ヨークシンシティでオークションすっぞ!   作:KTケイティ

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【77】幻影旅団VS新たな陰獣

~ヨークシン郊外 道路~

 

崖の上に見える7つの影

 

「あのノブナガを捕まえてる男、あいつが梟(ふくろう)あるカ?」

 

「だと思いますよ。金庫からお宝を持ち出すにはうってつけの能力ですしね」

 

そう解説し、狙いを定めるシャルナーク

 

「待って。でも人数が合わない」

 

動こうとする2人にマチが制止をかける

 

「人数?」

 

「…あぁ、そういうことですね。確かに」

 

わからないシズクと頷くシャルナーク

 

「陰獣は10人。さっき4人潰したから、残りは6人のはずなんだけど」

 

「そんなことどうでもいいネ。こいつらに聞けばわかるネ」

 

カチャ、と剣に手をかけるフェイタン

 

「まぁ今回はそういうことですね」

 

同意して構えるシャルナーク

 

「お相手はどうします?」

 

陰獣たちを見上げるシズク

 

崖の一番上にいる長髪の男は様子見のようで気迫も構えも感じられない

 

「多分あの人は最初は動きませんね。ということは6:4」

 

「ならワタシが2人もらうネ。あとは好きにしたらいいヨ」

 

「じゃぁボクも2人もらいましょうか。先ほどの陰獣は皆さんにお任せしましたしね」

 

「じゃぁあたしはあの梟(ふくろう)を捕まえるとするよ」

 

フェイタンとシャルナークが2人ずつ受け持つと答え、マチは梟の捕獲を決める

 

「じゃぁ私は…」

 

シズクが困ったように残りの陰獣を見渡した瞬間

 

シャッ

 

一斉に6つの影、陰獣が動いた

 

キキンッ

 

瞬きする間で戦闘が開始される

 

拮抗する幻影旅団と陰獣たち

 

それを見下ろす長髪の男

 

(幻影旅団か…結構な強さだが…)

 

フェイタンと2人の陰獣を見る

 

(あの小さい黒マントの男、相当な手練れだな。陰獣2人がかりで精一杯…、押し負ける可能性もあるか?)

 

そしてシャルナークと2人の陰獣

 

(こちらは逆に押している…?いや、のらりくらりとかわされているだけか?…あいつの目の動き、全体の状況分析をしているということか)

 

更に足元ではシズクと陰獣

 

(こちらも拮抗、か。あの細い女はそこまで戦闘向きでは無さそうだな)

 

最後に奥に視線を移す

 

マチと梟(ふくろう)

 

何かをかわし続ける梟(ふくろう)

 

目を細める長髪の男

 

(…糸か!まさか梟が競売品を運んだことを知っている!?捕まえるつもりか!)

 

まずい!、と動く長髪の男

 

その動きに髪がなびき、月の光で銀色に煌めく

 

崖を走るように駆け下りて梟(ふくろう)の加勢に向かう

 

それを見たシャルナーク

 

「いまだ!全員潰せ!」

 

幻影旅団の4人は一気にオーラを高める

 

ぎゃぁ!うげぇ!

 

陰獣たちの断末魔が周りから響いてくる

 

そして目の前の女が梟(ふくろう)を糸で絞め上げようとしたその瞬間

 

ザッ

 

手刀で糸を切り落とす長髪の男

 

(せめて梟だけでもっ!)

 

片腕に梟を掴んで一歩下がる

 

だが、女の足元には梟(ふくろう)の手からこぼれた布袋が落ちている

 

ブワッ

 

一瞬で大きくなり、包まれていた車が現れる

 

そして車のドアが開き、侍風の男が出てくる

 

ちらりと視線を左右に移す長髪の男

 

黒いマントの男も、白い服を着た優男も、掃除機を持った女も、敵は全員悠々と立っている

 

その足元には陰獣たちの亡骸

 

形成は一瞬にして5:1

 

(力を隠していたとは…。全員がヒソカと同じレベルの能力者…)

 

ジリ、と後ずさる長髪の男

 

そこに侍風の男から声がかかる

 

「おい、お前さんは何者だ?オレらの仲間をどこに連れ去った?」

 

「連れ去る?」

 

意味がわからずに聞き返す

 

「あー、質問してんのはこっちだ。まともに答えろ」

 

うっすらと額に血管を浮かべる侍風の男

 

「ノブナガ、そんなことどうでもいいネ。必要なのはお宝あるヨ」

 

黒いマントの男は、そう言って長髪の男が担いでいる梟(ふくろう)を指す

 

「お宝より先にウボォーだろうが!」

 

ブチッと聞こえる程の怒りを持って振り返る侍風の男

 

そこに、まぁまぁ、と間に割って入る優男

 

「まずは聞きましょうよ。彼が誰なのか、を」

 

そして向き直す

 

(これは…逃れられない、か)

 

「ある組織の武闘派をまとめている者だ」

 

うーん、と首をかしげる優男

 

「そんなに濁さないで下さいよ。彼らがコミュニティの長である十老頭付きの陰獣っていうのはわかってるんですから」

 

そう言ってにこりと笑って続ける

 

「ボクは貴方の立場と名前が聞きたいんですよね」

 

「嘘を言うかもしれないが?」

 

「そこは大丈夫ですよ。嘘を見破れる仲間もいますし、勘が鋭い人もいますから」

 

そしてちらりと女性に視線を向ける

 

梟と戦っていた糸使いの女だ

 

(記憶が読めるのか、もしくは嘘かどうかがわかるのか…)

 

「まぁいいじゃないですか、教えてくれても。じゃないと今すぐ攻撃しなくちゃいけませんし」

 

長髪の男は一息ついて口を開く

 

「陰獣の統括をしている━━━」

 

 

 

 

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