ハピネスチャージプリキュア 激獣拳使いの幼馴染み   作:ナツ・ドラグニル

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どうも!!ナツ・ドラグニルです!!


もう10月も終わるのに、なんでこんなに暑いのでしょうか?


朝は寒いですが、日中は暑く半袖で充分です。


ぶっちゃけ、暑すぎてまだ冷房つけてますw


皆様も気温の変化で体調を崩さないよう、気を付けてください。


今回は原作にはない、オリジナル会になります。


面白く仕上がったと思うので、お楽しみ下さい!


それでは作品をどうぞ


第33話 それぞれの日常

ぴかりヶ丘の人気のない森の奥に聳える館。

 

 

大使館。

 

 

プリキュアとゲキレンジャー達が、拠点としている場所でもある。

 

 

その大使館の一室に、修行を終えた誠司が入ってきた。

 

 

誠司が部屋を見渡すと、そこにはリンの姿しかなかった。

 

 

リンはソファに座り、携帯をいじっていた。

 

 

「あれ?他の皆は?」

 

 

「兄さんとケンはスクラッチ社に、ランとめぐみちゃん達はショッピングに行ったわよ」

 

 

「へー、お前は一緒に行かなかったのか?」

 

 

めぐみ達と一緒に行かなかった事に疑問に思った誠司は、リンに質問する。

 

 

「特に買いたい物も無かったし、私はラン達みたいに買い物に時間かける方じゃないからね」

 

 

「なるほどな」

 

 

納得した誠司は、リンの体面に座る。

 

 

「はぁ~、平和な事は良い事だけど何か暇だな」

 

 

「そうね~」

 

 

誠司の呟きに、リンも賛同する。

 

 

「何か暇潰せる物何かないか?」

 

 

「だったら、外で遊んでくれば?」

 

 

「遊ぶって言っても、何して遊ぶんだよ...」

 

 

リンの提案に、誠司は余り乗り気ではなかった。

 

 

「これで良し」

 

 

「ん?何かしてたのか?」

 

 

「ちょっと兄さんにメールを送ってたのよ」

 

 

「ふーん、所で机の上に色んな資料が乗ってるけど何かしてたのか?」

 

 

流石に兄妹のやり取りに深入りすべきではないと考えた誠司は、そこで別の話を持ち出す。

 

 

「実は最近、絵だけでなく漫画も描いてみようと考えててね、漫画のアイデアを纏めてるの」

 

 

「え!?何お前そんな事までやってんの!!?」

 

 

まさかリンが漫画を描こうとしているとは思っても居なかった誠司は、純粋に驚いていた。

 

 

「何かあれば相談してくれよ、何でも力になるぜ」

 

 

「本当!?じゃあ、次のコンクールに出す新作漫画のアイデアを聞いて貰ってもいい?今暇なんでしょ?」

 

 

「おう良いよ、でも俺なんかで大丈夫か?俺ド素人だけど...」

 

 

漫画を読む事はあっても描いた事がない誠司は、不安になってリンに質問する。

 

 

「ド素人でも大丈夫、てゆうか逆に誠司みたいなド素人な意見が一番大事なのよ」

 

 

「そうなの?」

 

 

「漫画を読むのはド素人の人だし、そう言ったド素人の人を大切にしないと、漫画はヒットも長続きもしないから」

 

 

「そ、そっか」

 

 

話を聞いていた誠司だったが、ある一つの事が気になってしまっていた。

 

 

「そう言った意味では、このタイミングで誠司みたいなド素人の人に意見をきくというのは...」

 

 

「リンいいかな、ちょっといいかな?」

 

 

我慢出来なかった誠司は、良い話をしているリンの話を遮った。

 

 

「あのさ、凄く内容的には良い事を言ってんだけど...なんか言い方があんま良くないじゃないか?」

 

 

「そう?」

 

 

「俺が自分からド素人って言うのは良いんだけど、リン側からド素人って言われると何かあんま良くないかもな」

 

 

「流石にド素人の人はまずかったかしらね」

 

 

「ん~?まあ、ちょっと聞こえが悪いかもな。ド素人の人って言うのはな」

 

 

「ド素人の“方„かしらね」

 

 

「そこじゃない!!そこじゃねぇよ!!ド素人に問題があるんだよ!!」

 

 

的外れな事を言うリンに、誠司が突っ込みを入れる。

 

 

「じゃあ?どーしろうと?」

 

 

「イントネーションじゃねぇよ!!ド素人そのものに問題があるって言ってんだろ!!」

 

 

「じゃあ、クソ素人」

 

 

「もっと駄目だよ!!完全にアウトだよ!!」

 

