男「あ、あの付き合ってるコと結婚できるでしょうか?」
占い師「そうね。あなたの手相に不吉な予兆が見えるわ」
男「そ、それは?」
占い師「そのコの心にもう一人の男の姿が見える」
男「や、やっぱり……」
占い師「どうしてもそのコと添い遂げたいのなら、方法が一つだけあるわ」
男「それは?」
占い師「
男「は、はい!ありがとうございます!」
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恭夜「スゲー勢いで飛び出してきた男って、今占ってもらってた人だよな?」
あかり「そうだよ。スゴい当たるって評判なんだよ」
隆太「手相と藁人形を使うんだって」
ゲルマ「邪魔者は消せと言わんばかりの手荒い商売だ」
恭夜「今の男も誰かを呪い殺そうとしてるのか……」
あかり「きわどいやり方だよね」
隆太「それを言うならあくどいでしょ」
ゲルマ「占いかぁ、楽しみでおじゃる~」
占い師「あら、いらっしゃい」
あかり「あたしの運命の相手を占って!」
隆太「ちょっと、あかり!挨拶もなしに……すみません、急に座ったりして」
占い師「かまわないわ。準備するから待ってちょうだい」
恭夜「見た目はサーカスのテントみたいだよな?」
ゲルマ「黒魔術の類いかと思ったが、そうでもないらしい」
占い師「それじゃ、左手を出してもらえるかしら?」
あかり「ふふん!ちゃんとアロエで洗ってきたから見ていいよ!」
隆太「手のひらテカテカじゃん。使い時も間違ってるし……」
ゲルマ「頭にでも塗ったらどうだぁ!あかりぃ!」
恭夜「俺のあかりを侮辱するなぁ!」
占い師「辛い人生を送ってきたのね。それでも支えてくれる人がいるっていうのは幸せなことなのよ」
あかり「う、うん……」
隆太「スゴい!すぐに僕たちの過去を見破っちゃいましたよ!」
ゲルマ「言葉選びが抽象的すぎる。まだ信用ならねぇなぁ」
恭夜「あかりは何を占ってほしいんだ?」
あかり「ずっとみんなと一緒にいたいから、いつまで一緒にいられるのか知りたいの」
占い師「そうね。ずっと一緒に居ることが必ずしも幸せとは限らないわ。あなたの運命に家族を縛りつければそれこそ不幸の元凶よ」
隆太「そうだよ。兄さんたちはいつかは出ていっちゃうんだし、今を大切にしよう。あかり」
ゲルマ「涙ぐましいな」
恭夜「占いとは関係ないけどな」
占い師「次は?」
隆太「じゃあ、僕を占って下さい」
ゲルマ『そうね。ルナはあなたなんか眼中にないわ!ゴーホーム!』
恭夜「なにがゴーホームだ!占い師の声を真似るんじゃねぇよ!隆太がめっちゃ凹んでるじゃねぇか!」
あかり「間違ってないと思うけどね」
隆太「あ、あのう藁人形はどこに売ってるんですか?」
占い師「藁人形?藁人形なら五千円で売ってあげるわ」
あかり「隆太お兄ちゃん!?誰か呪い殺したい人がいるの!?」
ゲルマ「なるほど!マスターを消し去るのか!にっくきライバルが減るな。やったれ!やったれ!」
恭夜「ふ、ふざけんな!なんで俺が殺されなきゃいけないんだよ!」
隆太「えーと、やっぱりやめます……」
占い師「そう」
ゲルマ「なぜだ!あと一息だろ!熱くなれよ!」
あかり「熱くなったら誰か死んじゃうじゃん!」
恭夜「水を
占い師「さあ、どうするの?」
隆太「次は兄さんでしょ?」
あかり「サリーお姉ちゃんといつ結婚出来るの?」
ゲルマ「マスターはいつハゲるのかしら?」
恭夜「おい!勝手に質問するな!なんでてめぇはハゲることを期待してんだよ!」
占い師「結婚?見えないわね。あなたに意中の人が存在するの?ちなみにハゲはバーコードみたいになるわ」
