未来の駒王町は今、恐ろしい事件が起きていた……
日が暮れた頃に謎の怪物が町の住民を喰らうという恐ろしい事件。
グレモリー家はこれ以上被害を出すのを食い止めるため、赤龍帝一家の長女であり、現在駒王学園に通っている美少女ユーナ・グレモリーに調査を依頼した。
それから数ヵ月後、駒王学園に一人の美少女が転校して来たのであった。
「はじめまして。朔蘭です。暁 朔蘭、よろしくお願いします」
第0話「暁 朔蘭という名の少女」
これから話すことは私が駒王学園に転校する数ヵ月前の話。
私はいつも通り北欧の田舎で母さんに術式魔法を教わっていた時のことです。
「朔蘭、今日のとこはこれでおしまいよ。少し休んだら話があるからあとで私のとこに来てね」
話?一体なんだろ?このときの私はそう思っていました。
そして私は少し休憩したあと、母さんの所へ。
重い雰囲気の母さん。一体どうしたんだろう?
「母さん、話って何?」
「朔蘭、これから話すことは他の誰にも言ってはいけない重大なことよ」
「な、何言ってるの母さん。重大なことって?」
すると、突如魔方陣が展開されてそこから一人の男の姿が。
それは私の父であった。
「父さん……。なんでここに……?今まで私と母さんを放っておいてなんで今さら!」
「朔蘭、父さんには!」
すると父さんは母さんの肩に手を置き、首を左右に振った。
「今までお前たちを放っておいて本当にすまない。だが、それには理由がある。そう、これから話す重大な話だ」
「くだらない話だったら許さないよ……」
「わかってる。まず、朔蘭。お前はこの世に悪魔、天使、堕天使の三大勢力のことは母さんから聞いてるな?」
私はうなずいた。その事を初めて聞いたのは13歳くらいの時だったかな…。はじめはあんまり理解出来なかったけど、私の背中にある羽はまさしく悪魔の羽…。それを理解したとき私は自分が人間でないことを悟った。
父は一枚の写真を私に渡し、話を続ける。
「じゃあ、ここに映ってる野郎の種族が何か……、お前にはわかるか?」
写真を見るとそこには一人の女性の姿が……。
普通の人間じゃないの?
すると父さんは言う。
「じっ~くり、よく目で見てみろ。一つ言っておくがそいつは人間じゃねぇ」
私は父さんのいう通りじっくり写真の女性を見た。
そして私はあることに気づいた!
「父さん……この人、何者なの?」
「どうやら気づいたらしいな。こいつは悪魔でも天使でもましてや堕天使でもねぇ。妖怪?それなら俺も良かったさ。しかし、この女はそうでもねぇ!この女は!!!!」
そう、写真に映っていた女性の背中をよーく見てみると悪魔や天使、堕天使とは少し違う羽があった。
例えるならばドラゴンの羽にそっくりだった!そしてその女の口ものには牙のようなものがあった!
「ディアボロス……。確か父さんが戦ったって言っていた平行世界の悪魔……。」
すると父さんは少し険しい顔で言う。
「25年前、俺はその写真の女と出会った。最悪の出会いだった。何しろその女は人間を美味しそうに喰っていたのだからな……!!そして俺はその女に襲われ、戦うことになった!圧倒的強さだった。当時の俺は上級クラスの実力を持つ悪魔であったが、それでも手も足も出なかった!仕方なくを発動させて何とか勝てたものの、あの女の強さは魔王クラス……いやもしかしたらそれ以上かも知れん」
魔王クラス以上!?この女の人が!?
私の驚いた表情を見た母さんが言う。
「ディアボロスは仮面を破壊しなければ何度でも蘇る不死身の存在。しかも悪魔と違って、神・天使・光などとは先天的に相容れない性質は持っておらず、太陽の光の下では例え下級ディアボロスでも昼間はほとんど問題なく動け、聖水・聖剣・十字架など神聖なものでさえ脅威にはならずダメージを受けることはないわ。まさに悪魔の上位種と呼ぶに相応しい力を持っているわ」
続けて父さんが言う。
「そしてそのディアボロスの中でも一番厄介なのはレイ・ルキフェル……いや、正確にはイベルタ・ルキフェル。俺も一度戦ったことがあるが、桁外れいや、もはや強さの次元が違う。魔王ルシファー?そんなものあの女からすればただの餌に過ぎない!それほどにとんでもないやつだ!!!」
「ちょっと待って!なんでそんなことを私に教えるの?いい加減その事を説明してよ!」
「これを見ろ……。つい先日撮ってきた写真だ」
父さんは一枚の写真を私に渡す。
それを受け取った私はその写真を見る。するとそこに映っていたのは……
「そこにいるのは正真正銘のイベルタ・ルキフェル!!!やつは駒王町で何かを企んでいる!お前にはやつが何を企んでいるのか調査してきてほしい」
というわけで。私、暁 朔蘭はこの駒王学園に転校することになったのです。
そしてここであの不良娘のユーナとも出会うことに。
その頃、イベルタ・ルキフェルは……。
「イベルタ様。各魔王全て集まりました」
「そう、わかったわ。下がりなさい。すぐに向かうわ」