 

そう突っ込まれたリンは、少し思考すると何かを閃いたのか目を見開く。

 

 

「クソ読者!!」

 

 

「最悪だよ!!一番駄目だよ!!今見てる人達が変な誤解したらどうするんだよ!!それよりもアイデアだろ?聞いてやるよ」

 

 

誠司がそう言うとリンはアイデアを纏めたノートを片手に、誠司の横に座った。

 

 

「この漫画はどっちかっていうと少年漫画に近くて、私自身こういったジャンルを読んだ事も無いからぜひ聞いて欲しいの」

 

 

「どんなの?」

 

 

「まぁざっくり話すと、宇宙人の少年の話なのよ」

 

 

「おう」

 

 

誠司は頭の中にイメージしながら、リンの説明を聞く。

 

 

「宇宙人って言っても見た目は地球人とほぼ同じなの、それで唯一違うのが尻尾が生えてる所」

 

 

誠司の頭には、自分と同じような少年に尻尾を生えている姿がイメージされていた。

 

 

「それで人並外れた戦闘能力を持っていて、その少年が七つ集めるとどんな願いでも叶うっていう不思議な玉を探しに旅に出るの」

 

 

「ん?」

 

 

人並外れた戦闘能力という所で既に疑問に思っていた誠司だったが、七つの玉の話が出てきた事によって先程イメージしていた少年は、亀と書かれたオレンジ色の道着を来た少年に変わっていた。

 

 

「そこから、どんどんスケールの大きな話になって行って、最終的に尻尾の生えた少年が地球の危機を救うのよ」

 

 

話を聞き終えた誠司だったが、誠司の頭の中にドラゴンとボールの作品が思いついていた。

 

 

「どうだった?」

 

 

「あのね1つね、重大な問題があるね」

 

 

「やっぱつまんないわよね」

 

 

「いやつまんなくないよ!!あのねめっちゃ面白いよそれ!!」

 

 

「本当?でもヒットはしないわよね...」

 

 

「いや、ヒットする!!めちゃヒットするし...てかヒットしちゃってるんだよね...」

 

 

「どういうこと?」

 

 

気づいた点を指摘する為に、誠司は意を決してリンに伝える。

 

 

「言うけど、あの...その話...既にあるぜ」

 

 

「被ってるの?」

 

 

「被ってるって表現になるのかな?まぁそれはそれですげぇけどな」

 

 

誠司の話を聞いて、リンは内容の修正を始める。

 

 

「じゃあ、玉を七つ集めたら願いが叶うっていうのも変えちゃうってのは?」

 

 

「あぁ、なるほど。まぁ確かにそこは物語の軸になってるからな」

 

 

「玉を七つ集めたら願いが叶うんじゃなくて、玉を七つ集めると龍が出てきて、その龍が願いを叶えてくれ「近い近い近い!!!かなり近いぐっと近づいてる!!!」」

 

 

誠司が知ってる漫画にどんどんそっくりになってきたので、まだ話してる途中だったが思わず突っ込みを入れてしまう

 

 

「本当?」

 

 

「もうまんま一緒になっちゃってるよ」

 

 

「でも聞いて?こっちは只の龍じゃないの」

 

 

「どんな龍?」

 

 

誠司の質問に、リンはドヤ顔で答える。

 

 

「神が作った龍なの」

 

 

「もうそれだね!!まさにそれ!!大正解!!」

 

 

「ありがとう」

 

 

「ありがとうとかじゃないから!!」

 

 

何に対してのお礼なのか分からない為に、誠司は指摘する。

 

 

「本当に少年漫画読んだ事ないの?」

 

 

「読んだ事ないよ、何か自分でもびっくりしてるの」

 

 

「まぁ確かに...リンは人のアイデアをパクるような性格じゃないから、もしかしたら偶然の一致かもしれないけどさ...。だとしたら凄いぜお前!!だってさ、思いつくタイミングがもっと早かったら超ヒット漫画家になってるからね!!」

 

 

リンの話を聞いた誠司は、才能があると思い興奮する。

 

 

「そんな一緒なの?」

 

 

「今の所まったく一緒なんだよね!!」

 

 

興奮していた誠司だったが、次のリンの一言で落ち着きを取り戻す。

 

 

「ピッ〇ロのくだりとかも?」

 

 

「読んでるでしょ!?もう読んでるでしょ!!」

 

 

「いやいや読んでないわよ」

 

 

「絶対読んでるじゃん!!」

 

 

誠司が知ってる漫画に出てくるキャラの名前が出て来た時点で、誠司がリンが知ってて言ってる事に気付いて指摘する。

 

