とある港の外れにて
「ッチ・・・・ここも外れか・・・・あの野郎・・・居場所は自分で探してみろか・・・」
「なめやがって・・・」と悪態をついていた男はとりあえず、帰ることをきめた
「今日も手がかりもなしか・・・。無事でいてくれ・・・」
男はそういうと、そこから、人通りの少ない道に走っていき・・・
「ふっ!!」
屋根の方へとダッシュで上ったのだが、嫌な胸騒ぎも感じていた。それはとてつもない鳥肌もたっていた
「・・・この胸騒ぎは・・・当たってほしくないな」
男は杞憂に呟き、去る速度を速めた。この嫌な予感が何なのかは確信ないまま、スピード上げていった
今にも出してしまいそうな殺気を押さえながら冷静に去っていく・・・
渚side
僕らは閉じ込められた空間からうまく脱出出来て、次の手段を考えて動こうとすると
「《聞えるかい、E組のみんな》」
脱出路を探しているであろう生徒たちに、あちこちに設置してあるスピーカーで声をかける
「《君たちがいるのは閉ざされた地下空間だ。外に通じる出口にはすべて電子ロックがかかっている。ロックを解く鍵は僕の眼球の虹彩認証のみ。つまり、君たちがここを出るには僕を倒さないといけない》」
僕らは死神を倒さないおけないってことか・・・
「《実はね、竹林くんの爆薬で君たちが逃げて嬉しかったよ。これだけの人数の、訓練を積んだ殺し屋たちを一度に相手にできる機会は滅多にない。人質にするだけじゃ勿体ない。未知の大物の前の肩慣らしだ。君たち全員に…僕のスキルを高める相手をしてもらう。期待してるよ。どこからでも殺しにおいで。じゃ》』
・・・・鷹岡先生のような、単純な執念じゃない。死神顔が見えない・・・
「ゲーム感覚・・・」
「この状況を楽しんでやがる」
「この状況で多数勢でいけば危険だ。三つのグループに別れるが異論はないか?」
「それのほうがいい」
プランはこうだ。
1,A班は戦闘。連絡役の茅野以外はバトル要員だ。死神や、部下がいたなら積極的に探して見つけ次第一気に叩く。
2B、C班が敵と会ったらすぐA班に連絡、助けに行きつつ挟み撃ちを狙う
3 B班は救出組で、C班は情報収集
「じゃあ、A班は俺をはじめとするカルマ、岡野、茅野、木村、渚、千葉、前原、村松、吉田」
「B班は私を中心に、C班はイトナ君の元で行動してね」
「「「「了解!」」」」
「監視カメラは見つけたら即破壊。そして律、各班の円滑な連絡頼んだぞ」
と磯貝君はスマホを覗き込んだのだがそこには下着姿で汚部屋で寝転がっている律の姿
「《やる気しねぇ~死神さんに逆らうなんてありえねぇ~働くぐらいなら電源落とす~働いたら負けだと思ってる~》」
いつの間にかハッキングされている!!!
「参ったな・・・」
「なら、トランシーバーアプリでも、連絡は取れるよ。臨機応変で対応してこう!」
不破さんが冷静にそういうと、皆はうなずいてそれぞれのミッションに向かったのだ
「皆・・・健闘祈る!」
そういうとそれぞれの班は別れたが、皆の気持ちは必ず皆で帰るんだ!!という同じ思いのもと別れた
烏間side
俺はロヴロからもらった連絡に嫌な胸騒ぎがして仕方ないので、慌ててE組の校舎に戻ったのだが・・・
「誰もいない・・・?」
いつもならこの六時の段階でも、何人かは残って訓練や、遊びで残っていることが多い時間帯であるにも関わらずにこの状況は不信に思える
「(まさか・・・)この暗号のメモは・・?」
「おや・・・烏間先生?」
「・・・これを見ろ」
「?・・・これは!!」
ターゲットも気づいたみたいだ・・・。この書き残しは何かあったに違いない。気にくわないが、ターゲットと共に探すことにしたのだが・・・杞憂であってくれ!!
それとは同じ時間の頃・・・
悠馬side
俺達、A班は戦闘で固めていて広い通路から死神を警戒して歩きながら基本的な作戦を決めていた
「殺し屋って人種は、正面戦闘は得意じゃない。不意打ちを躱して、戦闘に持ち込む。みんなで一斉にスタンガンで襲いかかれば・・・必ず気絶に追い込める!」
と、ハンディタイプのスタンガンを準備していた時だ
!!?
高い足音がして、それがこちらに向かってくる。これは・・・
死神!?
「おいおい・・・さっきと雰囲気違うな」
もはやあのにこやかな花屋さんの面影はない。気配がぼやけていて、そこにいるのに、確かにいるのに、なぜか透明人間のようにも思えてくる
「バカが!」
「ノコノコ出てきやがって!」
吉田と村松が、突進した次の瞬間だった。ふたりの間をすり抜けて、死神は逆に彼らの背中を両肘で強打、ふたりを床に崩れ落ちさせた
「なっ・・・」
「今・・何をした?」
あまりの速い一瞬の攻撃に俺らは止まると、死神は先程の明るい声とは違い冷たい声で喋った
「殺し屋になって一番最初に磨いたのは」
しゃべりながら、動いたかと思うと、死神は木村を顎への拳での一撃で気絶させていた
「正面戦闘のスキルだった」
「くそ!来るぞ!磯貝!」
俺と前原はすぐに構えるが・・・
「殺し屋には99%必要のないスキルだが…これがないと残りの1%の標的を殺り漏らす。だから、世界一の殺し屋を志すなら必須のスキルだ」
俺と前原との間をすり抜け、その先にいた茅野の腹部に死神はりを入れる
え・・・?
俺は慌てて振り向くと・・・
「かっ・・・は・・」
茅野が死神の攻撃をまともに食らい、嫌な音が聞こえた
「っと、アバラ折っちゃったか。女子はさすがに脆いな。残りの人質は粗末に扱えないな」
それを見た渚の頬が、怒りのあまり、瞬時に紅潮した
「どいてみんな!僕が殺る」
ナイフを手にした渚が、死神を睨みつけながら歩き始めた。その横では岡野が茅野を気遣ってるが、様子を見る限り大丈夫だな・・・
渚の奴は冷静ではないと思ったがそれも杞憂であった。あいつは夏休みの時に鷹岡先生を倒したやったあれをするのか?
渚はゆっくりと歩きながら思案していた
「(怒気で殺気を隠して、みんなのお返しはこの両手で・・・!)」
だが・・
パァン!!!
なっ!?
「・・・え?」
音の破裂を喰らったのは渚の方だった。それも、ぱあん、というような乾いた軽い音ではない。爆弾が爆発したかのような、大きくて重い、その場の空気全体を震わせるような音だった
次の瞬間、俺も含めて岡野も前原も千葉も死神の蹴りや拳を受けて昏倒していた。だけど、辛うじてまだ意識があったので首を少し動かすと、死神は説明していた
「クラップスタナー」
そして、死神はまだかろうじて意識のある渚の前にやってきた
「ロヴロや君のでは単なる猫騙しだ。このスキルにはもう一段階先がある」
ゆっくりと、渚の膝が崩れ落ちていく
「人間の意識には波長があり、波が『山』に近い時ほど刺激に対して敏感になる。その、『山』の瞬間に音波の最も強い『山』を当てるんだ」
なんて奴だ・・・・俺はそう思いながら意識落とした・・・。
すまない・・・海斗
今ここにいない親友に心のなかで謝罪して眠った・・・
ここまで読んでいただきありがとうございます