とある科学の刀剣使い(ソードダンサー)   作:御劔太郎

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今回は恒例の水着回です。


第17話 ビキニは目線が上下に分かれますけど ワンピースは身体のラインが出ますから 細い方しか似合わないんですよ

『幻想猛獣(AIMバースト)』との戦いも終わり、レベルアッパーの使用者も随時回復していた。

佐天涙子もその日の内に目を覚ましたそうだ。

 

だが、逆に詩音は未だに治療中である。

集中治療室の前では美琴たち四人が心配そうに待っていた。

日も暮れた頃に治療を終えた詩音と、治療に当たったカエル顔の医者が治療室から出てきた。

 

「先生!詩音くんのケガはッ!!?」

 

いの一番に佐天がは立ち上がり、医者のもとへ駆け寄る。

 

「ああ、それに関しては、もう大丈夫だよ。今は麻酔が効いているから眠っている。完全下校時間も過ぎているから、君たち三人は戻りなさい。」

 

「「「はい。」」」

 

「そっちの君は念のために今日までここに残るんだよ?」

 

「分かりました。」

 

美琴と黒子、初春たちは佐天や詩音のことを気づかいながらも、各々帰路についた。

 

その日の夜……

詩音が入っている個室に、佐天の姿があった。

 

「ゴメンね。詩音くん……私がレベルアッパーなんかに手を出したせいで……」

 

佐天は謝る。

自身がやってしまった事の重大さを痛感していた。

 

「別に気にしなくていいよ。」

 

何と詩音が目を覚ましたのだ。

心の一方を自身に掛け、常人では耐えられない疲労が貯まっていたはずだ。

あの医者も二~三日は目を覚ますことはないと言っていたが、その日の夜に起きたのだ。

さすが人を超えた詩音といったとこか……

 

「あ、痛たたぁ……」

 

詩音は痛む体を無理やりお越し、佐天の方を見る。

 

「大丈夫?無理しちゃダメだよ!」

 

「僕は平気だよ。佐天さんこそ大丈夫なの?」

 

「うん……詩音くん達のおかげで……」

 

「なら、良かった。」

 

詩音ははにかんだ。

 

「でも、私のせいで詩音くんは体も傷だらけで……あんなに綺麗だった黒髪も……」

 

「佐天さんの心の痛みに比べたら、どうってことない。そもそも、髪なんてすぐに伸びるし……それにウチでは、“大切な人のためには命を惜しむな”って、教えられてるから……」

 

「え?それって////」

 

「あとは察してくれ……」

 

「ありがと♪」

 

佐天の笑顔に詩音の顔は真っ赤になっていた。

 

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詩音と佐天は日にちが違えども、無事に退院した。

詩音は退院したその足で、風紀委員の本部に向かう。

執務室に入ると待っていたのは、副委員長のつかさと書類のタワーが三棟。

 

「うわぁ……」

 

詩音のテンションが一気に下がる。

 

「おかえりなさい。委員長……」

 

つかさが笑っている。黒い笑みだ……

 

「つかさちゃん、どうしたのかな~?ご機嫌がナナメ見たいけど……?」

 

「別に……委員長が病院に入院していた間に、アナタの仕事をやっていたなんて、口が割けても言えません。」

 

「ちゃんと言ってじゃん……ゴメンね、つかさちゃん。ほら、例の事件も解決したし、結果オーライと言うことで……」

 

「それは委員長だけですよ。私の仕事は今からなんですよ?」

 

「そうなの?」

 

「そうです!はあ……とにかく、あとは統括理事会に提出する資料づくりだけですから、その各支部の報告書をもとに作ってください。」

 

「分かった。ありがと、つかさちゃん。」

 

「////って言うか、その“つかさちゃん”って、やめてくださいませんか?私は一応年上ですから!」

 

「え~可愛いと思うんだけどなぁ……」

 

詩音は執務室に籠り、資料づくりを開始する。

時間は経ち、すでに正午を回っていた。

執務室をノックする音が聞こえる。

 

「どうぞ……」

 

詩音が返事をすると、扉が開きつかさが部屋に入って来た。

 

「委員長?そろそろ、お昼にしませんか?」

 

「え?もうそんな時間?」

 

詩音が卓上時計を見ると針は1時を差していた。

 

「そうだね。資料づくりも先が見えてきたからね……お腹も空いたし、ご飯を食べよう。」

 

