我輩はピンチである。
「クロス・ファイヤー・ハリケーン!」
なにやらマツボックリのような頭の黒人に、本気で退治にかかられているのであるが。我輩がなにをしたというのか。
せいぜい、浮気の暴露と、怪しい予言と、原作補正さんへの援護としての窃盗と、なぜか使えたシャドーボールらしき技で庭を少し荒らしたのと。
え~っと、あとはなんであったか。とにかく、あまり大したことはやっておらぬはずであるが。
今回、杖が見当たらぬので、魔法が使えぬ。ゆえに、本当に大したことはしておらぬのだがなあ。
ともあれ、まずは生き残らねば。そのために、まずは一手。
「屋内で炎を使うとは、常識を知るのである!」
周りが気になって、こちらも技が使いにくいのである。
いや、範囲や効果がよくわかっておらぬ分、こちらが不利なのである。
まずは場所を変えねば。
「表に出ろ! 来い。戦ってやる」
「いいだろう」
べつだん、まだ腕が千切れただけじゃねえか。かかって来い。というところまで、戦ったりするつもりはない。
ただカッコいいからセリフを借りただけである。
どこぞのオサレ値が戦闘の結果を左右する、死神世界ほどではないが。この世界もまた、カッコ悪いマネをすると勝率が下がりそうであるので、景気付けだ。
ふむ。しかし困ったな。相手は、見るからに炎系のポケ、もといスタンドであるが。
我輩、水系の技は覚えておらぬようなのだよなあ。
だが、ないものは仕方が無い。
「ないもんねだりしてるほどヒマじゃねえ あるもんで最強の闘い方探ってくんだよ 一生な」
ヒル魔さんもそう言っていた。魔法が使えれば。そして前の世界のように、転移が出来れば楽であるのだが。
というか。前の世界は、そこに不死身まで備えていたとか。今更ながら、かなり恵まれていたのだなあ。
今あるものは、スタンド以外の殴る蹴るなどの物理的な暴力の無効。普通の炎などは試していないから、わからない。
そしていくつもの、ポケモン技。なぜか十個以上使えるのだが、なんらかのバグであろうか。
そして、承太郎のスタンドなら出来るだろうと使ってみたら、本当に出来てしまった時止め。
うむ。今回も、割と恵まれておるようだ。
まずは定石と、かげぶんしんを使った我輩に、炎による生体レーダーで対抗して、攻撃してくるクヌギダマのスタンド。
直撃せずとも、毛皮が焦げつくほどに、熱い。危ない。
万能防御のまもるで、謎バリヤーを張って一時身を守る。それが消えぬうちに、どこからともなく取り出した、名前はわからぬが神主さんの持っているアレ。短い棒の先に、四角い白い紙をつなげたアレを振って、祈る。
あまごいである。
これで炎がいくらかでも和らげば、という狙い―――ではない。
次に使う技は、日差しが強いと使いにくいのだ。
「
必要は無いが、それっぽい呪文を記憶から引き出して詠唱した。
何となくではあるが、威力が上がるような気がしたのだ。ホグワーツ的に考えて。
まあ。意味は無かったようなので、次からは省こうと思う。
思ったよりも、心の古傷が痛んだので、やりたくないとも言う。
カミナリが鳥頭のスタンドに落ちる。スタンドにはどうかはわからないが、本体への効果はばつぐんだ。
思いきり、悲鳴を上げておるし。
さて。ここらで良かろう。
「かみなりは連射が出来るのだが。降参してくれないか? 話し合わないかね?」
すこしケイレンしながら、クヌギダマは了承してくれた。
そして。話し合った結果。
ジョセフのジジイを殴ろうという結論で、我輩たちは合意したのである。
現在。あのジジイは杜王町で隠し子および愛人と面会中である。
そしてそれをバラした我輩への、意趣返し。タチの悪い悪霊として、マツボックリあらためクヌギダマことアブドゥルさんに吹き込んだ上で。
退治しておいてくれ。そう依頼していたのだ。
承太郎も、退治されるならそれはそれでいいか、と関わらないことを選択したらしい。花京院から助けてやらんぞ、キサマ。
もし本体へのフィードバックがあったら、どうしていたのやら。
うむ。我輩が傷付いても、承太郎にはダメージが無いのだ。
これが意思があるせいか、近距離パワー型ではなくなったせいなのかはわからないが、とにかく承太郎が我輩のダメージを気にしなくとも良いのは確かだ。
いや、気にしろよ。とは思うが。
ハナシを戻して。
決着が付き。話し合いが成立する、ということで違和感を持ったクヌギダマが、そのあたりを含めて我輩と話し合った結果。
ジョセフのジジイが私怨で退治を依頼したことが発覚した、というわけだ。
うむ。ひとまずは、一件落着であるな。
しかし、これがスタンドバトルであるか。どちらかというと、ポケモンバトルに思えて仕方が無いのであるが。
諸君はどう思うかね?
◎シャドーボール
ポケモンのゴースト技。威力は弱めだが、20%の確率で相手の特殊技の防御力を弱める。
●来い、戦ってやる
ヘルシングより。多数の最後の大隊の吸血鬼兵士らに囲まれ、細剣くらいしか武器がなく、車は壊され、一人の状態でのインテグラ局長のセリフ。さすがの女傑である。
●サーチアンドデストロイ
同じくヘルシングより。銃は私が構えよう 照準も私が定めよう弾を弾装にいれ遊底を引き 安全装置も私が外そう だが殺すのはお前の殺意だ さぁどうする命令を!! とアーカードに迫られたインテグラ局長の下した命令。相手は現地の警察か軍の人で、テロリストだと騙されちゃって襲撃してきただけだけど、生かして返すな。
◎かげぶんしん
ノーマルポケモン技。回避率アップ。重ねがけもできるぞ。初期のポケモンは、これを双方が限界まで積んで、千日手となる場合もあった。
◎あまごい
水のポケモン技。ダメージなどはいっさい与えない。ただ天候を5ターン雨にするだけである。しかし天候は一部の技に命中率や威力などの影響を与える。
◎かみなり
でんき技。天候があめの時に必中。ひざしがつよい、で50%。そらをとぶ、フリーフォール、とびはねる、など一時画面の外に出て、当たり判定がない状態にも命中するようになったらしい。普通に考えると、カミナリって10万ボルトってレベルじゃねーのだが、ポケモンに常識を当てはめてはいけない。
●雷電怒涛
バスタードより。雷系中級呪文。本来の名はライ・オット。
現在社会の終焉後の、科学技術の暴走の結果のファンタジー。という後付け設定がある、重暗い感じのファンタジー世界。
それまでは無かった、鬼畜王っぽい主人公、魔法使いダーク・シュナイダーが数々の呪文で暴れる話。男女とも、裸率が高めだった。
画の書き込みがどんどんすごくなっていったのと、内容的に週刊ジャンプでやるのが厳しくなったので、月刊通り越して季刊に移籍していったが、そこでも不定期で次第に人気も下火に。
当時読んでいた人たちは、いまだに
●クヌギダマ
みのむしポケモン。タイプはムシ。ネコは見た目だけ覚えていて、植物タイプと勘違いしている。