 

「そっちの漫画にもピッコ〇がいるの?」

 

 

「いや、長きに渡っているんだよね」

 

 

「でも...ナ〇ック星には」

 

 

「いるいるいるいる!!!まんま一緒!!いるいる!!」

 

 

「そっかぁ...」

 

 

そこで誠司は、リンが自分の事を揶揄っている事に気付いた。

 

 

「ちょっとさ、俺の事揶揄ってんでしょ?」

 

 

「いや揶揄ってないよ」

 

 

「いやこれはもう揶揄ってるじゃん」

 

 

「揶揄ってないよ」

 

 

「揶揄ってる」

 

 

しばらくそのやり取りをしていた2人だったが、それをリンが流れを変える。

 

 

「誠司、私の目をちゃんと見て」

 

 

「なんだよ」

 

 

リンは真剣な目を見せるのかと思いきや、黒目を上に向け白目になった状態で誠司に目を見せる。

 

 

「揶揄ってんじゃんかよ!!めっちゃ揶揄ってんじゃねぇかよふざけんなよ」

 

 

「本当に私、その漫画見たことないの」

 

 

「本当に~?」

 

 

誠司は胡散臭いと感じ、そう返答する。

 

 

「そもそも、少年漫画自体読んだ事ないもん」

 

 

「まぁ、百歩譲ってそうだとしよう。でも、そのアイデア自体既にあるし、超有名だからやめた方がいいよ」

 

 

「でも、今の時点でゼロから考え始めるとなると締め切りに間に合わないから、キャラとか設定を変えて全然違う感じにするとか?」

 

 

「たとえば?」

 

 

「主人公の少年はもう宇宙人じゃなくて、未来から来る人未来人にするとか!!」

 

 

「あぁ、なるほどね!!それだけでも話は変わって来るからね」

 

 

誠司は、直ぐに別の設定を思いついた事に素直に感心する。

 

 

「戦闘能力が高いのもやめちゃって、代わりに不思議な道具を使う事にする」

 

 

「なるほど、道具ね!!そうなって来るとまったく別の話になってくるからね」

 

 

感心していた誠司だったが、次のリンの説明を聞いて首を傾げ始める。

 

 

「それで少年ってのもやめて...猫をモチーフにしたロボットで...「ん?」二頭身で...「うん?」色が青で...名前が...」

 

 

そこで誠司は、自分が思いついたキャラクターの名前を口にする。

 

 

「ド〇えもん?」

 

 

「そう!!」

 

 

「そうつってんじゃん!!そうって言ってんじゃん!!知ってるじゃん!!バリバリ知ってんじゃん!!」

 

 

「知らないって!!」

 

 

「知ってんじゃんかよ!!」

 

 

指摘を入れると、リンは聞いた事があるような一言を口にする。

 

 

「ボク、シラナイ~」

 

 

「知ってんじゃん!!知って言ってるじゃんかよ!!ていうかやるならもっと似せろよ!!」

 

 

自分の知ってるキャラクターの真似をするリンに対して、突っ込みと共に頭を小突く。

 

 

「いや、本当に知らないから出来ないわよ」

 

 

「ごめん、これは本当に信じられない」

 

 

「誠司!!」

 

 

「なんだよ」

 

 

「私の目を見て!!」

 

 

もう一度リンがそう言って自分の目を見る様に言うが、またしても白目を見せて馬鹿にしてくる。

 

 

「揶揄ってんだろって!!揶揄ってんじゃんかよ!!」

 

 

「ちょっと待ってよ、今なんて言ったの?」

 

 

「揶揄ってるって言ってるんだよ」

 

 

「誰が?」

 

 

「リンが!!」

 

 

「誰を?」

 

 

「俺をだよ!!」

 

 

「どうしてるって?」

 

 

「揶揄ってるっつってんの!!」

 

 

「それを纏めて言うと?」

 

 

「だから!!リンが俺を揶揄ってるっつってんの」

 

 

「正解!!」

 

 

誠司の言葉に、リンは笑顔でそう答える。

 

 

「揶揄ってるじゃん!!やっぱ揶揄ってたのか!!」

 

 

そこで誠司は、今のやり取りで重要な事に気付きリンに質問する。

 

 

「ちょっと待って...じゃあさ、今話した漫画全部知ってて言ってたの?」

 

 

「うん、知ってて言ってた」

 

 

「ふざけんなよ...なんだこれ...」

 

 

その言葉を聞いて、誠司は脱力しソファにもたれ掛かる。

 

 

誠司はがばっと起き上がり、リンに質問する。

 

 

