もんむす・くえすと!の女の子たちがやって来てしまった件について 作:森野熊漢
それに伴ってなのか、4日の閲覧してくださった方が600に到達……!
目を疑いましたが、嬉しいです!
☆9にめらた様 Meka クマ様 厘音様 chrono club様
☆8にkN_tyata様 てっちゃーん様 USAR様
遅ればせながら、点数を入れてくださりありがとうございます!
そしてお気に入り登録してくださってる方!ありがとうございます!またいつかの機会でお名前をあげさせていただけたらと思います。
長くなりましたが、好き勝手してる作品ですが、どうぞこれからもよろしくお願いします!
ーたまも視点ー
「輝!目を覚ますのじゃ!」
奴……イリアスと魔王様が言うには、ソニアカオスという名らしい……の攻撃を九つの月でいなしながら必死に呼びかける。
どうやら、ソニアカオスもアポトーシスらしく、XX型アポトーシスとかいうものらしい。
そんな奴に半分くらい埋まっているという現状からして、取り込まれてアポトーシスとなってしまうのではないか。そんな焦りが胸の内で燻る。
「私も手伝います」
「手伝うわ……」
ヴィクトリアとアンフィルはこちら側に回ってくれている。
「輝さん……どういうことですか……」
「かむろ、気をしっかり持ちなさい。私たちで助け出すのです」
七尾とかむろも動揺しているものの、なんとか戦えそうじゃな。
「さて、僕もこっちを手伝うよ」
「む、アリストロメリアはどうしたのじゃ」
「彼女は向こう側でやるってさ」
ハインリヒが言う向こう側とは、つまりはアドラメレクのことだろう。現にすごく楽しそうな声と爆発音が聞こえてくる。……状況をわかっておるのじゃろうか。
「にしても、四天王がみんなむこうに回っちゃったね」
「仕方あるまい、さっきはああ言ったがあやつらならなんとか勝てると思ったからの。特に問題はない」
早めに片を付けてこちら側に手を貸してもらいたいところではある。なんせウチはどちらの相手もしたことがないからの。手は多いことに越したことはない。
「……来るっ!」
ハインリヒの声と同時にソニアカオスの腕が伸びてくる。飛び上がって躱したその場所に、鋭い一撃が突き刺さるのを横目に、内心ひやりとするものを感じた。
「これがウチの必殺技じゃ!月光きゃのん!」
しかし、そんなものに気をとられていては、勝てるものも勝てん!気を取り直して、月光きゃのんを撃つ。
顔に直撃はしたものの、ダメージは……そこまで、じゃな。
しかし、輝に攻撃を当てないようにしないといけないのがなんとも難しいの……。
「行くよ、シルフ!来い!ウンディーネ!頼むよ!ノーム!」
少し離れたところではハインリヒが精霊を呼び出しておる。伝説の勇者と呼ばれて入る者の、ウチたちが仲間にしたのは黒のアリスを討伐する前のハインリヒ。まだ精霊の扱いをマスターしきれていないのじゃろうな。
「力をもらいます!竜剣!」
「…………巻き付くわよ」
ヴィクトリアとアンフィルも、縦横無尽に駆け回りながらチクチクと攻撃しておる。ウチの攻撃よりも効いてなさそうではあるが手数は多い。ソニアカオスも若干あやつらの方に意識を持って行かざるを得ないようになっておるの。
「先に陰陽術を頼みますよ!私はその後に術を放ちますので」
「はい!いきます、七尾様!」
かむろが陰陽術でソニアカオスに弱点を付与し、七尾が的確に弱点属性の術を放つ。
うむ、なかなかにいいコンビネーションじゃな。きっとあの様子ならきつねとも組めるの。
「プラズマブレイク!」
「もう一発月光きゃのんじゃ!」
ウチたちも負けじと攻めたてるものの……本当に効いてるのか?と疑いたくなるくらいにタフじゃな。
こちらがジリ貧になるのが目に見えておるぞ……。
サポートにサキあたりがいたら少しは楽なんじゃが……!
「いないものはどうしようもないよ!すー、はー」
「そうじゃな、深呼吸でもして落ち着かんと。わしはちょっと気合をいれるがの」
丹田に力を込める。
ヴィクトリアとアンフィルに疲れが見えてきておるし、ここらで一旦こちらに気を逸らさせないといかんの!
