悠馬side
俺らは今も牢の中で閉じ込められているのだが・・”
「死神がナイフを・・・あっ、違う次はワイヤーだ!烏間先生これをっ・・おおスゴイ、避けざまに返しの肘っ!あっ、ダメだナイフを盾に・・それを見て瞬時に蹴りに変えたけど、ど、同時!なんか・・なんかすごい闘いだー!」
「「「「説明へたか!?」
「にゅや!?」
迷彩効果が切れて俺たちの目では遠すぎてみれないから殺せんせーに状況の説明してもらおうと思ったら、あまりにも実況下手すぎて突っ込みいれてしまった・・・
「心配せずとも、そう簡単に烏間先生は殺られません。死神の持つスキルは確かに多彩。しかもすべてのスキルが恐ろしく高度。いくら警戒しても彼の前では裏をかかれる。だから、烏間先生は敢えて接近戦に持ち込んだ。場所も水とコンクリだけのシンプルな舞台」
手や足からナイフを繰り出し、口からは針状の武器を吐き出す死神を、烏間はすべて避けて見切って攻撃を加え、もはや素手での格闘戦に近い状況に持ち込んでいる
「?タコさん・・・それはなんですか?」
「ヌルフフ、お嬢さん。それは烏間先生を守るための方法です」
「いや、殺せんせー。格好つけなくていいよ?あと鼻の下伸ばさなくっていいですよ?」
いざとなったら頼りになる先生なんだが、なんで女性の・・・それも冷華の体を見て鼻伸ばしたんだ?
「でも、冷華ちゃん・・・綺麗な目と可愛い金髪だね?スタイルもいいし、純粋に可愛い人だね」
「えっ?そ、そうですか?そちらの方がスタイル良いと思いますが・・・」
「うぅん。間違いなく冷華ちゃんは私たちより可愛いよね?」
「ねー♪」
「あ、ありがとうございます////」
誉められて照れ臭いのか顔真っ赤になりながらお礼を言っていた。女子は仲良くなるの速いな・・・・
しかし、烏間先生を守るための方法か・・・。どう言うことだろう?
戦っている烏間はというと突然の死神の過去の話に戸惑っていた
「真実を言うよ烏間先生。僕は実は大金持ちの何不自由ない家庭で育った。悲惨な境遇で育ったなんて嘘っぱちさ。知人の話を自分の事のように脚色しただけ・・。あの女を引き入れるトークのスキルさ」
烏間は不愉快そうに睨みつける
「だが、僕の親は殺し屋に殺された」
「!?」
「色々恨まれる商売してたからね。家でも横暴だったし、死んでも特に悲しくなかった。その代わり、目の前で親を瞬殺した殺し屋の動きに僕はこう思ったんだなんて美しいスキルだろうか、とね」
一瞬動きの止まった烏間に死神のナイフが攻撃してくる。それを避け続けていると不意に死神はそのナイフを放り捨てた
死神はコートの内側に手を伸ばした。「(銃か?)」と警戒した烏間だったが死神が手にしているのは一輪の真紅の薔薇の花だった
「そうして極めたスキルの極致、ご覧にいれよう。死神のスキル・・・死神の見えない鎌を!」
真紅の薔薇が放り上げられた後、死神の指先が烏間の心臓に向けられる。すると、ほとんど聞えないような発射音と共に烏間の心臓の上にぶつり、と小さな穴が空き、そこから血が一滴が流れ落ちてきた
「っ!?」
烏間が胸から赤い液体を流して膝から崩れ落ちるのに、死神の口が笑みを形作る
「極小の弾丸は血液に流され体の奥へ。銃声もしないから凶器すらわからない。標的の体と精神の波長を見極め、鍛え抜かれた動体視力で急所を撃ち抜く。死神にしかできない総合芸術さ・・・ん?」
死神は近づいて違和感を感じてよく見ると・・・
「触手!?」
それが血ではないと悟った瞬間、死神の股間に強烈な一撃が入り、死神は「うぐおおおおおおお!?」と叫びながら股間を押さえた
「やっと決定的な隙を見せたな。死神でも急所は同じでホッとしたぞ」
烏間は安堵の溜息すら洩らしてそう言った
「覚悟はいいな、死神。俺の大事な生徒と同僚に手を出したんだ」
「待てっ!僕以外に誰が奴を殺れると!?」
「スキルならE組にすべて揃っている」
あっさりと死神の言を否定して、実に良い笑顔で烏間は死神に拳を叩き込んだ。その勢いに死神は一回転した後、ご丁寧にもコンクリの壁に頭を強打して、「グ・・ブグッ」と呻いたあと、水の中に倒れ込んだ
「殺し屋なんて辞めたらどうだ?ハローワークに行けば役立つスキルが沢山あるぞ」
気絶してる死神に拘束しながら、烏間は言った
悠馬side
俺達は烏間先生のお陰で全員無事に脱出出来たのだが、烏間先生は直ぐに冷ちゃん・・・冷華の方に駆け寄り謝罪していた
「まずは一般人の君に今回のこと巻き込んですまない・・・」
「あっい、いえ。大丈夫です」
「俺の名は烏間だ。本当にすまない」
「ご丁寧にありがとうございます。私の名は芙蓉冷華と申します」
「そうか。芙蓉さん。君は死神・・・この男に連れ去られたのか?」
「・・・いえ、すいませんが連れ去られたときに誰に連れ去られたか覚えてません・・。学校の帰りに・・・意識失って」
烏間先生の問いに冷ちゃんは暗い顔しながら答えてくれた。死神が冷ちゃんを連れ去ったわけではない?
