夜遅く、寺坂達はフラフラと歩くイトナを連れて街を歩いていた。イトナの頭には気休め程度だが触手を押さえるため対先生ネットをバンダナにしたものが巻かれていた
すると寺坂はピタリと止まって吉田達の方を振り向いていた。尚、俺たちは寺坂がなに考えてるのかわからないが心配で後を追跡していた
「さて・・・おめぇらこれからどうするべ?」
策とか何も用意してないのかいーー!?当然、寺坂と協力することになっている吉田や村松が怒っていた
「考えてねーのかよ何にも!!」
「ホンッット無計画だなテメーは!!」
「うるせー!!4人もいりゃ何か考えがあんだろーが!!」
ギャーギャー言う3人に皆の不安がどんどん募っていく
「殺せんせー、あいつ等で大丈夫なの?」
「わかりません・・・。ですが何とか彼の肩の力を抜かせて触手の依存から離さないと何時までも彼に癒着したままです」
「まぁ、気楽に見てようぜ。・・・こう言うのは案外、バカな奴の方が何とかなるかもよ」
カルマはそう言って寺坂達の行動をおもしろおかしく見ていた。すると一同は移動して村松の家がやってるラーメン屋に移動していた
「・・・腹へったな」
唐突に岡島がポツリと呟いていた。時間は夜の8時を過ぎており、皆はまだ夕食を食べていない状態であった。仕方ないな・・・
「そこにコンビニあるから、何がほしいかいってくれ」
「え?」
「金なんぞ心配するな。(助けてくれた礼もあるから)・・・今回だけ奢る」
俺がそう言うと皆は助かりますと拝んでいた。拝むな!
「殺せんせーは奢りませんよ」
「にゅや!?差別反対ですよ!!」
「殺せんせー大人何だから当たり前だ」
土見はそう言うと殺せんせーは項垂れながら財布を確認していた。
「あいつって・・・なんか少しだけ変わった?」
「言われてみたらそうだな・・・」
「実はいい人?」
「いや無いだろ!?それに俺の方が性格いいしな!」
岡島の言葉を聞いた女子は・・・
「「「「「嫌、それはない(よ)」」」」」
「まさかの女子全員が否定!?」
そうしてる間に土見が大量の買い物袋をぶら下げて戻ってくると皆は待ってましたと言わんばかりの表情をしていた
一方ラーメン屋に入っていった寺坂達は村松の手料理ラーメンを味わっていた
「どうよ?まじーだろ?うちのラーメン。親父に何でも言ってもレシピ改良しやしねぇ」
「まずい。おまけに古い。手抜きの鶏がらを化学調味料でごまかしている。トッピングの中心には自慢に置かれたナルト。4世代前の昭和のラーメンだ」
「っ!!!(こいつ、意外に知ってやがる!)」
村松の質問にイトナは厳しい毒をはいていた。そのコメントに衝撃を受ける村松だった・・・
「じゃ、次はうち来いよ!こんな化石ラーメンとは比較になんねぇ、現代の技術見せてやっから!」
吉田がそう言いだす
「なんだと!?吉田てめぇ!!」
吉田がイトナの肩を叩きつつ言うと、村松は中指を立てながら声を荒げ反論した。そして次は、吉田の家に向かうことになった
視点は土見へと代わり・・・
外にいた俺らは寺坂達ができたのに気づきイトナの状態を確認するがイトナの様子からまだ触手に執着しているようで予断を許さぬ状況であった。寺坂達が何処かに進むのを見て皆は殺せんせーにゴミの処理を任せて寺坂達の後をついていく
「んん?ここは?」
「彼処は吉田くんの家だよ」
誰かの疑問に原の答えに納得してると、エンジンが回す音したので振り向くと、吉田は慣れた手つきでバイクをバイクを弄くってイトナを後ろに乗せるとサーキットでブンブン吹かせて走っていた
「あいつ、勝手にバイクを弄ってたけど良いのか?」
「うん、ここ吉田くんの家がやってる場所だしよく敷地内で走らせてるから大丈夫だと思うよ」
杉野が疑問を呟いていると原が問題ないと呟いていた。どうやら家が近所で母親同士が仲が良いとのことで原の言葉を聞いて一同はへぇと呟いていた
「テンションあがってきたか!?」
「・・・悪くない」
やるな。イトナの気分も悪くないからこのまま悪化しなければいいがな
すると・・・
「おっしゃ!!じゃーもっとスピードを上げてやらぁ!!」
突如、吉田はそう叫んでスピードを上げその後、ブレーキターンをするとイトナは茂みに頭から突っ込んでいた。その光景に一同はサァーっと顔を青褪め、最悪の展開に備えていた。寺坂達は急いでイトナを引っ張り起こす。どうやらイトナは無事で触手の暴走もなく皆は安堵の息を吐いた後、大半以上の人は呆れながら寺坂達の光景を見ていた
「・・・本当に計画無いみたいね」
「・・・うん。ただ遊んでるだけな気がする」
中村と矢田が呆れながら言うと皆も同意していた。あいつら・・・本当に大丈夫か?
