《ライフルモード》
その間にスチームブレードとトランスチームガンを合体させ、休む暇なく襲ってくるスタッグスマッシュを迎える。近距離になるまでスコープ越しに狙撃していくが、やはり斬り払いで済まされる。
そして、互いに斬り結ぼうとして――スタッグスマッシュが足をぬかるみに取られた。
(決まった! 崩壊毒をちょびっと目の前の床に出したのが成功した!)
次に隙が出来上がったのは、スタッグスマッシュの方。さり気なく試した小細工が成功した事にブラッドスタークは内心ほくそ笑み、容赦なくブレードで相手のみぞおちを穿つ。
その一撃でスタッグスマッシュは吹き飛ばされるが、それだけでは終わらない。ブラッドスタークが左腕の伸縮ニードル《スティングヴァイパー》を放ち、スタッグスマッシュの右腕をぐるぐる巻きにして拘束。相手がスティングヴァイパーを斬り裂こうとするより速く、コブラフルボトルをライフルにセットする。
《Cobra. スチームショット!》
奇怪な弾道を描く一発の光弾が、スチームライフルから発射された。スタッグスマッシュが空いた刀で防御する手前で弾道が曲がり、盾代わりの刀を無視して顔面に命中。凝縮されたエネルギーの塊が着弾の衝撃で爆発を起こす。
《エレキスチーム》
同時にブラッドスタークは切断されたスティングヴァイパーを手元に戻し、地に膝を着けて満身創痍なスタッグスマッシュを目にするや否や、電撃を纏わせたスチームライフルを全力で投げる。
スチームライフルはスタッグスマッシュの目の前の床に突き刺さり、そこから流れる高圧電流で全身を痺れさせる。それこそ、金縛りになったかのように指一本一つ動せない程に。
絶好の狙い目に、力強く己の両拳をぶつけるブラッドスターク。即座に胸部から巨大コブラを召喚させ、それを後ろに侍らせると大きく跳躍する。体操選手さながらの動きで回転しながら、待ち構えていた巨大コブラの顔面の前へと舞い降りた。
そして、大きく口を開いた巨大コブラは激しく発光。ブラッドスタークを飲み込んだかと思いきや、奔流するエネルギー体と化した。蹴りの姿勢になった彼女を補助し、とてつもない勢いでスタッグスマッシュに突進していく。
「せいやぁぁぁぁぁ!!」
蛇を象った新緑の光と共に、掛け声を発したブラッドスタークは強烈な蹴撃を相手に与えた。絶え間なく激しい攻撃を受けたスタッグスマッシュは盛大に吹き飛び、壁に激突した直後に爆発四散。着地後にブラッドスタークはスチームライフルを回収し、それを肩に掛けて静かにその散り様を見届けた。
※
氷の弓《アイシクルチルアロー》を構えたアイススマッシュは、足底に形成させたブレードで滑走しながら氷柱の矢を放つ。それと並行してブラッドスタークとシャルロットを分断させるかのように、大広間の中心から分厚い氷の壁を生成させる。
その生成速度と冷気は異常なまでに凄まじく、遠くからアイススマッシュと射撃戦を繰り広げていたシャルロットは危機感を覚える。矢の発射速度も弾丸並みで、この閉鎖空間では全速力で動き回るのは難しい。左腕に盾を召喚して防御も欠かさないようにするが、いかんせん的としてのラファールが大きすぎる。どんなに素早く避けようが、完全回避は至難の技だった。
「この……!!」
アイススマッシュに急接近したシャルロットは、その顔面に回し蹴りを入れる。アイススマッシュの身体は軽々と宙に舞うが、併せてラファールの蹴った部分が凍結する。凍ったのは表面だけ。されども、こんなにいとも容易く凍りつくのであれば、不用意にアイススマッシュと触れる訳にもいかない。
床に転がったアイススマッシュが起き上がる頃、シャルロットは生成途中の氷の壁を通り抜けようとする。ブラッドスタークと合流し、ニ対一の流れを作って早期決着を狙う算段だった。
しかし、現実はそう甘くはなかった。塞ぎきっていない壁の穴を通ろうとする寸前、突如として巨大な氷柱が生えてきた。巨大氷柱は突っ込んでくるシャルロットを迎え撃とうとし、ハッとなった彼女は急停止して反転。巨大氷柱から放出される冷気に触れた装甲表面が、たちまち凍結した。
その際に高速切替で持ち替えたアサルトカノンで巨大氷柱を一発撃ち、対象を砕けずに防がれては凍っていく様を一瞥する。
(そんな氷河期みたいなのって!!)
