なかなか筆が乗りませんが最後まで書ききるのでよろしくお願いします!
(前作の「ベジータの天空闘技場攻略」の続きです)
9月1日
~ヨークシンシティ 露天街~
「やっと着いたね」
「ゴンの家、クジラ島が遠すぎるんだよ」
ゴンとキルアは、クラピカ達との約束通りヨークシンシティにやってきていた
天空闘技場でベジータが帰ったあと、ゴンとキルアはカストロと共にフロアマスターを目指して戦った
カストロはすぐにフロアマスターとなったが、師であるヤムチャと連絡が取れず、意気消沈し、しばらくして天空闘技場を去っていった
ゴンとキルアも同じくして、フロアマスターの一歩手前で天空闘技場を去った
しばらく帰ってなかったゴンの実家に、キルアを連れて行くためだった
そして、ゴンの実家であるクジラ島で、母親代わりのミトから"ジンからの預り物"を受け取っていた
「それにしてもなんでゲームなんだろ?」
ゴンは首をかしげながら歩く
「そこだよなぁ、ほんとわかんねぇ。ミルキの奴もわかんねぇんだから、多分オレたちが考えてもムリムリ」
ヨークシンの出店が並ぶ市場を練り歩く
「ま、とにかく50億ジェニーだかなんだか知らないけど、バカ高くてこのままじゃ買えないってのだけは確かだな」
「二人で8億だもんね…」
「あれ?もうちょいなかった?」
「残りはベジータさんの分だよ」
「そういやそっか。とりあえず携帯買わないと連絡も取れないな」
目先の目標は携帯だと、キルアが言いながら露天を覗く
そこへ後ろから声がかかる
「そっちじゃなくてこっちにしたほうがいいぜ」
バッ、と振り向く二人
「レオリオ!!」
再会の喜びを味わいながら、レオリオの値切りで携帯を購入した二人
「…そういやベジータさんの連絡先、知らないんだった」
携帯を買っても連絡が取れないことに気づいた二人は、とりあえずレオリオと共に宿泊先の確保やこれからのことを話しながら中心街へと進んで行った
~ヨークシンシティ 入口~
シュタッ
4人が降り立つ
「なんか騒がしそうなとこだな」
「ふん、お祭り気分とはおめでたいやつらだぜ」
そう、悟空とベジータがヨークシンへやってきていた
「パパ、でも楽しそうだよ!」
「お父さん、ボクあっち見てきていい?」
そして、トランクスと悟天も一緒に
ベジータは、ヒソカとの再戦を求めて
トランクスはブルマから言われてベジータが連れてきていた
そしてトランクスに誘われた悟天
その悟天の保護者としてチチに言われてついてきた悟空
「んで、どうすんだこれから?」
悟空がベジータに尋ねる
「クラピカを探せばヒソカの居場所がわかるはずだ。クラピカを探すにはまずはゴンかキルアを探すのが早いか」
「おめぇヒソカに会いにここまで来たんか!?」
「う、うるさい!理由があるんだ!」
「まぁいいけど、オラもゴンたちには会いてぇからな」
そんな二人の会話を、トランクスと悟天は不思議そうに聞く
「パパ、ヒソカって誰?」
「ゴンさんたちって、お父さんが話してたハンター試験の人たちのこと?」
ベジータはトランクスには答えず、悟空が代わりに答える
「ヒソカっちゅうのはハンター試験のときにいた結構強ぇやつだ。ゴンたち、特にゴンとキルアはおめぇたちと歳も近ぇから友達になれるかもな」
それを聞いた二人はワクワクしながら悟空たちのあとをついて、ヨークシンシティへと入って行った
~西の都 カプセルコーポレーション~
ピンポーン ピンポーン
「おーい」
ガチャ
「なによ朝っぱらから…、ってヤムチャじゃない」
「あぁ、すまない」
「どうしたのよ」
いつもの陽気な雰囲気とは違い、真面目な顔のヤムチャ
「ここにウーロンいないよな?」
「ウーロン?そう言えば最近ずっと見てないわね。どうしたの?」
「実は…」
ヤムチャはウーロンが居なくなっていることを話した
天空闘技場に一緒に居たこと、そしてそのあと見かけてないこと
よく亀仙人様のところにいるので、今回もそこにいるだろうと思っていたのだが、久しぶりに亀仙人様のところへ行ったら、半年は見ていないと言われて、ここへ探しに来たのだった
「天空闘技場にまだいるとか?」
「いや、電話してもう確認したんだ」
フロアマスターの権利を剥奪されていたので、部屋の権利も消えてウーロンが住める場所などなかった
「うーん、でもあんたやプーアルみたいに空を飛んで帰ってくることできないでしょ?確か変身も5分くらいしか出来ないから鳥になってもすぐ落ちるし」
「やっぱりあっちにいるか…」
「行きましょうヤムチャ様!」
悩むヤムチャを促すプーアル
「もし見かけたらすぐに連絡してあげるわよ」
「…すまない」
「あ、そう言えばいまヨークシンシティにベジータとトランクスが居るから、そっちに行く機会があったらベジータにも聞いてみるといいわよ」
「ヨークシン…ありがとう!」
そしてヤムチャはプーアルを抱えて飛び立った
~ヨークシンシティ 廃墟ビル街~
2つの影が廃墟と化したビルの間を歩いていた
「ほ、ほほ、本当にあの幻影旅団のとこに行くのかよ」
「もちろん、ボクも団員だから大丈夫◆」
ウーロンを引き連れてヨークシンへと入ったヒソカは、そのまま幻影旅団の集合場所へと向かっていた
見えてきたのは一際崩れた廃ビル
階段の面影がある部分を登り、広々としたフロアに入る
「やぁ◆」
ニコリと笑って廃墟ビルのフロア内にいる11人に声をかける
その11人こそが幻影旅団
視線がヒソカと、その後ろにいるウーロンに刺さる
「…そいつ、なに?」
マチがなぜか嫌な顔をしながらウーロンを見る
「…ボクの…友達、かな?◆」クククッ
はぐらかしながら腰を下ろすヒソカ
そこに12人目の人影がスッと奥から現れる
「勝手に部外者を連れて来るからには理由があるんだろう、だよな?ヒソカ」
オールバック姿の男が確認するようにヒソカへ問う
「そうそう、面白い能力持ってるんだ◆」
その言葉で更にウーロンへ視線が突き刺さる
(む、無理だ…死んじゃう…)
青ざめるウーロンにオールバック姿の男が問う
「そうか…ならばお前の能力、見せてくれ」