ゴタイ荘の「ほっとすぱーず」   作:公私混同侍

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通販番組「電話でカモラナイト!」

司会者『こんばんは!新通販番組、電話でカモラナイト!』

 

ルナ「通販番組?」

 

隆太「僕は欠かさずチェックしてますよ!」

 

ゲルマ「カモルとナイトをかけるとはいいセンスをしている」

 

恭夜「ケンカ売ってるよな。金を巻き上げ気マンマンじゃねぇか」

 

サリー「一体どの層に需要があるんだ?」

 

あかり「やっぱり主婦の人とかが見てるんじゃない?」

 

司会者『記念すべき初回の商品は――なんと注射器でございまーす!』

 

隆太「ちゅ、注射器!?」

 

恭夜「しょっぱなから物騒なモノをぶっこんできたな……」

 

サリー「先が思いやられる」

 

司会者『テレビの前の皆さんの驚いた表情が目に浮かびますよ!』

 

あかり「驚く前に呆れちゃうよね」

 

ゲルマ「ルナはもう飽きてるようだが」

 

ルナ「むにゃむにゃ」

 

司会者『夜も深いからこそ当社は刺激の強い商品をオススメしたいのです!眠気がサッパリ取れたと思いますので、早速この注射器の優れた点をご紹介したいと思います!』

 

司会者『この注射器、見た目は医療用の注射器となんら変わりません。ですが当社の注射器は素人の方でも安心してお使いでき、なんと言ってもこの持ち運びやすさが最大の特徴なんです!』

 

サリー「注射器を携帯することにメリットがあるとは思えんが」

 

ゲルマ「警察と知り合いになれる、カモ」

 

司会者『夏場は特に水分補給を小まめに取らなければなりません。しかし、中には潔癖症で他人の水筒やペットボトルに口をつけたくない!そんな人はこの注射器があれば簡単に水分を補給できちゃうんです!』

 

恭夜「なんで他人の水筒使うこと前提なんだよ。普通自分で用意するだろ」

 

あかり「針いらないよね」

 

隆太「潔癖症の人はいるんだよ、きっと」

 

司会者『注射針は万が一体内に残っても安心!なぜなら環境に優しい成分のみで構成されており、約一週間で体内に消化されてしまうのです!』

 

あかり「じゃあ喉の奥に刺さっても安心だね!」

 

隆太「魚の骨みたいに言わないでよ」

 

恭夜「一週間も注射針が刺さったままで飲み食いできるのか?」

 

司会者『更にこの注射針は『松』『竹』『梅』の三種類の太さを用意しており、松はテストで満点を取ったご褒美に。竹で水分補給として活用。梅は躾用と分けてみたり、好みの太さや痛みを調節することで子供にも安心してご使用できます!』

 

ゲルマ「どっちに転んでも子供が痛い目を見るようだ」

 

サリー「もはや罰ゲームだな」

 

司会者『当社が商品の使用感について独自でアンケート調査を行ったところ、100人中92.5人の人が不快感はないと解答しました!』

 

恭夜「0.5人ってどういう計算をしたら出てくるんだよ。半分死んでるのか?」

 

隆太「ゾンビなら痛みを感じなさそうだしね」

 

あかり「そもそも100人も試す必要なくない?」

 

司会者『気になるお値段ですが、注射器三本と付け替え針二十本をお付けしまして消費税込みで20万でお買い求めできます!』

 

恭夜「たっか!?」

 

あかり「買わせる気ないじゃん」

 

サリー「バカバカしい。起きて損した」

 

隆太「なんか疲れちゃいました」

 

ゲルマ「待て、まだ終わってないようだ」

 

司会者『今日は記念すべき初回の放送ということで、特別価格と致しまして3万でご提供したいと思います!』

 

恭夜「下げすぎだろ。なんで急に弱気になったんだ?」

 

隆太「極端に下げて安く見せたいんじゃないかな?」

 

あかり「下げすぎて逆に怪しいよね」

 

サリー「こんな番組、長く続かないだろ」

 

ゲルマ「初回が注射器なら次回は聴診器だな」

 

司会者『お支払い方法は30年分割払いのみ受付致します!』

 

恭夜「マンションかよ!30年も分割して買う奴いねぇだろ!」

 

サリー「たかが注射器で人生の大半を支払いに捧げねばならないとはな。予防接種でも受ければいつでも注射器を拝めるというのに」

 

ゲルマ「まあ、考えようによっては護身用にもなるかも」

 

隆太「意味もなく注射器を備えてる家なんて確かに行きたくないです」

 

あかり「じゃあ買う?」

 

司会者『――ああ!先ほど売り切れてしまいました!お買い求め頂きありがとうございます!次週は携帯用チェーンソーをご紹介しまーす!』

 

ゲルマ「来週の方が面白いそうでござる」

 

隆太「ちょっと気になります」

 

サリー「切れ味だけは興味あるな」

 

あかり「注射器よりましだよね」

 

ルナ「一家に一台欲しい」

 

恭夜「お前らカモられてんじゃねぇ!」

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