危うく罠にハマるところだった。アイススマッシュの能力の恐ろしさを再認識し、その下手人の方へ視線を動かす。
両手を床に置いたアイススマッシュは、氷の結界の生成に熱を入れていた。周囲に伝わる凍結速度は格段に上昇し、寒冷地仕様の処理を施していないラファールの調子が少しずつ悪くなっていく。凍結防止で稼働しているシールドエネルギーの消費量も僅かながら増える。
もしもここでシールドエネルギーをゼロにされれば、たちまち生身の身体が冷凍されてしまうだろう。シャルロットの顔に焦りが滲み出る。
それから即座にアサルトカノン二丁持ちへ切り替えて、ボサっとうずくまっているアイススマッシュを狙い撃つ。弾倉が空になるまで連射し、無防備なアイススマッシュに命中する度に氷の粉塵が撒き散る。相手の様子がわからなければ本末転倒なので射撃を一時中断し、じっと出方を窺った。
カキンカキンカキンカキン……。
「これは……何の音?」
すると、先程の一斉射撃で掻き消されていた奇妙な音を拾った。瞬間、粉塵から飛び出してきた飛来物を目にして、反射的に盾を構える。
「うぅ!?」
まるで重撃化した弾丸を受けるような強い衝撃にシャルロットは呻く。しかも、衝撃は一度だけではない。数十回は立て続けに起こり、踏ん張りを利かした機体が後ろに後退ってしまう。
(この威力、まさか!?)
先程シャルロットを襲った衝撃の正体は、今まで撃ったアサルトカノンの弾丸であった。粉塵が晴れた先には、周囲に浮かばせている無数の氷で弾丸を反射させているアイススマッシュの姿があった。加えて、自身の身体を分厚い氷で覆って守りを固めている。
アイススマッシュが手に入れた弾丸はまだ残っている。それらは程なくして放たれ、シャルロットが盾でカバーしきれていない足元や肩を穿っていく。
無論、その程度では戦闘不能には陥らない。あらかたアイススマッシュが全弾撃ち尽くすのを見計らい、宙を駆けようとして――
「え!?」
いつの間にか、脚部が氷漬けにされていた。全力で吹かしたウイングスラスターで離脱を図ろうにも、床ごと凍りついた氷は強固。スラスターの炎ですぐさま溶かせるものではなかった。
(しまった、このままだと……!!)
氷漬けにされる。そう思った次の瞬間、正面にアイススマッシュが降り立つ。腹部に触れようとする両手は絶対防御に遮られるものの、可視化した膨大な冷気が溢れ出る。もはやジリ貧どころの話ではない。敗北直行ルートを突き進んでしまっている。
「くっ、まだだぁッ!!」
負けてたまるかと精一杯怒鳴りつけるシャルロット。刹那、逃げられないようにアイススマッシュを抱え込み、腕部パイルバンカーを押さえ付ける。この一撃でダメなら、これ以上の有効打は持ち得ない。一か八かの賭けに出た。
盾殺しの異名を持つパイルバンカーが、アイススマッシュの腹部に炸裂する。それは堅牢な装甲を容易に貫通せしめ、怪人の身体は間もなく爆発四散した。
「デュノアさーん! 生きてるー? 大丈夫ー?」
アイススマッシュ撃破により、自壊を始める氷の結界。ボロボロに朽ちていくそれを、ブラッドスタークが外側からスチームブレードで破壊して中に侵入してきた。
一方のシャルロットは足元の氷を砕き、凍結による拘束から脱する。おもむろにブラッドスタークの方へ振り返り、苦笑した。
「うん。少しドジ踏んじゃったけど」
「なら急ご! あの大扉閉まっちゃうからさ!」
「え? 敢えて潜り抜けるの? 明らかに罠なのに?」
「でも前に進まなきゃ何も始まらんし、はよはよ!!」
「そうだけどさ……よし、行こっか」
そうして二人は、爆発四散したきりの二体のスマッシュを気にも留めずに、大急ぎで扉の向こうに進んで行った。
Q.アイススマッシュ
A.能力強化させました。このアイススマッシュは荒巻く海をも凍らす事ができる。
Q.グレートクローズ「俺もスーツ改造された同盟に入れてくれ!」
A.リペイント勢はお断り