「次の一撃は少しばかり重いぞ?たまもパンチ!」
もちろん、土の力もおまけしておる。そう思ってとびかかったのじゃが……。
(まずい、輝に当たってしまうのじゃ!?)
張り切り過ぎたのか、拳の着弾予定位置が輝の顔ということになってしまった。しかし、もうウチの拳は止まらない……!
「■■■■■■■■■■■■■■■■」
「なっ?」
思いもよらないことに、ソニアカオスが腕で輝を庇った。腕に拳が直撃し、しかも会心の一撃と自負できる当たり方をしたからか、奴の腕にひびが入った。
「■■■■■■■■■■■■■■■■■」
「んぎゃっ!」
庇った右腕ではなく、左腕で地面に叩き落とされた。起き上がる間もなく、ホーリーフレアを叩き込まれる。
全身ボロボロじゃが、まだなんとか戦闘は続けられる、と言ったところ。
もう一度気合を入れ直していかんとな……。
「■■■■■■■■■■■■■■■■■」
『なっ!?』
直後、ソニアカオスから放たれた異様な雰囲気。それと共にうちの気合が、ハインリヒに宿っていた精霊の気配が霧散した。他のメンツも自己強化をしていたようじゃが、それが失われたのか、戸惑いの声をあげておる。
「■■■■■■■■■■■■■■■■■」
体勢を立て直す前に奴が動きを見せた。そして。
「私■■び出す■■■、■■な■大変■の?」
「仕方■■■■■、我■主■危機■■■■ら」
「そ、んな。このタイミングで」
七尾が絶望した表情をしておる。あ奴らは一体……。
「ソニアマズダに、ソニアマンユ……」
「姿かたちは図鑑で見たことがありましたけど、まさか私たちが相手することになるなんて……」
「かむろ、やることは変わりません。私たちは足止めしつつ攻撃しますよ」
そう言う七尾とかむろもかなりボロボロじゃ……。
「そ、そうじゃ!ヴィクトリア!オールメガヒールを!」
「すみません、習得してないです!」
そうじゃった!天使が皆白魔法を使えるわけではなかった!
このまま相手取らないといけないか、と覚悟したその時。
「■■■■■■■■■■■■■■■■■■」
「え? 来■■かり■■■もう?」
「その■■。魔力■■■■■」
「主■、■■運■」
そう言いあった後、三体のソニアたちは消えて行った。胸部部分に埋まっておった輝が落下してくるも、アンフィルとヴィクトリアが地面にぶつかる前に拾い上げた。
……なんとか、なったようじゃな。
「たまも、無事か?」
「グランベリア……なんとか、じゃな。そちらも……なんとか、といった様子じゃな」
「ああ、魔王様とイリアスが奴のことを知っていたからなんとかここまで抑えられたというところだが……」
ん?そう考えると一度も相手取ったことない奴らばかりで組んでいたウチたちって結構危なかったのでは。
「急にアドラメレクが「魔力切れ……主様」みたいなところまで言ったところで消えてしまったな」
「ノイズが入ってましたが、奴の言ったことはおそらく魔王の推測通りだと思います」
そりの合わない経験者コンビもボロボロなものの、まだ元気はあるようじゃな。
「エルベティエちゃん、助かったわ」
「……一番頑張ってたから当然」
その後ろにいるアルマエルマとエルベティエ。アルマエルマの全身がべとべとしているように見えるのは、エルベティエのスライムヒールか何かのせいじゃろうな。
エデン、ミカエラちゃん、ルシフィナちゃんはというと、エデンだけがボロボロな状態でいつも通り二人に弄ばれていた。……大変じゃな。
アリストロメリアも姿が見えないと思ったのじゃが、いつの間に移動してきたのかハインリヒの横に陣取っていた。なんじゃこいつ、全然傷もないぞ。遠距離攻撃してたから狙われなかったのかの?
「とりあえず、だ。輝を連れて帰るとするか」
「そうじゃな。ポ魔城で休息をとるとしようぞ」
言うが早いか、ハーピ―の羽で元の世界へ。そして急ぎ足でプチの宿屋へと直行した。
戦闘描写が下手すぎたのでちょっと泣きそう。