「なんなのこの無駄な時間、何の為にこんな事やってるの!?」

 

 

誠司に質問を受けたリンは、可愛く首を傾げて一言だけ告げる。

 

 

「暇つぶし」

 

 

「ひゅ~♪」

 

 

先程誠司自身が言ってた事をそのまま返されて、思わず口笛を吹く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スポーツを科学と心でサポートするをキャッチフレーズとする、スポーツ用品メーカーであるスクラッチ社。

 

 

ここは若き獣拳使い達を育て、高みを目指し学ばせる会社でもある。

 

 

「はぁ...」

 

 

今日もまた、1人の獣拳使いが悩みため息を付いていた。

 

 

「どうしたんだケン、元気がないみたいだな?」

 

 

ため息をついていたケンに、七拳聖の1人であるピョン・ピョウが話しかける。

 

 

「お前まさか、ホッシーワの事をまだ引きづってるのか?」

 

 

心当たりがあったゴウも、心配して声を掛ける。

 

 

「誠司達から話は聞いたぞ。敵に騙されたんだってな」

 

 

「何か悩みがあるのなら、森の賢人である私が相談に乗ろう」

 

 

他にもバット・リーやゴリー・イェンまでもが、ケンの力になろうと声を掛ける。

 

 

「えっと...実は...」

 

 

何処か歯切れの悪いケンに疑問に思う一同だったが、そこにエレファンがテンション高く入ってきた。

 

 

「やっほ~!!俺ちゃん登場!!全員揃って何してるの~?」

 

 

「ケンの元気が無いから、皆で話を聞いていたんだ」

 

 

エレファンの質問に、ピョンピョウが答える。

 

 

「なんだぁケン、あんなに仲良さそうだったのにもう駄目になったのか?」

 

 

「ん?マスターエレファンはケンに元気が無い理由を知ってるんですか?」

 

 

「いやぁ~ケンが騙されて元気が無いって言うから、この前俺ちゃんがケンをキャバクラに連れてったんだぞ~」

 

 

『キャバクラ!?』

 

 

エレファンの口から出たキャバクラという言葉に、全員が反応する。

 

 

「お前、この前痛い目に会ったばかりだろ!!なのに性懲りもなくまだそんな事やってるのか!!?」

 

 

ケンの行動に呆れたバット・リーは、思わず説教をする。

 

 

「俺をあんまり舐めないでくださいよマスターリー、この程度で俺は止まりませんよ」

 

 

ドヤ顔でカッコつけて語るケンに、エレファン以外が呆れる。

 

 

「それで?そのキャバクラで何かあったんですか?」

 

 

「いや~ケンたらね、隣に座った女の子をえらい気にいちゃってさ、結構いい雰囲気になって連絡先まで交換してたんだゾウ」

 

 

『へぇ~』

 

 

質問したゴウだけでなく、他のマスター達まで感心する。

 

 

「なるほどな、その女の子になんてメールを送ればいいのか迷ってる訳か」

 

 

「いや...メールは送ったんですが、その女の子からメールが一切来なくて連絡してるのは俺だけなんですよ!!」

 

 

最初は元気が無かったケンだったが、悲しくなったのか後半になるにつれて口調が荒くなる。

 

 

「え?何々何々何々、じゃあ、何?あのメール帰ってこなかったのか?」

 

 

「最初の1回は来ましたよ、店出てすぐにね」

 

 

そう言うとケンは携帯を取り出し、エレファンにメールを見せる。

 

 

「しかも、猿美ちゃんの方から」

 

 

「猿美!?猿美って名前なの!?」

 

 

女の子の名前が奇抜すぎて、ゴウは思わず突っ込みを入れる。

 

 

ケンから携帯を受け取ったエレファンは、猿美から届いたメールを読み上げる。

 

 

「え~、『今日はとっても楽しかったありがとう。私は月水金出勤してるからね、待ってま~す』」

 

 

「完全に営業メールじゃないすか」

 

 

「それに対するケンの返信が『じゃあ、火木土日が都合良いんだね』」

 

 

「え?あっ!そう取ったのかお前!?」

 

 

ケンの認識の違いに、今度はピョン・ピョウ指摘する。

 

 

「『帰り道、久し振りに夜空を見上げたら星が綺麗だった。東京の夜空も見捨てたもんじゃないね。けど、そんな星達も霞んで見えたのは何でだろう...きっと猿美ちゃんにあった後だからかな?ここで1つ質問

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

.....一目惚れって信じる?』」

 

 

『やかましいわ!!!』

 

 

突っ込み処満載のメールを聞いていたゴウ達だったが、最後の最後で我慢できずに全員そろって突っ込みを入れる。

 

