俺は今目の前の殺せんせーの激怒状態を見て戸惑っていたのだ。あんな殺せんせーは見たことねぇ・・・いったい何があったんだ?
「どこで手に入れた・・・!」
「君に言う義理はないね、殺せんせー。だが、これで納得したろう。両親も違う、育ちも違う、だが、この君は兄弟だ。しかし、怖い顔をするね。何か嫌なことでも思い出したかい?」
・・・何か煽っているような気がするが・・・?
「どうやら、貴方にも聞かねばならないみたいですね」
「聞けないよ。死ぬからね」
「この圧力光線を至近距離で照射すると、キミの細胞はダイラタント挙動を起こし、一瞬全身が硬直する。全部、知っているんだよ。君の弱点は全部ね・・」
すると、怒濤の攻撃を繰り出すイトナに殺せんせーは必死に対応していた
!?
「くっ・・(やはり何か知ってるみたいだ・・・どうするんだ?殺せんせー!)」
「脱皮か。そういえば、そんな手もあったっけか。でもね、殺せんせー、その脱皮にも弱点があるのを知っているよ。脱皮は見た目よりエネルギーを消費する。よって、直後の自慢のスピードも低下する。加えて、イトナの最初の奇襲で腕を失い、再生したね。それも結構体力を使うんだ」
どうやら嘘みたいじゃないな・・・
「私の計算ではこの時点で身体的パフォーマンスはほぼ互角。また触手な扱いは精神状態に大きく左右される。予想外の触手による、ダメージでの動揺。さらには献身的な保護者のサポート・・・!?」
シロは慌てて下がると、そこの横には対殺せんせーのナイフが飛んでいた
「・・・・何のつもりだい?」
「悪いけど、保護者は茶々いれない方が身のためかと俺は思いますけどね」
「ふん・・・だが、状況は我々の有利だよ?」
「あんたは殺せんせーを嘗めすぎだ」
他の皆は不思議そうに俺を見ているが、悪いな。このシロって言う男は俺の心の本能的に嫌ってるのがわかるぐらい今イライラしてる。すると、殺せんせーが話入ってきた
「ここまで追い込まれたのは初めてです。一見、愚直な試合形式ですが…実に周到に計算されている。貴方たちに聞きたいことは多いですが、まずは試合に勝たねば喋りそうにないですねぇ」
「まだ勝つ気かい?負けダコの遠吠えだね」
シロはそう言うが、殺せんせーは続ける
「シロさん、ひとつ計算に入れ忘れていることがありますよ」
「ないね。私の計算方法は完璧だから。殺れ、イトナ」
言葉を合図にイトナは攻撃を開始するがその攻撃は届かず、触手は解けた
「そうきたか・・・」
「おや、落とし物をふんずけてしまったようですねぇ」
そこにあったのは生徒が持っていた殺せんせー用ナイフに渚が気が付くと、持っていたナイフが無くなっていた
「いつの間に・・・!?」
「同じ触手なら対せんせーナイフが効くのも同じ。触手を失うと動揺するのも同じです。でもね、せんせーのほうがちょっとだけ老体です!」
イトナを自分の脱皮した皮で包み、教室外に投げた
「先生の抜け殻で包んだから、ダメージはないはずです。ですが、キミの足はリングの外についている。先生の勝ちですねェ。ルールに照らせば、キミは死刑。もう二度と先生を殺れませんね」
たしかにそうだな・・・これは事実だ
「生き返りたいのなら、このクラスと一緒に学びなさい。性能計算では簡単に計れないもの、それは経験の差です。君より少しだけ長く生き、少しだけ知識が多い。先生が先生になったのはね、それを君たちに伝えたいからです。この教室で先生の経験を盗まなければ、キミは私には勝てませんよ」
すると・・・
イトナの雰囲気が変わった。おいおい・・・これはマジでヤバイ方のかもしれないな・・・
「まずいな。イトナは大の勉強嫌いだ。勉強嫌いの子供に対して説教すれば、吹き荒れるぞ」
黒い色になったのはヤバイとわかってるはずだ。・・・仕方ねぇ、このナイフで・・・
俺がそう思ってるとシロがイトナを静めて、イトナは気絶した
