「よしお前ら、今日はヒーロー基礎学は…災害救助なんでもござれ…人命救助(レスキュー)訓練だ」
寝袋のポケットのなかから『RESCUE』という文字が書かれてるプラスチックカードを取り出した。
教室内がザワザワと騒ぎ出す。
「うわ〜…レスキュー訓練か…嫌だな」
「バッカお前、こういうのこそヒーローの本格的なヤツだぜ!」
多少嫌がる上鳴に切島は男魂、ヒーロー魂が燃えている。どっちなんだよ、と言ったら両方だぜ!と、答えてしまいそうだ。
「レスキュー訓練…そんなのやったことないなぁ〜…一体どんなことするんだろう?」
「水難なら私の独壇場…ケロケロ」
蛙吹はみたまんま蛙だ、だから水中に関しては得意とするのだろう。
「災害救助訓練をやってもらう…そのためにまず」
相澤は寝袋のポケットからリモコンを取り出しポチッとボタンを押す。
すると左側の壁から番号が書かれてるバリアフリーみたいなのが出てきた。これはコスチュームである。
「訓練用の施設に向かうからお前らコスチューム持ってくるかは個人の自由だ」
そういうと皆んなはそれぞれのコスチュームを取り出す。
そしてサソリは、巻物の中からヒルコを取り出した
グラウンドに出るとそこにバスが待っている、どうや移動用のバスだそうだ。
雄英はグラウンドだけでなく、他にも様々な施設やグラウンドがあるため、移動はバスで行うそうだ。
皆んなそれぞれコスチュームを着用し集合している。
「あれ?デクくんコスチュームは?」
首をかしげるお茶子に緑谷は
「あ、ああアレ戦闘訓練の時に壊れちゃったからサポート会社に頼んで直してもらってるんだ!」
「あ、そっか〜!」
成る程という顔で納得するお茶子。緑谷のコスチュームは、この前爆豪と戦ったため大分コスチュームが痛んでしまい、修復を頼んだのだ。
「それに、サソリくんのコスチュームも直っただね」
「さらに、改良を加えた」
この前にオールマイトに壊されたがサソリは、ヒルコに改良した
「やっぱコスチュームカッコ良いっつったら、轟とか爆豪とか…そこらへんだよな」
「君たち早くバスに乗るんだ、番号順に乗ろう!」
ピッピッとホイッスルで皆んなをまとめ上げる飯田。
「早く行くぞ二人とも」
サソリは、バスに乗りその目的地につくまで目を瞑った
そして目的地につきバスから降りて施設の中に入ると、そこにはとても広い面積を持つ訓練所、様々な災害ゾーンが設置されていた。しかし見た目からしてそれは、娯楽場…いいや、USJとも思わせるような施設なのであった。
「スッゲー!USJかよ!」
宇宙飛行士のようなコスチュームを着用した人が人差し指を立てて説明する。
「水難事故、土砂災害、火事…etc. あらゆる事故や災害を想定し…僕がつくった演習場です。その名も…ウソの災害や事故ルーム!略して…USJ」
「・・・」
ボケのつもりかとサソリは、心に思った
「スペースヒーロー『13号』だ!災害救助でめざましい活躍をしている紳士的なプロヒーロー!」
「わーー私好きなの13号!サイン欲しい!」
「うん!僕も!」
うおおおー!と大きく叫び興奮する、その余り腕をブンブンと振っている。
そんな皆んなの状況をおかまいなしに相澤先生は後輩である13号に話しかける。
「13号…オールマイトは?ここで待ち合わせてるハズだが」
「先輩…それが」
13号は指を3つに立てて説明する。
「どうやら通勤時に制限ギリギリまで活動してしまったみたいで、仮眠室で休んでます。あと少しだけなら顔を出せると言ってますが…」
「不合理の極みだなオイ…あの人本当にここでやってけれるのか?」
誰にも聞こえない小さな声で二人は話し合っている。相澤はイラつく余りか顔をしかめているが、直ぐに生徒たちを見て