詩音とつかさは別室で昼食を摂った。

 

「相変わらず、委員長の甘いモノ好きは凄いですね?食後のデザートの方が、メインよりも多い……」

 

「そうかな?ちょっとだけでしょ?」

 

「ちょっとって……まあ、良いです。ところで委員長、頼みたいことがあるんですが?」

 

「どうしたの?」

 

「別に委員長のお手を煩わせるモノじゃないです。明日、私の代わりに水着のモデルをやってくれませんか?」

 

「え?モデル?」

 

「はい。私が通っているジムのトレーナーから水着のモデルを依頼されたんですが、その日にちょうど別の用事が入ってしまって……」

 

「それで僕が代わりに行けと?」

 

「ええ……お願いします。」

 

「つかさちゃんの頼みなら、行くしかないね。普段からキミには迷惑掛けてるし……」

 

「ありがとうございます。じゃあ、明日この時間にここへ向かってください。待ち合わせしているんです。」

 

彼女が示した場所は、駅前のカフェ……

 

「もしかして、ここで別の人と待ち合わせしてるの?」

 

「そうです。依頼を受けたのは私とジム仲間です。彼女には私から連絡しときます。」

 

「分かった。」

 

その後、昼食を終えた二人は再び仕事に戻った。

 

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次の日……

詩音はつかさから教え貰った待ち合わせ場所に向かう。

待ち合わせ場所のカフェに先に着いた詩音が、相方を待っているとそこに現れたのは……

 

「えッ!!?詩音くん?」

 

「固法先輩ッ!!?」

 

詩音が入り浸っている第一七七支部の固法美偉だった。

二人はこれまでの経緯を話しながら、撮影が行われる水着メーカーのある本社ビルへやって来た。

 

二人はビルの中に入る。

そこには、またまた見知った顔が……

 

「佐天さん?」

 

「え?詩音くん」

 

「アナタたちも来ていたのね?」

 

「どうして、詩音がここにいるのよ。」

 

「僕は固法先輩のジム仲間の代理で……御坂さん達は?」

 

「私と黒子は水泳部に所属している後輩たちからのお願いで……」

 

「私と初春は、御坂さんから誘われて……」

 

「でも、こんな私が良いんでしょうか?」

 

「大丈夫ですわよ、初春?どんな幼児体型でも科学のチカラでチョチョイと修正してくれるはずですわ。」

 

「ひどいです……」

 

黒子のフォローになってないフォローで初春は涙を流していた。

 

「キミ達は?」

 

詩音が美琴達と一緒に他の女子に声を掛けた。

 

「私は湾内絹保です。」

 

「私は泡浮万彬です。」

 

最後に黄色の艶やかな着物を着た女の子が自己紹介をしようとした。

 

「では、最後はワタクシのようですわね?ワタクシは………」

 

「キミのことは知ってるよ。婚后光子さん……」

 

しかし、詩音は彼女の言葉の腰を折るように話し掛ける。

 

「ええ、良くご存じで……」

 

「以前に常盤台狩りの被害者になった……ぐる眉を書かれた女の子だったよね?」

 

「ちょっと、それはワタクシの黒歴史ッ!!?どうして知っていますのッ!!?」

 

「どうしてかな?」

 

詩音は彼女をからかうように、はぐらかした。

そんなやり取りをみんなでやっていると、メーカーの担当者がみんなの前にやって来た。

 

「お待たせしました~全員集まりましたか?」

 

「だと、思います。」

 

「では、水着を用意している試着室に案内しますね?」

 

「あの……僕、男なんですが?」

 

「大丈夫です。キミの事は連絡を受けてますから。コチラです。」

 

モデル役の詩音達は、担当者の案内で試着室へ向かった。

そして、美琴たち女子たちとは違う部屋に、詩音は入る。

中には、一人では多すぎる量の男性用水着があった。

 

「この量、多すぎやしないか?まあ、とにかく気になる水着を選ぼうかな?」

 

詩音は水着を探し始める。

 

「ど・れ・に・し・よ・う・か・なぁ~♪……おッ!!?」

 

そして、見つけてしまった。

『THE男子』的な水着を……

早速、詩音は試着室で着替える。

 

「これだーッ!」

 

即断即決で決めた詩音は、みんなが待つ撮影場所に向かうのだった。

 

次回に続く。




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