ルナ「野球観に行きたい。恭夜、一緒に行こ!」
恭夜「嫌だよ。野球のルール分かんないし」
サリー「サッカーは分かるのに野球は分からないのか。違いはあれども同じ玉を使った競技だろ?」
ルナ「うん」
恭夜「全然ちげぇよ!同じ玉なわけねぇだろ!」
サリー「確か東京ドームだったな。入り口までついて行ってやればいいじゃないか」
恭夜「なんで入り口までなんだよ!行く意味ねぇだろ!」
ルナ「じゃあ、明日の夕方駅前で待ってる」
サリー「楽しんでこい」
恭夜「勝手に話を進めるな!」
~電車内~
恭夜「人多いな……あの黄色と黒のヤツって――」
ルナ「タイ○ースだよ」
恭夜「じゃあオレンジは?」
ルナ「ウサギ」
恭夜「へ?ウサギってチーム名じゃないよね?」
ルナ「うん。ジャイ○ンツだよ」
恭夜「すげぇバカにされた気分だ――人増えたみたいだからドア側に立ちなよ」
ルナ「大丈夫。恭夜が窓側に立って」
恭夜(う~ん、ルナみたいな女の子の方が痴漢されやすいような気がするんだけどなぁ……俺が注意を払えば大丈夫か)
ルナ「恭夜、壁ドンしていい?」
恭夜「後ろガラスだし俺死ぬから」
ルナ「私に壁ドンして」
恭夜「壁がねぇじゃん。そんなに壁ドンしてほしいなら逆に立ってよ」
ルナ「じゃあ、後ろの人壁にする」
恭夜「その壁使えって?そんなことしたら俺が線路に飛び込まなきゃいけなくなるじゃん」
ルナ「ふふふ、ほんとだね」
恭夜「『ほんとだね』じゃないし」
ルナ「あっ……いや……」
恭夜(な、なんだ?痴漢か!?だからドア付近に――)
ルナ「あの人、オオカミ……」
恭夜(オオカミ?どこに……ん?あの男、なんでウインクしてんだ?)
オオカミ「あれれぇ?お姉さん、ペットショップにいたモデルさんだよね?」
恭夜「ルナの知り合い?」
ルナ「襲われた」
オオカミ「ちょ、ちょっと!電車内でそんなこと言われたら、オレっちが痴漢したみたいになっちゃうよ~」
恭夜「ずっとルナにウインクしてたのアンタだろ?痴漢というかセクハラじゃねぇか」
ルナ「――あっ!」
オオカミ「おっ!気づいたね!オレっちも野球が好きでよく観に行くだよねぇ。ちなみにジャイ○ンツファンだよぉ」
恭夜「げっ!(マズイ!俺の立場がないぞ……)」
ルナ「私、タイ○ース。オレンジ色のウサギは弱い」
オオカミ「チッチッチ!ウサギはいつでも交尾出来るから食われても痛くも痒くもないよー!ルナちゃん」
恭夜「おもいっきりセクハラじゃん。しかも虎に食われたら痛いじゃすまないし」
ルナ「ドームは空調でジャイ○ンツを有利にしてる。ズルい」
オオカミ「それなら甲○園をドームにすればいいと思うけどね。まあ、雨に濡れた美女もオレっちのストライクゾーンだけどね!」
恭夜「甲○園はドームじゃないのか。覚えとこ」
ルナ「――恭夜、行こ」
オオカミ「ちょっと待ってよ~!」
恭夜(ウサギ、じゃないオオカミが虎を追いかけてる。これはまさに弱肉強食の世界。食うか食われるか……いざ、決戦の地へ!)