~ヨークシンシティ 市内~
「いねぇなぁ」
キョロキョロと辺りを見回しながらゴン達を探す悟空
「ちっ、流石に気を入れてないやつらの小さな気までは探せんか」
ベジータも悪態をつきながら歩く
「場所がわかってたら気が小さくても探せんだけどなぁ」
そんなことを話ながら歩いていると、トランクスと悟天が戻ってくる
シュタッ シュタッ
「パパー!予約してきたよ!」
はい、とホテルまでの道が載った地図をベジータに渡す
「ねぇ、お父さん遊んできていい?」
悟天が悟空の袖を引っ張る
「あぁ、いいぞ。日が暮れる前までにはそのなんとかっちゅうホテルに戻るんだぞ」
「ベーチタクルホテルだよ」
「205号室と206号室ね」
悟天とトランクスが矢継ぎ早に説明し、今にも飛んでいきそうになる
「おい、力を出しすぎるなよ」
今度はベジータが忠告する
「大丈夫!ちゃんとわかってるよ!ボクもパパと同じやつ着けてもらおうかなぁ」
トランクスがベジータの腕を見る
「そう言えばお父さんも着けてるよね」
悟天も揃って悟空の腕を見る
「なんだ?貴様もまだ着けていたのか」
「ときどき力んで物壊しちまうからチチが着けとけってうるせぇんだ」
そんなやり取りを待てなそうにウズウズする子供たち
「もう行くよ!」
「お父さん行ってきます!」
ドヒューーーン
「そういや飛ぶなって言うの忘れてたな」
「ふん」
あっという間に消えていく2人を見送り、悟空とベジータはゴン達を探し始めた
~ヨークシンシティ 廃墟ビル街~
「どこへ行く?ヒソカ」
「ちょっといいとこ◆」
団長クロロの問いに笑って答えるヒソカ
「悪巧みか?」
「もちろん◆」
そんなヒソカを見て薄く笑いながらクロロは言う
「決行は明日、9月2日の夜だ」
「りょーかい◆」
そしてヒソカはビルから消えていく
~ヨークシンシティ 郊外~
「やっ◆」
「もう昼だぞ。午前中のはずだったと思うが?」
ヒソカに向けて厳しい視線を飛ばすクラピカ
「なかなか抜け出す機会がなくてね◆」
「旅団の情報を教えてもらおう」
静かに問うクラピカ
「いいよ◆ボクの知ってる団員の能力を教えよう◆」
「旅団の動きについては?」
「そこは教えられない◆確実にボクだとバレちゃうから」
ふぅ、と一息つきながらクラピカが続けて尋ねる
「わかった。団員の能力だけでいい。だがなぜ私に協力する」
「ボクの狙いは団長◆でもガードが堅くてね」
「…なるほど」
ヒソカの狙いがわかったクラピカは頷く
(やっぱりキミで良かったよ◆頭の回転が早い)
ククッ、と笑うヒソカ
「納得してもらえたようで何より◆」
そしてヒソカは話す
団員の能力を
次回から少しずつヨークシンシティの時間が動き始める…かも?
何かが起こる、そんな予感のするヨークシンシティ
次回もお楽しみに!