~前途多難の扉・道中~
ハルカ「この道もかなり薄暗いです」
恭夜「せめて足元ぐらいが見えるくらいの明かりはほしいよ」
ハルカ(色んな生き物が壁や地面を這いずり回っています……)
恭夜(ゴキブリならまだいいけど、ムカデとかコウモリみたいなものまでいるぞ!)
カメラ『キュイーン……カチカチ』
ハルカ「今、音しませんでした?」
恭夜「機械かなんかかな?上の方から聞こえたけど――」
ハルカ「あそこですよ!レンズがこっちを向いてます!」
恭夜「道に迷った人を見つけられるようにしてるのか」
ハルカ「恭夜さん……あれってガイコツですよね?」
恭夜「本物なのか?一応ケースには入ってるけど……」
ハルカ「首にぶら下げられてる紙に何か書かれてますよ。『この先、出口』」
恭夜「こんなに暗かったら誰も読めねぇよ――けど、近づくたびに少しづつ明かりがつくみたいだな」
ハルカ「紙に続きが書かれてるみたいですよ!『ちなみにこのガイコツはカメラが設置される以前に落命した観光客〈一人〉の亡骸で組み立てました。ご臨終です』」
恭夜「医者かよ。ご臨終の使い方間違ってるだろ。死んだ人がすげぇ惨めじゃん。ちゃんと弔ってやれよ」
ハルカ「私たちは先人が切り開いた道を歩いているのですね。亡くなった人の想いを無駄にしないよう、私たちも前を向いて行きましょう!」
恭夜(先人の扱いがこんなんでいいのかよ……)
~地底王国コスモフィア~
ハルカ「あっさり着きました」
恭夜「前途多難とか言ってた割には大したことなかったね」
ハルカ「これからも気を引き締めていきましょうね?恭夜さん」
恭夜「それじゃあ最初に情報収集からだな」
~地底都市コスモスクウェア~
恭夜「町並みは地上と変わらないな」
ハルカ「太陽の光が全く当たっていませんが、テレビやラジオは使えるようですね。これなら地上の情報も得られます」
恭夜「――あれは酒場とか言うやつだっけ?情報収集の定番だけど俺たち未成年だから入れないか。サリーがいたら入れたのになぁ」
ハルカ「あのう、恭夜さんとサリーさんはどういう関係なんですか?」
恭夜「……(ここは素直に答えるべきか。それとも話題を変えて誤魔化すべきか。何を悩む必要があるというんだ!ここは男らしく胸を張って――)」
ハルカ「恭夜さん、私が嫌なら手を離してもいいです……」
恭夜「えっ!――ち、違うんだ!こ、これは(やべぇっ!?動揺して手を離しちまった!?)……」
ハルカ「扉に入ってからずっと繋いでいたんですよ。気づきませんでしたか?(本当は洞窟を抜けてからなんです。しかも私から手を握ってしまいました)」
恭夜「ホントゴメン……俺なりにハルカちゃんがはぐれないようにしてたつもりなんだ(なんて最低な言い訳なんだ……)」
ハルカ「こちらこそごめんなさい(試すような真似して。恭夜さんの言葉ならウソでも嬉しいです)」
恭夜「どうしてハルカちゃんが謝るの?」
ハルカ「うふふ。さーて、何ででしょうか?」
店主「――誰かぁっ!!ソイツらを引っ捕らえてくれぇっ!!」
恭夜(なんだなんだ!?強盗か!?)
テリア「――お座り!」
ハルカ「キャァァァ!?」
恭夜(なんだあの男!?軽々とハルカちゃんを飛び越えたぞ!?)
リッツ「そこのお二人サーン!失礼するわよぉ!」
恭夜「今度はロバが来た!?」
アウス「捕まってたまるかッ!」
恭夜「最後はニワトリ頭!?――コイツらが強盗か!くらえっ!フィジカルアタァァァックゥ!!」
アウス「――のわぁぁぁッ!?!?!?」
リッツ「ちょっとちょっと!テル!」
テリア「またか……」
アウス「いってぇ……オレ様の髪型は無事なのか?」
リッツ「髪型を気にしてる場合じゃないわよ!早く逃げなきゃ!」
ハルカ「恭夜さん?――」
テリア「ごめんなさい。こんな手荒い真似をして。ボクたちの言うことを聞いてもらえれば、お怪我はさせませんので」
恭夜「ハルカちゃん!(首に突きつけてるのはナイフか!)」
テリア「リッツ!」
リッツ「手際の良さは相変わらずね」
恭夜「あんたら、追われてるんだろ?こんなとこで俺たちに構ってたら捕まるぞ」
リッツ「あらやだ!スッゴい色男!」
恭夜「人の話聞けよ――その手に持ってるの何?」
リッツ「これかしら?これは天使の――」
恭夜「や、やめろ!その針を俺に向けるな!」
リッツ「
恭夜(本当に……刺しやがった……ヤバい……意識が……)
ハルカ「恭夜さん!?しっかりして!恭夜さん!」