「すいませんね、殺せんせー。どうもこの子はまだ登校できる精神状態ではなかったようだ。転校初日でなんですが、しばらく休学させてもらいます」
イトナを担ぎ上げ、シロは帰ろうとすると・・
「待ちなさい!担任として、その生徒はほっとけません。卒業するまで面倒を見ます。それにシロさん、あなたにも聞きたいことが山ほどある」
殺せんせーはそう言うが、シロはそれを拒否した
「やだね、帰るよ。力づくで止めてみるかい?対先生繊維、キミは私に触手一本触れられない。心配せずともまたすぐに復学させるよ。何せ、3月まで時間はないからね。責任もって私が家庭教師を務めたうえで」
そういうと、シロはイトナと共に消えた・・・
残ったのは戦いのあとだった・・・
暫くして騒動が収まり・・・
「何してんの?殺せんせー」
「さぁ?さっきからあーだけど」
大方恥ずかしいんだろうな・・・
「シリアスに加担したのが恥ずかしいのです。先生、どっちかというとギャグキャラなのに・・」
「かっこよく怒ってたねぇ?『どこでそれを手にいれた!その触手は!』って」
「いやぁぁー言わないで狭間さん!改めて自分で聞くと、逃げ出したい・・・。つかみどころない天然キャラで売ってたのに・・・あぁー真面目な顔を見せてはキャラが崩れるぅ」
安心してくれ・・・誰もそう思ってないぞ?それにしても・・・
「計算してるのが腹立つ」
「まぁ確かに・・・」
いつの間にか俺のそばに悠馬が来ていたんだ。
「でも驚いたわ、あのイトナって子 まさか、触手を出すなんて」
イリーナ先生の言葉から生徒達は殺せんせーに聞く
「先生!説明してよ。あの二人との関係を」
「先生の正体、いつも適当にはぐらかされてたけど」
「あんなの見たら、気になるよ」
まっ、確かにあんなの見せられたら誰でも気になるわな・・・
その言葉に観念した様子で殺せんせーは・・・
「仕方ない。真実を話さなくてはなりませんね」
おいおい・・・・本当に話すのか?
おもむろと殺せんせーは・・・・
「実は先生は・・・・人工的に作り出された生物なんです!」
・・・・・で?それがどうしたんだ?
「反応薄っ!!これは結構衝撃的な告白じゃないですか!」
いやだってさ・・・・
普通に考えたらそうだろ?
「っつってもなぁ…自然界にマッハ20タコとかいないだろ」
「宇宙人でなければ、そんくらいしか考えられないし」
他の連中は同じみたいだな・・・・その様子に殺せんせ―が何か驚いてるが・・・・
「知りたいのはその先だよ、殺せんせー。どうしてさっき怒ったの?イトナくんの触手を見て.殺せんせーはどういう理由で生まれてきて、何を思ってここに来たの?」
確かにな・・・
だけど殺せんせーの事だ・・・
「答えるつもりないんですよね?殺せんせ―?」
俺の言葉に皆は振り向いたが、殺せんせ―は頷いていた。何せ、人には触れられたくない過去はたくさんあるんだからな・・・
「えぇ、土見君の言う通り、今それを話したところで無意味です。先生が地球を爆破すれば、皆さんが知ろうが全て塵になりますからねぇ。逆に君たちが地球が救えば、君たちはいくらでも事実を知る機会を得る。もうわかるでしょう?知りたいのなら行動はひとつ」
「殺してみなさい。アサシンとターゲット、それが先生と君たちを結びつけた絆の筈です。先生の大事な答えを探すなら、君たちは暗殺で聞くしかないのです。質問がなければ、ここまで。また明日」
殺せんせーは教室から出ようとその瞬間、また恥ずかしいと顔を隠そうとしながら、出て行った
さてと・・・
「悠馬、悪いが先帰るな?」
「そうか・・・気をつけてな」
「あぁ・・・」
こいつらには本当に悪いけど、俺には俺のやるべきことがあるからな。だから今も仲良くはしたくない・・・
ここまで読んでいただいてありがとうございます!次回もよろしくお願いします