海に来たいと言い出した義姉さんによりほぼ強制的に、というかまさか移動手段まで用意して連行されるとは思わなかった。そう、連行されたのだ。
朝起きて支度しようと思って何も用意せずに眠りについたのが行けなかった。両手足を縛られていた。どうしてこうなったよか義姉さん曰く
「遠出になるとケイくん逃げるじゃない?」
たしかにこっちに来る前までは、どちらかというとインドア派だったので家族旅行等は旅行先を選んで行ったり行かなかったりしていた。
今思えばただの親不孝者だったなぁ。
「すみません止められなくて・・・」
「いえ、多分止められるのうちの両親か義姉さんの親御さんだけなんで」
「あの・・・」
「はい?なんでしょう?」
「お二人仲がいいですよね」
「腐れ縁って奴ですよ」
時たま「付き合わないの?」とか言われることがあるが、少なくとも俺にその気は無い。というか存在が近すぎて恋愛感情がわかない。
とまぁこんな感じのくだらない会話を2時間ほどしていると目的地である海についた。
「うーみーはひろいーなおおきーいーなー」
「貸切かと思ったけどそこそこ人がいるね」
「海ってこんな場所だったんですね」
「アナスタシアさん海に来た事ないんですか?」
「ずっとお城にいたもので」
それもそうか。来たい!と言わなければ来れるような場所でもないしな。
「とりあえず着替えようか!」
「はい」
「水着持ってきてないよ?」
寝てる間に連行されていたため水着など持ってきてるわけもなく。まぁ遠くで見てるだけでいいんだけど。
「実は持ってきてるんだなー!」
「選びましたよ?」
「アナスタシアさんまでグルだったのか・・・」
「すみません・・・最近忙しそうにしていたので、リフレッシュして貰いたくて・・・」
「おぉ・・・」
「この扱いの差はなに!?」
「どう考えたって日頃の行いだろ」
「酷いよ!?」
とりあえず着替えは完了。女性二人は着替えてくる、との事で海の家らしきところに行ってしまった。俺はといえば海パンに履き替えるだけだったので、荷物整理をしながら待っていた。よく見ると釣竿があった。魔法で氷の船でも作って沖釣りするかな。
「おーまーたーせー!」
「お待たせしました」
おお。義姉さんは赤いビキニで髪をポニーテールにしていて、花の装飾のついたゴムで縛っていていかにも元気っ子という印象を受ける。
一方アナスタシアさんは白いビキニだったが腰のところにフリフリの装飾があり可愛らしさがより引き立っていた。てかアナスタシアさん着痩せするタイプか。ほはうこれは・・・なかなか・・・はっ?!
「あ、あの・・・恥ずかしいです・・・」
「えっち」
「男なんだから許してくれ・・・」
そんなこんながあり、2人は海へ遊びに行った。俺は釣りの用意して魔法を使い小さな筏を作り沖に出た。沖と言っても砂浜からそんなに離れていない場所ですぐに戻れる場所にいた。さて。
「日向ぼっこしながら釣りますか」
横になりながらも竿はしっかりと持ちぷかぷか釣りを楽しんでいた。どこからか
「ねーづーり!ねーづーり!ねーづーり!」
と聞こえてきた。それは夜だろう。それともう2人欲しいぞ。
釣れねぇなぁ・・・
一旦沖に戻り3人で昼食を食べたあと女性陣も、釣りをしたい。とのことで筏をもう少し大きくしてこんどは先程よりも少し沖に出て釣りをしていた。
「あーもー!」
しびれを切らしたのか義姉さんがバタバタ暴れだした。
「うぉ!?」
「きゃ!?」
バタバタしたせいで筏が揺れだした。
「おい馬鹿やめろ!」
「流石に釣れなさすぎじゃない!?」
「まぁ確かに」
ここまで釣れないとなると少し怪しくなる。
「こうなったら海に潜るしかないね!素潜りだよ!!」
「息が続かないだろ」
「そのための魔法だよ!」
「そんな魔法あったか?」
「一応近いのはありますよ」
「それを応用してみたんだよ!」
そう言うと3人の頭の周りを球体のようなものがおおった。
「酸素ボンベみたいな感じだけど、多分一〜二時間は余裕だよ!」
「それじゃ行きましょう」
意外なことにアナスタシアさんが乗り気だった。アナスタシアさん何気に義姉さんに毒されてきてない??
海の中に入ると絶句した。流石の義姉さんも絶句していた。目の前に広がっていたものがあまりにも現実離れしていたからだ。
「「りゅ、竜宮城!!??」」
「?」
目の前に広がっていたのは竜宮城だった。
異世界ってどこまで許されるの????
水着は一応モチーフがあるので是非とも当ててみてください。当てられたら同志です。