 

「でも、ここでパッタリってあるか?」

 

 

「いや、あるだろう今のメールだったら」

 

 

ケンの質問に、ゴウが最もな事を指摘する。

 

 

「いやいやいやお前、こっちはさ疑問文で終わってんだぞ?投げかけた質問の答えは何処(いずこ)へ?」

 

 

「知らねぇよ」

 

 

ケンの質問に、ゴウは呆れながら答える。

 

 

「で、え~ケンの次のメールが」

 

 

「また送ったの!?」

 

 

さっきのメールを送っておきながら、まだメールを送っている事にゴウは驚きで声を上げた。

 

 

「え~、『どんな感じですか?一目惚れの件』」

 

 

「まだ言ってんの!?」

 

 

「そりゃ言うだろ!!そこで止まってるんだからよ!!」

 

 

「もう、諦めた方がいいだろ」

 

 

これ以上の醜態を晒させまいと思ったのか、バット・リーが諦める様にケンを説得しようとする。

 

 

「やっぱそうですかね?ここで帰って来ないってことは終わりなんですかね?」

 

 

バット・リーの説得で、ケンも諦めようとする。

 

 

「どうせ叶わぬ出会いなら要らなかったよ!どうして俺の目の前に現れたりしたんだよ!!」

 

 

「おめぇがキャバクラ行ったからだよ」

 

 

ケンの疑問に、ゴウが正論を突きつける。

 

 

「ケン...お前、本当に諦めるのか?」

 

 

「え?」

 

 

その時、いつにも無く真剣な表情をしたエレファンがケンに問いかける。

 

 

「お前の本気の恋、そんなモノなのか?」

 

 

「いや...でもマスターエレファン...」

 

 

「もう一度メールを送るんだゾウ」

 

 

エレファンの言葉に、ケンは本気で驚いた。

 

 

「嘘だろ...俺は既に2つの疑問文を無視されてんだぞ?何を打てって言うんだよ!!」

 

 

「逃げてんじゃねぇぞ!!ケン!!」

 

 

「だって、マスターよぉ!!!」

 

 

「すげぇ、うるせえんだけどさっきから!!何なの!?」

 

 

2人のやり取りを見ていたゴウが、突っ込みを入れる。

 

 

「お前の恋...俺ちゃんに預けて見ないか?」

 

 

エレファンはそう言うと、ケンに携帯を差し出す。

 

 

「悪くない」

 

 

携帯を受け取ったケンは覚悟を決めた顔をして、そう告げる。

 

 

「確かお前、店で猿美ちゃんに好きな男のタイプ聞いてたよな?」

 

 

「あぁ、男らしくて、ちょっと影があって、引っ張ってくれる人が好きだって言ってた」

 

 

その話を聞いたエレファンは、ゴウに指示を出す。

 

 

「ゴウ、ちょっとメモしてくれ」

 

 

「何でですか...」

 

 

悪態つくゴウだったが、何時もミーティングで使ってるホワイトボードをエレファンの近くまで引っ張ってきて、先程の3つを書き込む。

 

 

「男らしいか...良し!それで行こう!!ケン、俺ちゃんが言った通りにメールを打つんだゾウ」

 

 

「分かった!!」

 

 

準備をするケンだったが、エレファンの口から出た言葉は正気を疑う物だった。

 

 

「テメェ!!!バカ野郎!!!この野郎!!!何でメール寄越さねぇんだこの野郎!!!テメェふざけんじゃねぇぞこの野郎!!!」

 

 

「マスター...マスター...男らしいってそう言う事なのか?」

 

 

さすがのケンも動揺が隠せず、思わずエレファンに質問してしまう。

 

 

「そうだ、男らしいだろ?」

 

 

「男らしいというか、頭おかしいでしょうよ」

 

 

エレファンの言葉に突っ込みを入れるゴウだったが、エレファン達は聞いていなかった。

 

 

「そんなメール送ったらよ、俺嫌われないか?」

 

 

「何今更ビビッてんだ?どうせ、終わるつもりだったんだろ?」

 

 

エレファンの言葉を聞いたケンは、エレファンに任せた事を思い出した。

 

 

「そうだよな、マスターエレファンに預けた恋だ。ふっふっふ、俺は直ぐに忘れちまう...最後までアンタに任せるよ」

 

 

「お前は本当にいいのかそれで...」

 

 

バット・リーはその様子を見て、完全に呆れていた。

 

 

「良し!!覚悟が出来たなケン!!このままメール打てバカ野郎!!」

 

 

「分かった!!」

 

 

