暗殺教室 少年の求めていたもの   作:絆と愛に飢えるシリアス

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~二学期~
竹林の時間1


二学期が始まり俺も含めてE組は全校集会のため本校舎に歩いているとーー

 

「久しぶりだな、E組ども。まぁお前らE組はこれから大変だろうけどな」

 

「まっ、せいぜい頑張れよE組ども?キシャキシャ」

 

はぁ・・・なんかめんどくせぇ連中が絡んでるな?あれがこの学校の誇る五英傑か・・・。渚達の顔見る限り、嫌がってるからフォローするか

 

「おい、つまらん事でいちいち絡んでくるなよ?それと、お前らは一学期の期末試験で浅野以外はE組に負けただろ?こいつらに偉そうに言う権利はないと俺は思うが?」

 

「「「「ぐぅ・・・」」」」

 

「わかったら、さっさとこいつらから絡むのやめろ。・・・わかったな?」

 

俺が少しだけ睨むとそいつらは嫌々ながらも自分達のことをしていったのだ。はぁ・・・めんどくせぇ・・・

 

「ありがとうな。海斗」

 

「気にするな。いちいちつまらん時間で遅れたとか嫌だからな(それに朝から嫌な胸騒ぎはしているしな)」

 

そう、この全校集会で何故か嫌な予感が感じたのだ。朝からクラスの一人が見かけていないことに・・・杞憂であればいいがな・・

 

 

そうしてる内に式や表彰式が終わったので、杞憂だったかと思いきや・・・

 

「《さて!式の終わりですが1つお知らせがあります!!》」

 

ん?報告?お知らせ?

 

「《三ーA組に新たな仲間が加入することが決まりました!その人はかなりの努力を惜しんでやって来た結果!A組に入ることが決まりました!!そんな彼に喜びの声を聞きましょう!》」

 

一体・・・!?

 

「《この間までいたE組の竹林君です!!》」

 

「「「「「!!!!?」」」」」

 

「・・・・(竹林だと?)」

 

俺は台の上に立った男・・・竹林を見据えていた。予想外だった・・・竹林だと思わなかった

 

 

「《僕は、約3ヶ月間E組にいました。その環境を一言で言うと・・、地獄でした》」

 

「(ピクッ?)・・・・」

 

・・・・地獄だと・・・?あいつは今そういったのか?

 

「《やる気のないクラスメイト達、先生方にもサジを投げられ、怠けた代償と、自分の愚かさを思い知りました。そして、本校舎に戻りたいと必死の思いで勉強しました。生活態度も改めました。こうして戻ってこられてとても嬉しいです。今後は、E組に堕ちる事のないよう精進します》」

 

辺りが沈黙走ると・・・一人だけ拍手していた男がいた

 

「おめでとう。竹林くん」

 

人間とは不思議なことに一人が拍手すると周りはつられるように拍手し始めるのだ

 

「お帰り竹林!」

「凄いぞよく頑張った!」

「お前は違うと思ってた!」

 

次々と湧いてくる賞賛の言葉と拍手、会場が沸いた。竹林が、彼が別人のようだった

 

 

 

始業式終了後・・・

 

俺達E組は雰囲気重かった・・・・

 

「なんだよ!あいつ!!100億を捨てるなんて信じられねぇよ!!しかも言わされたとはいえ、ここを地獄だ!?あれはないだろ!?」

 

「・・・・・」

 

「竹林君の成績が急上昇したのは事実だけど・・、それは殺せんせーがE組で教えたからだと思う。それすら忘れたというのなら・・私は彼を軽蔑するな」

 

まぁ言わされたとはいえ、こいつらにはなんの説明もなく抜けられたら腹立つだろうな。それに片岡の言う通り成績は上がったのも事実だ

 

「とにかく、放課後あいつの所へ行くぞ、ああまで言われちゃ黙ってらんねー!」

 

前原のやつはずっと怒鳴ってるが、俺はただ黙っていた。言うつもりもないし、言う気もない

 

先生達は居ないし、めんどくせぇから俺は屋根の方へと移動しょうと立ち上がったのだ

 

「どこに行くんだよ?」

 

「いちいちカリカリしてもめんどくせぇから俺は少しサボる」

 

「お前はなんも思わねぇのかよ!?あいつのとった行動に!?」

 

「落ち着け。前原」

 

前原が俺に詰め寄ろうとしていたが他の連中が止めていた。はぁ・・・

 

「男が決めた道にとやかく言うつもりもないし、あいつが決めたことだ・・・。俺は人の人生に口出しするつもりはねぇし、奴も覚悟の上で抜けたんだろうと俺は思う」

 

「「「・・・」」」

 

俺がそういうと興奮していた皆も黙った。はぁ・・・やってしまったかもな。居づらい俺はさっさと教室を去ったのだ

 

 

俺は屋根の上で考え事をしていた・・・。竹林自身何を抱えてるのか俺にはわからないが・・・

 

「お前の行動に何を思ったのか俺は知らないが、止めないぞ?お前のその先の覚悟とやらを・・・俺に見せてくれ」

 

