ポリス「キミキミ、その腰にかけているモノは何かな?」
サリー「うん?これか?これは私の魂だが」
隆太「答えになってませんよ」
ゲルマ「薬でもやってんのー?」
ポリス「持ち物を確認させてもらうよ。場合によってはキミを拘束させてもらうことになるかもしれないけどね」
サリー「それならば令状を持ってきてもらおう。これは任意のはずだ」
隆太「あわわ……なんかとんでもないことになってますよ!ゲルマさん、助けてあげて下さい!」
ゲルマ「サリー、ここは大人しくポリスメンの言うことを聞いた方がいいぞ。前科のある女なんてマスターも嫁にもらいたくないはずだ」
サリー「な、何故私が嫁がなければいけないんだ!?恭夜が婿に入ればいいだろ!」
隆太「そこはこだわるんですね……」
ポリス「その刀が本物ならキミを銃刀法違反で現行犯逮捕しなければならなくなる」
サリー「致し方ない――いいか、見るだけだぞ!絶対に触るなよ!」
ゲルマ「ポリスメンがセクハラしているように聞こえるな」
隆太「触らなきゃ話になりませんよ」
ポリス「それじゃあ拝見させてもらうね――うーん……なんだこれは?」
サリー「何もおかしなところはないだろ」
隆太(僕が使ってる包丁より刃こぼれがひどい……)
ゲルマ(ところどころが錆びていて人を斬る代物には到底思えない。人を殴る凶器に近いかもしれないな)
ポリス「一つ聞いてもいいかな?」
サリー「なんだろうか?」
ポリス「状態が良くないね。刀を真似て作ったのかな?」
隆太「えっ?」
ゲルマ「それは興味深い。あっしも是非聞いてみたいぞ」
サリー「……当然だ。本物の刀を持ち歩くほど私も馬鹿ではない」
隆太(どういうことでしょう?)
ゲルマ(ポリスメンは刀身が本物だと思っていないようだ)
ポリス「不快な思いをさせてすまなかったね。このレプリカはお返しするよ」
サリー「あ、ああ」
隆太(ルナさんはどうなんでしょうか?)
ゲルマ(おそらく周りの目から見たら模造刀としか思われていないのだろう)
ポリス「――そこのキミ、少し顔色が悪いみたいだけど何かあったのかい?」
隆太「ぼ、僕ですか?特になにも――」
ゲルマ「聞いてやってくれ。この少年は高校へ行くのを諦め、妹のためにトイレ掃除で学費を稼いでいるんだ」
隆太「トイレ掃除じゃなくて清掃業って言って下さい」
サリー「ボディーガードもしてるしな」
隆太「全然違いますよ!警備員ですよ!お巡りさんが勘違いするじゃないですか!」
ポリス「色々苦労しているんだね。だけど、体は大事にした方がいいよ。まだまだ若いんだから」
ゲルマ「それだけじゃないぞ。ここだけの話、隆太は養鶏場の隣にある居酒屋でアルバイトしてるんだ」
隆太「それは言わない約束じゃないですか!『焼き鳥を直接仕入れている』って陰口叩かれるんですよ!?」
サリー「フッ、それに我が家の家政婦だしな」
隆太「バカにしてますよね?もうサリーさんたちの晩御飯抜きです!」
ポリス「ま、まぁ喧嘩しないで」
ゲルマ「ポリスメンにお伺いしたいのたが、もしあっしが目からレーザーを出したり、腕を飛ばしたりしたら罪に問われるのだろうか?」
サリー「なんだその質問」
ポリス「ま、まるでロボットみたいだね」
隆太「誰かを怪我させたら罪に問われるんじゃないですか?」
ポリス「もしキミがロボットだとしても、ロボットを罪に問うことは難しいだろうね。もし罪に問うとしたら製造者か管理者になるかもね」
隆太「製造者って兄さんでしょうか?」
サリー「恭夜は製造者というより管理者だろう」
ゲルマ「そうか!あっしが悪事を働けば、マスターを刑務所にぶちこめるというわけか!」
隆太「えぇ……」
サリー「ふざけるな!私が前科の夫を婿に迎え入れることになるではないか!」
ポリス「もうキミたち帰ってくれないかな?」
ゲルマ「――おおっと!信号待ちをしている美女はっけぇぇぇん!追跡開始ぃぃぃー!」
サリー「奴を止めねば!――行くぞ!ポリスメン!」
ポリス「ああ!」
隆太「……なにこれ」