そしてエレファンは、先程のテンションで叫ぶ。

 

 

「テメェ!!!バカ野郎!!!このくそ野郎!!!」

 

 

「テメェ!!!バカ野郎!!!このくそ野郎!!!」

 

 

同じ事を叫びながら、その内容をメールに打つ。

 

 

「テメェ!!!どうせお前の親父無職だろ!!!」

 

 

「テメェ!!!どうせお前の親父無職だろ!!!」

 

 

「何言ってんすか」

 

 

流石の内容に、ゴウはエレファンに突っ込みを入れる。

 

 

「そんでお袋は鉄くず盗んでんだろ!!!」

 

 

「そんでお袋は鉄くず盗んでんだろ!!!」

 

 

その内容に、ケンは笑いをこらえながらメールを打つ。

 

 

「送れバカ野郎!!!」

 

 

「しゃっ!!!送信!!!」

 

 

そう言って、今打ったメールを猿美に送信する。

 

 

「絶対嫌われるぞ」

 

 

「送ったぞ!!!送ってやった!!!」

 

 

興奮気味に叫ぶケンだったが、近くにあった椅子に座り頭を抱えだす。

 

 

「送んなきゃ良かった...」

 

 

「もう後悔してんじゃねぇかよ」

 

 

その様子を見ていた、マスターエレファンは。

 

 

「本当に送ると思わなかった~」

 

 

笑いを堪え、少し引いていた。

 

 

「何引いてんの!?ちょっと笑ってる!!ちょっと笑ってるよこの人!!」

 

 

指を差しながら、ゴウが指摘する。

 

 

「それはねぇぞ!!!それはひでぇぞマスター!!!」

 

 

「大丈夫!!返事来るから!!来る来る来る!!!」

 

 

「来るわけないでしょうが」

 

 

あんなメールを送られて、それに返す人なんていないとゴウは否定する。

 

 

そこに、携帯のメールが届いた事を告げる着信がなった。

 

 

「あっ!!来た!!猿美ちゃんからだ!!」

 

 

『嘘だろ!!?』

 

 

猿美からメールが届いた事に、その場にいた全員が驚く。

 

 

「読むぞ」

 

 

ケンは、猿美から届いたメールを読み上げる。

 

 

「『今日のケンさん何か雰囲気違う...猿美ドキドキしちゃった』」

 

 

「何その女...」

 

 

先程ケンが送ったメールに対しての返信に、ゴウは猿美に対してかなり引いた。

 

 

「よっしゃー!!!よっしゃ!!よっしゃ!!よっしゃ!!これは最高のよっしゃだ!!!今夜はよっしゃだー!!!」

 

 

「うるせぇよ!!」

 

 

メールが届いた事に興奮するケンだったが、余りの五月蠅さにゴウが頭をどつく。

 

 

「今夜はよっしゃの意味がまったく分からねぇよ」

 

 

ゴウが指摘をするが、ケンは余りの嬉しさにそれを無視する。

 

 

「マスターエレファン!!あんた最高だよ!!」

 

 

自分を導いてくれたエレファンに感謝を送るケンだったが...

 

 

「え?お..おぉ..そうだろ?」

 

 

本当に来ると思っていなかったのか、エレファンは驚きながら返事する。

 

 

「びっくりしちゃってんじゃん!!返事来てびっくりしちゃってんじゃん!!」

 

 

エレファンが驚いている事に、ゴウが指摘する。

 

 

「よ、良し!!そのまま返信しろ!!」

 

 

ゴウの指摘を誤魔化すように、エレファンは大声を上げる。

 

 

「OK!!ドキドキしてんじゃねぇぞこの野郎!!」

 

 

「ケン、ケン」

 

 

「な、なんだよ」

 

 

さっきのテンションでまた送ろうとしているケンを、ゴウが止める。

 

 

「それで押してくの?」

 

 

「そりゃそうだろ」

 

 

「いや、駄目だ」

 

 

「え!?」

 

 

まさかエレファンからも止められると思っていなかったケンは、驚きで声を上げる。

 

 

「はっきり言って、もうそのパターン飽きてきた」

 

 

「言っちゃってる!!言っちゃってるよ!!もう言っちゃってるよ!!」

 

 

そう言い切ったエレファンに、ゴウが突っ込みを入れる。

 

 

「次は『影がある男』これで行こう!!」

 

 

「なるほどぉ...畳み掛けるって事だな!!」

 

 

「なんで納得したんだよ今」

 

 

「俺ちゃんの言う通りに打つんだぞ」

 

 

「了解!!」

 

 

「実は僕...腹に虫が湧いてるんです...」

 

