この世界にも季節の概念があるらしく、今は恐らく夏。恐らく、というのは
「暑いのに雪降るとはこれいかに・・・」
「いやぁ・・・・・・」
流石の義姉さんもこれには苦笑いだ。
「まさか雪降らせる魔法使ったら制御出来なかったとか言い訳出来ないよね、ここまで来ると・・・」
お空は真夏日、地面は大雪。これなーんだ()
「どうするのさこれ・・・」
「頑張ろ?」
俺達の家を中心として街一区画分が雪国と化してた。ホントどうするのこれ。
事の始まりは1週間前。ジメジメ蒸し蒸しする暑さに何かが壊れた義姉さんは「早く冬にしたいよ!」と言い出し、魔法に頼ることにした。
俺も俺で元の世界での夏は真逆の暑さだったのでこの暑さに慣れていなかった。暑さからかテキトーに同意したのがいけなかった。
「わーい!雪だ!( ^p^)」
「すごーい!(^p^ )」
完全にフレンズになっていた俺達はとにかく降らせた。
最初のうちは近隣の人も暑さにうんざりしていたのか喜んでくれたが三日目を過ぎたあたりから「え、また?」みたいな感じで訴えてくるようになっていた。
「そろそろ降らせるのやめないとお隣さんに迷惑だよ?」
「降らせたの義姉さんでしょうが・・・」
「エ?」
「へ?」
そう。覚えていないのである!二人とも!どちらが魔法を発動させたのか、どうやって止めるのかを!覚えていないのである!!
ついに街のお偉いさんが出てきて魔法を止めたはいいものの
「あと1週間は続くね、これ」
怒られた。そりゃそうでしょうよ。義姉さんが怒られるのは至極当然な事だよ?でもね、怒られたの俺。なんで?
「魔法使ったのあんただろうが」
「いえ、義姉さんですけど・・・」
「あの人ここまで大規模な魔法使える適正ないよ」
おい。後ろで「てへっ☆」って可愛くやっても許されないからな。
という訳であと三日はこの区画だけ冬だ。噂を聞きつけたほかの区画の住民が避暑地としてこっちの区画に来るようになって、店が若干繁盛したのは別のお話。
「これじゃ教室は開けないなー」
屋上にある弓道場は絶賛閉鎖中。積もりに積もってるし、仕方ないと言えば仕方ない。元凶は俺だし?
「ごめんねってー・・・」
「いいよ別に。あの暑さに耐えれなかった俺も悪いし」
「そう言ってくれると助かるよ」
窓から外を見てみると子供たちが雪合戦をやっている姿が目についた。半袖短パン姿なのは純粋にすごいと思う。俺なんかガッチガチの冬服なのに。
「すいませーん!」
1階の店の方から声が聞こえてきた。
「はーい!」
「なんだろう?」
「ケイくん何か配達頼んだりした?」
「いや、何も。義姉さんは?」
「私も何も頼んでないよ?」
はて、なんじゃろな。注文か?
一階に行ってみるといかにも騎士!って人が立っていた。この姿って確か・・・
「ギルド所属の騎士バードマンである!」
「ギルド所属の方がなんの用で?」
ギルド。よくゲームでもあるやつでこの世界でも概要としては変わらないが大体が傭兵もしくは護衛としての依頼が多く、誰でもできるものがほとんどだ。
ギルドの性質上、依頼等は受け身が多いのだが、わざわざなんだ?
「我が国を救っていただきたい!!」
・・・・・・は?
おいそこの馬鹿、目を輝かせて「行こ?行こ!?」みたいな雰囲気出すな。
「ええっと・・・・・・」
「頼みます!どうかこの通り!!」
そして目の前で繰り出される土下座。ビックリするくらい早くてビビったぞ。
「とりあえず説明をして貰わないと・・・」
「受けていただけるんですか!?」
イラッ。
「条件次第と言っておきます」
久々に話通じない系と話したぞ。久々だとイラッとくるな。お陰で付ける気のない条件まで考え出してしまったじゃねぇか。
「じ、条件・・・」
「それと、この依頼は公式ですか?」
「ウッ...」
「公式ではない、と。なにゆえですか?」
「そ、それは・・・」
後ろで義姉さんが小声で「何話してるの?」と言ってきたので説明ついでに状況整理。
「突然ギルド所属の者が現れる。国を救ってほしいと依頼したがこれは非公式で理由は説明出来ず、高い報酬を出せるほどの余力はない。OK?」
「一体何が始まるんです?」
第三次大戦だ。じゃねぇよ?
「公式云々、報酬はともかくとして仕事内容を説明していただかない事には考えようもありませんね・・・」
「・・・ではとりあえず私どもの国まで来ていただけますか?」
「来ちゃったよ・・・」
来ちゃった☆
ギリギリ週2ですよね・・・??
多分次は来週です。ゴールデンウィーク?2話投稿できるといいなぁ(白目)