ヨークシンシティでオークションすっぞ!   作:KTケイティ

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今日もちょっと長めの投稿です!
また、明日でこの物語も終わりの予定です!
明日は5話くらいの投稿になる予定ですので、皆さんお楽しみに!


【90】尾行開始!

~ヨークシン 喫茶店~

 

「あそこ!」

 

ゴンたちは掲示板の情報を頼りに、喫茶店へと入っていた

 

外のテラスには標的の幻影旅団2人

 

「おい!ゴン!気配を出すな!」

 

「あ…うん」

 

とりあえず席に座る

 

「こっから先は絶対に姿を見られちゃいけないから━━━」

 

スッ

 

そう言いながらキルアが気配を消す

 

「”絶”を使う」

 

「了解!」

 

ゴンもスッと気配を消す

 

「レオリオは”絶”できる?」

 

「もちろんできるぜ。だがオレはグリードアイランドの情報を集めとくぜ。要はゲームができれば良いんだろ?」

 

「…?そうだけど買わないとゲームできないよね?」

 

首をかしげるゴン

 

「あぁ、まぁその辺りは考えなくていい。とりあえずそっちの方は任せといてくれよ」

 

ニコッと笑って親指を立てるレオリオ

 

 

「ゴン、尾行について守ってもらうことがある。奴等に姿を見られたら尾行は即中止!速やかにその場を離れること!そしてオレが中止と判断したときも同じ!」

 

「オッケー!わかった!」

 

「じゃぁオレからも。ゴン、キルア、2人共本当に無茶はするなよ」

 

それだけを言うと、レオリオは喫茶店を出ていく

 

そしてゴンとキルアの幻影旅団追跡が始まる

 

 

 

 

 

 

 

~ヨークシン テラス広場~

 

「見られてるな」

 

「だね」

 

ノブナガとマチは油断なく周囲を警戒していた

 

「鎖野郎の仲間か?」

 

「あたしが知るわけないだろ。もし捕まえてみて鎖野郎の仲間だったらどうすんだい?」

 

「さぁな。もしそうなら団長の命令通りやりたいようにやるだけだ」

 

「…団長はおそらくそいつを仲間にしたがってると思うけど」

 

「マチ」

 

少しピリッ空気が変わる

 

「てめぇの意見を押し付けてんじゃねぇ」

 

「はぁ?押し付けてんのはノブナガ、あんただろ。私は団長の考えを推察しただけ」

 

「それが押し付けみてぇなもんなんだよ」

 

ピリッ!

 

テラスの温度が下がったように感じるほど、緊張感が漂う

 

屋根の上から見ていたゴンとキルアも全身に冷や汗が流れる

 

ノブナガがコインを取り出す

 

ピンッ

 

弾いて掴む

 

「裏」

 

マチがそう答えるとノブナガが手を退ける

 

「表だ。いいな、鎖野郎は殺す」

 

「ふん、わかったよ」

 

憮然とするマチ

 

ノブナガは気にせずにマチに促す

 

「んじゃ、まぁ━━━動くかね」

 

「だね。この見てるやつらを誘き出さないとね」

 

立ち上がるノブナガとマチ

 

それを見ていたゴンたちは、気づかれていることも知らずに追跡を開始する

 

キルアの読みは間違っていない

 

場所はバレていない

 

だが、どこからか見ていることは気づかれていた

 

「ゴン、続行だ」

 

「わかった!」

 

ノブナガとマチが歩いていくのを屋根伝いに追いかける

 

次第に広場から裏手へ移動していくノブナガたち

 

(まずい、気づかれてるか…いや、そんなことはないはず!アジトに向かっている可能性も!)

 

そんなキルアの予想に反して、ノブナガたちは逆にキルアたちを探っていた

 

「なかなか尻尾掴ませねぇな」

 

「だね、広場でいろんな視線を感じたけど、全部素人だった。だけど今回はプロだね」

 

次第に人気のない完全な裏路地に着く

 

「さぁて、出てくるか」

 

ノブナガはそう言いながら腰を下ろす

 

(くそっ、待ち合わせか…それとも…)

 

キルアは動きのない幻影旅団2人を見て焦り始めていた

 

念も覚えて、発も覚えて、必殺の電撃も使える

 

だが、それでもいまの自分に勝てる相手ではない

 

そうキルアは判断していた

 

ましてやゴンを逃がすこともしなければならない

 

そう考えていたとき

 

幻影旅団の1人、男の方に電話がかかる

 

電話を取ったノブナガ

 

「よう、苦労してるみたいだな。追跡者の場所教えてやろうか?」

 

それはフィンクスからの電話だった

 

そんなことを知らないキルア

 

用心深く幻影旅団の男を見ていたその瞬間

 

スッ

 

男の目がキルアを見た

 

(マズイ!)

 

一瞬で廃ビルから抜け出そうとするキルア

 

同じくゴンも、それを察して逃げようとする

 

だが、キルアの前にはフィンクス

 

ゴンの前にはパクノダが立ち塞がる

 

 

 

ガガガガガガガガガッ!

 

縦横無尽に飛び回り、部屋の出口へ向かうキルア

 

フィンクスはキルアの動きを見切って足を掴む

 

その瞬間

 

バリバリッ!

 

キルアの雷掌(イズツシ)が炸裂する

 

「ッツ!」

 

フィンクスの手が緩んだ好きに蹴りを入れて抜け出すキルア

 

そのまま出口へ駆け込んだ途端

 

キルアは動きを止める

 

首筋にうっすらと血が浮かぶ

 

キルアの首には刀が添えられていた

 

「いいか、動くんじゃねぇぞ」

 

ノブナガの刀が喉元に当たり、動きを抑えられる

 

「よぉ、フィンクス。まさかお前たちまで来てるとは。二重尾行とはやられたぜ」

 

「ふん、団長の指示だよ」

 

「かー、どおりで絶の使い手が多いと思った」

 

(二重尾行…!やられた!)

 

「でもよぉ、その二重尾行してた奴が逃げられてちゃぁ意味ねぇよな」

 

「そいつぁ悪かったな、だが気を付けろよ。そのガキ電撃使いだぜ」

 

(バラされた…警戒してる中で使って効果のある相手じゃない…逃げるのは、無理か)

 

そんな話をしていると、ゴンが連れてこられる

 

「あ!キルア!無事だったんだね!」

 

「これで無事に見えるならな」

 

ため息をつくキルア

 

「追跡者はこのガキ2人だったみたいだね」

 

マチがノブナガたちの前にゴンを差し出しながら言う

 

キルアもフィンクスに締め上げられる

 

「パクノダ、お前ぇ怪我してるじゃねぇか」

 

「えぇ、やられたわ。肋骨数本はいってるかも。まぁまぁな子たちね」

 

「で、どうする?」

 

そのフィンクスの問いの答えは決まっていた

 

ゴンとキルアは車で幻影旅団のアジトへと連れ去られて行った

 

 

 




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