~コスモスクウェア王立裁判所・特別法廷~
恭夜(これで最後って聞いたけど次は誰が出てくるんだ?まさかハルカちゃん?んなわけねぇよな……)
南部(次の証人は難敵にして強大。一瞬の油断が命取りになります)
裁判官「それでは再開しましょう」
大臣(これが我が
リッツ「えぇっ!?あれって――」
テリア「なんで……」
大臣「証人の名はアウス・エーデルメッサー」
アウス「……」
南部「フッフッフ、いい度胸してますね」
恭夜(これじゃあ昨日の敵も今日の敵じゃん)
裁判官「あなたは義賊を名乗り悪事を働いたとありますが、これは本当ですか?」
アウス「そうだ」
大臣「証人は貧しい民に富を分配するため、裕福な邸宅に忍び込むなどの犯罪行為を繰り返していたのであります」
裁判官「許される行為ではありません。ですがあなたの処罰は後ほど下しますので、まずは証言をお願いします」
アウス「……いいぜ。オレ様は王立図書館前で恭夜たちと別れたんだ。そしたら銃声がして後ろを振り返ってみたら、恭夜がハルカを突き飛ばしていたんだ」
大臣「おわかりかな?被告人は姫君を庇うフリをして危害を加えたのだ。その証拠に姫君は指を負傷しております。すなわち発砲した人物と被告人は共犯関係にあったのです!」
南部「ちなみに発砲した人物の特定はできたのでしょうか?」
大臣「実行犯は依然逃走中であります」
リッツ(嘘よ!カメラがあるっていうのに犯人が捕まらないってどういうことよ!)
テリア(発砲した人物をとやかく言ったってしょうがないよ。今は恭夜の無実を証明しないと)
裁判官「検察側は被告人が姫君の暗殺を企てていたと主張するつもりか?」
大臣「可能性はあると思われます」
南部(参りましたね。証言自体に矛盾はなく大臣の言い分も可能性でしかないのですが、真っ向から否定しなければ死罪は免れません)
リッツ(先生、どうして黙っているのかしら?)
テリア(アウス、君の本心はどこにあるの?ボクたちの友情はこんなあっさり終わっちゃうの?)
大臣「はっはっは!苦境に立たされてしまいましたなぁ、南部真命先生」
南部「アウス、あなたはテリアやリッツの身に危険が及ぶかもしれないのに、助けを呼ぼうと思わなかったのですか?」
アウス「思ったさ。でもすぐに憲兵が駆けつけて来たから大丈夫だと思ってその場を離れたんだ」
大臣「特に不自然な発言はないようですなぁ!」
南部(クッ……完全に手詰まりですね。憲兵の初動の速さを追及しても時間稼ぎにしかなりません。当事者であるアリーネ姫を召喚し、無罪へ導く手段がありますが現実には不可能……)
リッツ(南部チャンが手も足も出ないなんて……)
テリア(正直に話してくれアウス!でないとボクは君を殺してしまうかもしれない!)
裁判官「ちょっとよろしいだろうか?姫君は突き飛ばされた直後、弾丸が被告人の肩を撃ち抜いたと書かれている。その理由を教えてほしい」
大臣「そ、それは発砲した人物の手違いでありましょう」
南部「それともう一つ、発砲の直前群衆が被告人たちを遠巻きにするのように離れていったとありますが、その理由もお聞かせ願いますか?」
大臣「それは……その……義賊の近くにいたくないと思ったからで――」
裁判官「それならば姫君はなぜ義賊の近くにいたのだろうか?」
大臣「それは義賊や被告人の口車に乗せられて連れ回されていたからであります!」
南部「つまりアリーネ姫を誘拐していたと。アウス、やはりあなたも被告人に加担していたのですね」
大臣「!!」
アウス「ちょ、ちょっと待ってくれよッ!?話が違うじゃねぇかッ!」
南部(裁判官、いや陛下が助け船を出して頂いたお陰で大臣の化けの皮が剥がれ始めたようです)
リッツ(なんか光明が見えてきたって感じじゃない?)
テリア(まだ分からないよ)
大臣「ぐぬぅ……(この男を興奮させたら口を滑らすに違いない!)」
裁判官「証人、まだ話していないことがあるのでは?」
アウス「そ、それは――」
大臣「お待ちくだされ!証人は混乱しております!ここは休廷し――」
南部「異議あり!――(たまには腹の底から声を発するのも悪くないですね)」
恭夜(先生、何か言えよ)
リッツ(南部チャンったら優越感に浸ってるわ!キュンキュンしちゃう!)
テリア(こんな先生の笑顔初めて見た)
裁判官「異議があるのなら意見を述べて下さい」
南部「おっと失礼……アウス、あなたは仲間を切り捨てるような愚直な人間ではないはずです。今ならまだやり直せますよ」
アウス「オ、オレは……オレ様は……」
大臣「異議あり!弁護側の発言は本件とは無関係であります!」
裁判官「異議を却下する」
大臣「な、なんですとぉっ!?」
南部「あなたはこの南部真命の教え子であり、誇りなのです。これ以上テリアやリッツ、そして被告人を
アウス「恭夜ぁ……オレ様はぁ……どうすればいいんだよぉ……」
恭夜(俺に聞くなよ)
アウス「でも……それでも……オレにはできねぇよ……ゴメン……先生……ぐすっ」
大臣「ふーふっふ……はっはっは!はぁっーはっはっはぁ!!」
恭夜(ずっと気になってたんだけど陪審員は蚊帳の外なんだな)