「そうか・・・。今ここで話すのもあれだから後日に細かいことを話すがいいか?今日のことは誰も話さないでほしい」
「はい」
国家機密となれば流石に漏らされては困るからな・・・。すると、ビッチ先生を追いかけていたみんなからの説得をしおえると烏間先生が近寄った
「そういうことだ」
ジャケットを羽織った烏間先生が、一輪の薔薇をイリーナに差し出した
「その花は、生徒たちからの借り物じゃない。俺の意志で、敵を倒して得たものだ。誕生日は、それなら良いか?」
「・・・はい」
ビッチ先生は少女のように可憐に頬を染めて素直に返答し、フワフワと上機嫌なオーラを振り撒いた
「おお~、いい感じじゃん」
「可能性出てきたね、こりゃ」
と小声で杉野と不破が話している横で、殺せんせーはゲスい笑顔でノートになにやら書いていた
しかし俺はもうひとつ冷ちゃんに聞いときたいことがあった
「冷ちゃん・・。君はもしかって・・・海斗の隠していた真実を知ってしまったの?」
「・・・正確にはある男の人に無理やり聞かされました。そこの男の人ではなく」
死神以外にまだいるのか??と思ってると・・・
カッーン、カッーン
!!!!!?
俺たち以外に誰もいないはずなのに、足音が聞こえた。それと同時に体が震えた
「・・・ジャリどもに負けたのか。思ったよりも中々やるな・・・」
普通の声だが、どことなく冷たく覇気が感じた言葉に烏間先生もみんなも警戒していたのだが・・
「な、なんだ?この震えは・・」
「冷華さん!?」
「っはぁはぁ・・」
俺たちが冷ちゃんを落ち着かそうとしたのだが、その殺気を出していた男は何かを取り出していた
「折角だ・・・。肩慣らしに・・・これを交わしてみろ?」
そういうと、男は手裏剣を一つ投げたのだ。皆は交わせると思ったのだが・・・
「手裏剣が増えた!?!」
「なんだ!?どう言うことだ!?」
「【手裏剣影分身の術】だ・・・。これらの数を前に今から下がれるか?どうする?」
くそ!冷ちゃんは一般人だし、俺達もあれを弾いたりする技術がない!烏間先生や殺せんせーがいても一瞬だから動きに遅れが見られた
ここまでなのか・・・??
すると・・・
ーー手裏剣影分身の術
聞きなれた声が聞こえて全ての手裏剣を上から飛んできた手裏剣によって相殺された
「ほぅ・・・。少しは成長してるようだな」
投げ不気味な仮面の男は感嘆した声でどこから相殺した人物に声をかけると、上からその男が落ちてきた
パシャン!!
「あっ・・・」
冷ちゃんはその俺たちの元に落ちてきた男の背中をみて驚いていた。勿論、冷ちゃんだけに限らず皆も驚いていた
「随分と要らないことをしてくれたな?」
「それは失礼・・・。お前がここに発見するまで待ちくたびれていたからな」
「そうか・・・。だが、その待ちくたびれた時間も終わりだ」
「ふっ、それもそうだな・・・。待っていたぞ?土見海斗」
仮面の男は降りてきた男を仮面越しだからわからないが何処と無く嬉しそうに声を出していた・・・
俺たちの元に降りてきた男は・・・俺の親友で・・・冷ちゃんが今一番知りたがっていた真実を持っている・・・海斗が来てくれた
ここまで読んでいただきありがとうございます!次回も宜しくお願いします!