お嬢様とダメ執事   作:朎〜Rea〜

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 この小説を手に取って頂きありがとうございます。

 1話はとても短いですが、読み応えのある小説になればなぁ……と思います

 これから、よろしくお願いします。


一日の始まり

 

 そういうと、また扉が開いた。執事は面倒くさそうな顔をしている。

 

「お嬢様は仮にも女性なのですから自分で作ってみては如何でしょうか? それでは、おやすみなさいませ」

 

 無慈悲にも再び扉が閉まる。

 

 あいつは本当に私の執事なのよね? どう考えても理不尽じゃない……

 

 こういうとき、私がやることは一つである。

 

「そう、貴女がその気ならこちらにも考えがあるわ」

 

 私は懐からハンドガンを取り出し、スライドを引く。なんで持ってるのかは伏せておきましょう。

 

「お嬢様、私は暴力には屈しません。非暴力不服従です」

 

 スライドを引く音が聞こえたのか、扉越しにやつの声が聞こえる。

 

「あなた執事の本文わかってるの? 従いなさいよっ!」

「お断りいたします。私わたくしは誰の支配も受ける気はございません」

 

 ならばなぜ執事という職についたのかが疑問でならないわ……

 

「あら、そう。わかったわ。それじゃあ、あなたのコレクションが粉々になったあとで話を聞きましょうか」

 

 執事のコレクション。執事の部屋の奥に何かがあるというのは知っているのだけれど、何があるのかはわからない。

 今日この日、白日のもとに晒して、破壊するのもいいかもしれなわね。

 

「おはようございます、お嬢様。素晴らしい朝にございますね。只今、朝食の準備をしてまいりますので、お部屋で暫しお待ちください」

 

 素早く部屋から出てきた彼は、素早く厨房に向かった。とても素早い身代わりでる。

 

 全く、あいつはこうでもしないと働かないんだから……

 

 私の朝は基本的に溜息から始まるのであった。

 

「お嬢様、朝食の準備ができました」

 

 食堂の椅子に座って待っていると、芳しい匂いとともにあいつは扉から入ってきた。

 

「今日の朝食はサンドイッチにございます。先日までは和食でしたがそろそろ飽きがきていたようでしたので、僭越ながら変更させていただきました」

「ありがとう。それじゃあ、いただくわ」

 

 こういうところは気が利くのよね。ダメ執事ながら、この仕事をやめさせられない理由がここにある。彼はやればできるのだ。

 

 まぁ、やれば、なんだけどね……

 

 ティーカップに注がれた紅茶を飲む。

 

 うん。おいしい。

 

 口の中に微かな薔薇の匂いが広がる。

 

「この紅茶は?」

「紅茶はディンブラを使用しております。お嬢様は既に目が覚めきっているようですので存分に味わうことができるかと」

 

 得意に返事をする執事。

 

「誰のせいよ! 誰のっ!」

「存じ上げません。それより、早くお召にならないとせっかくの朝食が冷めてしまいます。それに、学校に間に合わなってしまわれますよ?」

「わかってるわよ!」

 

 食事を済ませ、用意をしてから屋敷を出た。

 

 毎朝、時間は結構ギリギリである。




 やれば出来るけど、やらない執事。

 こういう執事が本当にいたら即刻クビですよね(笑)
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