ヨークシンシティでオークションすっぞ!   作:KTケイティ

31 / 46
今日はいつもの2.5倍の文章量でお届け!


【85】クラピカVSウボォーギン(後半)

~ヨークシン外 荒野~

 

そこまでのやり取りを見ていた崖の上のヒソカ

 

「ふーん、何かおかしいね」

 

陽気な雰囲気は消え、少しばかり目が細まる

 

幻影旅団と共に行動していたヒソカ

 

もちろん、ウボォーギンという男のその強さも知っている

 

ピピピッ

 

『2213…1564…774…221』

 

(2213から221まで下がった…?)

 

鎖を巻き付けられたウボォーの戦闘力が激減したのをスカウターが拾う

 

(この状況下で彼がオーラを消すはずはない…。ならクラピカの鎖に秘密があるのかな◆)

 

ゾクゾクッ、と何かが込み上げてくる

 

(強制的にオーラを絞り取っている、といった辺りかな◆)

 

だが、それよりもヒソカには気になっていたことがあった

 

(それでも…、彼の攻撃にクラピカが耐えられていることがおかしい)

 

そう、スカウターにはクラピカの戦闘力も表示されている

 

『817』

 

(最初は47、そしてオーラを高めて384、それが急にまた上昇して817。けれどそれでも差がありすぎる…)

 

ヒソカは冷静に分析する

 

ウボォーの戦闘力”2213”が本物なのは、その戦いぶりから知っている

 

(比較するならベジータ辺りかな。彼は1000程度だったけど、念の質が違うのか…強さとしては2倍くらい、2000程度の戦闘力があると感じた━━━)

 

そんな力を受けて800程度のクラピカが平然としていられるわけがない、と

 

「ちょっと、気になるんだよね…◆」

 

そう小さく呟くと、ヒソカは更に目を細めてクラピカたちの戦いに注目し始めた

 

 

 

 

 

そしてクラピカとウボォー

 

「お前が普段も鎖を具現化してたのは…”本物の鎖”に見せかけるためか!」

 

そう推察したウボォーに回答を述べる

 

「その通りだ。”実在する鎖”を操る操作系能力者を装っておけば、敵は見える鎖にだけ注意を払うだろう?」

 

そして続ける

 

「まさに今それが証明された。お前がくだらん強がりを言いかけた時、既に鎖はお前の体を覆ってたんだよ」

 

そして完全に念を込め終わる

 

ビシイッ

 

ちょうどヒソカがスカウターで数値を拾ったタイミングだった

 

「捕獲、完了」

 

クラピカはそう静かに呟いた

 

 

 

 

 

 

「なるほど◆…”絶”、か」

 

クラピカの能力を見抜いたヒソカ

 

(厄介な能力、そしてあまりにも強力すぎる…制約か。その内容によっては諸刃の剣◆)

 

ククク

 

「さて、…ボクはどうしようかな?」

 

そう呟きながらも、ヒソカはスカウターに集中していた

 

 

 

 

 

 

ウボォーはギリギリと力を込めて鎖を外すことを試みる

 

それを見てクラピカは言い放つ

 

「無駄だ」

 

「━━━いいぜ、オレの力とお前の鎖、どちらが強いか勝負だ!」

 

「貴様ごときにその鎖は外せん」

 

うぉらぁ!

 

「ぐっ、グギギギギ!!」

 

だが、鎖は全く外れる気配もない

 

「無駄だと言っただろう。束縛する中指の鎖(チェーンジェイル)は捕らえた旅団を強制的に”絶”の状態にする!その上で身体の自由を奪う!」

 

(くっ、それでか。さっきから全然オーラが出せねぇのは!)

 

「ぬぅぅ!」

 

ギリギリ

 

それでも力を込めるウボォー

 

「オーラが全く出ない状態”絶”。つまりこの鎖に捕らえられた者は、肉体の力のみで鎖を絶ち切らねばならない」

 

そう、クラピカは順当に選んでいた

 

幻影旅団の中で一番の力を持つ者、ウボォーギン

 

ウボォーがこの鎖をほどけなければ、旅団全員が捕獲可能ということになる

 

また、念の系統としても強化系のウボォーはクラピカにとって相性が良い

 

そして、まだ抵抗を試みるウボォーにクラピカは畳み掛ける

 

「捕らえておくだけではない」

 

ジャラ、と親指の鎖を具現化する

 

”癒す親指の鎖(ホーリーチェーン)”

 

クラピカの折れた右腕に鎖が巻き付き、一瞬で完治させる

 

(━━━バカな!これ程の鎖を作り出せるのは、奴が間違いなく具現化系であることの証!強化系能力者のような強力な自己治癒力が出せるはずがない!)

