銃撃の中のナイフ使い   作:風峰 虹晴

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記念すべき第1話


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ガンゲイル・オンライン。通称GGO。アミュスフィアという五感全てにアクセスするフルダイブ機器を使ってプレイするVRMMOで、剣や魔法ではなく、銃を使うゲームです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺と……付き合ってください!!」

 

「えっと……ご、ごめんなさい!」

 

私の名前は隼 迅(はやぶさ じん)、高校2年生です。昼休み、席でゆっくりしてたら、同学年の子に呼び出され、告白されました。断りました。私はその後、教室に帰っていった。ちょっと悪いなぁ……。でも付き合うのは……。だって付き合う気ないし私のどこがいいのか正直……。

 

「ふぅ……なんか疲れちゃった……。」

 

「よう、今日も告白されたのか?」

 

「う、うん。」

 

教室に戻って自分の席に座ると、幼馴染の山祇 聖平(やまつみ しょうへい)が、私に話しかけてきた。

 

「ははっ!で、振ったんだろ?」ニヤニヤ

 

「もう!からかわないで!!」

 

聖平は私をからかってニヤニヤしている。だって……(泣)。急に言われて付き合えるほど安い女じゃないもん……(泣)。

 

「……なあ迅。」

 

「ん?何?」

 

「放課後、なんか用事あるか?」

 

「え?うーん……ないけど。」

 

「じゃあ、放課後、ちょっと付き合ってくれ。」

 

「別にいいよ。」

 

聖平が私にそんな頼みごとをすることは、あんまりなんだけどなぁ……。幼馴染だけど最近はあんまり話す以外のことしてないし。そろそろ授業始まるし、後で考えよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

放課後

 

「ふぃ〜……。さて、聖平は?」

 

「ここにいるぞ。」

 

私は声の方向を見る。

 

「じゃあ、行くか。」

 

「うん。」

 

私は聖平に付き合い、何処かへと向かう。何処に行くんだろ?私は聖平と約10分間歩き続けた。

 

「やっと着いたー。」

 

「ん?ここって……。」

 

大型家電量販店。……正直な感想、なんで高校生の男女が大型家電量販店なの?ねえ、おかしいの?ねえ。聖平はどんどん歩いていく。私はそれに連れられて、一緒に歩いていく。たくさんの種類の家電が並ぶ。そして、私達が着いた場所は、アミュスフィアというフルダイブ?というのをする専用機器が置いてある場所だった。

 

「聖平、ここになんか用事?」

 

「あぁ、予約してたアミュスフィアを受け取りに来たんだ。ここでちょっと待っていてくれ。」

 

「あ、うん。わかった。」

 

私がそう返事すると、聖平はカウンターの方に行ってしまった。……暇だし、ここに並んでるアミュスフィア?でも見てるかな……。……私には、縁のなさそうな物だけど……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数分後

 

「おまたせ。」

 

「あ、ちゃんと受け取れた?」

 

「まあな。」

 

「あれ?そういえば、聖平って元々自分の持ってなかったっけ?」

 

この前、私に親にアミュスフィアを買ってもらったと騒いでいたのを思い出した。アミュスフィア専用のハードも買ってもらったって言っていたけど、そっちの方の名前は忘れてしまった。

 

「ああ、持ってるぜ。これは俺用じゃない。」

 

「え?じゃあ誰が使うの?」

 

「……これ、お前にやるよ。」

 

「え?」

 

聖平は、私に先程受け取ってきたアミュスフィアを差し出してくる。

 

「な、なんで?」

 

「ほら、お前明日誕生日だろ?それに、最近お前色々と疲れてそうな人付き合いだろ?」

 

「う、うん……。」

 

私の誕生日は、明日の5月20日。でも、誰かにプレゼントを貰うのは予想してなかった。ましてや聖平に。色々と疲れてそうな人付き合いというのは、元々一年の頃からちょくちょく告白されてたのだが、2年生になり、最近は同学年、それに一年生にも告白される。全員断るのは、罪悪感が募り、まあまあ疲れてはいる。

 

「だから、これ、やるよ。」

 

「で、でもこれって月々料金が発生するんじゃなかったっけ?」

 

「聞いて喜べ、お前の親御さんから許可貰ってる。」

 

聖平はバッグから一枚の紙を取り出す。そこには、

 

『昔から頑張ってるから、息抜きも大事よ?料金は任せなさい❤︎

母より』

 

と書かれていた。あれ?お母さんこんなキャラ?私色々わかんなくなってきちゃった。

 

「あ、ありがとう……。あ、聖平ってどんなやつやってるの?私もやってみたい。」

 

「ん?俺のやってるゲーム?あんまりオススメしないぞ?ガンゲイル・オンラインってやつで、よくあるファンタジー系のやつじゃなくて、荒廃した世界の銃を使って戦うゲームだ。」

 

「ふーん……なんか面白そう、私もそれやる。」

 

「お、おう……。仕方ねぇ!買ってやる!」

 

聖平はどこかに行く。な、なんか悪いなぁ……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほい、これ。」

 

「あ、ありがとう!」

 

「じゃあ、今日の夜8時、俺待っとくから。」

 

「うん。あ、ありがとう!」

 

「おう!じゃあな〜!」

 

私は聖平と別れ、家に帰っていった。聖平ってあんなことできるんだ……。ちょっと見方変わるかも。……変わんないかも?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜の8時の10分前になった。めっちゃお母さんニコニコしてたなぁ……。も、もう気にしないでおこう。なんかキャラメイク?とかあるらしいから、早めにやろうかな。

 

「り、リンク・スタート。」

 

すると、目の前が変わり、何処かに引き込まれるような感覚になる。

 

『ようこそ、ガンゲイル・オンラインへ。あなたのアバター名を入力してください。』

 

アバター名……自分の名前ってことね。えっと……『MAX』っと……。なんで『MAX』?って思うけど、適当です。これが良いと思いました。私はアバター名を入力する。

 

『アバターを生成します。』

 

視界が変わっていき、真っ白になる。そして、視界が開ける。そこにあったのは、少し薄暗い、建物と人がたくさんの場所でした。自分の姿を見たいと思い、鏡を見る。

 

「こ、これが私……。」

 

身長は少し下がって155cmぐらい?顔は……あんま変わってない。ちょっと小顔になった?髪は少し赤く、普段はストレートのロングだけど、ポニーテールになっている。そして、服はブーツにコート(フード付き)で、中に長袖シャツに短パン。……初期装備感ないなぁ……。ちなみに、全て黒です。

 

「ここが……ガンゲイル・オンライン……。」

 

私は少し、新しい世界にドキドキしました。




多分しばらくはこっちメイン?

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