「知ってるかも知れないけど、僕のアリスは声フェロモンでね。
組織では主にこのアリスは洗脳に使ってる」
「お前のアリスは?」
「わた・・・あ・……体質・・・」
カランッ
棗が何かを投げてレオの気を逸らした。
「へえ、まだ反抗する力残ってたんだ。お望み通りターゲット変更っと。なるべくならお前は僕の声で無害にしてからボスに引き渡してやりたかったからね」
棗の顔を覗き込んで続ける
「どうせ学園に戻っても煙たい目で見られながら汚れ仕事だろう? それなら俺たちの仲間になるのと何が違う? 」
「やめろっ」
蜜柑がレオを突き飛ばした。
「さっきから何勝手なこと言ってんねん。棗があんたらなんかの仲間になるか! 」
「・・・おい、こいつ。レオさんの声聞いて、何で動けるんだ?」
「お前、まさか。無効化なのか? 」
「無効化? って何? 」
蜜柑が白を切るが、
グイッ
レオはそんな蜜柑の様子には目をくれず引っ張って顔を凝視した。
「この顔…似てなくもない。
あの女に」
イヤホンに向かって話しかける。
「今すぐデータを調べろ。あの女について10年程前を徹底的に洗いだせ。面白いことになりそうだ」
レオはどこかに立ち去る。
「おいパーマ。今なら結界無いままだ。確か犬猫体質だな。直感と嗅覚のアリス利かせろ。この近くに何がある?」
「…人気は無し。南方の…2つ先?の倉庫から大量の火薬と薬品の匂いがするわ」
「お前ら、俺が合図したら全力で入り口まで走れ。逃げるなら奴らの気がそれた今だ」
「ちょ、何する気」
「走ったら絶対にとまるな、どっちかでもぶち逃げ切ったらどうにかしてこの場所を学園に伝えろ」
「あんた、走れる体とちゃうやん」
「行け! 」
蜜柑とパーマが走ると当然、追いかけようと動き出すが、
「動くな! 動くとこの先にあるダイナマイトに火をつける。そうすれば此処なんて一瞬で火の海じゃね? 」
「はあ? 何を言っている。お前にこの結界の中そんな離れた所に火をつけることなんて」
「できる。何なら試すか」
そもそも結界消されたままだし。
「さっさと行け! 」
蜜柑とパーマは今度こそ走り出した。