 

「くそぉおお!てめぇ…一体!?」

 

「緋の目になったいま、私の系統は特質系」

 

そして━━━

 

「特質系の私の能力『どの系統の能力も100%引き出せる』そして”気”すらも使える!」

 

”絶対時間(エンペラータイム)!!”

 

「さて、では答えてもらおう」

 

左こぶしに気を溜めるクラピカ

 

「幻影旅団のアジトはどこだ!」

 

「知らねぇな」

 

「仲間の能力は!」

 

「へっ、知らねぇ」

 

「答えろぉ!!!」

 

ドゴオッ!!!!

 

メキメキボギッ!!

 

クラピカの拳がウボォーの腹部にめり込む

 

(━━━!ま、ずい…内臓に…肋骨…背骨まで…折れ━━━)

 

あまりにも強烈な気の拳で、一撃で沈むウボォー

 

「まだだっ!」

 

クラピカは倒れようとするウボォーの顎を掴み、ガッ!と揺さぶる

 

「━━━ぐっ……」

 

かろうじて左目だけをうっすらと開けるウボォー

 

「最後の、チャンスだ!ぐっ…」

 

なぜか辛そうにする

 

「こた、え…ろ━━━…や、はり…気は、難し、かった…か━━━」

 

フッ、とクラピカのオーラが消える

 

そして意識を失ってゆらりと倒れる

 

ウボォーも既に意識は途絶え、無くなった鎖から解放され、その場に倒れ込んだ

 

 

 

 

 

 

「うーん、意外な結末◆」

 

スウッ、と立ち上がるヒソカ

 

(ウボォーの”絶”状態の戦闘力は221、クラピカの戦闘力は817。…3.6倍にしては威力が桁違い。まるでベジータのパンチを見ているようだった)

 

そう思案しながら崖を降りる

 

そしてクラピカとウボォーの元へ

 

(…完全に2人共意識を失っているようだね)

 

「━━━さて、どう使おうか◆」

 

薄気味悪い笑みを浮かべ、クラピカとウボォーを担いだヒソカは闇夜へと消えていった

 

 

 

 

 

~ヨークシン郊外 旅団アジト~

 

「まだウボォーが戻ってないんだよね」

 

シャルナークが団員たちの前で説明をする

 

「鎖野郎を追いかけて行ったはいいけど、あれからもう3時間経ってる」

 

「まさか、やられるわけないよ」

 

マチがウボォーの戦いを思い出しながら言う

 

「当たりめぇだ」

 

同調するように言うノブナガ

 

だが、団長クロロは言う

 

「いや、その鎖野郎の能力次第だな」

 

「鎖を使うなら操作系か具現化系じゃないかな?」

 

そう言うシャルに頷きながらクロロは推論を述べる

 

「十中八九、具現化系だな。強化系一途のウボォーには一番やりにくい相手だ。具現化した鎖に麻痺の能力を付けたりしていればウボォーでもやられる可能性はある」

 

「どうすんのさ」

 

そう言うマチに

 

「━━━明日まで待ってみよう。もし帰ってこなかったら…作戦変更だ」

 

そう言って団員全員を見渡す

 

その視線を受けて、1人縮こまっていたウーロンは更に身を強張らせる

 

 

そして━━━

 

長かった9月2日が終わりを迎えた

 




クラピカとウボォーのバトルは、なんと共倒れ
終始攻めたクラピカ
”気”まで使いこなし、ウボォーを一撃で沈めたが…
無理をし過ぎたせいで倒れてしまう
そしてその2人を連れ去るヒソカ
幻影旅団たちは帰らないウボォーに焦りを見せはじめる
団長が出した決断とは一体
残されたウーロンは

次回、夜が明けた9月3日のヨークシンシティの動きをお楽しみに!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。