 

エレファンが言い切る前に、ケンが止める。

 

 

「ちょ...ちょっと待て、ちょっと待ってくれマスターエレファン!!これ大丈夫か!?」

 

 

「影がありすぎるだろそれは」

 

 

余りの内容に、バット・リーまでも突っ込みを入れる。

 

 

「俺が間違いを言った事があるか?」

 

 

「無い!!」

 

 

「有ったよ!!さっき有っただろうが!!」

 

 

エレファンの言葉に即答するケンに、ゴウが指摘する。

 

 

「それで...その虫達が日に日に大きくなってきて...ぼ...僕の体を乗っ取ろうとしてるんです...助けてください!!助けてください!!うわあああああっ」

 

 

叫ぶのと同時に、手を使って腹から虫が飛び出してきたような動作をする。

 

 

「こんにちは...」

 

 

余りの出来事に、ゴウ達だけでなく様子を見ていたゴリーまでもが笑いを堪える。

 

 

「最後、こういう絵文字あるか?」

 

 

「ねぇよ!!そんなのねぇよ!!誰が使うんだよ!!そんな絵文字!!!」

 

 

「それは表現できないよ!!」

 

 

「送れ!!」

 

 

「何でもいい送信だ!!送ったぞ!!送ったぞ!!良し!!」

 

 

やぶれかぶれになっているケンは、そのままメールを送信した。

 

 

「今のどうやって書いたんだよ」

 

 

「来い来い来い!!」

 

 

「もう来ねぇよ」

 

 

あんなメールを送られて、今度こそ送られてこないだろうとゴウは呆れて近くに椅子に座った。

 

 

「嫌...絶対来るぞ!!3!!2!!1!!」

 

 

カウントダウンするケンだったが、0になった瞬間本当にメールが届いた。

 

 

「来たー!!!」

 

 

「あっメールだ」

 

 

しかし、メールが届いたのはゴウだった。

 

 

「お前かい!!!お前かーい!お前か~い...」

 

 

「何回言ってんだよ」

 

 

「何だよ!!そんなくだらない携帯捨てちまえよ!!バカ野郎!!」

 

 

「こっちはな、大事な妹からのメールなんだよ!!」

 

 

ゴウはそう反論するが、届いたメールを見て「ん?」と目を疑う。

 

 

なぜなら、届いたメールには『暇』という1文字しか書かれていなかった。

 

 

何故こんなメールを送ってきたのか分からなかったゴウは首を傾げるが、見なかった事にして携帯をしまう。

 

 

そしてもう一度ケンの方を見たゴウは、もう一度目を疑う。

 

 

なぜなら、机の上に置いている携帯を、ケンが唇で押していたからだ。

 

 

「怖ぇよ!!何してんだよお前!!」

 

 

「ほら早くブルブル言えよお前」

 

 

ゴウの突っ込みを無視して、ケンは尚も下唇で携帯を押す。

 

 

「ほらブルブルブルって...」

 

 

「止めとけよ!!止めとけって!!」

 

 

ゴウは止める為にケンの頭を何度も叩くが、ケンは止まらなかった。

 

 

「全然来ねぇぞどうなってんだよ...」

 

 

嘆くケンだったが、ゴウが廊下の方を指差して叫ぶ。

 

 

「廊下の方から悲鳴が聞こえたぞ今!!」

 

 

恐らく、今の気持ち悪いケンを見て悲鳴を上げたのだろう。

 

 

「止めとけよお前は」

 

 

「だって全然鳴らないんだよ!!これどういうことだよゴウ?」

 

 

泣きそうになりながらも、ケンはゴウに質問する。

 

 

「知らねぇよ、そんな直ぐに来ないだろうが」

 

 

「いやさっきは来ただろうが、さっきは直ぐ来たろうが!!」

 

 

「じゃあ何か用事でもあるんじゃねぇのか?」

 

 

嘆くケンに、ゴウが言い聞かせる。

 

 

「だったらそれを伝えるべきじゃないのか?」

 

 

熱く語り始めたケンは、椅子から立ち上がる。

 

 

「今から始める事があるので、一旦メールは止まりますが無視してる訳ではないので心配しないでくださいって!!!」

 

 

「そんなメールしねぇよいちいち!!!」

 

 

面倒くさくなったケンに、ゴウはそう怒鳴る。

 

 

「嫌われたんだよぉ...俺...嫌われたんだよぉ...」

 

 

「泣くなよ」

 

 

本格的に泣き始めたケンに、ゴウはどうすればいいか悩む。

 

 

「どうすんだよぉ...こうなったのもマスターエレファン!!あんたのせいだぞ!!」

 

