~四時間目・合唱練習~
ゲルマ「本番まであと僅かだ。気を引き締めて練習に取り組むように」
隆太(やっと授業が始まる……)
ゲルマ「まずはルナから独唱するぞ」
隆太(え?独唱?)
ルナ「きーみーはー、一人じゃあ~ないよ~」
ゲルマ「そんな低い声じゃ駄目だ。1オクターブ上げなさい」
ルナ「1ターブって日本円でいくら?」
恭夜「通貨じゃねぇよ」
サリー「オホホ。おバカさんね、ルナさんは」
ゲルマ「それじゃサリー、続けて歌いなさい」
サリー「きーみーはー、二人~だ~よ~」
恭夜「分裂するな!どんな歌詞だ!」
隆太(忍者かな?)
ゲルマ「ほらほら恭夜!ボーとするな!」
恭夜「ぼーくーはー、一人~だ~よ~」
隆太(なにカミングアウトしてんの……)
ゲルマ「コラコラ!オブラートをきかせなさい!」
恭夜「それを言うならビブラートだろ!オブラートは包むもんだろがぁ!」
隆太(次はお昼休みですね……)
~お昼休み~
ルナ「恭夜君、膝の上いい?」
恭夜「なんで膝の上に座れると思ったの?自分の席で食え」
サリー「私のお弁当のオカズは冷凍食品ですわ」
恭夜「上品な喋り方なのに弁当は庶民的なんだな」
ルナ「不遇ね」
サリー「それを仰るなら奇遇ですわ。ルナさんのお弁当は真っ黒ですこと」
恭夜「ノリ弁だな」
ルナ「恭夜君は食べないの?」
恭夜「俺は味噌パンとレモンティーだけで十分だから」
隆太(なにその組み合わせ)
サリー「まっ!下品過ぎますわ!」
恭夜「――ぶほっ!げほっ!げほっ!」
ルナ「サリーさんなんて日の丸弁当ですよね?日本人じゃないクセに!」
サリー「そんなこと関係ありませんわ!あなたこそ腹黒いからノリ弁なのではありませんこと?」
隆太(なんでこの二人、お弁当で喧嘩してるの?)
ゲルマ「――お昼終わったら、体育館に集合しろ!始業式始めるぞ!」
恭夜「まだやってなかったのかよ!」
隆太(嘘でしょ……)
~五時間目・始業式~
恭夜「あー!だりぃー!」
ゲルマ「それでは校長先生のお話です」
サリー「校長先生?」
隆太「えー、校長の星宮隆太(ほしみやりゅうた)です」
ルナ「人体模型が喋ってる」
隆太「私は人体模型として生徒一人一人の学校生活を見守ってきましたが、多くの生徒がまともな授業を送れていないことに気づき改めて心を痛めた次第でございます」
恭夜「おせーよ。今まで何してたんだ」
サリー「人体模型になりきり私たちを見守って下さっていたとは、生徒思いの校長先生ですわ」
ルナ「ふわぁ……眠い」
隆太「ですが校長先生は校則に厳しく、とりわけ身だしなみには口うるさく指導させて頂きます。例えば眉毛を描いたり、スカートを長く穿く生徒には容赦しません」
恭夜「歯を磨かないのはセーフだな」
サリー「校長先生はスカートを短くすること推奨しているわ」
ルナ「フェチですね」
隆太「ただし、二重にしたりエラを削ることは認めます」
恭夜「整形じゃねぇか!顔が別人なってもいいのかよ!?」
サリー「私、鼻を高くしますわ」
ルナ「じゃあ私はケツ顎にする」
隆太「我が校は専門性を高める教育を推進していますので、狭く深い勉強を目指していきましょう!」
恭夜「広く浅い勉強の方が良くね?」
サリー「素行不良の方がまともな発言をしますこと」
ルナ「ほんとね」
隆太「これで私の話は終わりますが、始業式は帰宅するまでが始業式ですからね!」
恭夜「遠足かよ!家に着くまでが始業式なんて聞いたことねぇよ!」
サリー「演技は難しいな」
ルナ「楽しかった」
ゲルマ「たまには妄想学校生活も悪くないな」
隆太「僕、学校生活送ってないんですけど……」