読み返してみれば主人公が弓持たなさすぎでは?
開戦してからおよそ2時間。戦況は一方的なものだった。
「押し返せ!!撃退だけじゃなくてこのまま殲滅だ!!」
ウォォォ!!!と雄叫びが聞こえる。後衛から見ているから戦況の移り変わりが良く見える。
正直防衛戦と言っている訳だがこれは酷い。最初の1時間ほどは確かに戦力が拮抗していた。がしかし義姉さんの奇策(?!)で一気に形勢逆転することになる。始まりは義姉さんの何気ない質問だった。
「海水って確か電気流れやすいよね?」
「え?まぁそうだけど・・・」
ちなみにこの世界には電気はない。魔法でも何故か電気が起こせない。まぁ電気があったらもう少し便利になっているだろう。
「じゃあさ、流そうよ!」
「電気の魔法無いの知ってるよね?」
「じゃあ起こそうよ!」
「へ?」
「起きちゃったよ・・・・・・」
「中学で習ったでしょ?」
「習ったけどまさか実現出来るとは・・・」
義姉さんがとった方法は簡単だった。大量の極小の氷を作る。それをとにかくぶつける。出来上がり。
要は雷の起こり方をミニチュア化しただけの事だった。しただけなのだが現状は最悪だった。
「周りのお魚さん達皆痺れちゃった・・・」
放電する方向までは制御出来ず、「何事ですか!?」と心配してきた魚達に向かって行ってしまったのである。
「敵だけ海においてけぼりに出来ないかな・・・」
「できるよ」
「・・・え?」
まさかこんな形で仕込みが役に立つとは・・・
もっと別の形にするつもりだったのにな。まぁいい。
「じゃあやりますか」
少しして魔王軍側では動揺で海面を見上げる者が大半を占めていた。
「誰がこんなこと思いつくんだよ・・・」
少し前まで人間と戦っていたと思ったら急に撤退し始めた。あまりにも急だったのとこちらも疲弊していたため、1度て立て直そうとしていた時にそれは起こった。
「どんな発想で城ごと持ち上げるとか考えるんだ・・・」
慶成の戦術は簡単に言えば篭城戦だ。魔法で地面ごと持ちあげて海上に出す。というものだった。
水中で戦いにくいなら地上戦に持ち込めばいいじゃないか。というどこかの王女様のような発想だった。
割と思い通りに事が進んでくれたな。向こうもそろそろ疲弊してる頃だと思ったよ。
「そしてこれで王手」
「いっくよー!!」
海上に出たことにより、海中には敵だけとなり義姉さんの雷(ミニチュア)は海水を伝わり敵に届いた。
「うっわぁ・・・・・・」
海面が光ったと思った次の瞬間プカプカと敵が次々に浮かんできた。これは酷すぎる。ともあれ。
「一気に優勢になったな」
「んじゃいっくよー!!突撃ィ!!」
雄叫びと共に義姉さんを先頭に敵に突撃していく。戦場の光景はさながら王の軍勢とそれに追われるアサシン達だ。俺がやったことなんだけどひどいなこの光景。
こうして攻めてきた魔王軍はほぼ全滅。こちらの完全勝利となった。
電撃後
義姉「お魚だー」
慶成「やめろ」
アナスタシア「捌くー」
慶成「あんたもか」