「ま、あいつ等基本バカだから仕方ないよ」
唯一、カルマは寺坂達の行動を見てケラケラと笑いながら煮オレを飲んでいた。すると奥田は思い付いたかのように……
「あ、でも狭間さんなら頭良いからもしかしたら・・・」
と言っていると狭間が何処から持ち出したのか分厚い活字の本を大量に持ってきてイトナの前に置いていた
「復讐したいんでしょシロの奴に?名作復讐小説“モンテ・クリスト伯”全7巻2500ページ。これ読んで暗い感情を増幅しなさい。あぁ、最後の方は復讐やめるから読まなくていいわ」
「「「「「「難しいわ!!」」」」」」
狭間の言葉に寺坂達と離れていた土見達の思いは一緒で声を揃えて突っ込みを入れていた
「ぐっあ・・・」
「!(まずい!キレてやがる)」
するとイトナが突然プルプルと震えだすとバンダナをビリビリに引き裂いて触手を出していた。どうやら触手の発作が起こったようで寺坂以外はその場から逃げ出していた
「俺は適当にやってるお前等とは違う。今すぐあいつを殺して・・勝利を」
今にも暴れだしそうなイトナに寺坂はフンと鼻で笑うとイトナに語りかける
「俺も考えたよ・・・。あんなタコ殺してーってな。でもな今のテメーにゃ奴を殺すなんて無理だ。無理のあるビジョンなんざ捨てちまいな?楽になるぜ」
「うるさい!!」
寺坂の言葉にカッとなったイトナは触手で寺坂を吹き飛ばそうとしていた・・・・がしかし、寺坂は吹き飛ばされることなく、腹で触手を受けると肘と膝を使って押さえ込んでいた
「吐きそーな位クソ痛てーけど弱ってるからか捕まえやすいわ」
「っ!」
寺坂は痛みを堪えるようような表情をしていると何かを思い出した見たいにイトナに話し出す。
アイツいきなり何を?
「吐きそうなくらい痛ぇけどな!吐きそうといやぁ村松家のラーメン思い出した」
?いきなり何を語りかけるんだ?真意が読めん
「あいつはあのタコから経営の勉強を薦められてんだ。今はまずいラーメンでいい、いつか店を継ぐ時があったら、新しい味と経営手腕で繁盛させてやれってよ。吉田もおんなじことを言われてた。いつか役に立つかもしれないって」
なるほど・・・言いたいことが解ってきたぞ?
「イトナよ、勝てればいいじゃねぇか!あのタコ殺すにしたってな、今やれなくたっていい。100回失敗したっていい。3月までにたった一回殺せりゃ俺らの勝ちよ?親の工場なんざ、そんときの賞金で買い戻せば済むだろうが。
そしたら親も戻ってくら」
まっ、筋は通っているな。その問いかけにイトナは苦悩したようにいう
「耐えられない・・。次のビッションまでどう過ごせばいいのか・・・」
「は?今日みてぇに馬鹿やって過ごすんだよ!そのために俺らがいるんだろうが」
「!?」
その言葉にイトナは目を見開く
そんな様子にカルマは笑いながらいう
「あの馬鹿さーああいう適当な事、平気で言う。でもねぇ、馬鹿の一言はこういう時、力抜いてくれんのよ」
「俺は焦ってたのか」
ぽつんとイトナがつぶやいたら寺坂が同意していた
「おう・・・だと思うぜ」
「目から執着の色が消えましたね、イトナ君。今なら君を苦しめる触手細胞を取り払えます。ひとつの大きな力を失う代わりに多くの仲間を君は得ます。殺しに来てくれますね?明日から」
そんな言葉に呆れた様子で
「勝手にしろ。・・・この力も兄弟設定も、もう飽きた」
どうやらもう安心だな。そして、殺せんせーは取り除くために作業を始めた・・・
そして翌日・・・
イトナは普通に学校に登校すると皆は普通に挨拶をし出迎えてくれた。
「おはようございますイトナ君。気分はどうですか?」
朝のHR時、殺せんせーはイトナにそう尋ねていた。
「最悪だ、力を失ったんだから。でも・・・弱くなった気がしない。最後は殺すぞ?殺せんせー」
当初来たときとは別人のような凛とした目をしながらそう宣言するとイトナは自分の席に向かい座っていた。漸くだが、E組クラス29人が全員揃い授業と暗殺に勤しむのであった
因みに・・・・
「おい村松、金がない。だから吐くの我慢するからお前の不味いラーメン食わせろ」
「あぁ!?」
寺坂グループに入った
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