タイトルがギャグに全ブリだが、内容はマジメというギャップ。
ドラコ・マルフォイに転生。元死喰人な父親と、魔法使い万歳な母親。間違いなく愛してくれている、そんな両親を始めとした、選民思想な魔法使い世界の中に、ギャップを感じたり少し干渉したり、溶け込もうとしたり。
何というか、人生を生きているマルフォイくんの物語。
我輩は猫である。
はずである。
おそらく。たぶん、きっと。猫である。そう、思われる。
実は自分でも、言い切れるだけの自信はないが。
それをなぜ、と問うならば。
「やぁ、おはようネコくん」
普通の服の上に、青地に黄色の模様の貫頭衣を着た金髪の中年が、我輩に話しかけてきた。
それに我輩も、普通に返す。
「おはようございます」
うむ。
何を隠そう。我輩、しゃべれてしまうのだ。
いつもの事と言ってしまえば、それまでだが。
我輩。どうやら普通の猫ではないらしい。
さて今回。意識を持ったというか。物心が付いたと言おうか。
はたまた、我輩がこの猫の意識を乗っ取ったのか。それとも意識に合わせて、この体が作られたのか。
そのあたりの事は、とんとわかりゃあしないのであるが。
ともあれ。我輩は、気付けば子猫らの中に混ざって、にゃーにゃーと鳴いておった。
そうして気が付いた後。しばし大人しくしておったのであるが。
これがどうしたわけか。さっぱりと、何も起きはしないのだ。
親猫も現れず。襲ってくる何かも現れず。拾ってやろうとか、いたずらしようとか。そういう人間も現れず。
ただただ、時間だけが過ぎていった。
兄弟らの大きさを見るに、おそらくは生まれて二ヶ月は経っていまい。
そのくらいの子猫は確か、二時間ごとに授乳をせねばならなかったはず。
とすると。こうして、にゃーにゃーと鳴いておるのは、お腹がすいて母猫を呼んでおるのではなかろうか。
だが、しかし。我輩の腹はまったく減ってはおらぬのであるが。
ふむ。まあ、いいか。
しばし考えたのちに。疑問をいったん棚上げすることにして、我輩は立ち上がった。
腹がすいておらぬのならば、動ける。ならば周りを見て回り、母猫を探してみようと。そう、思ったのだ。
もう一度言おう。
我輩は、立ち上がった。
二本足で。
それまで一心ににゃーにゃーと鳴いておった兄弟たちが、目をこれ以上ないほど大きく開いて、こちらを見る。
その驚いた表情を見て。我輩も異常に気が付いた。
後ろ足だけで立ち上がったのは。実のところ、無意識であったのだ。
そこで改めて、自分の身体を確認する。
手。うむ。肉球がある。灰色と黒の毛も生えている。間違いなく猫の手であるな。
顔。手でさわって確認する。うむ。おそらくはこれも猫である。
胴体。足。異常なし。生まれてそう経ってはいない、そんなふんわりとした毛並みの。間違いなく猫のものであるな。
だが尻尾には。少しばかりの、異常があった。
なにやら二股に分かれておるのだが。
ゆうらゆうらと揺らしてみたが。確かに我輩の思ったとおりに動くし、感覚もある。
ああ。そう来たか。
そんな感想が、思い浮かぶ。
どうやら我輩は。猫は猫でも、化け猫であるらしい。
まあ。化け猫も猫である。と、思う。
少なくとも、猫科の生き物である。はずである。
おそらく。たぶん、きっと。猫である。そう、思われる。
実は自分でも、言い切れるだけの自信はないが。
ともあれ。
そうして自分というものを確認して。
周りの探索をして。隠れ里のような村を見つけ。
兄弟ともども住み着いて。
ある日、村人たちが興奮すると、目が紅く染まる事を発見し。
なんだかんだの手段で、村人たちを鍛えた結果。
村人たちが、手足から真空を発生させて攻撃手段とする、戦闘民族になってしまい。
名前をクルダ族と、若干変えたりもしたが。
我輩は、今日も元気である。
りはびりなう。
なうって今でも使って通じるんだろうか。