隆太「兄さん、ルナさんまで狙ってるんですか!?最低ですよ!」
あかり「サリーお姉ちゃんが知ったら、この占い師さん斬り殺されちゃうね」
ゲルマ「やーい!バーコード頭!バーコード頭!」
恭夜「うるせぇ!ハゲ始めたら坊主にすりゃいいだろ!ていうかこれじゃハゲ占いじゃねぇか!」
占い師「ちょっと待ちなさいな!なにか見えるわ――これは背後霊かしら?サムライの姿がくっきりと見えるわ!凄まじい怨念ね!私の手に負えないわ」
ゲルマ「ま、まさか!?サリーではないか!?」
隆太「生き霊の間違えでは?」
あかり「サリーお姉ちゃん、死んだことにされちゃったね」
恭夜「あは、あはは……」
占い師「最後はあなたね」
ゲルマ「ほれぇ、我が手のひらは奇怪なり」
恭夜「機械だけにか」
あかり「ゲルマお兄ちゃんに手相なんて有るの?」
隆太「なんかスゴい迷路みたいな線が一杯描いてあるよ」
占い師「――あなた、とてつもなく悩んでるようね」
恭夜「迷路だもんな」
隆太「この迷路、全部行き止まりですよ」
あかり「だって出口ないじゃん」
ゲルマ「未来は自らの手で描いていけばいいのさ。そうだろう?占い師とやら」
占い師「私を試したわね。けど、あなたの言うとおりよ。お礼に一つ言わせてもらうわ。そこのあなたの手相、少し変える努力をしないと愛するものが傷つく結果を招くわよ……」
隆太「手相って変わるんですか?知らなかったです」
あかり「それってサリーお姉ちゃんのこと?でも恭夜お兄ちゃんの守護霊になったって――」
恭夜「背後霊な。ていうか死んでないし」
ゲルマ「よーし!あっしが紙ヤスリでマスターの手相を描いてやろう!」
恭夜「血だらけになるだろうが!それに紙ヤスリを少しの努力に置き換えるじゃねぇ!」
あかり「そういえばゲルマお兄ちゃんは何を占ってもらうつもりだったの?」
隆太「なんだろうね――」
男「占い師さーん!」
あかり「きゃっ!」
隆太「びっくりしたぁ……」
占い師「騒々しいわね。順番を守ってちょうだい。用件ならちゃんと聞くわ」
ゲルマ「藁人形を買った男だな」
恭夜「まさか誰かをやっちまったんじゃ――」
男「どうしましょう!?僕、とんでもないことを見落としてました!」
占い師「見落とした?」
男「僕が好きになったコが双子だったんです!どうしよう……」
隆太「二人の女性がたまたま双子だったってことですか?ドラマみたいですね」
あかり「あれぇ?おかしくない?この男の人、さっき男の人を呪い殺したいって……」
男「さっきから君たちは何を言っているんだ?僕は女なんかに興味はない!」
恭夜「男同士なのか……しかも呪い殺す相手を間違えたのかよ」
ゲルマ「ということは双子も男のみか。世にも奇妙な話だ」
占い師「そんなこと言われても私には死人を甦らす術なんて持ち合わせてないわ。己の行いを恨みなさいな」
男「うぅ……」
隆太「不憫ですね。藁人形も使い道を誤ればあの人みたいになっちゃいますし」
あかり「やっぱり暗い気持ちよりも明るい気持ちの方が楽しくていいよね」
占い師「あなた達の心がけ次第で良い方にも悪い方にも転ぶわ。一人で立ち向かう勇気も時には大切かもしれないけど、支えてくれる人が多いことに越したことはないわね。あなた達みたいに」
ゲルマ「いやぁ、でもさすがに背後霊はお祓いすべきだと思うぞぉ!」
恭夜「だからサリーを勝手に殺すな!」
女占い師
藁人形と手相を用いて依頼主が望む未来を実現する。
ちなみに藁人形は5000円で売ってくれる。
霊感も強く除霊や降霊術等を駆使する。必要に応じてお札もサービスしてくれる。
通称、闇の女占い師。