 

ケンが、こうなった元凶であるエレファンを責める。

 

 

「まだ失敗と決めつけるのは早いゾウ」

 

 

「え?」

 

 

エレファンは、まだ終わっていないとケンに告げる。

 

 

「もう一回メールを打つんだ」

 

 

「それは嫌だよ...これで帰って来なかったら俺立ち直れねぇぞ!!」

 

 

「バカ野郎!!」

 

 

嘆くケンを、エレファンが一喝する。

 

 

「お前...さっきあんなメールを送ったんだぞ!!」

 

 

『お前が送れって言ったんだろうが!!!』

 

 

ゴウだけでなく、その場にいたゴリー、ピョンピョウ、バット・リーまでもが突っ込みを入れる。

 

 

しかし、エレファンは全員の突っ込みを他所にもう一度ケンに指示する。

 

 

「良し!!最後はこれだ!!『引っ張ってくれる男』これでいこうじゃねぇか!!」

 

 

「もうやぶれかぶれだ!!」

 

 

自棄になったケンは、エレファンの言う通りにする。

 

 

「もういい!!俺ちゃんが打つ!!貸せばか野郎!!」

 

 

しかし、ケンが打つ前にエレファンが携帯を奪い代わりに打つ。

 

 

「はい送信!!」

 

 

「早ぇよ!!何て打ったんだ今!!」

 

 

余りの速さに、ゴウは驚きつつも突っ込みを入れる。

 

 

「これが『引っ張てくれる男』のメールだ!!」

 

 

そう言って、エレファンはケンに携帯を返す。

 

 

「頼もしいじゃねぇかよ!!」

 

 

そう叫んだケンは、エレファンが送った内容を確認する。

 

 

「ぐいー!ぐいぐい!!ぐいー?」

 

 

『しょうもなっ!!』

 

 

全員がエレファンを見ると、エレファンは笑いながら答える。

 

 

「引っ張ってる感じはするだろ?」

 

 

「引っ張ってる感じはするけども!!」

 

 

「なんだよ...信じた俺が馬鹿だったよ!!」

 

 

「だから言っただろうがよ」

 

 

ケンは携帯を机の上に投げ、椅子に崩れ落ちる様に座る。

 

 

他の皆も、ケンから離れる。

 

 

ブー、ブー、ブー。

 

 

そこに、ケンの携帯に着信を示す震動音が部屋に響く。

 

 

『え?嘘!!?』

 

 

来ないと思っていた返信が来た事に、全員が動揺する。

 

 

「猿美ちゃんからだ!!」

 

 

「な、何て書いてある?何て書いてある?」

 

 

「『そういう人好き』マジで!!?」

 

 

猿美から届いたメールの内容に驚き、ケンは目を見開く。

 

 

「間違ってなかったろ!!」

 

 

「良かったじゃねぇかよケン!!」

 

 

ケンの努力が結ばれた事に、祝福するゴウ。

 

 

他のマスター達も、嬉しそうに見ていた。

 

 

「おぉ...」

 

 

「どうしたんだよ、ケン」

 

 

しかし、ケンの反応が思ったよりも薄かった事にゴウが質問する。

 

 

「俺こんな訳分かんない女嫌い...」

 

 

「なんだよそれ!!」

 

 

ゴウは思わず、本日何度目か分からない突っ込みを入れる。




如何だったでしょうか?


今回は今までと違い、戦闘シーンが一切ないギャグ会だけで終わりましたが、結構面白く仕上がったと思います。


本当は、ゴウ達の話の後に、出て来なかった他のメンバー、プリキュア組、未希、なつめ、ミシェルの買い物シーンを書こうと思っていたのですが、全然アイデアが出て来なかった為に断念しました。


ゴウ達の話までなら10月の始めに書き終わっていたんですが、そろそろ前回のアクセル・ビルドの投稿から1ヶ月経ってしまうので投稿しました。


次回は原作通り、ハワイの話を書こうと思っております。


そして先に言っておきますが、多分次の投稿まで2ヶ月以上かかるかもしれません!!


下手したら年越すかもしれません。


なぜなら、11月にポケモンが発売するからです!!


ちゃんと小説も書きますが、恐らくゲーム三昧になってしまうでしょう。


バイオやモンハンの時と同じように...


私用になってしまいますが、マジですいません。


それでは次回...第34話もしくはアクセル・ビルド第8話でお会いしましょう!!

ゲキレンジャーの原作の話をハピネスチャージの1話より前に、加えようと思っています

  • ゲキレンジャー側での誠司の活躍が見たい!
  • 今のままで、充分
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