それでも我輩はネコである。   作:far

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終わらせなければ 始まらない(サイボーグ009Re:Cyborgより)

だが始まる前に、終わらせていくスタイル…!


なお今回の推しはhige2902氏の【完結】偶像の象り
原作:ヒロアカ。タイトルどおり、完結済なので安心して読めます。全11話、約8万文字
爆発の個性持ちのでっくんと、無個性かっちゃんという個性が逆のパターン
だがかっちゃんがサポート科に進んでたりと、一味違うよ


オマケ3H×H G・I編

 我輩は猫である。

 頭に 化け と付きはするが。それでも、きっとおそらく。猫科の存在ではあろう。

 

 生き物かどうかは。はてさて。実は全く自信が無い。

 ほら。この間、一回死んで、死体も残って。埋葬までしてしまったがゆえに。

 

 だからこそ。こういう事もできたりする。

 

「おお。おお! ここが。ここがグリードアイランドか! ここが。 ここなら……」

 

 我輩の目の前で。いい歳をした、初老に足を突っ込んだ、身なりの良い男が泣いておる。

 長年追い求めたが、もはや叶わないだろうと、半ば諦め。すでに惰性でもって、銭を注ぎ続けておった夢。

 それが思いがけず、実現へと近付いた。

 その事実へと、感動と涙を禁じえない。そんな姿であった。

 

 そんな彼に気付かれぬよう、気を使って護衛の人に退治されてしまう乱入者もおったが。

 空気が読めない、とか。間が悪い、とか。そういうのも時に命取りになるのだし。

 そういうものの処理も、護衛の仕事のうちと考えれば。まあ、良いのではなかろうか。

 

 護衛のゲンスルーさん。お疲れ様です。

 

 

 

 うむ。ゲンスルーである。

 

 

 

 本来ならば。ゴンさんがここ、グリードアイランドへと来た時の、ラスボスであるな。

 何年もかけて、ゲームの中で協力者を増やし続け。そのほぼ全てに、念による爆弾を埋め込み続けていた危険人物。

 

 そして泣いていた老人、バッテラ氏の雇った男でもあるのだな。

 

 バッテラ氏という人物は、だ。

 総資産がよくわからないくらいにある、大金持ちで。このグリードアイランドというゲームのクリアに、五百億という懸賞金をかけていて。そのために、百人ほどの人間をゲーム内へと送り込んでいる。

 そんな、物好きな道楽者である。

 

 表面だけ見れば。であるが。

 

 彼の真の目的は。

 十年以上も意識が戻らない恋人の治療と。彼女との人生をやり直すための、若返り。この二つなのだ。

 

 グリードアイランドは、念能力者専用のゲームであり。クリアした者は、報酬としてゲーム内のアイテムを現実世界へと持ち帰ることが出来る。

 そしてゲーム内には。魔法や、魔法の道具とも言うべき、様々な不思議なアイテムが存在するのだ。

 その中に、治癒と若返り。この二つを叶えてくれるアイテムもまた、実在するというわけだ。

 それらを持ち帰って欲しくて、バッテラ氏は銭をつぎ込んでおる訳であるな。

 

 でも、別にクリアしなくてもいいよね。

 

 ゲームに入ってしまえばいいのだ。

 バッテラ氏個人なら、念を覚えてもらっても良かったが。時間がもったいなかったので、我輩が取り憑いた。

 

 憑依合体である。

 

 我輩の今の身体、マタムネは霊であるからして。他人に取り憑く事ができるのである。

 その状態で、我輩の力を引き出したりできる存在をシャーマンと呼ぶが。まあ、それは今は良かろう。

 大事なのは、この裏技が通った事だ。

 グリードアイランドには、受け付けのお嬢さんが二人おるが。彼女たちは、この方法を認めてくれた。

 

 最初は、シャルさんの操作でイケるかと思ったのであるがなあ。

 操作させて、一時的に念を身体とコントローラーに纏わせてグリードアイランドへ。そんな事を、考えておったのだが。

 そっちは過去に試してみた、数をそろえてクリアしようとした人がおったらしく。すでに禁止されておるのだそうな。

 

 人海戦術で力技でクリアというのは、美しくないでしょう?

 というのが、受け付けの人のお言葉である。

 

 バッテラ氏も、百人ほど送り込むという人海戦術を取っておるが。

 懸賞金目当てで、みんな足の引っ張り合いをやっておるので。結果、セーフなんだとか。

 

 なんというか。何とも言えぬことであるなあ。

 

 

 なお。シャルさんは、バッテラ氏が乗り込む前にゲームに送り込んであって、すでに諸々のお仕事をしてもらってある。

 

 ツェズゲラだったか。バッテラ氏の雇ったチームの中で、最もゲームが進んでいるところと連絡を取ってもらって。

 もうクリアはいいからと。その代わりに、二百億の報酬で働いてもらうと、話をつけたり。

 

 呪文カードを収集、独占しようとしていた、通称ハメ組。彼らを率いつつ、一気に始末できるよう念の爆弾をこっそり仕込んでいたゲンスルーさんたちにも話をつけてもらったり。

 

 ただゲンスルーさんらの方は、だ。話し合いに持ち込むまでに、なにやらエグい手段を使ったらしいのだが。くわしくは知らぬ。

 しかし、バッテラ氏のお望みの治癒の手段は、彼らの収集していた呪文のひとつであるので。彼らの協力は必須であったのだ。やむをえまい。

 こちらも報酬は二百億。だが払うのは、我輩ではないので。正直、どうでもよろしい。

 

 ちなみにシャルさんの報酬は、グリードアイランドのソフトである。現物支給というと、安い気がするが。

 これもオークションに出せば百億は越えるらしい。

 まあ。シャルさんの目当ては、しばらく身を隠す場所になるという、隠れ家的な使い道の方であろうが。

 

 

 まあ、そういうわけである。

 

 バッテラ氏はもう、プレイヤーを集めておらぬのである。

 ゆえに。次のプレイヤー選考会は、いつかと聞かれても、もうないのだ。

 だから、ソフトは自分でがんばって手に入れてくれ、ゴンさん。

 

 

 




間違い電話で起こされた休日に、なぜか続きが舞い降りたので書いてみたり
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