「おーい。ヤル気あんのかー!」
無視だ無視。
クッソー。そういえばこんなクソみたいな持久走あるんだった。
野郎の時から体育苦手なんだよなー。
このナァァイスな体ならワンチャンと思ったけど中身が俺ちゃんだからなー……うん。今生は少しは鍛えよう。
後、半袖なのもなー。焼けたくねーんだよ。
野郎の時も焼けると『焼豚』って言われてたから極力半袖忘れた振りして長袖着てたし。
「チンタラ走るなぁ!」
「るっせーこのクソゴリラァ!」
体育会系教師マジ滅べは皆も一度は思うよね?……って、誰に喋ってんだ俺?
ーーーー
面倒な授業も終わって部活も無いんで近場のファッションセンターとやらに来ている。
理由? んなもん服見る以外に何があるよ?
せっかくなんだから洒落た服とか着てみたいじゃん?
ー数分後ー
アリガトーゴザイマシター
「……結局はこうなる運命か」
結論から言おう。
『可愛いは作れる』……あれは嘘だ。
どうやらこのナァァイスなレディな俺ちゃんに可愛い系似合わない様だ。
まぁ薄々察してはいたけど……察してはいたけど!!
ロングスカート履いてみればスケバンみたいだし
ミニは無理すんな感あるし
ホットパンツ? あんなんハズいわ!
ほら、性別変わったからちょーっちは洒落た服でも着てみようかなー……って、思ったけど
「私はキュートよりクールなんだな……少しは憧れてたんだがな……フフフ……」
もしもレディになれるなら可愛い服着てみたいとかゴシックなの着たいとか思いましたよ。
野郎の時はお世辞にも整ったスタイルとは言えねぇから。
こんなナァァイスな体のネーチャンになったなら洒落た格好したいと思うのは仕方ネーじゃん?
「とりあえず、今生もよろしくな……相棒」
購入した袋の中にある野郎時代にも着てたレザージャケットの相棒はなんとなく再会を喜んでくれている気がした。
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「んなわけで、今日もリビネさんの雑談やるぞオメーら」
俺以外の家族が寝た頃に最近嵌まっている配信アプリを立ち上げてラジオを始める……楽しいんだよね。隠さずに話せるのって
「おー。茶っ葉さんいつもサンキュー。 おいそこ、誰がヤンママだコラ」
この知らないけど知ってる奴らとのやりとりも楽しいんだよね。
「そうだ。とりあえず今回もコラボ許可すっけど寝落ちした俺に変な事言わせんなよなー」
『えー』とか『俺っ子ハスハス』『あれは……ウッ』とかまーひでーこった。
「して欲しいんなら出すもん出しな……この屑ども」
まぁ……ホントは俺ちゃんの話し相手になってくれるから感謝してんだけどな
「……とりま今日の話題行くぞ屑どもー」
たまにはこの屑どもにもサービスしてやんねぇとな……
……そのうちな