だが、気になるのは事実だ。奴と個人で少し話すのも良いかもしれん。本当なら深く関わるつもりはないと言ったのに・・・

 

「やはり俺は甘い男だ・・・情けねぇ・・・」

 

今の気持ち偽りなく自分自身に嘲笑っていた・・・。

 

 

一方殺せんせ―はと言うと・・・

 

なぜ竹林を本校に復帰させたのだ?という疑問を理事長に聞いていた。対する理事長の答えは・・・

 

「いつもやっている事ですよ、この時期に成績の良い生徒に本校舎復帰を打診する。頑張って、結果が出れば報われる、弱者でも強者になれる。あの挨拶の後の生徒たちの反応でわかるでしょう。何か間違った事を教えていますか?」

 

「・・・・いいえ、なにも間違えていません」

 

殺せんせ―は引き下がろうとしていたら、理事長が殺せんせ―にあることを聞いていた

 

「あぁ・・・・E組の土見君の事で思い出しました」

 

「?まさか彼も引き抜きを・・・?」

 

「いいえ、彼は言っても断るのは目に見えてますからはじめから視野に入れてませんよ。・・・きちんと彼を見てやってください」

 

「?それはどういうーー」

 

「失礼。そろそろ私も動かないといけないので話は終わりです」

 

そういうと理事長は殺せんせ―に自分の持ち場に戻るようにと指示を出した。聞こうと思った殺せんせ―はモヤモヤを残しながら理事長室を去ったのだ

 

 

 

そうしてる間に放課後になり、俺は影であいつらの会話を聞いていた。気配隠して黙っているのはここだけの話だ

 

「説明してもらおうか竹林、一言もなしに抜けるなんて」

 

悠馬が竹林に問い掛ける

 

「何か事情があるんですよね。南の島でも竹林君いてくれて助かったし普段から一緒に楽しく過ごしていたじゃないですか!」

 

「賞金100億、場合によっちゃ上乗せされるらしいよ、無欲だねえ竹林」

 

カルマが煽るように言うと・・・

 

「10億・・・」

 

ん?10億・・・?俺は竹林の言葉の真意を黙って待っていた

 

「せいぜい10億、僕が暗殺に成功したとして貰える金額。僕1人での暗殺は無理だ。上手い事貢献できたとして、僕の貰える分け前はそれくらいだ」

 

・・・・他にも理由があるのか?俺は次の言葉を待っていた

 

「うちの家系は代々病院経営をする医者なんだ、父も兄2人も東大医学部出身。10億なんてうちの家庭では10数年程度働けば稼げる金なんだ。『出来て当たり前』の家庭、うちでは出来ない僕は出来損ない扱い、家族として扱われない」

 

こいつなりに苦悩してるって訳か・・・・ 

 

「僕が10億手にしたとして、良かったな、出来損ないがラッキーで人生救われて、程度の認識さ。昨日初めて成績の報告が出来たよ、その時の言葉が、首の皮一枚繋がったな、だよ。その言葉のためにどれほど頑張ったか・・・!!僕にとっては賞金より家族に認められる方が大事なんだ。裏切りも恩知らずも分かってるよ。ごめんね、君たちの暗殺成功を祈っているよ」

 

 

竹林が去った方向に渚は向かおうとすると神崎が止めた

 

「親の鎖って、痛い場所に巻き付いて離れないの、だから引っ張るのはよくないよ。彼は、そっとしといてあげよう」

 

親の鎖ね・・・俺にはわからないな・・・。あいつらの気持ちなんて・・・俺は知らない

 

 

とりあえず俺は皆に気づかれないように竹林の方へ向かって声かけた

 

「竹林」

 

「!珍しいじゃないか・・・君から話しかけてくるなんて」

 

「そんなことはどうでもいい。お前に一つだけ聞いておきたいことがあってな」

 

「?」

 

「親の言う通りに生きた人生はお前は楽しいのか?」

 

「・・・・」

 

「お前が何を思ってその選択したかは聞かないが、お前の意思は果たしてそこにあるのか?悩んで悩んで出し抜いた答えがそれなら文句はない・・・」

 

「・・・土見・・・僕も一つだけ聞きたい」

 

「何だ」

 

「君が転校来てきた日にいったあの言葉・・・。君は何を思ってあれを言ったんだ?」

 

「その答えは永久に知ることはないだろう・・・。今答えれるのは俺の生き方に誰かに否定されても・・・辞めるつもりはねぇ」

 

「君はーーいや、やめておこう。話は終わりでいいんだな?」

 

「あぁ・・・時間をとらせたな。それと、お前の本当にしたいことを決めておけ」

 

俺の言葉と共に竹林は帰宅へと歩いたのだ。後悔するような生き方はするな・・・必ずお前自身の答えがいつか見つかる。

 

「(心行くまま決めろ。俺は止めないからな?)」

 

俺は心の中で竹林にエールを送った。夕日の光浴びながら俺はあいつを見送った




ここまで読んでいただきありがとうございます。次回もよろしくお願いいたします!
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