部下の一人を下がらせたあとイベルタはある場所へと向かった。
そこには六人のディアボロスがいた。
「よくぞ集まってくれた!我が同志達よ。私の名はイベルタ・ルキフェル。100年前にイリア・ルキフェルによって魔王の座を下ろされた者よ。そしてあなた達も私と同じく……魔王の座を下ろされた者……」
そこに集まっていたのは現在の魔王に敗北し、魔王の座を下ろされた旧魔王とその眷属達が集まっていた。
「今こそ現在の七人の魔王を抹殺し我らの望む新しい魔界を築こうではないか。ここに!の結成を宣言する!我らは必ず魔界を支配する……!」
六人のディアボロスは拍手をして、結成を歓迎する。
「イベルタ・ルキフェル……まさか100年前の魔王がまだ生きていたとは……。これは魔王の座に戻るのも夢ではないかも知れないわね」
「マリナ……あの男が貴様を造りださなければ……!!!私は……」
旧魔王はそれぞれの妬みや怒りを今こそ晴らせるとやる気満々のようだ。
そしてイベルタは計画の第一段階を発表した。
「まず計画の第一段階を説明するわ。まず最初に平行世界の侵略よ。この宇宙は広い。1つしかないと思う世界も見渡せばいくつも似た宇宙はある。そして私は見つけた………この世界とよく似た世界を」
モニターに映し出されたのは朔蘭達が住む世界の冥界。
「ここは冥界と呼ばれてるらしいわ。まずはこの世界の全ての種族を支配する……」
冥界……悪魔……懐かしい響きね。100年前にも私たちの世界に冥界は存在した。
でもある科学者が神魔の仮面を造り上げてから歴史は変わった。
悪魔は神魔族という新たな存在となり、それを否定した悪魔の魔王は我々、神魔族の魔王に宣戦布告してきた……
悪魔と神魔族の生存を賭けた戦争が始まったわ!
戦力では悪魔側が有利に見えた……しかし、力の差は埋まることはなかった。悪魔はこれにより全てが滅び、神魔族は三大勢力のトップになった!!!
そして私は初代ルキフェルとして魔王となった。魔王となった私は冥界を捨て、魔界を造り上げた。こうして長く神魔族は全ての種族を支配する最強の種族となった。
しかし、ある一人の少女が現れてから神魔族の全てが変わった!あの忌々しいイリアが居なければ…!
………イリアは反乱軍を結成して私に反旗を翻した。私はやつに負け…魔王の座を下ろされた。体が消滅しそうになった私は仮面に自身の魂を宿して生き長らえた……そしてレイが私の魂が宿った仮面を被ったことにより私はレイの体の中で復活の機会をうかがっていた。そしてようやく私はレイの魔力のほとんどを奪い取ってこの世界に復活した!
レイ・ルキフェル……あの子の魔力は全て私が奪い取った。もう動けまい。
すると一人の少女がイベルタに質問をした。
「その世界に行って手始めに何をするんだ?そもそも過去の世界へ行くのか?それとも未来の世界か?」
少女はダークカラーの銀髪に紫色の目をしていた。
「そう言えば貴女はここの世界出身だったわね。行くのはもちろん過去の世界よ。貴女もそれを望んでるはずよ。復讐したいんでしょ?ルシファーに……」
「…………予定が決まったら連絡してくれ。それまでは私は別の所に行っておく」
そう言って少女はゲートを作り出してどこかへ消えた。
「イリス・ルシファー……。貴女の活躍、期待してるわよ」
不適な笑みを浮かべるイベルタ。
「ステラ・ルクスリア。まずは貴女に行ってもらうわ」
すると一人の女性が彼女の前にひざまづく。
「かしこまりました。イベルタ様。それで……私はどのようなことをすればよろしいのでしょうか?」
「過去の世界へ行ってとある堕天使組をこちら側に引き入れなさい。あの堕天使は邪な心がある。この仮面を使えばすぐにこちら側に引き入れられるわ」
そう言ってイベルタはステラとその眷属に仮面と紙を渡した。
「この仮面は一体……?」
「混沌の仮面。仮面を被ったものは最高の快楽を手にする…とだけ言っておきましょうか」
「それは興味がありますねぇ~……。我らラスト眷属、イベルタ様の忠誠を誓って必ず計画を遂行致します」
そう言いステラは眷属を連れて次元の狭間に穴を開けてそこへ入っていく。
混沌の反逆者による侵略が始まろうとしていた。
ステラはイベルタに渡された紙を開くとそこには堕天使の名前が書いてあるリストがあった。
「レイナーレ……ミッテルト……カラワーナ……ドーナシーク……この四人がターゲットね。エヴォル、あなたは他の眷属達と一緒にレイナーレ以外の堕天使をお願いするわ。それ以外はどうしようと構わないわ。何なら喰らって構わないわ」
「かしこまりました。それではステラ様がレイナーレを?」
エヴォルに問われるとステラは少し舌を出しながら妖艶な笑みを浮かべて彼に答える。
「えぇ……。地に堕ちた堕天使に快楽を与えるんですもの。私自ら快楽を与えた方がいいでしょ…?」
「確かに!おっしゃる通りです。では計画を遂行致します!」