Girls and Panzer ParallelーーAnzio Storiesーー 作:黒野ハジメ
プロローグの投稿忘れてました。
申し訳ございませんm(_ _)m
「大洗女子学園、か・・・」
執務室のような一室。本棚には戦車道関係の本がずらりと並び、机には本がきれいに積まれている。その机の奥の椅子、薄緑のツインテールをした少女がぽつりとつぶやいた。
「今年から戦車道が復活するみたいです」
机を挟んで対面、金色の長髪をした少女がつぶやきに答えた。
「この時期にね~。何かありそうな感じはするけど、ひなはどう思う?」
その問いに、金色の髪の少女もといひなは答える。
「情報がないので現状では何とも・・・」
お互いに唸るように答えを導きだそうとするが、答えはでない。そのまま時間だけが過ぎていき、やがて薄緑のツインテールをした少女・・・安斎千代美ことアンチョビが口を開く。
「考えても仕方がないな。とりあえず大会で当たる可能性もあるわけだし、注意だけはしておくか」
「そうですね。友人が大洗にいるので、何か情報が入りましたらドゥーチェにも教えますね」
「そうだな、頼む」
「はい、それでは私はこれで」
「分かった、帰りは気を付けるんだぞ」
「了解です」
会話を済ませ、ひなは部屋を出る。それと同時に、アンチョビは手元の資料に目を移す。その資料には ”西住みほ 大洗女子学園に転校” の文字が書かれていた。
「やれやれ。今年の大会も一波乱ありそうだ」
そう一言吐いて、資料を机の中にしまい、部屋を出る。施錠し、閉まっているか確認してから歩き出す。外はもう暗く、日も降りている。アンチョビは一人歩きながら、これからのことを考えながら小さく笑みを浮かべている。ふと立ち止まり、普段よりもきれいな丸を描く月を見上げる。
「ようやくここまできた。今年優勝するのは我々、アンツィオ高校だ」
(そうだ、2年も我慢した)
(1年の時は一人で頑張った)
(2年にはひなとペパロニが来てくれた)
(この2年で戦力は充実した)
(財力も確保できた)
(3年になって、ついに大会に出れるだけのメンバーが増えた)
(私の戦術を理解し、車長としても優秀なひな)
(ノリと勢いでアンツィオの体現ともいえるペパロニ)
(そして、今年入ってきてくれた皆がいる)
(ここからだ!)
(ここからアンツィオの戦車道が始まるんだ!!)
(待っていろ黒森峰)
(待っていろ西住!!)
月明かりがアンチョビを照らしだす。さながら幻想的に見えるそれは、一瞬雲が月を隠すことで陰りが生まれる。そうしてまた雲が流れ、月明かりが再度照らし出す。そこに見えるアンチョビの顔には、鋭くとがったような笑みが浮かんでいた。