(まあ、念のための警戒態勢だ)
「仕方ない…始めるか」
切り替える。
「先生、今日は全部で何人ここに教師が来るのですか?」
と質問する八百万。
「俺と13号にオールマイトの3人だ」
「そうですか…ですが何故オールマイトがここに居ないのでしょうか?」
もちろん二人は皆んなが聞こえない程度で会話をしていたので、当然オールマイトについては知るはずが無い。
「連絡をとってる、そんなことより今は授業に集中しろ」
「分かりました」
なんとか切り替えることに成功した相澤。
「えー、では!始める前にお小言を一つ二つ…三つ…四つ…」
(増えてる…)
指を立てるのも増えていく13号に対し皆んなは心の中でつぶやく。
「えー、まず皆さんは僕の個性をご存知だとは思いますが…僕の個性は『ブラックホール』どんなものでも吸い込んでチリにしてしまいます」
13号は災害救助といった人助けを主に働くヒーローであるが、実際彼の持つ個性は、とてもじゃないが残酷で、驚異的で、その気になれば災害すら起こせるような個性だ。
「その個性でどんな災害からも人を救い上げるんですよね!例えばそこらに倒れてる危険なものや、瓦礫、雪崩や土砂崩れと言ったものとか…火まで簡単に!」
ヒーローを研究し尽くしたヒーローオタクの緑谷は、熱心に13号の個性を語り出す。横にいるお茶子は高速で顔を縦に振ってる。まるでシェイクを振ってる時の感じだ。緑谷の解説に頷く13号は、「ええ」と一言頷く。
「しかしそれと同時に簡単に人を殺せる強力な力です…皆んなの中にもそういう個性がいるでしょう。超人社会は個性の使用を資格制にし厳しく規制することで、一見成り立っているように見えますが一歩間違えれば簡単に人を殺せる『いきすぎた個性』を持っていることを忘れないで下さい」
この社会では個性の使用を厳しくしているため、ある意味犯罪の抑止力にもなっている。しかひ難しい先はまた先の話になるであろう…
「相澤さんの体力テストで自身の秘められている力の可能性を知り、オールマイトの対人戦闘でそれを人に向ける危うさを体験したかと思います」
相澤は入学初日に個性把握テストを、オールマイトは初めてのヒーロー基礎学にて戦闘訓練を。
「(なんだあの黒い霧みたいのは)」
サソリが見た瞬間
「一かたまりになって動くな!」
大声で叫ぶ、初めて皆んなにみせる相澤の焦りの表情に…生徒たちは棒立ちで不思議そうな顔をする。
「13号!生徒を守れ」
「先輩…?」
ヘルメットを被ってて分からないが不思議そうな顔をしているのだろう、首をかしげる13号。
皆んなは相澤の向いている噴水広場に目をやった。
「オイオイ、何だアレ」
砂糖はそう言うと
「なに…これ………なんなの………?」
「アレは…敵ヴィランだ!」
相澤は黄色のゴーグルを装着して生徒たちに伝えるよう、大声でそう答える。
プロが何と戦っているのか
すると今まで開いていた黒い空間は閉じ、黒い霧を全身にまとっている男は不思議そうに呟いた。
「13号にイレイザーヘッドですか…先日頂いたカリキュラムでは、オールマイトがここに居るはずなのですが…何か変更があったのでしょうか?」
「やはり先日のはクソ共の仕業だったか」
舌打ちする相澤先生。
「アレが…敵……」
何と…向き合っているのか
「どうします?死柄木弔」
その黒い霧の男は、掌が顔についてる男 、死柄木弔にそう聞くと、
死柄木は呟く。
「…どこだよ…せっかくこんなに大衆引き連れてきたのにさ、オールマイト…平和の象徴…いないなんて…」
顔を見上げて、死柄木は子供たちを見てこう言った。
「子供を殺せば来るのかな?」
それは…途方もない悪意